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「ら抜き言葉」の例と一覧・メリットとデメリット

更新日:2024年01月04日

雑学・歴史

「ら抜き言葉」は間違いだというのを聞いたことがある方は多いでしょう。しかし、実際の生活では、かなり使われているのも事実です。若者言葉との認識もありますが、本当にそうでしょうか? 「ら抜き言葉」がどういう言葉か正しく理解し、使われ方を振り返りましょう。

ら抜き言葉とは

「ら抜き言葉」とは、文法的に必要な「ら」の文字が抜けている動詞のことです。ら抜きでよく使われる動詞として、上一段活用動詞の「見る」、下一段活用動詞の「食べる」、カ変動詞の「来る」などがあります。

もう少し簡単に説明すると…可能の意味で使う際、文法的に正しい動詞の活用は、「見られる」「食べられる」「来られる」になりますが、それぞれの「ら」の文字を抜き「見れる」「食べれる」「来れる」と表現することです。

「ら抜き言葉」が使われる理由

例えば、「見る」を尊敬の意味にすると、「見られる」になります。受け身表現も同じく「見られる」になります。さらに、可能の意味でも「見られる」になってしまいます。意味の違いを明確にするために、可能の意味では「ら」を抜き、「見れる」で使うようになったと言われています。

「ら抜き言葉」のルーツ

地方で使われている方言の中には、可能の意味の動詞で「ら抜き言葉」が使われています。尊敬・受け身・可能の意味の区別がつきやすいので、地方出身者が標準語圏で使っている方言を標準語圏の人たちが取り入れたようです。

標準語としては現在でも誤りとされている?

標準語は、明治時代に作られたものです。それまでは、方言として全国各地で使われていた「ら抜き言葉」なので、歴史は長いと言えます。話し言葉としての「ら抜き言葉」は、昭和初期から使われるようになり、戦後ますます増えてきました。

しかし、現時点では「ら抜き言葉」は、誤りとされています。そのため、新聞ではほとんど用いられていません。若者言葉と言われることも多いですが、方言として使われていることもあり、若者と高齢者は受け入れやすい言葉で、むしろ中高年の方の方が抵抗を感じるようです。

ら抜き言葉の例と一覧

「ら抜き言葉」の世論調査

毎年、文化庁が「国語について世論調査」を実施しているのはご存知ですか? その中には5年に一度、「ら抜き言葉」についての調査もあります。最新の調査から、「ら抜き言葉」の例とその使われ度合いをご紹介します。

「ら抜き言葉」の方が使うとされた例

どちらの例も、5年前の平成22年度の調査より「ら抜き言葉」を使う割合が増えて、調査で初めて正しい使い方を上回りました。 「今年は初日の出が見れた」48.4% 「今年は初日の出が見られた」44.6% 「早く出れる?」45.1% 「早く出られる?」44.3%

「ら抜き言葉」が僅差に迫っている例

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初回公開日:2017年03月17日

記載されている内容は2017年03月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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