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指示待ち人間と自発的な人の違いとは?自発的/自主的/主体的の違い

更新日:2024年01月07日

マネジメント

会社やチームなどで求められるのが「自発的な態度」です。ついつい指示を待ってしまっているような方も多いのではないでしょうか。この記事では自発的な人の特徴や考え方、心理について紹介します。自発的に動けるようになりたいという人はぜひ読んでみてください。

自発的、自主的、主体的の違い

「自分から動く」という点で共通している

広辞苑によれば、 「自発的」とは、自分から進んでするさま。 「自主的」は、他からの干渉などを受けないで、自分で決定して事を行うさま。 「主体的」は、ある活動や思考などをなす時、その主体となって働きかけるさま、他のものによって導かれるのでなく、自己の純粋な立場において行うさま。 これらを読むと、いずれも自分から動こう、というニュアンスがありますが、独立した状態か、働きかけるという要素があるか、などにより微妙な違いがあることが分かります。使用する際には、注意しましょう。

自発的になる方法

前向きに考える

自発的に動くためには、なるべくポジティブに物事を考える癖をつけるとよいです。なぜなら、前向きに考えることに対して、人は行動を起こすような心理になるからです。ネガティブ思考で考えていること、たとえば取り組むのが面倒だと考えていることに対して、人は行動を起こしづらいからです。 さらに、前向きに考えるためには、日々の環境を快適にすることを意識するとよいでしょう。常に空腹や不眠などを感じずになるべく快適な状態であるようにする、健康な肉体と頭脳でいられるようにする、などの工夫ができます。 人は日頃から幸せを感じていないと、なかなか前向きに考えづらいです。日常の快適、小さな幸せ、そういった幸せ一つ一つを感じ、生きていく喜びを感じていくことで前向きに考えられるようになります。 おいしい、嬉しい、楽しい、といったプラスの感情は、頭脳にプラスの成分として蓄積されます。その積み重ねによって、前向きな思考でいられ、日々前向きに考えられる状態を作ることができるのです。

行動することのメリットを明確にする

人は自分自身が大事です。世のため人のため、会社のためと行動する人もいますが、やはり自分にとって、自分の存在は一番です。したがって、自分にとってプラスになることであれば人間の本能が求めて行動に移せますが、もしこれから行おうとしていることが、自分にとって何のメリットもないことであれば、多くの人は気乗りしないでしょう。これは人間の本能であり、人間は自分のために生きるゆえです。 そこで、自発的に動くには、自分自身が行動するに値するメリットを定めておく必要があります。それをもとに、目標を決めます。目標は、何か行動する際に、常に意識することで達成への意欲をかきたてるものでなくてはなりません。メリットがあれば、他人が何を言おうと自分の意思で行動を起こそうと思い続けることができます。モチベーションが低下したり、トラブルや困難な状況が発生しようと、目標を意識して自分の意思で動き続けることができるのです。

小さなことの積み重ねを大切にする

自発的な人は、小さな努力を欠かしません。たとえ少しのことでも、継続して行動を起こすことを重視します。多くの人は、大きな夢を描きます。職業的な夢や、億万長者になるという夢かもしれません。しかし、多くの人はその夢までの距離の遠さゆえに、永続して小さな努力を積み重ねることをしません。 それどころか、何もないところから、土台を作らずにとても高い次元に行こうとしているのです。このような気持ちがあるゆえに、多くの人はやる気を失います。短期的な目線で物を見がちだということです。人は、永続してこつこつとした地道な努力をすることよりも、一時的で目先の得に飛びつきがちです。 本当の得とは、永続してプラスを獲得し続けることなのですが、この意識がなくては目の前の結果に一喜一憂して、感情の起伏が激しくなります。これは人間のやる気にも影響します。感情の頻繁なアップダウンは、自分から行動するという意思を奪います。本当に長期的に物事を見据えられ、日々を大切に努力を重ねる人は、結果に一喜一憂せず、長期的な視点での成功を目指しています。 感情の起伏がなく、永続的に物事に対して高いモチベーションを持ち、取り組めるということです。自分の部屋の机の上が散らかっていれば、快適になるために片付けてみる。そのような小さな行動一つ一つを、できるところからやってみようという地道さが、重要なのです。なぜならそのような気持ちを持ち、意識的に行動し続けられた人が、しだいに行動することが自然となり継続できる、自発性のある人間になるからです。

他人事にしない

自発的に行動するには、物事を他人事にしないことが重要です。自分が抜けている点をカバーし、物事をなるべく完全にするのだ、という意識が必要です。完全を目指すには、課題を自ら設定して、行動を起こさねばなりません。必要な情報等を自分で調べたり、段取りを考えながら行動することができます。 自分が少しくらい手を抜いても、誰かがなんとかしてくれる、言われたとおりにすればうまく機能するという意識を皆が持っていると、抜けや漏れをカバーする人は誰もいません。完全な状態から見て、逆算やシミュレーションを通して足りない点を見つけ、よりよい体制に向けカバーする、そんな意識が必要です。

やるべきことを明確にする

自発的に行動しない人の特徴として、何をすればよいのか分からない、という点があります。このような人は、分からないことをそのままにしがちです。物事の判断に必要な知識やノウハウが不足している場合に、このようなことは起こります。新たな職場で勝手が分からない時などが、この例に当たります。 解決策として、まず分からないことがあれば、言葉に出して誰かに伝えることです。直接上司や、判断ができそうな人の耳に入るようにすることが望ましいですが、気が引ける場合、より身近な人に対してでもよいです。 例えば、新たな職場の上司になんらかの事情で聞きづらい場合、近くに座っている先輩や同僚に対して思っていることを口に出してみる。そこから何か判断を得られたり、その内容がわからないということに対し、共感、反応を得られたりします。こうすることで、聞いた先輩が上司に対して話をしてくれたりといったことも期待できます。 つまり、自分の疑問点を言葉に出してみる、ということは非常に重要なことと言えます。疑問の解消によりやるべき点を明確にすることができ、行動を起こすことができるからです。何も分からずに右往左往していたり、いつまでも限定された知識で自分の頭で考え続けることは、時間の無駄であるのみならず、人から材料を与えられることを期待している姿勢である点で、非常に受動的です。 さらには、疑問点のみならず、気づいた点などを、適宜自分の言葉に出すということが重要です。この行動により、よりよい状況に向け自分が意思を持って発言したことになり、自発的な行動とみなされるのです。

指示待ち人間と自発的な人間の違い

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初回公開日:2017年06月01日

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