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日本における役職と職位・職位別の職責|階級役職/職階/等級

社会人常識

職位、役職、職責など、ビジネス用語には意味も響きも似た言葉が多く、意味の違いを説明できるほど理解していないけど、「今更聞けない」という方も多いでしょう。今回は、職位の意味、役職など似ているビジネス用語を解説します。人に聞かれても説明できるようになりましょう。

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職位とは

職位の意味

辞書で「職位」をひくと、“組織における地位や仕事”や“職務上の地位”とあります。会社の中で言えば、それぞれの仕事(例えば、事務、営業などの仕事)で決まっている個人の地位や仕事とするとわかりやすいのではないでしょうか。係長、主任などの肩書きだけでなく、平社員=一般社員も職位になります。英語表現では、ポストが職位にあたり、ポジションは役職になります。

職能資格制度に特有の考え方

「職位」は、かつて多くの日本の企業に見られた人事制度のひとつ、「職能資格制度」におけるポストとの考え方が一般的です。職能資格制度は、人の能力を基準にした人事制度で、特定の職務に係る能力(専門性)を評価するのではなく、業務を遂行するための全般的な能力を評価して役職(ポジション)や職位(ポスト)につける制度です。以前の日本では、何でもできるジェネラルな能力が好まれたので、この人事制度が浸透し、職位という言葉も一般的になりました。

実際の「職位」の定義

しかし、時代の流れと共に人事制度も大きく変わってきました。1990年代には、アメリカで発達した人事制度で、それぞれの職務の中身・難易度・専門性を明確化(職務説明書として明文化されることもある)し、それに対応する給与テーブルを用意した「職務等級制度」を導入する企業が増えました。 そして、最近では「役割等級制度(ミッショングレード制)」が主流になりましたが、統一的な仕組みはなく、導入する企業によって様々な役割と等級の設定がされています。このような人事制度の採用の違いやそれぞれの企業での定義付けの違いにより、「職位」は、用法が企業によって差が出てきて、定義としてはとても曖昧になりつつあります。 例えば、主事・主査・主幹・主任などの“資格呼称”の意味で「職位」を使用している企業もあれば、役職と全く同じ意味で使っている企業もありますし、役職のランクを職位で表す(課長と部長、役職名が違うが職位は同じなど)企業もあるのが実状です。

日本における役職と職位

一般的な役職とは

「役職」には、明確な定義があります。責任や職権を伴う役目、職務のことを言います。役職は、役員と管理職に分けられるのが一般的です。役員は、企業の中で最高位であり、経営の意思決定をする取締役会や役員会のメンバーで、会長・社長・専務、常務、執行役、執行役員などが相当しますが、企業が定めることのできる役員の名称もあるので、あくまでも一般的な例です。 管理職は、基本的にそれぞれの部署に一人の「長」がいて、その人が責任とその部署での権限を負う職務についている人を言います。一般的な定義での管理職者といえば、部長・課長・係長などが相当しますが、これも会社により取り決めはまちまちです。

一般的な職位

最近の人事制度では、「職位」と同じ意味で「資格」「等級」という言葉を使う企業が多くなりました。職位や資格には、役職と区別できるような名称が設けられることも多く、対外的に用いられる名称として、主査・主幹・主任・チーフ・スーパバイザーなどがあり、対外呼称と呼ばれます。等級は、人事制度上の取り決めであり、対外的に使われることはほとんどなく、〇等級と〇の部分に数字を入れてレベルを表します。

役職と職位が存在する理由

役職と職位を区別しないで使うのは、中小企業に多い傾向です。対して、大企業は役職と職位を区別する傾向にあります。会社組織が大きくなれば大きくなるほど、責任のありかを示す役職と企業内でどんなレベルにあるのかを示す職位が大切になります。 また、役職と職位=資格・等級を区別して使う理由のひとつに、社員のモチベーションを維持するためもあります。役職の数には限りがあるので、役職に就けない人でも職位を与えることで役職者と同等の能力があると評価されていることが示せます。加えて、対外的な名称をつけることで、同じことを社外の人にもアピールできるのです。しかし、相手にとっては、役職との区別がつきにくいこともあり、どのくらいの責任や判断の権限があるのかわかりにくくなることもあります。

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職位別の職責

職責とは

職責とは、「職務上の責任」を意味します。行政機関では、職責が明記されている場合がほとんどです。人事制度が整っている企業でも、同じように職責を明記しているところもあります。常套句として「職責を果たす」と言いますが、その意味は「職務上の責任を果たす」ことです。職責には、責任の範囲での権限、いわゆる職権もつきものなので、職責の範囲での判断ができることになります。

職位にも職責がある

一般的な企業においては、職責を負っているのは、役職者だけとの認識の人も少なくないかも知れません。しかし、職位には、それぞれの仕事(職種)での個人の地位ややるべき仕事のことの意味があります。職位を“個人のやるべき仕事”ととらえるならば、どのような立場、たとえ役職がついていない、あるいは職位を表す対外名称がついていないとしても、企業に属しているのですから、自分がやるべき仕事は責任をもってやり遂げる必要があります。これも職責と言えます。

