銀行業界研究|「現状」「今後の動向・将来性」を知ろう

国民や企業の財産を管理し、国全体の金銭の流れを作り出している、銀行業界。今回は、銀行業界について、現状や動向、将来性などをまとめ、考察していきます。銀行業界への就職や、業界研究をしているという方は、ぜひ目を通してみて下さい。新たな気付きがあるかもしれませんよ!

銀行業界研究:現状

始めにご紹介するのは、銀行業界の基本情報です。市場規模や労働者数、平均年収などを、具体的な数字を通して見てみることで、銀行業界の「今」と客観的に向き合ってみましょう。

銀行業界の現状:基本情報

以下は、平成25年~平成26年までの業界の情報を元にしたデータです。

市場規模:21兆9352憶円
労働者数:150018人
平均年齢:39.7歳
平均勤続年数:16.2年
平均年収:641万円
引用元:「業界動向SEARCH.com(※1)」

注目すべきは、市場規模の大きさと、労働者数の多さです。国全体のお金を扱う業界ということもあり、その市場規模は、他の業界と比較すると、1桁大きくなっています。また、労働者数も他の業界と比較して大変多くなっています。やはり、これだけの規模の市場を抱えているわけですから、それに見合った労働者数が必要となってくるのかもしれませんね。

平均年齢と平均勤続年数に関しては、一般的と言えるでしょう。他の業界と比較しても、平均的です。

平均年収は、やや高めと言えます。ちなみに、2015年の一般的な労働者の平均年収は、440万円とされています。(※2)440万円という金額を水準と考えると、銀行業界の平均年収である641万円は、大変高額と言えそうですね。

銀行業界の現状:業界シェア

続いて、巨大な銀行業界の市場が、どのような内訳で成り立っているのか、業界シェアを見ていきます。

業界シェア1位:三菱UFJフィナンシャル・グループ
業界シェア2位:三井住友フィナンシャルグループ
業界シェア3位:みずほフィナンシャルグループ
引用元:「業界動向SEARCH.com(※1)」

上記は、平成25年~平成26年の、銀行業界企業の売上高を元にしたランキングです。

銀行業界の業界シェアトップは、三菱UFJフィナンシャル・グループ。その売上高は、5兆1761憶円と、とても1企業の業績とは思えない、高額な金額です。

続いて、2位にランクインしたのは、三井住友フィナンシャルグループでした。売上高は4兆6418憶円と、1位に続いて大変高い業績を残しています。1位にはリードを許していますが、大差というわけではありません。今後の経営や展開次第では、逆転も狙えるかもしれませんね。

3位のみずほフィナンシャルグループの売上高は、2兆9277憶円でした。1位・2位と比較すると、差を付けられているように感じますが、1企業の業績としては十分高いものとなっています。

ちなみに、4位の三井住友トラスト・ホールディングスは、1兆1875憶円でした。5位のりそなホールディングスの売上高が8269憶円。4位までの企業は、売上高が1兆円を越えているということになります。銀行業界の巨大な市場は、この4つの企業によって動いていると言っても、過言ではなそうです。

銀行業界研究:動向

次に見ていくのは、銀行業界の動向です。今、銀行業界ではどのようなことが起こり、業界はどのように変化しているのでしょうか?業界が現在抱えている課題や、業界規模の推移などから読み取っていきましょう。

銀行業界の現状:課題

まず、銀行業界が現在抱えている課題や問題点をご紹介していきます。

銀行業界の課題1:収益性の低さの改善

バブルの崩壊後、銀行の金利は低くなりました。現在、銀行に大金を入れた場合も、ほとんど利息はつきません。かえって、手数料などで引かれる金額の方が大きくなる場合もあり、ユーザーが銀行にお金を預けるメリットが、少なくなっています。銀行業界の成長や将来を考えた場合、このような状況を改善し、バブル崩壊前のような利息をつけ、利用者にとってメリットのある銀行になっていく必要があります。(※3)

