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履歴書に「賞罰」は必要なのか|記入するメリットとデメリットなど

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皆さんは履歴書を書く際に「賞罰」を記入する欄を見た時がありますか?「賞罰とは何か」と迷ってしまった方も多いでしょう。そこで今回は「賞罰」とは何か、記入するべきなのか、ご紹介していきます。迷ったことがある方は是非読んでみてください。

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賞罰とは?

履歴書を書くときによく目にする「賞罰」とは?

就職活動をしていて、履歴書を書くときに「賞罰」を書くことがあります。市販の履歴書だと、見本に「賞罰」が書いてあるのを見たことがある方もいるでしょう。また、応募する企業から賞罰について書くことを求められることもあります。 しかし日常生活ではあまり「賞罰」という言葉を耳にすることありません。普段気にすることがない「賞罰」という言葉ですが、いったいどういう意味なのでしょうか?あなたは自分の履歴書の「賞罰」になにを書いたらいいか、わかりますか?おそらく履歴書に書けといわれても、何を書いたらいいのかわからない方も多いでしょう。そこで今回はこの「賞罰」について、詳しく解説していきます。

賞罰とは「賞」と「罰」

賞罰とは、文字があらわすとおり、「賞」と「罰」のことです。つまり履歴書に「賞罰」を書くということは、自分が受けた「賞」と「罰」について書くことになります。一言でいうと、「賞」はなにかを受賞したことです。 表彰された事も「賞」に含まれます。「罰」は罰せられた事であり、過去になんらかの刑事罰を与えられたことがあれば、正直に書かなければなりません。これを「賞罰なし」と自己申告して就職した場合は、自分の経歴を偽ったことになりますので、会社側はこれを理由に解雇することができます。履歴書に偽りがないよう、じゅうぶん注意が必要です。もしも刑事罰を受けた経験があれば、正直に記載しましょう。

具体的な「賞」とは?

賞罰欄の「賞」とは、何かを受賞したことを書くわけですが、賞ならなんでも書けばいい、というものではありません。明確なルールが法律で決まっているわけではありませんが、履歴書に書く「賞」は、規模が大きくて誰もが知っているような大会や、オリンピックや国体のような有名な競技での入賞のことを指します。 自分が通っていた学校の運動会で一位になったり、学校の音楽祭で校長先生から特別賞をいただいた場合は、とても立派な経歴ではありますが、履歴書の賞罰欄には書く必要はありません。特技として記載するか、履歴書に書かずに、面接などで自己アピールの材料とすることをおすすめします。ノーベル賞や直木賞などのレベルになれば当然履歴書には記載しますが、多くの方は賞罰に書くべき賞はないでしょう。

具体的な「罰」とは?

法的な明確なルールはありませんが、一般的には1年以上の懲役や禁固刑に処された場合(有罪の判決を受けた場合)は賞罰欄で申告します。黙っていればわからないだろう、と油断して「賞罰なし」と申告してしまった場合、経歴を詐称したとして、解雇になることがあります。では具体的な有罪判決が出た場合とは、どのような場合をいうのでしょうか? ・告訴されて有罪の判決が出た場合(不起訴となった場合は有罪ではないので書く必要はありません) ・重大な交通事故を起こした場合 ・罰金刑を受けてから5年以内(5年を過ぎれば書く必要はありません) このような場合は、賞罰欄に書くべき罰です。事実を隠して就職した場合は経歴詐称となってしまいますので、正直に申告してください。

履歴書に賞罰は必要なのか?