職位と階級、役職、職階、等級などの違いと使い分け

ここではよく耳にする人事に関連した、区別のつきにくい言葉についてまとめます。違いや使い分けのポイントもありますので、しっかり確認してください。

職位

それぞれの仕事(事務、営業などの職種)で決まっている個人の地位や仕事のことを意味します。それぞれの企業の規定にもよりますが、等級や資格と同じ意味で使われることが多いでしょう。それぞれの企業は便宜上、対外的に使える資格名称をつける場合もあります。主査・主幹・主任・スーパバイザーなどが、それにあたります。

階級

一定の基準によって分類される階層で、身分や地位などの上下の段階を表します。日本では公務員に階級制度が導入されています。警察や自衛隊では、厳格に法令で定まられています。警察では、警視総監(東京都のみ)・警視監・警視長・警視正・警視・警部・警部補・巡査部長・巡査長・巡査との階級があり、賃金体系にも反映されています。

役職

ビジネスにおける責任や職権を伴う役目や職務のことを言います。日本の会社法では、法人には、取締役および代表取締役・会計参与・監査役の3つの役職者(役員)の任命が義務づけられています。他の役職については、それぞれの企業の判断で役職名などの取り決めをつくることができます。

職階

公務員以外、企業の会社員の階級を職階と言います。種類・内容・責任の重さなどによって分けられた階級です。職階給とは、この階級を基に賃金額が決まる給料方式です。

等級

能力・職務・役割ごとに上下の順位を表す段階を言います。人事でいう等級制度とは、等級を設け、従業員を序列化する管理制度のことを表します。一般的には、〇等級と数字で序列し、大きな数字ほど上位を表します。

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企業の中でよく使われる職位

一般的には、係長くらいまでが役職者だとすれば、職位は主事・主査・主幹・主任・チーフ・スーパバイザー・マネージャー・リーダーなどがよく使われるのではないでしょうか。わかりにくい主〇の職位は、主幹・主査・主事(主任)の順が多いです。

職位の英語表記

名刺に職位を明記する場合の英語表記

部長 General Manager・Manager・Director 次長 Deputy General Manager・Assistant General Manager 室長 Head of a section(division/department)・Chief・Director 課長 Manager・Section Chief 係長 Section Chief・Section Head・Unit Head 主幹 Senior Manager・Chief Editor・Managing Editor 主査 Assistant Section Chief・Project Manager 主任 (section) Chief・Supervisor・Chief・Head それぞれの職位に「副」や「代理」、「補佐」の意味をつけたいのあれば、 DeputyかAssistantをつけます。例えば、部長代理=Assistant General Manager、課長代理= Deputy Managerなどとします。

注意すべきポイント

英語表記では、例えばManagerと表記できる職位はいくつかあります。職位の順でうまく英語を振り分けて、全体で確認した時に同じ表記がないようにしましょう。Director・Manager・Supervisorが地位の上からの順が一般的だと思われます。ちなみに、Directorはどちらかと言えば役職者(管理職者)に近い響きがあります。

職位に関するおすすめの本

職位や役職などをはっきりさせて会社組織を整理、健全化、強化をしたいと考える人が参考にできる本をご紹介します。

組織行動のマネージメント―入門から実践へ

組織行動学をもとに、個人の行動の動機づけや集団(チーム)としての行動学を理解することは、職務設計を効果的にできるようになります。職位の定義づけにも役に立つので、人材マネージメントに関わる人にもおすすめの1冊です。

組織デザイン

組織について、組織はなにかとの基本から、系統的に組織デザインをまとめた本です。役職や職位を割り振るうえで、全体の構図を考えるのは重要なことです。これから組織が大きくなっていく中小企業の経営者にもおすすめです。

組織戦略の考え方―企業経営の健全性のために

日本型組織の本質を維持したまま、経営組織の基本的な考え方を組み込んで健全化を図っていくための1冊です。日本ではあまり注目されない組織戦略ですが、職位や役職との言葉があるのですから、戦略に活用していくのは可能です。中間管理職以上の人、経営者にもおすすめできる本です。

職位は組織における個人の地位や仕事です

一般的に言えば、常務以下は、会社によって地位、位置付けがさまざまです。役職者なのか、単なる職位なのか、なかなか判断しにくいもので、相手側が数人いる場合には、誰が一番偉いのかはっきりしないことも多いでしょう。会社の規模や業種などで判断していくことが重要です。また、職位を個人に与えることで、それぞれのモチベーションがアップしたり、対外交渉で有利になる場合もあります。会社組織の活性化、健全化に有効に使える側面もあります。 しかしながら、役職や職位の上下に関係なく、組織に属している以上、それぞれが仕事の範囲をもっているので、社会人として責任を持って仕事をしていくのが一番ではないでしょうか。

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