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業務委託でかかる消費税の基本|税率の計算方法・契約内容

税金

消費税増税に伴い消費税に関する情報に注目が集まっています。消費税のことを調べていくと非課税?不課税?など内容を理解することに苦労された方も多いのではないでしょうか。業務委託の場合には注意が必要なようです。業務委託の際の消費税の基本をまとめました。

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業務委託の際にかかる消費税の基本

現在の日本の消費税率は8%となっています。数年前までは5%でしたが、3%の時代を知る10代、20代の方は少なくなってきているようです。消費税は「消費税法」の基に計算される「一般消費者」が負担する国税・地方税のことを指しますが消費税の対象になる取引と対象にならない取引が存在しています。また、税率変更などにより余計に難しく感じてしまう方も多いのではないでしょうか。 まずは消費税の基本的な仕組から確認していきましょう。

消費税の「導入」と「増税」の歴史

1988年12月|消費税法成立 1989年04月|消費税法施行ー税率3% 1994年11月|税制改革関連法案成立 1997年04月|消費税増税ー5% 2012年06月|消費税増税法案成立 2014年04月|消費税増税ー8% 2019年10月|消費税増税ー10%(予定)

消費税が初めて導入されたのは「平成元年4月」となっており、当初は3%の消費税が課税される事としてスタートしています。その後、平成9年には消費税率5%となり平成26年には消費税率8%となりました。消費税率が10%となるのは平成31年を予定しております。 このように、消費税の導入から約30年の月日を重ね、現在では消費税率8%にまで増税となっています。

消費税が課税される取引

消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等及び外国貨物の輸入です。

■国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等 ①事業者が事業として行う取引 「事業者」とは、個人事業者と法人をいいます。 「事業者として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡等を繰り返し、継続かつ独立して行うことをいいます。したがって、個人の中古車販売業者が行う中古車の売買は事業として行う売買になりますが、給与所得者がたまたま自分の自家用車を手放す行為などは、事業として行う売買とはなりません。なお、法人は事業を行う目的をもって設立されたものですから、その活動はすべて事業となります。 ②対価を得て行う取引 「対価を得て行う取引」とは、物品の販売などをして反対給付を受けることをいいます。すなわち反対給付として対価を受け取る取引をいいます。したがって、寄附金や補助金などは、一般的には対価性がありませんので、課税の対象とはなりません。また、無償の取引や宝くじの賞金なども原則として課税の対象になりません。 ③資産の譲渡等 消費税法上「資産の譲渡等」とは、事業として有償で行われる商品や製品などの販売、資産の貸付け及びサービスの提供をいいます。

■外国貨物の輸入 「外国貨物の輸入」については、保税地域から引き取られる外国貨物が課税対象となります。この場合、引き取る者が事業者であるかどうかは問いませんので、事業者はもとより一般消費者も納税義務者になります。

課税される取引に当てはまらなければ「不課税」

上記の「消費税が課税される取引」に該当しない取引については「不課税」という事になります。つまり、本体金額に対して8%の消費税は付加されない事となります。しかし「消費税が課税される取引」に該当する場合でも消費税が課税されないケースがあります。

消費税法に定められた13の「非課税」取引

「消費税が課税される取引」の内容に当てはめて考えてみると、多くの商取引は該当する事となりますが、国の「社会政策的な配慮」や「消費税の性質に合わない」という考えにより一部の取引を消費税の対象外とすることとされています。この特別に対象外と決められた取引を「非課税」取引と言います。

■消費税の性格から課税対象とすることになじまないもの ①土地の譲渡・貸付(1ヵ月未満の利用を除く) ②有価証券等や支払手段(手形・小切手等)の譲渡等関係 ③利子、保証料、保険料 ④郵便局等が行う郵便切手類・印紙の譲渡、地方公共団体等が行う証紙の譲渡、商品券、ビール券などの物品切手等の譲渡 ⑤住民票、戸籍抄本などの行政手数料、国際郵便為替、外国為替

