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「貴院」の読み方・意味・使い方・例文5コ・「御院」との違い

言葉の読み方

よく就職時期に耳にする「貴社」という言葉の「貴」には丁寧な意味合いが含まれます。今回の記事では、病院に対して、「貴」を使うと「貴院」という言い回しになりますが、働いている立場から、「貴院」はどのような言い回しになるのかも併せてご紹介していきます。

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「貴院」の意味

「貴院」の意味

履歴書などの文書で相手の病院を表す際に使われるのが「貴院」です。 就職活動の時期になると「貴社」と履歴書に書かれているのをよく目にします。相手の会社を表す際に、文書では「貴社」、口頭では「御社」という丁寧な呼び方があります。これは「尊称」といって尊敬の気持ちを表すものですので社会人として知っておくべき知識です。 対象が違えば言い方も変わるのはごく普通な事です。病院に対しては文書では「貴院」と書きます。

「貴院」の読み方

「貴院」は「きいん」と読みます。ただし、後述しますが、話し言葉では「貴院」ではなく「御院(おんいん・おんいいん)」を使うのが一般的です。これは同音意義語の連想を避けるための配慮ですが、原則的には会話で「貴院」を使用しても失礼ではありません。覚えておきましょう。

「貴院」の使い方

「貴院」は文書で相手の病院を表すときに使います。例にあげた履歴書以外にも、ビジネスシーンにおいては社外向けの文書もあります。この場合文書がきちん書かれているかどうかは会社の信用に大きく関わります。よって就職・転職活動中の方だけでなく、会社員の方もビジネス文書の書き方に対する正しい知識を持ちましょう。 文章の中での正しい使い方や、「御院」「貴病院」などの類似語との違いや使い分けについてご紹介します。

「貴院」を使った例文

「貴院」を使った例文

「貴院」の正しい使い方として、ここでは手紙・メールなどのビジネス文書でよく使われる「貴院」を用いた例文を紹介していきます。 「貴院におかれましては」、「貴院ますますご清栄のことと」、「貴院益々ご隆昌のことと」、「貴院の限りない発展を」、「貴院の発展とご多幸を」の5つに分けて解説します。どれもビジネス文書では慣用句として幅広いシーンで用いられますので、使い方をしっかりと理解して使えるようにしましょう。

例文1「貴院におかれましては」

「おかれましては」は広く用いられているビジネス文書のお決まりの慣用句です。 「貴院におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」というように、文書の書き出しでは安否を伺う挨拶の一文が時候の挨拶の後に続いて入るのが一般的です。お詫び状の場合は別ですが、ビジネス文書ではいきなり本題に入ることのないように気を付けましょう。 時候の挨拶も季節ごとに使う表現は違うので、使う際はよく確認しましょう。

例文2「貴院ますますご清栄のことと」

「ご清栄(せいえい)」とは健康や繁栄を祝う言葉です。「貴院ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」のようにこの文も文書の書き出しで使うことができます。覚えておくと文書の書き出しでつまずくことがなくなるので、たいへん便利です。 「ご清栄」は企業にも個人にも使えるため便利な言葉ですが、表現がワンパターンにならないように気を付けましょう。

例文3「貴院ますますご隆昌のことと」

「ご隆昌」は「ごりゅうしょう」と読みます。「貴院ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。」のように「ご清栄」の場合と同じように使うことができます。 ビジネスレターの書き始めは「ご隆昌」「ご清栄」「ご健勝」「ご清祥」など、まずは相手を褒めたたえる言葉を入れるのがマナーです。似ているようで意味はそれぞれ違いますから、どの言葉を使うのが最適かは時と場合によって考えましょう。

例文4「貴院の限りない発展を」

手紙・メールの締めくくりにはビジネスシーンであれば活躍や繁栄などを祈る気持ちを書きましょう。 例として挙げると、「貴院の限りない発展をお祈り申し上げます。」というように使うことができます。「発展」と似た言葉で、「活躍」という言葉もあります。「発展」は団体や企業に対して、「活躍」は個人に対して使うとよいでしょう。

例文5「貴院の発展とご多幸を」

「ご多幸(ごたこう)」とは書いて字のごとく「とても幸せであること、幸の多いこと」を表します。「貴院の発展とご多幸をお祈りいたします。」のようにやはり締めくくりの言葉として使われます。ちなみに「お祈り申し上げます」「お祈りいたします」と同じ意味で「祈念(きねん)いたします」という言葉もあります。こういった慣用表現はバリエーションを持たせることができるとなおよいでしょう。

「御院」との違い

「御院」との違い

相手方の病院を口頭で伝えるときは「御」を使いますので、「貴院」ではなく「御院(おんいん)」となります。 相手の会社のことを、文書では「貴社」、口頭では「御社」と呼びます。なぜこのような決まりになったかというと、「きしゃ」にはさまざまな漢字が当てはまり、口頭では「貴社」の意味が通じにくいためです。 ここから会社であれ事務所であれ、文書では「貴」をつけて、口頭では「御」を付けることが広まりました。

