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航空管制官の業務と年収・採用試験の対策方法

資格・検定

航空管制官という職業を知っていますか?空港で働く人というと、パイロットやキャビンアテンダントを連想しがちですが、飛行機のスムーズな運行には空港管制官が必要不可欠です。そこで、今回は航空管制官について、仕事内容や、試験の対策法などを紹介します。

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航空管制官とは?

航空管制官という職業を知っていますか? 空港で働く職員は、グランドスタッフや、航空整備士だけではありません。航空管制官とはどんな職業で、どんな手順を踏めばなることができるのか、順に解説していきます。

航空交通管制業務を行う人

空港にある管制塔と言われるタワーから、レーダーや航空用の無線周波数を使い、フライト中のパイロットに対して飛行ルート、高度の指示や許可を出す仕事です。航空機は一見自由自在に飛んでいるように見えますが、他の航空機との衝突や季節と立地条件により刻々と変化する気象状況に応じて、悪条件の気象状況でもリスクを避けられるよう、航空管制官が飛行状況を確認し、滑走路に安全に誘導しているのです。

航空管制官の業務

航空管制官の仕事は、いろいろな種類があります。中でも空港での管制業務は、ターミナル・レーダー管制業務、飛行場管制業務と大きく2つに分けられます。空港周辺を飛行中の航空機に対して、レーダー画面を見ながら、誘導、離着陸の際の進入角度、高度、コースなどを航空無線でレーダー室よりパイロットに伝える業務です。以下にそれぞれ詳しく説明します。

ターミナル・レーダー管制業務

レーダールームでレーダー画面を見ながら、航空機の飛行状況を確認したり、パイロットに高度や飛行速度の指示を出します。航空管制官はレーダーや航空無線を用いて刻々と変わる状況を把握し、航空事故が起こらないように細心の注意を払って、空港周辺の航空機パイロットに指示を与えなければいけません。 滑走路近くの空域が航空機で混雑していた場合、どの順番でどの滑走路に着陸させるかを判断するのも大切な役目であり、離着陸の際の誘導や進入角度の指示なども行なわなければなりません。

飛行場管制業務

管制塔の上部にあるタワーと呼ばれる部屋で、空港周辺の管制を行う仕事で、タワーは360度周囲を見渡せるようになっており、空域内にいる航空機を自分の目で見て確認する為の設計です。ここにもレーダーがあり、空港周辺の航空機に離着陸の許可を出したり、空港内の地上走行の指示を出したりと、業務を分担して管制業務を遂行しています。

航空管制官になるには

航空管制官採用試験を受けられること

航空管制官は、国家公務員であるので、下記の条件をクリアすることは必須条件です。 ・日本の国籍を有すること ・禁治産者、準禁治産者で無い事 ・過去2年内に国家公務員として懲戒免職処分を受けていないもの ・反政府組織に加入して居ないもの 以上を全てクリアしていないと試験を受けられません。

視力に制限がある

矯正眼鏡等の使用の有無を問わず、両眼0.7以上の視力があること。 以下の条件に当てはまるものは、試験を受験できません。両目で視力が1.0に満たないもの。80cmの視距離で、近距離視力表(30cm視力用)で0.2の指標を判読できないもの。どちらか一眼でも、30から50cmの視距離で、近距離視力表(30cm視力用)で0.5の指標を判読できないもの。

色覚異常は失格

色覚に異常のある人も、受験できません。

失聴のあるものは失格

片耳でも下記の周波数と音量にて失聴があるもの。 3000Hz(ヘルツ)で50db(デシベル)以上 2000Hz(ヘルツ)で35db(デシベル)以上 1000Hz(ヘルツ)で35db(デシベル)以上 500Hz(ヘルツ)で35db(デシベル)以上 これらの条件をクリアした上で、航空管制官採用試験に合格しないとなりません。