銀行業界の課題2:貸し渋り

日本の銀行業界は、自己資本の割合が、海外の銀行業界と比較して低いと言われています。その為、リスクを軽減して安全な経営を心掛ける傾向が強く、貸し渋りなどをしてしまうことも少なくありません。しかし、そもそも銀行業界は、貸付による利息で利益を得ているので、貸し渋りの傾向があまり強くなると、銀行業界そのものの収益も下がってしまいます。貸し渋りをしなくとも、安定した経営ができるよう、経営体勢そのものを変革していく必要に迫られています。(※3)

銀行業界の課題3:ビッグデータの活用

各業界で、デジタル化やIT化が進んでいますが、銀行業界も例外ではありません。特に、ビッグデータ分野に関しては、銀行業界としても活用していく必要があります。ビッグデータを活用することによって、銀行業界の課題の1つとも言われている「郷ムの効率化」を実現できる可能性が高い為です。また、今後は、ビッグデータやIT技術に対する投資も増えてくるでしょう。そのようなユーザーのニーズに応えられるように、銀行業界でもまた、ビッグデータやITに特化した人材の育成などが急がれています。(※4)

銀行業界の現状:市場動向

次に、銀行業界の市場動向を見ていきます。業界規模の推移から、業界の将来性を考察していきます。

銀行業界の市場動向:業界規模の推移

以下は、平成17年~平成25年までの業界規模の推移を示したグラフです。

引用元:「業界動向SEARCH.com(※1)」

業界規模の推移としては、平成17年~平成19年までは、右肩上がりでした。ところが、平成20年になり、大幅に落ち込みます。アメリカの金融危機などが影響しており、メガバンクと呼ばれる大手金融機関が、赤字を計上しています。減少傾向は、平成21年になっても続き、翌年の平成22年の業界規模も、回復することなくほぼ横ばいでした。

平成23年になると、ようやく回復傾向に転じます。平成25年には、業界規模は平成20年に減少傾向が始まる前の水準まで回復しました。

銀行業界の現状:将来性

それでは、基本情報や現状、業界規模の推移から、銀行業界の将来性について考察していきます。

アメリカの金融危機やリーマンショックにより落ち込んでいた銀行業界ですが、ここ数年は回復傾向を見せており、ようやく落ち着いてきたような印象を受けます。

しかし、世界の情勢は刻一刻と変わっていくもの。銀行業界が今後、産業として成長を遂げていく為には、グローバル化の波に乗る必要がありそうです。既に、大手企業は、海外進出や海外の銀行の買収を進めています。そして、タイやベトナムなどに支店を出し、海外の市場を開拓することを考えているようです。このような海外進出が成功するか否かによって、銀行業界の今後は大きく変わってくるでしょう。そして、海外進出を成功させて、銀行業界の市場を更に大きなものへと成長させるには、現地法人との協力や、支店・拠点の増設が急務とされています。

銀行業界研究:業界研究本

最後に、銀行業界について更に詳しく学びたい!という方に向けて、おすすめの業界研究本をご紹介していきます。

図解入門業界研究最新銀行業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第4版]

業界研究本と言えばこれ!と言われるほどの、定番のシリーズです。銀行業界の仕組みやシステムについて学べます。

就職ジャーナル金融ビジネス読本

銀行業界を含め、金融業界の業界研究を目的とした、就活生向けの書籍です。専門用語や業界の最新の動向なども掲載されているので、銀行業界への就職を考えているなら、ぜひ1度は目を通しておきたい1冊です。

これだけは知っておきたい「金融」の基本と常識

こちらも、銀行業界を含む、金融業界の仕組みが詳しく解説されている業界研究本です。銀行業界を目指すなら、目を通しておいて損はないでしょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか?今回は、銀行業界の現状や動向、将来性などをご紹介しました。皆さんの業界研究のお役に立つような情報は、あったでしょうか?

世の中を動かしていくのは、人です。しかし、人が世の中を動かしていく為に必要となるものが、金銭です。世界を動かす手段とも言える金銭を管理する銀行業界は、世界の中心的ポジションとも言えるでしょう。そんな銀行業界で働くことは、とても誇り高いことだと思います。現在、銀行業界への就職を目指して、業界研究をしたり就職活動をしたりしている方は、自分の決断を信じて、ぜひ続けていって下さいね。

[参考資料・引用元]