「貴院様」は正しい敬語表現か

「貴院様」という呼び方は使いません。「様」をつけてしまうと二重敬語にあたります。二重敬語は「誤り」ではありませんが、過剰な敬語は現代日本語ではふさわしくないです。 なお、「〇〇病院様」はそこまで固くない席では使用しても違和感はありません。個人につける敬称である「様」を施設である病院につけるのは本来ならば誤った表現ですが、世間一般で使われている表現ですので、使ってしまってもそこまで問題はないでしょう。

「貴病院」「貴医院」は誤った表現か

一般的に広まっているのは「貴院」という呼び方です。「貴院」と同様の意味で「貴病院(きびょういん)」という呼び方もありますが、ほぼ使いません。ちなみに自分が働くことになった病院は「当院(とういん)」と呼ぶのが一般的です。「弊院(へいいん)」という呼び方もありますが、「貴病院」と同様ほぼ使いません。

「貴」を用いた敬称

文書において相手の団体を丁寧に表現する際に「貴」という言葉が使われます。「貴重」「高貴」という言葉があるように「貴」には「大切である」「位が高い」といった意味があります。すべてをまとめると「とうとい(貴い)」という意味であり、接頭語として使うことで相手への敬意を表します。 「貴院」以外にも団体によってたくさんの単語が存在しますので、対象の団体に合わせた言葉を使うことが大切です。

「貴社」

最も使われる表現として「貴社」があります。「貴」を使った表現の中で最もなじみ深く、耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。 相手が一般企業にあたる場合に使われるのが「貴社(きしゃ)」です。口頭の場合は「御社(おんしゃ)」となりますが、「貴社」と「御社」のどちらを使用したとしても決して間違いというわけではありません。ただし文章や会話の中で2つの言い方を混在させるのはやめましょう。

「貴所/貴事務所」

「貴所(きしょ)」とは弁護士事務所や市役所、区役所などの役所を表すときに使われます。相手が弁護士事務所などの場合は「貴事務所(きじむしょ)」と表すこともあります。 同じ役所でも官公庁を表すときには「貴庁(きちょう)」や「貴省(きしょう)」となります。他に「~所」で終わる団体として「研究所」がありますが、この場合は「貴所」ではなく「貴研究所(きけんきゅうじょ)」と表すのが一般的です。

「貴店」

相手が店舗の場合は「貴店(きてん)」となります。相手が個人商店の場合などは「貴社」ではなく、「貴店」を使いましょう。ただし株式会社□□スーパー△△支店などという場合には「貴社」でも問題ありません。時と場合によって正しく使い分けましょう。

「貴行」

「貴行(きこう)」の「行」とは「銀行」のことです。相手が銀行の場合は「貴行」を使いますが、さまざまな金融機関がありますのでこの場合は注意が必要です。 例えば「信託銀行」の場合は正式名称が「~信託銀行株式会社」となりますので、「貴行」ではなく「貴社」となります。また「信用金庫」の場合はこちらも正式には「株式会社」なのですが、「貴社」「貴行」ではなく「貴金庫(ききんこ)」が最適な表現です。

「貴施設」

相手が「施設」の場合は「貴施設(きしせつ)」となります。例えば老人ホームなどの介護施設の場合に使われます。これらは病院ではないので「貴院」ではなく「貴施設」としたほうが適切です。ちなみに「診療所」や「クリニック」といった病院より小規模な医療施設は「貴院」ではなく「貴診療所(きしんりょうじょ)」や「貴クリニック」と表現する場合もあります。

「貴寺」

相手が「お寺」である場合は「貴寺(きじ)」と書きます。 「寺院」なので「貴院」と書いても問題はないのですが、「病院」との混同を避けたい場合は「貴寺」がよいでしょう。あるいは信仰の対象である山を含めて「貴山」と書くこともあります。あまり聞き馴染みがない表現でしょうが、いざ使う時に困らないように覚えておきましょう。

「貴殿」

「貴殿(きでん)」といえば手紙などで相手が男性の場合使われる敬称ですが、「神社」を表す場合にも「貴殿」が使われます。この場合の「殿」とは「神殿」のことです。他の書き方としては「~神社」であれば「貴社」でもよいですし、明治神宮など「~宮」という名称なら「貴宮(きぐう)」でも構いません。

「貴校」

「貴校(きこう)」の「校」とは学校のことです。小・中学校や高校のほか、民間の英会話スクールや資格学校なども「貴校」で表すことができます。唯一の例外として「大学」を指す場合には「貴学(きがく)」を使うのが一般的です。高校までと大学では使う言葉が異なるということを覚えておきましょう。

「貴院」の意味を理解して、正しく使おう

「貴院」の意味を理解して、正しく使おう

「貴院」とは文章で相手の病院を表す際に使う言葉でした。「貴」を用いたその他の敬称もたくさんありますので相手に合わせて正しく使いましょう。これらは話し言葉では「貴」ではなく「御(おん)」を使いますので注意が必要です。 こういった言葉は普段あまり使うことはありませんが、適切に使うことができればあなたもビジネスパーソンとして一目置かれる存在になれるでしょう。

敬称を正しく使おう

敬称を正しく使うことは相手に敬意を示す敬語の基本中の基本です。敬語に苦手意識のある方はまずは相手やシーンに合わせた正しい敬称をしっかりと使えるよう知識を身につけましょう。 以下の「役職への正しい敬称の付け方」と「採用担当の宛名につける敬称」も、敬称や敬語についてご紹介しています。もっと深く知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

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