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「永年勤続」の考えられ方とは?|永年勤続表彰制度/挨拶例など

経済

みなさんは「永年勤続」についてどのようにお考えでしょうか。バブル前と後では「永年勤続」への考え方は時代とともに変化していきました。今回はそんな「永年勤続」について様々な観点からご紹介していきます。「永年勤続」について一緒に考えていきましょう。

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バブルまでの「永年勤続」の考えられ方

昭和30年代から40年代、日本は高度成長期を迎え、地方の中学や高校を卒業した若者が都会を目指して状況してきました。その若者はやがて50歳、60歳と今の日本の大企業を支える労働者となりました。昔は、勤続20年.30年は当たり前だと考えられ、永年勤続が優秀な労働者の証となります。 各企業は、永年勤続を表彰する制度を設け、金一封や旅行、長期休暇などを副賞として表彰者に与えました。永年勤続をする者たちを賞賛した時代です。彼らは、その後バブル期に早期退職と称し、50代で企業を去りました。高校卒業と同時に35年勤めあげれば53歳、40年で58歳、退職金も3000万から多い人で、1億近い金額をもらっています。 その後もまだ若いと、今では問題視される天下りで子会社や孫会社に行き、60歳、65歳と仕事を続けました。その後、精力的に生きがい大学に通ったり、趣味を広げたり、高齢者事業団などで小さい仕事を続けたり、しかし、中には生きがいを見失い、認知症などを発症した人も現在の80歳代90歳代の方の中にはいらっしゃいます。

バブル後の「永年勤続」の考えられ方

1990年代、昭和一桁生まれが去り、戦後生まれの団塊世代が企業を支える時代となりましたが、その時日本の高度成長時代は幕を閉じ、バブル崩壊という時代になりました。企業は賃金の確保をするために、若い人たちの採用を見送り、10年位新人を採用しない企業もありました。一方、若い人は少しでも就職に有利なようにと、高校でシュウしぃくすることなく、大学や大学院へと進学するようになりました。 しかし、企業の体制は変わらず、永年勤続表彰を続け、多少減らしたものの、副賞も相変わらずつける、退職金も確保する、というのを継続して行っていました。この会社で長く働けば、永年勤続表彰で金一封10万円が出る、などというバブル以前のイベントを続けていた企業もあるのです。それでも、20年、30年と二回行っていた永年勤続表彰のどちらかを取りやめたりはしていたようですが、相変わらず、企業年金を確保し、団塊世代が企業で残りやすいシステムを継続し、それが大企業を崩壊へと導いていきます。

その後の「永年勤続」の考えられ方は?

銀行の合併、大手企業の崩壊はバブル崩壊後だけでなく、その後も続きます。バブル崩壊時に若い社員を確保していない、年功序列の給与制度を見直していない、退職金やその後の企業年金の制度を見直していない。そのため、企業自体が企業そのものが支えられなくなったのです。 利益を上げられる若手が少なければ、企業にはお金が入ってきません。しかし、その利益の一部は、「辞めたOB、OGの年金になるのに、それを出さないわけにいかない」「若い社員の給与から、年金を徴収する」など、若い人の「働く意欲がわかない」という悪循環を引き起こしています。さらに、団塊世代が永年勤続表彰をすませると、企業はこぞって、永年勤続表彰を取りやめました。理由は、大学を卒業し、長年働いても、30年勤めない人も多くなったからです。

しかし、最も被害を受けたのはその下の世代の現在の50代です。子育ての時には、「子ども手当は出ない」「子どもの医療費も1歳まで」「永年勤続しても表彰されない」景気が少し良くなって、給与そのものは上がっても、「年金と医療保険で毎年手取り額は減っていく」企業によっては、「永年どころか、退職金が出せない」という説明会があった大手企業もあります。 企業の中で最も人口数が多かった団塊世代が、彼らがこれからの人生に必要な財産をこぞって奪っていきました。さらに、若い人の多くは、ある程度その企業で実績を上げたり、自分の顧客が付くと、もっと条件の良い会社へ転職してしまったり、起業してしまいます。給与が少ないのみならず、何の恩恵も受けられないのに、人材不足のため、仕事量は増える一方なのです。

