IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

出向と転職の違いは|退職金の有無・それぞれの良い点悪い点

退職

「出向」と「転籍」はまったく異なった人事異動の形態です。「出向」は採用された企業に社員籍を存続して、系列企業に職場を異動することです。「転籍」は採用された企業の社員籍を精算して、別な企業に社員籍と職場を異動します。「転籍」は退職をして転籍先企業に入社します。

更新日時:

「出向」と「転籍」の違いは何か?

「出向」と「転籍」の違いは何か?

「出向」とは?

「出向」とは何か?辞書を引いて調べてみました。「『出向』とは、企業が社員との雇用契約を維持したまま、業務命令によって社員を子会社や関連会社に異動させ、就労させることです。「出向」の場合、対象となる社員の籍と給与の支払い義務は出向元企業にあります。 社員に対する業務上の指揮命令権は出向先の企業が有します。人事異動の形態としては、企業間異動であるという点で、同一企業内での業務内容、勤務場所などの変更にとどまる配置転換や転勤と大きく異なります。」と記載されています。就業または転職した企業の社員で、別企業・別会社へ人事異動することです。給与や福利厚生は出向元企業の規則通りになります。諸手当が増減する可能性があるので、事前確認が大切です。

「転籍」とは?

「転籍」とは何か?辞書を引いて調べてみました。「転籍とは、単なる出向や異動とは異なります。出向や異動とは違い、転籍する企業の社員になって働くという意味です。転籍の人事を受けると、就業していた企業を退職することになります。その直後に出向先や異動先の企業に就職することになります。」と記載されています。 「転籍」は前の企業から今の企業に籍を移すことです。「転籍」は、業務命令ですので、前の企業を退職する時には退職金が支給されます。企業によっては勤務年数と退職金を前企業から引き継ぐケースもあります。大切な勤務年数と退職金ですので、十分に説明を受けて労働条件契約書や覚書などの書面を受領しておきましょう。 「転籍」に際して十分に説明を受けるはずです。企業によっては親身に説明が無いケースがあります。説明が不十分な時は、退職金を受け取る際に損をするかも知れません。引継ぎ確認が重要です。

「出向」と「転籍」の違い

「出向」とは命令を受けて、系列の子会社や関連企業の仕事につくことです。勤務条件や給与体系などの処遇は、今まで在籍していた企業の規定が適用されます。但し、労働条件等一部出向先の規定に沿った内容になる場合があります。勤務時間帯や休日の取扱いなどが、出向先企業に合わせることになります。出向先での変動は、諸手当の支給等でカバーされる場合が多いです。 「転籍」は今の会社を一旦退職して系列の子会社や関連企業に移る事をいいます。普通の退職と違って勤続年数や退職金などは、そのまま次の会社に累積されて行くケースが多くあります。「転職」の処遇は当然転籍先の条件に変更されます。「出向」「転籍」共に業務命令です。「転籍」による前企業の退職は会社都合になります。

【労働問題】相談 出向・転籍とは? 弁護士 法律事務所

「出向」や「転籍」は断れる?

「出向」と「転籍」は断れるのか?

「出向」は拒否できませんが、「転籍」は拒否できます。「出向」か「転籍」かによって、人事異動に辞令を拒否できるか否かは異なります。「転籍」は、移籍する先が系列企業であろうとも、今の企業とは別な企業と新たに雇用関係を締結します。一時的な人事異動ではありません。 そのため、「転籍」は本人が拒否した場合は成立しないという判例があり、本人の同意が必要です。「出向」は、同意は必要とされてはいますが、以下の条件を満たしている場合には、同意があったものとして会社は出向命令ができ、拒否はできないことになっています。 ①就業規則や労働協約などで「出向命令権」と「出向応諾義務」が定められている時、②就業規則や出向規程などに出向中の労働条件が定められている時、③出向後の労働条件に著しい不利益を含む変更がない(出向先の勤務条件が前職と大きく変化しないケースです。例えば、昼夜逆転勤務や内外逆転勤務など)時は、拒否できません。拒否する時は、閑職に異動されるか自己都合で退職する事に至るケースが多くあります。

「出向」や「転籍」した時、退職金は貰える?

「出向」や「転籍」した時、退職金は貰える?

「出向」や「転籍」の際、退職金は貰えるのか?

