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生産技術の志望動機の書き方・業界別の志望動機のポイント

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多くの企業は、入社希望者に対し「志望動機」などを記述したエントリーシートの提出を義務づけています。志望動機の記述に際しては、予め企業の経営活動や営業正式の外、組織風土や社会貢献活動などの情報を参考にし、簡潔且つ率直に自分の考えを纏めることが重要です。

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生産技術の志望動機の書き方

就活戦線に異変あり!

2019年度の経団連の公式通達では、大企業における新卒者の選考開始の時期は、6月とされています。しかし、人手不足で完全な「売り手市場」となった現状においては、企業間の人材獲得競争が熾烈なため、この通達がきっちり遵守されていないのが実態です。世界に冠たる大企業でも、生き残りを掛け優秀な学生の確保に躍起になっています。 ましてや、中小企業の人材確保熱がヒートアップするのはこれまた至極当然のことです。そんな各企業の思惑が入り乱れて、最近の就活戦線がカオス状態に陥っています。そのため、実体的には経団連の公式通達よりも、かなり前倒したスケジュールとなっており、3~4月頃から事実上の就活戦線がスタートしています。 今後、日本社会の少子化やグローバル化が進展する中、これまでのような一斉大量採用という慣例が続いていく保証も無く、定年退職の延長や自由裁量制などを見据えると、今後より一層社会制度変革への対応力や、順応性を身に纏う必要があるのでは無いでしょうか。

エントリーシートってなに?

いよいよ就活がスタートすると、企業にエントリーシートを提出ことが求められます。エントリーシートとは、企業の採用試験に「参加を申し込む書類」のことで、いわば各企業が独自に作成した「履歴書」のようなものです。エントリーシートには、履歴書と同様に様々な事項の記載欄があります。 氏名、性別、年齢、特技、趣味に始まり、出身校、学部(学科、ゼミ)、クラブ、サークルなどですが、その中で特に企業が重視しているのが「志望動機」です。因みに、企業によっては志望動機を見て採用内定を出すケースがあるほどです。

志望動機ってなに?

「動機」とは、人が行動を起こすための直接的な「心的要因」のことであり、いわば「衝動」とか「欲望」のことを意味します。従って、本来人の情動というものは、言葉や文章あるいは理論や理屈で、中々説明し難いものです。余談ですが、検察官が犯罪者を起訴する際に最も重視するのが「物的証拠」と「動機」だと言われています。 ある調査によると、企業がエントリーシートで重視している項目は、第1が「人柄」、第2が「熱意」、第3が「将来の可能性」となっています。つまり、約80%近くの企業はエントリーシートから応募者の「秘められた人間性」を読み解こうとする姿勢が覗われます。 蛇足ですが、応募者がアピールしている項目で多いのは、アルバイト歴、クラブ・サークル活動、ボランティアなどが挙げられますが、残念ながら企業は余り興味を持っていないのが実態です。就活生にとっては、複数の企業を掛け持ちでエントリーするわけですから、志望動機を一々考えるのは、「めんどくさい」ことでしょう。 しかし、最初に目を通すのは「採用担当のプロ」なのです。どこの企業にも通用するような画一的な志望動機を記述すると、結局どこの企業からも内定が届かなかったという結果になるでしょう。

志望動機はどう書くの?

どこの企業でも、人事の採用担当者は優秀な社員が勤めています。従って、業界動向や自社の経営活動や営業成績などにも精通しています。そのことから、就職志望者が業界団体や自社の経営活動に関して、どの程度の知識や印象を持っているかを志望動機から推し量ろうとします。 なお、企業にエントリーシートを提出する際は、事前準備として業界や企業の情報を調査研究しておくことが大事です。特に、企業としての「社会的貢献」や「地域活性化」の活動などによって、企業の組織風土が垣間見られることもあります。志望動機の欄に企業を好きになった理由の一つに挙げられるでしょう。 エントリーシートに記載する志望動機の要件を整理すると、概ね以下のようなものです。 (1)就職に対する決意(熱意や思い) (2)この会社を知った背景や経緯(その時の率直な印象や感想など) (3)この会社を志望する理由(できるだけ箇条書き) (4)入社後にチャレンジしたい目標(単なる夢や希望はだめ) (5)自己PR(座右の銘、尊敬する人、普段努力していることなど)

生産技術ってどんな仕事?

昭和時代の生産技術とは?