JIS規格履歴書には賞罰欄はない

実は全国高等学校統一応募用紙とJIS規格履歴書には、賞罰欄はありません。かつては履歴書には賞罰欄があるのが普通でしたが、最近では賞罰欄はない履歴書用紙のほうが多いです。こうなった背景には、厚生労働省が、過去に犯罪を犯した人が就職差別にあわないように、適性や能力以外で判断されないようにと公正採用を呼びかけていることが影響しています。 したがって履歴書に賞罰欄が必要かというと、厚生労働省の視点からは、必要ない、ということになります。しかし依然として賞罰欄の記載を求められることも多く、賞罰欄に書くべき事項があるのに書かなかった場合は、経歴詐称となります。「賞罰なし」と書くのは本当に賞罰がないときに限ります。

賞罰欄がないときに入賞経験などをアピールするには

せっかくコンクールや国際大会などで入賞したのに、賞罰欄がない履歴書では、もったいないです。もし大きな賞を受賞したことがあって、それをアピール材料にしたいときは、履歴書の「自己PR」欄や「趣味・特技」欄を利用するといいでしょう。 人命救助などをして警察から感謝状が贈られた場合も、賞罰欄があれば賞罰欄に記載すべきですが、欄がなければ、自己PRで感謝状を贈られた経緯を書きます。自己PR蘭は人柄をアピールするところなので、大きな賞を受賞した経験は採用担当者には目を引くものです。 また、ピアノのような楽器演奏などで受賞した経験は「趣味・特技」欄がおすすめです。賞罰欄がなくても、優れた特技などはほかの応募者とは一線を画すものなので、書いたほうが得です。

履歴書に賞罰を記入するメリット・デメリット

賞罰を記入した場合のメリット

なにか大きな賞を受賞したり、日本人なら誰もが知っているような大会で優秀な成績をおさめた場合は、賞罰欄に記入したほうがメリットがあるといえます。履歴書はたいてい、学歴から始まって、次に職歴、その次に賞罰、という流れになっていますが、賞罰が書いてあると、けっこう目立つものです。そこで誰もが知っているような大会での入賞経験が書かれていると、採用担当者は「どんな人なのかな、会ってみたい」と好意的にとらえる可能性は高くなるでしょう。 一般的な就職試験は、書類選考を経て合格者のみ面接選考がされますので、この書類選考を通らないと面接に進むことができません。書類選考を通過するためにも、自慢できるような受賞経験は書いたほうが得です。

賞罰を記入した場合のデメリット

大会で入賞したり表彰されたりといった「賞」に関しては、書いてもデメリットはありません。人より優れた点をアピールできるので、書いてデメリットになることはありません。しかし「罰」に関しては、厚生労働省では過去の犯罪歴が就職の妨げとならないよう呼びかけ、賞罰欄がないJIS規格履歴書の使用を推奨してはいるものの、現実では過去の犯罪歴はマイナスの評価になってしまいがちです。 いっぽうで、企業によっては正直に申告したことに対して評価することもあり、必ずしも賞罰欄に書いた犯罪歴がデメリットになるかというと、そうとも限りません。正直に書いたことによるデメリットより、正直に書かなかったデメリットのほうが大きいのです。

履歴書への賞罰の書き方

具体的な賞罰欄の書き方

賞罰がある方は、具体的な日付と賞罰を受けた内容を書きます。 (受賞歴がある場合) 20●●年●月 第●●回 直木三十五賞受賞 (表彰された場合) 20▲▲年▲月 ◆◆消防署長より感謝状(□□の際の人命救助により) (前科を申告する場合) 20××年×月 窃盗罪 罰金刑 終了

賞:どんな賞でも書いていいのか?

賞罰欄に書く「賞」は、どんな賞でも書いていいというわけではありません。履歴書の賞罰欄に書ける賞は、全国レベルの大会での受賞や、官公庁からの表彰、国際的な競技での入賞経験など、なかなかもらえないような大きな規模の大会での受賞歴を書きます。多くの人が受賞しているであろう、学校の皆勤賞や書道展での入選は、賞罰欄には書きません。 厳密には賞罰欄になにを書くかは明確なルールがあるわけではないので、個人の判断によりますが、都道府県や市町村からの感謝状なども書いてもいいでしょう。また、この賞罰欄の賞については、自分のアピールができるところなので、志望する職種に関係する賞を受賞したのであれば、積極的に書いたほうが得策です。

具体的な「賞」の例

犯人逮捕に協力した場合は書いていいのか?