■社会政策的な配慮に基づき非課税とされたもの ①社会保険医療サービス ②介護保険サービス、社会福祉事業のサービス ③助産費用 ④埋葬料、火葬料 ⑤一定の身体障碍者用物品の譲渡・貸付 ⑥一定の学校の授業料、入学金、施設設備料 ⑦教科用図書の譲渡 ⑧住宅の貸付

業務委託とはどのような内容か

次に「業務委託」について確認していきましょう。 業務委託とは、企業き雇用されるのではなく、企業と対等の立場で業務の依頼を受ける働き方です。どんな仕事内容を、いくらで、どのように遂行・完了させるかなど、仕事の内容ごとに契約を結んで働く働き方になります。最近では「企業の人件費の削減」や「働き方の多様化」によって業務委託は増加しております。

業務委託には「委任契約」と「請負契約」の二つの契約形態があります。ふたつとも「業務委託」ですが、業務の遂行・成果の考え方が違います。企業と契約をする場合は注意が必要です。

委任契約

委任契約とは、納品物や成果物は無く、その業務自体が対価となる契約をいいます。委託された仕事を行えば成果の如何を問わず契約を果たしたことになります。 たとえば、会社の受付や事務業務など、納品物や成果物が設定できない業務に関して、定められた期間で業務を遂行することを委任されている、という契約です。受付業務が滞った際には責任を問われますが、受付件数の増減などには責任は持ちません。

請負契約

請負契約とは、仕事で一定の成果を上げることを前提として結ばれる業務委託契約です。 たとえば、システムエンジニアであれば期日までにプログラムを完成させる等、請け負った内容に対する納品物・成果物が対価となります。発注された通りに完成しているか、バグや誤作動がないかという点に責任を負いますが、どこでどのように開発したかについては、契約時に指定がない限り責任を負いません。

業務委託は課税取引

消費税法の「消費税が課税される取引」と「業務委託」の内容を見ていくと「業務委託は課税取引である」という事になります。 しかし、「業務委託でも非課税取引になる」という情報を耳にすることがあります。 これはどういう事なのでしょうか。

「業務委託」ではなく「給与」として支払われている場合

可能性として考えられる場合は「業務委託」ではなく「給与」として報酬が支払われている場合です。 原則として「業務委託」の場合については消費税が課税される事となるのですが、企業との契約内容が「雇用関係」になっていると業務委託の報酬としてではなく給与として支払われることになります。給与として支払われる報酬には「消費税が課税されません」ので、この場合については全額が消費税対象外の「不課税取引」となってしまいます。

企業の消費税法の理解不足と悪質な値引に注意

業務委託に対して「消費税がかからない」という情報は「企業側の理解不足」と「悪質な値引手段」に原因があります。 業務委託契約を交わす企業には様々な企業があります。その中には「消費税法」について十分に理解がされていない企業もあります。消費税法についての知識が少ない場合は「業務委託」の報酬に対して「給料と同じだ」と勘違いをしてしまい「消費税がかからない」と間違えた解釈をしてしまっている場合があります。間違えた理解をしてしまっているのであればまだ良いのですが「消費税分を値引いてやろう」と値引の手段として使っている場合は注意が必要です。業務委託契約の場合、請求額が100,000円の場合[100,000×8%=8,000円]の消費税を上乗せして108,000円での請求になります。 しかし、「消費税を付けないでください!」と言う事により100,000円での請求にされてしまう場合もあります。この時「消費税分が無くなっただけだからまあいいか」という話ではありません。実は、100,000円で請求を出した場合でも「内税」で消費税は発生していることになります。 つまり、100,000円の請求額の場合[本体価格92,592円+消費税7,408円=100,000円]の請求額という事になってしまい[値引をしている]事になってしまいます。

業務委託契約の際はしっかりと確認をしましょう!

業務委託という働き方は今後増えていく動きにあります。しかし、企業との契約になりますので必要最低限の知識は身につけておきましょう。場合によっては負担しなくてもいい物を負担させられたり、貰える権利があるのに貰えなかったりなど損をしてしまうこともありえます。業務委託契約の際は慎重に確認をしてください。

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