日本の生産技術は、工業製品が「Made in Japan」と称えられていた1950年~1980年代頃までは、戦後まもなくアメリカから導入された「品質管理(QC)」の手法によって、主に製造部門(工場)を対象とした「物作りの技術」を意味していました。 つまり、企業の利益創出の最大化を狙った「原価(cost)」「品質(Quality)」「納期(delivery)」の効率化に特化した「部分最適化」の活動を目指したもです。因みに、品質管理の手法とは、大雑把に言うと製品の「平均値」と「バラツキ」を統計計算によって求め、規格値に対する「適合率の向上」と「不良率の低減」を目的とした製造工程の管理手法のことです。

グローバル化時代の生産技術とは?

一方、グローバル化社会を迎えた1990年代以降の生産技術は、「顧客満足(CS)」や「品質保証(QA)」に重点を置き、世界標準化機構(ISO)が提唱する「品質マネジメント(QM)」などの手法によって「生産を支援する一連の部門」が参画する「全体最適化」の活動を目指したものです。 因みに、生産を支援する一連の部門というのは「サプライチェーン」と呼ばれる部門のことをいい、一般的に企画、開発、設計・意匠、調達、製造、試験・検査、物流などの部門をいいます。このように生産技術の仕事は、社会環境の変化に伴って内容が変化していきます。 また、業界(業種や業態)や個々の企業の業務内容や組織形態などによって、一律に生産技術を限定することは難しいものです。工業製品を製造販売している企業であれば、生産技術は誰もが「物作り関連する技術」のことだと理解できますが、それ以外の企業の生産技術はどう捉えたら良いのでしょうか。 例えば、テーマパークやアミューズメント施設などの生産技術を考えてみます。この様な業種の場合は、形のある製品の代わりに形の無い「サービス」を提供しています。そう考えると、例えば料金以上に面白いショーを待ち、時間を少なくお客さんに提供するなどの、「サービスを向上させる」ための生産技術やアイディアがある筈です。 生産技術をそのように捉えれば、納得できるのでは無いでしょうか。

生産技術職の志望動機を書くポイント

生産技術の志望動機を読む人は、採用担当者であることを認識しておくことが大事なことです。採用担当者は、流石に生産技術に関する専門知識こそ持ち合わせていませんが、文章の整合性が無いことを見抜く読解力や、人の表情から心理を読み取る研修や訓練を受けたプロたちです。余り友人に持ちたくない人種ですが、とにかく抜群に頭が切れます。 生産技術の志望動機に少しでも辻褄が合っていない箇所を見つけると、採用担当者にしつこく突っ込まれ、どう言い逃れしても持ち堪えることはできません。そのため、生産技術の志望動機に記述した内容をつぶさに検討・精査し、詳細に記憶しておくことが重要です。

志望動機のポイント1『嘘やはったりは絶対書かないこと』

人の心理として、特に就職試験や面接となると「実力以上に見せたい」という、よこしまな考えが頭をよぎるものです。志望動機でたまたま上手くいっても、時間が経てば何処かで実力が露見するものです。

志望動機のポイント2『生産技術の全体像をイメージすること』

所詮、生産技術の実務を知らないにも拘わらず、あたかも知ったように志望動機で枝葉末節に首を突っ込むと、墓穴を掘ること間違いなしです。生産技術に関する全体像の理解を深めてください。

志望動機のポイント3『自分の意思や意欲を明確にすること』

自分がなぜ生産技術に興味を持つのか、志望動機で態度を明確にすることが大事です。と言っても、具体的に特定の生産技術職を挙げるのは困難としても、少なくとも志望動機で「○○分野」とか「△△分野」など、2~3の候補を挙げたいものです。就職できれば「どこの部署でも大丈夫です」などはもちろん論外です。

志望動機のポイント4『魅力を感じた事例を具体的に』

生産技術に関するインターシップの経験があれば、仮に経験したことが無かったとしても、どんなところに「物作りの魅力」があるかについて、志望動機で自分の考えを吐露することが大事です。生産技術の仕事は、特に協調性が求められる職務なので、そのようなことも志望動機の重要なポイントです。

生産技術の志望動機《例文1》

私が貴社を志望する理由は2点あります。 1点目は、高速エレベータを始めとした「世界初」に挑戦し続ける姿勢に魅力を感じたからです。2点目は、その世界初を実現する高い技術力に感服致しました。OB訪問をさせていただいた○○様から、貴社の仕事は大変ではあるが、多くの人の役に立つ事ができ、非常にやりがいのある仕事だと伺っております。そこで、私もエレベータを通じて多くの人を支え、やりがいを持って仕事に取り組み、いつか「世界初」と名のつく製品の開発を担当したいと考えております。