航空管制官の年収・給料

航空管制官は国土交通省所属

航空管制官は国家公務員であるのは、上記の航空管制官になるのにはに記述した通りです。国家公務員の給与体系で専門行政職俸給表の給与が適用され、専門性の高い特殊な仕事内容で、一般の公務員よりもやや高い給与水準となっており、初任給は定められていますが、それに加えて会社員同等に住居、通勤、扶養などの手当が支給されるほか、出勤日ごとに管制手当と呼ばれる特殊勤務手当がつき、勤務地に応じて給与加算(調整手当)があります。 航空管制官の平均年収は、上記の手当などでも人によって違うので、目安としては28歳から32歳未満で460万程度、36歳から40歳未満で670万程度、44歳から48歳未満で790万程度、52歳以上56歳未満で870万程度となります。 驚くほどお給料が良いわけではありませんが、一般的な平均給与を考慮すると、かなり良い水準と言えます。

試験と採用

試験種目

試験は大きく分けて、3段階に分かれます。 第1次試験は、公務員として当たり前の一般教養試験と航空管制官として必要な能力、英語の語学力を確認です。 第2次試験は、管制官としてパイロットとコミュニケーションをとるのに、キーとなる英会話力と対人対応能力の確認です。 第3次試験は、管制官の能力として求められる適性と、管制官としては、重大な欠点になる該当項目が無いかの確認となります。 航空管制官として必要なスキルが身についているか、もしくは航空管制官にふさわしい気質かどうか、3段階でじっくり見られます。

第1次試験

・基礎能力試験 公務員として必要なの基礎知識の筆記試験で、文書理解、判断推理、数的推理、資料解釈、自然・人文・社会の分野から、多岐選択式の問題となります。 ・適正試験Ⅰ部 航空管制官として必要な記憶力、空間把握力について、試される試験となり、 記憶についての検査、空間関係についての検査が多岐選択式方式で行われます。 ・外国語試験 英語のヒアリング ・外国語試験 英文解釈、和文解釈、英文法についての筆記試験を多岐選択式で行います。

第2次試験

・外国語試験 英会話での面接試験 ・人物試験 人柄、対人的能力などについての個別面接 ・性格検査 人物試験の参考の為

第3次試験

・適性試験二部 航空管制官としての必要な記憶力、空間把握力についての航空管制業務シミュレーション試験。 ・身体検査 胸部疾患、血圧、尿、一般内科系検査。 ・身体測定 視力、色覚、聴力についての測定。

試験対策方法

まず、最初の関門となる第一次試験は、6時間の長丁場の試験となるので、当然ながら体調を万全に整えておく必要性があります。そのうえで、第一次試験対策というと、特殊なことがあるように思われますが、基礎能力試験については、全ての公務員試験に共通する項目なので、過去問題を繰り返し解いて慣れておくことしかありません。 次に航空管制官という職業は、日本の窓口的要素も含まれるので、世界的公用語たる英語力が問われます。なので、TOEICなど、英語力を数値指標で表されるものにTRYすることで、日頃から英語に慣らすとともに、文章も幅広いジャンルから出されるので、英語雑誌などの文章にも慣れておく必要性があります。 一番厄介なのが、第3次試験の記憶力と空間把握力の試験が厄介です。これは、神経衰弱と言ったトランプゲームのごとく、記憶力を頼りに回答するものと、立体物を回転させた後の状況を推定して答える内容なので、想像力が問われます。いずれにしても、ここの領域は、記憶力と想像力が物を言うので、ゲーム的要素を取り入れて鍛えないと、単なる暗記や努力では何ともなりません。立体物を回転させたものは、今や3DCADソフトがあるので、回転させた場合の後の状態を確認するのも、ある意味トレーニングになります。

試験対策は万全に!

以上のように、幅広い領域から出題されるので、余程の意思を持って当初から航空管制官を目指していないと、ある日突然の思い付きからなれる職業ではありません。その分、航空管制官になることができれば、やりがいを感じながら仕事ができるはずです。 しっかりと対策すれば、試験はクリアできるはずです。日本の空を司る、航空管制官になれる日を夢見て、日々頑張っていきましょう。

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