「永年勤続表彰者」の現状とは

昭和を生き抜いたサラリーマンの人たちは、猛烈世代などと呼ばれ、週休一日世代、今の日本の基礎を作った人たちです。そのため、それなりの恩恵を受けてもいいでしょう。しかし、戦後生まれた世代はバブル絶頂期に仕事をし、「亭主元気で留守がいい」などと言われ、仕事先で残業と称し、会社の電話を私用に使ったり、仕事の合間におやつ休憩があったりしました。 最近、「仕事の能率化を図るために、休憩場所にお菓子などが置いてあり、好きな時に食べられます」や「お昼寝をしてもいい」「夜は早く帰るために、朝出勤した人には朝食サービスがある」という会社が注目されています。しかし、バブル期はそんな会社どこにでもありました。

出張というと、ホテル代、新幹線、さらに出張旅費。くだらない会議で時間を引き延ばして、残業手当をもらう。出張先で取引先の接待を受けて、贅沢三昧をする。そして、それを必要経費で落とす。中には、タクシーチケットを使って飲食店に行く。今なら、マスコミが飛びつくようなことをしていた人もいます。 営業職の人など「お客様に配るはずの商品券を着服していたという犯罪では?」ということを平気でやっていた人もいます。こんな世代の人たちが永年勤続表彰を受け、副賞で10万円を受け取ったり、さらに高級時計、貴金属や海外旅行を経験しているのに、今仕事を頑張っている世代が何もなく苦労をしているのは納得ができない人も多いでしょう。

これからの「永年勤続」

永年勤続は次第になくなっていく

今、時代は大きく変わっています。永年勤続というのは益々なくなっていくことでしょう。現在は大学に行くことは当たり前のようになっています。就職するのは22歳であり、理系では5割以上が大学院へ進学しています。 就職しても自分がやりたいことではない、自分とは合わないなどの理由で辞めてしまう人も珍しくない世の中です。そのために、非正規雇用というのをあえて選んでいる人もいます。さらに、法が改正され、非正規労働者は5年で解雇されてしまうことが来年度から始まります。本来なら、5年勤めてくれた人を正規労働者にしたり、その後も永年勤続できるよう安定することが目的だったようですが、企業はそれを逆手にとって、非正規の契約を5年間とするというところもあります。 そして、それは企業にとっても慣れた社員を続けて確保できない、ということにも繋がりました。本当に優秀な人間なら5年で契約が切れてしまう企業に固執するより、もっと条件のいい企業に移りたい、そう思うのは当たり前です。昭和を支えた人たちが、当たり前のように口にしていた日本の雇用のあり方、「終身雇用」も今は昔の言葉となっています。

「会社が安定しているから」という時代は終わった

この会社に入れば安定しているから、定年まで安心と言われていた時代はバブル崩壊とともに消え去りました。それと同時に「永年勤続表彰」も意味をなさないという人たちもいます。中には、永年勤続表彰者は「他の会社へ行く当てがないくらいの人だから、この会社に執着したんだ」という人もいます。 今の若い人は会社愛がないと言われますが、大きな名前に胡坐をかいて、新しいものを生み出さず、若い人への負担だけを残しているような会社に愛着を持てという方が不思議です。本当に、自分が過去勤務していた会社に愛着があるなら、辞めたからお金さえもらえればいい、ではなく、その会社が今どんな立場になっているのか、どんな問題を抱えているのかを知ってください。 また、就職活動をしている大学生の親たちも、これからは老舗の安定企業よりも、若い人が生き生きと自分たちのやりたいことを仕事にしている会社に進むことを応援してほしいです。

「永年勤続」の挨拶のポイント

挨拶する際のポイントとは

未だ、永年勤続表彰を続けている会社はありますが、まず自分が続けられたことを周囲の人に感謝をしてください。家族、後輩、そして何よりも毎日の業務を支えてる社員やオフィスを居心地よくしてくれる人たちです。挨拶で一番気になるのは、まるでマニュアルのような言葉を羅列している人です。 感謝も口先だけ、感情を込めすぎて、嘘くさい、挨拶をこういった事例から丸暗記するようでは、本当に感謝しているのか怪しいです。できれば、また、会社全体のことを考えるなら、過度な謝礼や副賞を受け取る制度はやめるべきでしょう。しかし、実際には完全に表彰自体を辞めてしまい、何も恩恵を受けていない社員が大勢いる会社があることも事実です。堅実な内容でこれからも継続できるなら、会社の中にあるいい制度は、若い社員の励みにもなりますので、続けてほしいです。  

「永年勤続」をしっかりと理解しましょう

いかがでしたでしょうか。今回は「永年勤続」についてご紹介してきました。現在は 「転職すること」は珍しいことではありませんが、1つの会社に最後まで勤め上げるというのは素晴らしいことです。今回の記事が少しでも読者の方のお役に立てれば幸いです。

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