「転職」で退職金を受け取れる時期や金額は企業によって異なります。基本的には「転籍」の人事異動を受けたら、元の会社を退職します。その時に退職金の精算をして受け取る場合がと殆どです。 他には、退職金積立をしている際は、転籍先の企業に退職金積立金を引き継ぐケースや、定年退職時に、転籍先の会社の退職金に前会社からの上乗せ分を受け取るケースがある企業もあります。しかし、「転籍」をして、退職金の上乗せもなく、明らかに退職金を節約するためだけの「転籍」のケースは有り得ません。 「転籍」は会社都合ですので、勤務年数も引き継がれます。勤務年数が退職金精算をする時の大切な係数になります。「転籍」は、一般的に退職金をどちらかの企業がアドオンするに配慮すべきとされています。「転籍」に人事異動を受けたら、勤務年数と退職金の取り扱いは企業と十分に相互確認する事が大切です。「出向」は出向元の雇用規則が継続するので、出向元の退職金規定が適用されます。

「出向」のまま「転籍」になることはあるのか?

「出向」でそのまま転籍になるパターンは

「出向」は出向元との雇用関係が維持されます。しかし、「転籍」の場合は出向元との労働契約は終了しています。「転籍」先との雇用関係が生じます。「出向」の場合、出向先から給与を受領しますので、退職した際の退職金は出向元が負担することになります。中には、労働条件契約書や覚書など雇用を定める書類に「出向」から数年後に「転籍」させることが、明記されている時があります。 前記の一文が入っている書類がありますので、「出向」の際には、十分に確認することが大切です。一生懸命働いた結果、知らないうちに出向元社員から出向先社員に籍が替わっていたことに成りかねません。「出向」する人事異動の指令には、「出向」期間と「出向」先からの帰還を確認することが重要です。

「出向」や「転籍」でのメリット・デメリットは何か?

「出向」のメリット

「出向」のメリットは、あくまでも出向元の企業との雇用契約を存続したままで、グループ会社や子会社や関連会社で就業します。出向元企業から退職する事ではありません。出向元企業で不祥事や業務での大失敗や大失態を生じさせて、懲戒人事による「出向」命令でなければ、いつかは出向元企業に戻り、昇進や昇格出来る可能性もあります。 また、「出向」先では、役職付きで出向するケースや、出向「先」で昇格するケースも多くみられます。そういった意味でも「出向」のメリットは多くあります。終身雇用制度が崩壊すると言われている現在では、「出向」命令があれば、幸運かもしれません。

「転籍」のメリット

「転籍」のメリットは、同規模な企業(多く見られるのは中小企業が殆どです。)独立系の企業よりもグループ会社や子会社、関連企業の方が、仕事が安定しているケースが多く見られます。また、資金面の緊急支援などがグループ企業内で融通する事が期待できます。万が一、倒産して路頭にさまようリスクが少ない事がメリットです。 また、「転籍」先では、管理職や専門職の役職付きで転籍するケースや執行役員・取締役として転籍するケースもあります。前企業を退職して「転籍」先企業に異動する事になりますが、好条件な雇用形態であれば、幸運な「転籍」でしょう。

「出向」のデメリット

「出向」のデメリットは、経営サイトの観点では、出向元のデメリットは特にありません。メリットの方が大きいから、グループ会社や子会社・関連企業に出向させるのです。強いてあげるとすれば、技術指導のために優秀な社員を出向させることによって、自社の業績に影響がある可能性がある事ですが、経営サイトの問題になります。ある程度業績が安定している企業が、出向させるという形態が多いのです。 ただし、経営不振により人件費などを削減しなければならず、その手段の一つとして中高年社員をリストラの一環で「出向」させる事は十分に考えられます。「出向」先での業務内容を十分に確認することが大切です。

「転籍」のデメリット

「転籍」のデメリットは多くあります。①「転籍」の場合は、「出向」と異なり「転籍」元の企業を退職する事になるので、それだけでもリスクがあります。②「転籍」先の企業での、労働条件などが悪化するケースも多くあります。③「転籍」の悪いケースでは、「転籍」元と「転籍」先の企業間で、本人の合意無く勝手に決められてしまうこともあるという点です。「転籍」辞令は固辞出来る事になっていますが、逆らうことは出来ません。「転籍」できる企業があるだけ幸運かもしれません。 そもそも立場の弱い社員に対して、合意も得ずに強制的に「転籍」をさせる違法なブラックな企業に拘っても、将来はありません。見切りを付けて「転職をする良いチャンスだ!」と前向きにポジティブに考えて、再就職先を探す事をお薦めします。

転職もしっかり考えて決めよう

転職もしっかり考えて決めよう

「出向」と異なり「転籍」は会社都合の退職になります。「転籍」の関係で必要書類と言われ、「自己都合退職」と書くように言われるケースが有り得ます。ここでは、絶対に「自己都合退職」と記載してはいけません。 自己都合退職になると勤務年数・退職金掛金、雇用保険を利用した時の支払条件が大きく変わってきます。あくまでも「転籍」は業務命令なので会社都合退職になるため、自己都合退職にする必要はありません。自己都合退職を強要された時は、公的機関に相談しましょう。

関連タグ

アクセスランキング