ニュースなどでたまに見ることがありますが、犯人逮捕に貢献したり、人命救助などで活躍して表彰される人がいます。このような受賞歴は官公庁からの表彰ですし、人柄をアピールするチャンスでもあるので、ぜひ書いてください。 警察や消防庁からの表彰というのは、いつどんな状況で何をしていて、どんなふうに貢献し、どう感じたか、などのストーリーがあるものです。このような体験談は、面接官も興味を持つことが期待できるので、具体的に話せるよう、話す内容や具体的な日付などを覚えておくと、好感度が上がります。面接に進んだ場合は詳しく聞かれることが想定されますので、履歴書を書きながら記憶を整理しておくといいでしょう。

前職で営業成績がよかったので表彰された

転職される方は、前職で表彰された経験がある方もいるかもしれません。とくに営業成績がよかった方は社長賞などの名目で表彰されることがあります。とても名誉なことですし、有能さの証ですので、誇に思うべきことですが、履歴書の賞罰欄に書くかというと、そうではありません。 前職で貢献度が高く表彰された、といった場合は、賞罰欄ではなく、自己アピール欄に書いて自分を売り込みます。また、職歴がある方は職務経歴書を書くことが多いので、この職務経歴書で、詳しくどのような売り上げをあげ、それがどれほどすごいことなのか、といったことをアピールするといいでしょう。賞罰欄には国や国際的機関からの受賞を書くようにします。

資格試験で優秀賞をもらった

資格試験では、合否のほかに、とくに成績が優秀だった場合に「優秀賞」や「特別賞」のようなものを設けていることがあります。このような栄誉ある賞を受賞した経験がある方は、賞罰欄に書きたくなってしまうかもしれませんが、賞罰欄には書く必要はありません。しかし資格試験で成績が優秀だったということは大きなアピール材料となるので、資格欄に「20◆◆年◆月 ◆◆技能検定一級合格(最優秀賞受賞)」のように、資格と一緒にアピールするといいでしょう。また、とくに成績が優秀だったという経験は、自己PRでも書くことができます。

ボランティア活動で感謝状をもらった

長年ボランティア活動を続けたり、大きな貢献をした方には感謝状が贈られることがあります。このような場合は県や市町村から表彰される場合が多いのですが、ボランティア活動という高い志をもって貢献したことに対する官公庁からの表彰ですので、賞罰欄に書くことは良い印象につながるでしょう。 とくに履歴書などの書類選考では、直接応募者と企業が顔合わせをするわけではないので、人柄が見えたほうが強くアピールすることができます。賞罰欄に書いた事柄は目に留まりやすいので、面接に進んだ場合、さらに詳しい話を聞かれることがあります。 どのようなきっかけでボランティア活動を始めたのか、どのように活動していたのか、また、ボランティア活動によって何を学び、何を得たのか、など、応募する企業に興味を持って聞いてもらえるように話せると、大きな強みになります。

高校野球で甲子園球場に出場した

日本人なら誰もが知る高校野球ですが、高校時代に出場できたことは生涯自慢できることでしょう。日本中の強豪が集まってくるのですから、出場できただけでも立派なことです。甲子園に出場できたということは、都道府県の代表になったということです。県の代表になれるという名誉な経験は、人生にそう何度もあるものではありません。 しかし履歴書の賞罰欄における賞には、甲子園なら準決勝以上に進んだ場合を書きたいものです。甲子園に出場した、というだけでは、賞罰欄に書く内容にはなりません。むしろ自己PR欄に書いて、野球を通じて学んだことや、健康であることをアピールしたほうがいいでしょう。スポーツの経験は好意的に受け止めらることが多いので、ぜひ自己PR欄でアピールしてください。

