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「貴院」の意味や正しい使い方とは?「御院」との違いも解説

更新日:2024年03月07日

言葉の違い

よく就職時期に耳にする「貴社」という言葉の「貴」には丁寧な意味合いが含まれます。今回の記事では、病院に対して、「貴」を使うと「貴院」という言い回しになりますが、働いている立場から、「貴院」はどのような言い回しになるのかも併せてご紹介していきます。

「貴院」の意味

「貴院」の意味

履歴書などの文書で相手の病院を表す際に使われるのが「貴院」です。 就職活動の時期になると「貴社」と履歴書に書かれているのをよく目にします。相手の会社を表す際に、文書では「貴社」、口頭では「御社」という丁寧な呼び方があります。これは「尊称」といって尊敬の気持ちを表すものですので社会人として知っておくべき知識です。 対象が違えば言い方も変わるのはごく普通な事です。病院に対しては文書では「貴院」と書きます。

「貴院」の読み方

「貴院」は「きいん」と読みます。ただし、後述しますが、話し言葉では「貴院」ではなく「御院(おんいん・おんいいん)」を使うのが一般的です。これは同音意義語の連想を避けるための配慮ですが、原則的には会話で「貴院」を使用しても失礼ではありません。覚えておきましょう。

「貴院」の使い方

「貴院」は文書で相手の病院を表すときに使います。例にあげた履歴書以外にも、ビジネスシーンにおいては社外向けの文書もあります。この場合文書がきちん書かれているかどうかは会社の信用に大きく関わります。よって就職・転職活動中の方だけでなく、会社員の方もビジネス文書の書き方に対する正しい知識を持ちましょう。 文章の中での正しい使い方や、「御院」「貴病院」などの類似語との違いや使い分けについてご紹介します。

「貴院」を使った例文

「貴院」の正しい使い方として、ここでは手紙・メールなどのビジネス文書でよく使われる「貴院」を用いた例文を紹介していきます。 「貴院におかれましては」、「貴院ますますご清栄のことと」、「貴院益々ご隆昌のことと」、「貴院の限りない発展を」、「貴院の発展とご多幸を」の5つに分けて解説します。どれもビジネス文書では慣用句として幅広いシーンで用いられますので、使い方をしっかりと理解して使えるようにしましょう。

例文1「貴院におかれましては」

「おかれましては」は広く用いられているビジネス文書のお決まりの慣用句です。 「貴院におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」というように、文書の書き出しでは安否を伺う挨拶の一文が時候の挨拶の後に続いて入るのが一般的です。お詫び状の場合は別ですが、ビジネス文書ではいきなり本題に入ることのないように気を付けましょう。 時候の挨拶も季節ごとに使う表現は違うので、使う際はよく確認しましょう。

例文2「貴院ますますご清栄のことと」

「ご清栄(せいえい)」とは健康や繁栄を祝う言葉です。「貴院ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」のようにこの文も文書の書き出しで使うことができます。覚えておくと文書の書き出しでつまずくことがなくなるので、たいへん便利です。 「ご清栄」は企業にも個人にも使えるため便利な言葉ですが、表現がワンパターンにならないように気を付けましょう。

例文3「貴院ますますご隆昌のことと」

「ご隆昌」は「ごりゅうしょう」と読みます。「貴院ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。」のように「ご清栄」の場合と同じように使うことができます。 ビジネスレターの書き始めは「ご隆昌」「ご清栄」「ご健勝」「ご清祥」など、まずは相手を褒めたたえる言葉を入れるのがマナーです。似ているようで意味はそれぞれ違いますから、どの言葉を使うのが最適かは時と場合によって考えましょう。

例文4「貴院の限りない発展を」

手紙・メールの締めくくりにはビジネスシーンであれば活躍や繁栄などを祈る気持ちを書きましょう。 例として挙げると、「貴院の限りない発展をお祈り申し上げます。」というように使うことができます。「発展」と似た言葉で、「活躍」という言葉もあります。「発展」は団体や企業に対して、「活躍」は個人に対して使うとよいでしょう。

例文5「貴院の発展とご多幸を」

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初回公開日:2017年05月31日

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