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征くの持つ4つの意味とは?間違えやすい同訓異義語や熟語も紹介!

更新日:2024年10月23日

雑学・歴史

歴史小説や映画、SF、マンガなどで時々目にする「征く」。どのように読むのか、何故この漢字を使うのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では征くの4つの読み方や意味、熟語、同訓意義語と使い方を漢字の成り立ちをまじえながらご紹介します。

【例 文】 殆(ほと)んど十二、三日間、征衣(せいい)のまま昼夜草鞋(わらじ)を解かず、またその間にはしばしば降雪に遇(あ)い、ために風力計凝結(ぎょうけつ)して廻転を止(とど)むるや、 寒中滞岳記(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)野中到 著 青空文庫

征くの熟語2:「征討」

「征討」はセイトウと読みます。兵を出して反逆する者や服属しない者を討ちに征く意味です。 5千年ほどまえ、伝説の人黄帝や堯(ぎょう)、舜(しゅん)のような人物が征討をくりかえして、黄河中流域の諸部族をまとめた時期があったようです。 堯が皇帝だったときに、政治をみだした重臣たちが遠くへ追放されました。後世の王朝が悩まされ、征討を繰り返した北狄、南蛮、西戎、東夷になったという伝説があります。

征くの熟語3:「征税」

「征税」はセイゼイと読みます。租税を取り立てることをいいます。 周は殷をたおしたときの征服地に国を建てました。戦のほうびとして同族や功臣に与えて周王朝の守護とし、王朝は宗主国になりました。封建制の始まりです。 各国に封じられた諸侯は、自国の民から税を取りました。当時の税は公田からの年貢と、強制労働の労役でした。 諸侯が勢力をあらそった春秋時代には、労役に耐えられず逃げる農民がふえて公田は荒れ果てました。

征くの熟語4:「征利」

「征利」はセイリと読みます。利益をとることをいいます。 「上下校征利而國矣/上下こもごも利を征すれば国危うし」(孟子 梁恵王上) 孟子が梁の恵王と会って話をしていたときの話のなかに「征利」が使われていました。 王の質問にたいして、孟子は「王、大夫、士や民がそれぞれ自分の利益を言うと、上も下も入り乱れて利益を争い合うことになり、国家が危うくなります。王はただ仁義の実践のみに努めるべきです。」と答えました。

「ゆく」の同訓異義語3つ

同訓異義語1:「行く」

【意 味】 ①今いる場所から別の場所へ移動する、前方に進む ②ある場所を通る ③心がすっきりする・満足する ④物事がおこなわれる、進む、運ぶ 【使い方】 ①学校へ行く・人事異動で営業部に行く ②夜道を行く・近道してデパートの中を行った ③納得が行く・満足できるところまではなかなか行かない ④計画はうまく行った・この手で行こう・後で知らせが行くでしょう 今は「いく」の方が一般的ですが、「いく」に置き換えられない言葉もあります。 「去りゆく」「進みゆく」「更けゆく」「暮れゆく」「ゆく年くる年」「我が道をゆく」など。ゆくえ(行方)、ゆくて(行く手)ゆくすえ(行く末)なども「いく」にすると、聞いた時に意味が分からなくなります。 「ゆく」には、つまる言い方(促音便形)はないので、「学校にゆった」とはなりません。

同訓異義語2:「往く」

【意 味】前へ進む・時間が過ぎてゆく・過去 「行く」の字は十字路を文字化したもので、「道」を表し目的地へまっすぐ到達させる意味があります。一方「往く」は「ぎょうにんべん+王」で、「王」に大きく広がるイメージがあるため、前に向かってずんずん進み空間的にのび広がって行くことを表しています。 【使い方】 訓読みの場合は一般的に「行く」が使われます。「往く」は熟語で使われることが多いようです。 往復=行ってまた帰って来ること。往路=行きの道、帰りは復路になります。 往来=ある場所を行ったり来たりすること(例:車の往来が激しい)、道路・街道のこと 往年=過ぎ去った昔(例:往年の大スター) 往生=死ぬこと、すっかりあきらめて静かにすること(例:じたばたしないで往生しろ)

同訓異義語3:「逝く」

【意 味】 ①死ぬこと。「逝去」は死ぬことの敬語です。 ②「帰らぬものとして過ぎ去る」という意味合いで使うこともあります。 【使い方】 ①眠るように逝きました。 弔電例:ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申しあげますと共に、心からご冥福をお祈りいたします。 ②逝きて帰らぬ青春の日々

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