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更新日:2024年06月08日
大学には、学部・修士・博士のステップがあります。博士に進む人は周りでも減っていきますし、博士とは実際何だろう?と思う方もいると思います。そこで今回は、博士号とは何か?博士号の取得方法やメリット、就職に役に立つのかどうかについて解説していきたいと思います。
体系の名前通り、「医学・歯学・保健科学・体育科学・農業工学」博士など、医学・科学的なアプローチで研究がされているものが多いです。
こちらも体系名に沿って「学術・教育学・美術・音楽」博士など、高校受験でいう5教科以外の科目を扱っているものが多いです。
博士号の取得は、理系も文系も過酷なものであることに変わりはありませんが、文系の博士号取得率の方が低いという実態があります。文部科学省の調査によれば、博士課程の修業年限内に学生が学位を取得できた割合について、文系の学生の取得率は理系の3分の1であることがわかっています。 ちなみに、上記でご紹介した人文科学の学生は、分野別の平均取得率が7.1%と、最も高い医学・歯学系の56.3%に比較して圧倒的に差を付けられています。この傾向は「理高文低」と言われています。研究の難易度の違いかどうか、一概には断定できませんが、論文の通過率が文系の方が圧倒的に低いのです。
博士号を取得するメリットは「研究能力の証明」と言いましたが、結局のところ皆さんの多くが気になるのは、「博士号が就職に役にたつのか?」ということだと思います。結論から簡単に言うと、「就職するために博士号を取得するならば、役に立つとは言えない」というのが現状です。 もう少し掘り下げるため、博士号取得後に、日本の博士はどのような道を歩んでいるのかについて紹介していきます。
博士号を取得したら、それでゴールではありません。当然、取得した博士号を活用して次なる進路へ足を踏み出さなければなりません。進路の例としては、研究室の教授から推薦を貰い、大学や研究機関の研究者になったり、民間企業に就職することが一般的です。 しかし、目を逸らしてはならないのが、「就職も進学も叶わなかった」人が、全体の2割程度存在するという事実です。 さらに、博士課程修了後に正規雇用で就職をした人は約半数で、学部卒・修士課程修了後の約7割に対して、大きく差をつけられています。
長い時間をかけて博士号を取得したにも関わらず、なぜ博士の就職は難しいのでしょうか? 原因として、当時の文部省は、90年代にかけて大学院生を2倍に増やすことを指標とし、バブル景気崩壊後の成長の当てにしていました。結果的に、1990年に2万8000人程度だった博士課程に進む学生は、2000年には6万2000人程度にまで増加しました。 ここまでは政策としては成功したと言えるかもしれませんが、致命的だったのが、大学や研究機関のポストが増えなかったということでした。博士は増えましたが、行き場のない博士も増えてしまうことになったのです。
文部科学省が、民間企業の研究活動に関する調査を実施したところ、7割もの企業が1度も博士課程修了者を採用したことがないという結果となりました。理由について、「採用する必要がない」「特定分野の専門的知識を持つが、企業ではすぐに活用できない」という回答がありました。 真実を追求するための研究と、民間企業の利潤を追求するための研究は、性質が異なるということなのでしょうか。
博士号を取ってからの就職を考えているなら、就職エージェントに相談するのがおすすめです。プロが就職のサポートを行ってくれ、あなたに合った求人を紹介してくれます。
ここまで、博士号とは何か、取得のメリットや種類、博士号取得後の進路の厳しさについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?先ほども結論を出しましたが、「楽に就職のために博士になる」という考えを持つと、後に苦い思いをすることになるかもしれません。 しかし、自分が本当に興味のある分野について、学問を究め、それを世の役に立てたい!といった目標があるならば、博士課程という険しい道を乗り越えるだけの価値はあります。 自分の進路や、やりたいことと向き合って、次のステップについて考えることが大切ですね。
記載されている内容は2017年03月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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