具体的な「罰」の例

基本的には刑事罰を書く

履歴書に書く賞罰の「罰」は刑事罰を書きます。刑事罰には、死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料、などの種類があり、これらが履歴書に書く対象です。履歴書を記入した時点で裁判中の場合は刑が確定していないので書く必要はありません。また、執行猶予となっている場合は、起訴されていないので書きません。 そのほか、未成年時代の少年犯罪や交通違反などの行政罰も履歴書には書く必要はありません。混同しやすいかもしれませんが、交通事故の場合は悪質だと判断されるような重大な事故(いわゆる赤切符)であれば、刑事罰対象となりますが、軽微な交通違反(いわゆる青切符)であれば行政罰なので、書く必要はありません。

学校からの謹慎処分は賞罰欄に書くべきなのか?

履歴書の賞罰欄に書く対象は、刑事罰です。学生時代に学校から謹慎処分を受けたり、停学処分になったことや、退学処分になった経験は、賞罰欄には書く必要がありません。校則違反などでも学校によってさまざまな罰則がある場合がありますが、これらの罰則も履歴書の賞罰欄に書くような事柄ではありません。 また、停学については履歴書に該当する欄もありませんので、書く必要はありません。退学処分になった場合は、賞罰欄には何も書く必要はありませんが、学歴に「中途退学」と書くことになります。

書類送致は賞罰欄に書くべき?

ニュースなどで「書類送致」あるいは「書類送検」という言葉を聞きますが、この言葉の意味を正しく知っているでしょうか?「書類送致」というのは、なんらかの刑事事件があったときに、事件内容を警察から検察に送ることをいいます。 起訴するかしないかは、検察で決定されるので、警察では起訴の判断はできず、検察に書類を送って検察官が判断をすることになります。さて、この書類送致ですが、過去に書類送致された経験がある方は、履歴書にどう書くかを迷うでしょう。 結論からいうと、書類送致については、賞罰に書く必要はありません。なぜなら、「書類送致」は書類を検察に送られた、という意味にすぎないからです。その後不起訴になれば前歴にもなりません。よって賞罰欄には何も書く必要がありません。起訴猶予も同様で、猶予されているのですから、賞罰欄に書くべきことはなにもありません。起訴されて有罪が確定した場合には、賞罰欄に書くことになります。

学生時代に補導されたことがある

「罰」というのは、「1年以上の懲役又は禁固の刑に処せられた」場合を目安とします。学生時代に補導された、という方もいるかもしれませんが、補導されただけでは刑事罰を与えられたわけではないので、履歴書の賞罰欄には書く必要はありません。また、未成年の犯罪歴は書かなくていいことになっているので、賞罰欄に書く場合は限られています。 また、一度刑事罰を与えらえると、一生申告しなければいけないのかというと、そうではありません。犯罪歴があっても、一定の期間を過ぎると「告知義務」がなくなります。おおまかには、懲役刑の場合は刑期が満了してから10年が経過したとき、執行猶予のときは執行猶予が終了したとき、罰金刑については支払から5年が経過したときに、告知義務が消滅することになっています。このように賞罰欄に書くべき罰は、ある程度限定されています。

賞罰がないときはどう書くべきか?

履歴書の賞罰欄には、「賞」については全国的に有名な大会や国際的な競技で入賞したとき、「罰」については刑事罰を受けたとき、とかなり範囲が限定されています。そのため、この欄に何かを書く人はかなり少なくなります。多くの人は書くべき賞罰がないので、賞罰欄があるときは、「賞罰 なし」と書きます。

履歴書の賞罰欄はなければ書かなくてもいい

市販の履歴書を見比べてみると、一言に履歴書といっても、いろいろな様式があります。昔は必ずと言っていいほどあった賞罰欄も、今では少なくなっています。自分がどのような履歴書を書きたいかによっても履歴書の選び方は変わってきます。また、パソコンで自分の学歴などがきれいに見えるようにオリジナルでカスタマイズして作るという人もいます。 もしも賞罰欄で大きくアピールした事柄があるなら、賞罰欄が目立つような履歴書を自分で作ることもひとつの手だといえます。

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