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年収103万と130万の扶養の違い|103万を超えたらどうなる?

更新日:2022年09月08日

暮らしの知恵

パートタイマーで働く人は、103万円や130万円の扶養の範囲内ということを意識して働いている人は多いはずです。しかしながら、なぜ103万円や130万円内で働かないといけないのか、知らないことも多いと思います。本稿では、扶養について、深く掘り下げていきます。

そもそも扶養の定義とは

扶養親族という言葉をよく耳にしますが、そもそもの扶養親族の意義というのはどのようなものでしょうか、扶養親族というのは、その人も親族や里子、養護老人までが範囲に入り、その人と生計を一にしている人で、所得が38万円以下(給与であれば、年収103万円以下)の人に限られます。さらに扶養親族の中でも、細かな分類がされており、 ・16歳以上の控除対象扶養親族 ・19歳以上23歳未満の特定扶養親族 ・70歳以上の老人扶養親族 など、様々な種類があります。これらの扶養親族の所得が38万円以下(給与であれば、年収103万円以下)であれば、扶養している人は、所得税が軽減されます。 扶養親族というのは、0歳から対象となりますが、扶養することによって、所得税が軽減されたりする扶養の年齢というのは、16歳以上となります。16歳以上となりますと、高校や大学でこれからお金が必要な時期となりますので、そういったことも配慮されているのです。

年収103万円と130万円の扶養の違い

よく耳にするのが、103万円の扶養の壁、130万円の扶養の壁という言葉です。これらの金額の意味はといいますと、103万円は所得税がかからないボーダーラインとなり、130万円は社会保険料がかからないボーダーラインとなります。これらを超えてしまいますと、所得税を納める義務や社会保険料を納める義務が生じてしまいます。せっかく働いたのに、所得税や社会保険料で自分の手取りが減ってしまったということが無いためにも、これらのボーダーラインを超えないようにしているのです。

103万円を超えてしまった場合の扶養

103万円を超えてしまった場合は、所得税法上、扶養家族から外れてしまいます。しかしながら、社会保険の扶養家族には入ることができますので、所得税を納める義務がありますが、社会保険料を納める義務はありませんので、給与から社会保険料が天引きされるということはありません。しかしながら、103万円を超えてしまった場合は、所得税を納める義務はありますので、月々源泉所得税を天引きされるか、年末調整で所得税を支払うかということになります。

扶養の103万円、130万円に交通費は含まれるのか

103万円や130万円というのは、交通費も含めた金額でしょうか?答えとしては、103万円は交通費を含まない金額で、130万円は交通費を含む金額です。103万円の場合は、所得税に係ります。交通費は所得税法上、給与には、該当しませんので、103万円の中にはカウントされません。しかしながら、給与とされてしまうケースもあります。それは、月々の交通費が10万円を超えてしまう場合です。10万円を超えた分が給与としてカウントされてしまいますので、ここは注意が必要です。しかしながら、月々10万円を超える交通費というのは、ほとんどないケースですので、稀な例と言えるでしょう。 一方、社会保険料というのは、交通費も含めた総支給額をベースに考えられます。厚生年金法上での報酬はすべての手当が該当します。ですので、交通費を含んだ金額で130万円を超えてしまうと、社会保険料の対象者となってしまいます。これらは非常にややこしい話ですが、国税庁と日本年金機構という管轄も違いますので、うまく統一されていないというのが、現状となります。

103万円の扶養から外れるとどうなる?

103万円の扶養から外れてしまうデメリットはいくつかあります。下記が主なデメリットとなります。 ・所得税などの税金を納めないといけない ・扶養に入れてもらっていた人の税金が上がる このように自分一人だけではなく、扶養家族にしてもらっていた人にもデメリットが生じます。配偶者であれば、配偶者控除の38万円が受けられなくなり、16歳以上であれば、扶養控除の38万円(19歳~22歳は63万円)が受けられなくなってしまいます。103万円の扶養というのは、世帯年収にも影響するのです。

130万円の扶養から外れるとどうなる?

103万円の扶養から外れるとどうなるかは、上記の通りです。では、130万円の扶養から外れるデメリットは何と言っても社会保険料を負担しないといけないことです。年収が130万円だとすると、月々の社会保険料は約15,000円、年間約18万円となり、130万円のうち、18万円が給与から引かれてしまいますので、年収112万円の人とほとんど変わらないこととなります。130万円を超えてしまったためにたくさん働いて損をしてしまうというのは、避けたいですので、この130万円の扶養というのは、守れるものであれば、守る方が賢明です。これを超えてしまうのであれば、これを超えても稼いだ方がメリットのある年収であれば、仕方がありませんが、年収140万円や150万円のラインであれば、130万円を超えないよう、勤務先と調整することが必要です。103万円と比べて、130万円は収入減のインパクトが大きくなります。

扶養から外れる月々の給与金額

扶養から外れる月々の給与金額は、単純に12か月で割ってあげれば計算することができます。 103万円であれば 103万円 / 12か月 =  85,833円(交通費含まない) 130万円であれば 130万円 / 12か月 = 108,333円(交通費含む) となり、これ以上稼いでしまうと、扶養から外れてしまいますので、扶養範囲内で働くのであれば、時給制なら、自分は何時間働けば、扶養から外れてしまうかということを計算の上で働くことが必要となります。

103万円を超える場合と超えない場合の影響値

年収103万円であれば、所得税がかからないのは、前述の通りです。では、年収が103万円を少し超えてしまった場合、どうなるでしょうか?年収が104万円の場合ですと、給与所得控除65万円と基礎控除38万円を差し引いた後の所得金額は1万円となります。この1万円にかかる税金は5パーセントですので、税金を500円納めることになります。500円程度であれば、大したことがないと思いがちですが、影響が大きいのは、本人ではなくて、今まで扶養に入れてもらっていた人が配偶者控除や扶養控除を受けられなくなってしまいます。もし、その人が年収500万円であれば、約3~4万円の税金が増えることとなります。世帯の手取りで考えると、収入が1万円増えただけで、3~4万円税金が増えてしまうため、非常に損をすることになります。こういったところに影響が出るということを覚えておきましょう。

103万円と同時に守りたい100万円のライン

103万円は所得税の扶養家族に入れるかどうかという重要なラインとなりますが、同時に守りたいラインとして、年収100万円という基準があります。103万円と100万円の違いはといいますと、この100万円というのは、住民税を納めるか否かというラインになります。100万円を超えると住民税を納める義務が生じます。住民税は均等割(納税者であれば、最低限納めないといけない金額)というものがあるので、この年収でも5千円から1万円ほど住民税を納めないといけません。また、住民税は地方税となりますので、都道府県市町村で免税点が若干異なりますが、こういったラインがあるということも覚えておいて損は無いでしょう。

130万円以下の年収でも社会保険料を納めないといけない場合

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初回公開日:2017年02月26日

記載されている内容は2017年02月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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