生産技術の志望動機《例文2》

前職では生産技術部に所属していました。具体的には、自動化ラインの立ち上げや改善に携わりました。また4ラインの全視覚検査工程の担当もしておりました。前職で生産技術職として働いた経験を生かし、生産の核となる部署で責任を持った仕事をしたいと思います。上記の例を見てみると、生産技術職の仕事について具体的に掘り下げた内容になっており、応募者が何に興味を持ち、どのような目的で生産技術職を選び、将来どうなりたいかが明確に書かれているところが特徴的です。採用側にも非常に伝わりやすいことが見て取れます。

業界別の志望動機の考え方

どんな業種であれ志望動機を書く場合、自己の履歴やPRはそこそこ掛けたとしても、志望する業界や企業の生産技術に関する概念的な知識を持っている訳でもないし、ましてや固有の生産技術を知る由もありません。それでは、一体どの様に書けば良いのかと不安駆られるものです。 生産技術の全体像をイメージし、どこから突っ込まれても、間違いや矛盾が無いように書き挙げるのは無理なことと気づくことが大事なことです。そう考えれば、自分は何故この業種や企業に就職したいのかという志望動機だけでなく、どうして他の職種や企業では駄目なのかについて考えを整理することも必要です。 つまり、以下のように消去するという思考方法で迫ると、意外にイメージが湧いて「考えを整理できる」でしょう。 (1)自分の経験則の範囲で、どんな企業を求めているのか。 (2)自分が求めている企業は、どれとどの企業なのか。 (3)それらを組み合わせて考えると、どの企業が残るのか。 そのようにして自分が志望する企業を絞り込み、余り突き詰めて考えるのでは無く、その企業のどんなところに魅力を感じたのか、または興味を引かれたのかを列挙してください。5~6項書き留めたら、自分で優先順位をつけて文章化してください。 中には、多少矛盾する項目があっても余り枝葉末節に拘らず、自分の考えに従って整理した内容を咀嚼(そしゃく)することが肝心です。要するに、自分がこの会社に「何を求めるか」なのでは無く、この会社で「何をやってみたいのか」を伝えることが最も大事なことであり、それはどんな業種やどんな企業の生産技術職にも通じる必要条件であることを知ることです。

『鶏口となるとも牛後となるなかれ』の故事

中国の春秋時代の故事に「鶏口となるとも牛後となるなかれ」という故事がります。この意味は、「大国の底辺でこき使われるよりも、小国の大将を勤める方が良い」というものです。如何にも、大陸的な戦国時代を象徴するような発想のように思えます。また、似たような意味で日本の格言に「寄らば大樹の陰」というのがあります。 これは、大きな木の陰に隠れている方が、安心で安全だという喩えです。就活生向けに言い換えれば、老舗で名の通った会社の方が、名も無い駆け出しの会社より良いという意味になるでしょう。これは、如何にも日本人の心情に根ざす思考のように思われます。どちらを選ぶかはもちろん個人の選択でが、賛否両論あると思います。 ただ、近未来を展望する時、はや現実となりつつある「人工知能(AI)」を始めとするIT技術の驚異的な進歩がもたらす社会は、一体どのような方向に進むのかは予測しようもありません。

よい子、悪い子、普通の子

企業が求める生産技術の人材は、必ずしも第1の要件が「頭脳明晰」や「成績優秀」とは限りません。それらは、どちらかというと十分条件の場合が多いものです。それでは、必要条件とはどんなものなのでしょう。大多数の会社に共通するのは、漠然としたものですが「そこそこ普通の人」を求めています。 (1)明るくて健康的な人 (2)意欲的で協調性がある人 (3)自主的で自立的な人 (4)集中力があり忍耐強い人 (5)そこそこ社会正義感をもっている人 採用担当者がいくら優秀だと言っても、エントリーシートを読んだだけで「会社にとって有用な人材か否かを判別する」ことはできません。しかし、面接を通し、志望動機の記述内容について観点を変えて幾つか質してみると、だいたい本人の「見えない素顔」が浮き上がってくるものです。 いずれにしても、企業が採用したいと考える生産技術職は、特別な場合を除いて「そこそこ普通の人」なのです。それ故に、採用試験のエントリーシートの記述や面接においては、普段通り自分ができる範囲で誠実に対処することを切に願って止みません。

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