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「無知の知」の意味と使い方・具体例・読み方・おすすめの本

更新日:2024年09月17日

言葉の違い

「無知の知」という言葉を知っていますか。この言葉は哲学者ソクラテスが言った名言として有名ですが、詳しい意味や使い方を知らないという方は多いでしょう。ここでは、「無知の知」の意味や使い方、例文、類語、対義語などについてみていきますので、ご参照ください。

仕事において「無知の知」という格言を引き合いにして話をすることは多いです。例えば、朝礼などで「今月のテーマは「無知の知」です。」などと説明することがあります。この「無知の知」という言葉の意味は前述しましたが、仕事においては「知ったかぶりをせず、謙虚にもっと上を目指して学びましょう」という意味で使われます。

仕事においては常に謙虚であれ

仕事では、勤めれば勤めるほどにある分野の知識は年々備わってきます。長年勤めた人ほど、その知識は豊富になっていきますが、全ての分野においてプロなわけではありません。そういった方に向けて「無知の知」という格言を上げて喝を入れ、激励している企業も多いです。 仕事では自分の知らない分野に触れることも多く、その場合にはまだまだ知識が足りない状態です。仕事では、常にいろいろな分野について学ぼう、まだまだ自分には知識が足りないという姿勢でいるべきだという意味で「無知の知」という格言を使うということです。

仕事で成果を上げるソクラテスの名言「無知の知」

ソクラテスは賢人でしたが、他の賢人をもっと賢いと考えていました。しかし、神からソクラテスが最も賢いと言われて、他の賢人に会いに行きます。そこでソクラテスは他者に比べて自分が唯一優っている点を悟ります。それは、「自分がまだ何も知らないということを知っている」という点でした。それが「無知の知」です。 仕事においても、この「無知の知」という考えは役に立つ考え方です。例えば、仕事でわかったような気になって勉強が足りず、または確認が足りずに失敗するという経験は誰にもあるでしょう。また、それまでは何となく上手くいっていたことにあるときつまずきはじめるということがあります。そんなときにソクラテスの格言が答えを導いてくれることがあります。

仕事に役立つソクラテスの名言集

「無知の知」が自分がまだ理解できていないことを知り、初心を忘れず謙虚に学ぶ姿勢を指すことがわかりましたが、その他にもソクラテスには仕事に役立つ名言をいくつも残してくれています。以下に、「無知の知」以外の仕事に役立つソクラテスの名言をご説明します。

1.満足は富

これは、ソクラテスが「最も小さなことで満足できる人が最も裕福です。満足を感じることが自然が与えてくれる富であるからです」と言っていることからの名言です。 仕事がおもうようにいかないというときには、自分の中でいろいろなことがいっぱいいっぱいになって気持ちが焦ってきます。何をやっても上手く行かないというようにマイナス思考に突っ走り勝ちですが、実は大切なのは小さな幸せだということです。小さな成功が大きな成功を生む、仕事で成功する人は、小さな幸せを大切にして心に余裕がある人だということです。

2.目的と手段

これは、前述しましたソクラテスの名言「生きるために食べよ、食べるために生きるな。」という言葉にあたる仕事に役立つ名言です。ソクラテスは目的と手段を混同するなと言っています。 仕事においても、目的をもって手段を使うのは意味がありますが、手段が目的となってはいけないという意味です。例えば、ある目的を持って仕事に就き、その目的を達成するのにお金が必要だったとします。それが、いつの間にか目的がお金になり、お金のためならどんな仕事でもするというように変化していくケースがあります。 目的と手段が混同してしまったケースです。ソクラテスの言葉は、このようなことがないようにという忠告です。

3.いかに富を使うか

ソクラテスは、多くの富を得たとしても、それをどう使うのか、それがその者が知恵者であるか否かを決めると説いています。仕事においても、自分が得たお金をどこに使うのかによって、その人の未来が変わります。 例えば、将来を考えて自分自身のステップアップにお金を使う人もいれば、その時の快楽のみ求めてお酒やギャンブルに使う人もいます。その者たちが後にどうなっていくのか、ということです。

4.汝自身を知れ

この「汝自身を知れ」というソクラテスの名言は、ソクラテス自身が行動の標語にしていたほど重要な意味を持つ名言です。自分が無知であることを自覚し、その自覚をもち真の知を得、正しく行為しなさいという格言です。 仕事で言えば、ある程度の仕事の経験を積めば、その仕事においては必要な知識は得たと満足するでしょうが、自己の経験に慢心せず、常に「自分は無知である」と自覚して行動していけば、より人間としても仕事の上でも成長できるという教えです。

5.贅沢は貧困につながる

この「贅沢は貧困につながる」というソクラテスの教えは、仕事に例えていえば、仕事をすることでお金を得るが、そのお金で贅沢な暮らしをしていれば、いずれ貧困へつながっていくということです。お金は得ることよりも維持することが難しく、お金を得たらすぐ消費するような行動はそのお金を維持しようとする思考が抜けており、その結果貧困に陥るからです。 また、ソクラテスは「満足は自然の与える富である」と言っているように、満足するということが本当の富であり、人間が作り出す贅沢は満足するということがなく、贅沢がより上の贅沢を呼んで、いつまでも満足することはないという教えでもあります。

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初回公開日:2018年03月09日

記載されている内容は2018年03月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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