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年収103万と130万の扶養の違い|103万を超えたらどうなる?

更新日:2024年11月08日

暮らしの知恵

パートタイマーで働く人は、103万円や130万円の扶養の範囲内ということを意識して働いている人は多いはずです。しかしながら、なぜ103万円や130万円内で働かないといけないのか、知らないことも多いと思います。本稿では、扶養について、深く掘り下げていきます。

130万円のラインが今までは一般的でしたが、実は2016年10月から、一部の企業で社会保険の扶養のラインは106万円となっています。 対象は、500人超の従業員を有する企業です。 この条件を満たす企業の場合、社会保険料の扶養となる条件は ・週の労働時間が20時間以上 ・月額賃金88,000円(年間106万円以上) ・1年以上の雇用が見込まれること 上記、すべてを満たすときは、社会保険に加入することとなり、扶養から外れることとなります。従業員数500人以下の企業では、今までどおり130万円がラインとなります。 ちなみに、103万円はどこの企業でも同じで、所得税法が変わらない限りは、103万円というのは一律となります。

扶養から外れる手続き方法

万が一、103万円や130万円の扶養から外れてしまった場合、どのような手続きが必要でしょうか?基本的に本人が直接税務署や社会保険事務所などに手続きをするのではなく、勤務先を通して手続きを行います。ですので、103万円を超えてしまった。130万円を超えてしまった。どうすればいいのか?と身構える必要はなく、勤務先に問い合わせをすれば、どのような書類を出せばいいのかなど、指示をしてくれますので、問題ありません。

扶養から外れる際の税金や保険証について

103万円や130万円の扶養から外れるとなると税金や社会保険料を納めなくてはいけません。その場合の納付などはどう行うのでしょうか? 103万円の扶養であれば、本人は特に何もする必要はありません。そのまま勤務先に勤めていれば、年末調整を勤務先が行ってくれるので、その年に納めるべき所得税をその年の最後の給与から調整して、勤務先が納付をしてくれるケースがほとんどです。 130万円の扶養の場合は、保険証を手にすることになるので、前述にもある通り、企業を通じて、社会保険事務所に届け出を出し、保険証を手にすることになります。この際、今まで扶養家族に入れてもらっていた人も勤務先へ扶養家族から外れる旨の届け出を出してもらうことと、保険証を返却しないといけません。扶養から外れた人、今まで扶養していた人、双方に手続きが必要となりますが、どちらにしても企業を通して行うことですので、心配する必要はありません。社会保険の手続きをすれば、2週間から3週間ほどで企業宛に保険証が届きますので、その保険証は、企業から本人へ渡されることとなります。

給与以外の収入がある時の注意点

103万円の扶養、つまりは所得税の扶養範囲内というのは、給与以外の所得がある場合にも影響があるので、要注意です。例えば給与の年収は80万円だったとしても、株の売却益が30万円あるとすると、これらを通算すると年収が103万円を超えてしまうので、扶養から外れないといけません。他にも土地や建物の売買、骨董品の売買、一時的に受け取る保険金 なども所得に加算されるので注意が必要です。

130万円の扶養の考え方

103万円のラインである所得税というのは年末調整や確定申告などで1年に1度必ず数字が確定し、税金を納める仕組みとなっています。一方社会保険料というのは、扶養家族の判定というのは、年収130万円を超えるから、扶養家族から外れるという非常に曖昧な感じとなっています。 実は、年収が130万円を超えてしまっても、すぐに扶養家族から外れる必要はなく、今年はたまたまたくさん働いて年収が130万円を超えてしまったけど、来年は、そこまで働くつもりはないから、年収は130万円を超えない、だから、扶養家族からは外れないということはありなのです。社会保険料というのは、あくまで毎月安定した収入がある人から徴収するという考え方となります。一時的にたくさん働いたから、たまたま株でもうけたから、保有している土地を売って収入が出たので130万円を超えた。 こういったケースでは適用除外です。ですので、万が一130万円を超えてしまっても、上記の理由などをつけて、扶養家族から外れるという方法もあるということは知っておくべきです。言ってしまえば、103万円は厳格、130万円は曖昧ということになります。

初回公開日:2017年02月27日

記載されている内容は2017年02月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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