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差別化戦略とは?企業での具体例・戦略に有効な心理理論

経営

マーケッターの方であれば良く使うであろう差別化戦略という言葉を知らない方も多いのではないでしょうか。この記事では差別化戦略の意味や具体例について紹介します。差別化戦略とはどういったところで使うのか、知りたいという方はぜひ読んでみてください。

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差別化戦略とは?

マーケッターにとって、ライバル社との競争に勝利するためには、差別化するのも一つの手段です。それでは、実際に差別化はどのように行うのでしょうか?世の中には、差別化論がいくつもありますが、実際に使って効果を確認した方法があります。機械メーカーで差別化戦略を行ってきた企業の例をとり、差別化の実務について解説します。

求められる顧客価値

マーケティング、特に差別化戦略は心理学と切っても切り離せません。なぜならば、自社あるいはライバル社を選ぶのは顧客(の心理)だからです。差別化戦略とは、ライバル社との優位点を明確にして、その優位点を顧客に意識づけすることです。ですから、差別化戦略を具体化するためには、次のことが求められます。 ①自社とライバル社の優位点と弱点を明確にすること、 ②自社の主張を顧客に届かせる手段を持つこと、 ③顧客のニーズに合って共感を得ること。 さてこの時に、重要になるのが顧客心理です。自社が優位点だと思っても、顧客価値がなければ、顧客は納得しません。また、自社の優位性を顧客が感じなければ、顧客はメリットを感じません。ですから、差別化戦略として自社の強みを顧客に納得させるこが必要なのです。

差別化戦略にとって有効な心理理論

顧客の記憶に残すためにするべきこと

差別化を実現するためには、顧客に差別化の軸を記憶させることが求められます。一般的な記憶法にリハーサル法という記憶戦略がありますが、私たちが、単語を記憶するために何回も念じることです。それでは、何回念じると記憶に残るのかといいますと20回です。このことから、顧客には同じことを何回も繰り返し訴求していかなければならないことがわかります。

価値を実感する心理 参照点依存性

人間は、なんの知識もないと、商品の価値を理解できません。私たちが商品を選ぶのは、今までの知識があるからです。一言で言えば、人を説得したければ、比較することが良いということです。

優位点と弱点の明確化 SW分析

それでは、差別化戦略を実施するためすべきことについて説明していきましょう。差別化戦略を実現するために、まずは、自社とライバル社の強みと弱点を明確化する必要があります。その方法として、SW分析があります。次のような表に自社とライバル社の強みと弱みを具体的にできるだけたくさん書き上げます。       強み   弱み 自社     ①    ② ライバル社  ③    ④

差別化の軸の決定

その結果、プロットされた場所で戦略が異なります。この差別化戦略の方向性を差別化の軸といいます。 自社が強くライバルが弱い点「①④」の組み合わせこそが、差別化戦略とすべき訴求点で、積極的に訴求することで差別化が成立する言わば「宝箱」です。 自社とライバル社が強みとしている場合の「①③」は、顧客がどちらの会社を選ぶかであり、営業戦、広報・マーケティング戦を展開して、がっぷりの四つ相撲を展開することになります。自社が弱くライバルが強い点「②③」は、ライバルと争ってはいけないアンタッチャブルです。両者とも弱い点「②④」は、争っても利はないので争うことはありません。      

情報収集の方法

差別化戦略の情報収集方法ですが、ライバル社のホームページを見ると、ライバル社がPRしたい点がわかります。自社のホームページと比較します。すると、両者の強み弱みが見えてきます。また、専門誌紙報道を読むことや、専門誌紙の報道関係者に聞いて、ライバルの動きや主張・展開などの戦略がわかってきます。そして、得た情報を先の表に書き込んでいきます。

差別化戦略の軸の具体例

こうして求めた差別化の軸とした同社の戦略について3つほど紹介します。これらの軸を繰り返し訴求することで、優位性は明らかになったのです。 1.アフターサービス 同社はアフターサービス体制を整え新規システムを導入。他社のサービスレベルは低く、同社の優位性は確実でした。 2.環境対応 同社は省資源の製品を提供するのが得意でした。そのため、「もったいない」という思想から、費用のかからない環境対応という新しい考え方を提案しました。 3.顧客支援 BtoBであった同社は、顧客業界の成功がなければ、同社の繁栄はありません。そこで、顧客支援のため、日本を代表する企業や業界の成功企業の情報を、提供しました。また、大災害時に支援に当たるということも業界に先駆けて行いました。

主張を顧客に届かせる手段

差別化の軸が明確になっただけでは差別化はできません。世は戦国ブームですが、大砲で城を攻めることを考えると、差別化の軸は砲弾に相当します。そして、砲弾を打ち出すのが大砲です。大砲がなければ砲弾は城に届きません。大砲が多ければ多いほど砲弾を城に打ち込むことができるのです。 差別化戦略で言えば、様々な媒体を使って、何回も顧客に訴求することが大砲にあたります。大砲の台数が多ければ、それだけ砲弾が城に着弾して敵を落とす威力が増します。差別化戦略にあたっても、大砲の台数が重要です。差別化戦略における大砲とは媒体を意味します。差別化の軸をホームページに載せるだけではダメです。パンフレットやPR誌などの紙媒体、ツイッター、フェイスブック、mixi、google+などのSNS、報道、メールマガジン、展示会などの媒体(大砲)を活用して、角度を変えながら情報提供をしていきます。

ホームページの200倍の人に訴える方法

例えば、切り口が10あり、20媒体数でPRした場合は、200回のPRが出来ることになります。差別化の軸をホームページで訴求するだけの200倍ものPR効果があるということになります。そして、媒体同士のシナジー効果もありますので、その効果は絶大です。 新聞記事でも広告でも読者・視聴者は一回や二回、読み聞きしても記憶に残るものではありません。どうすれば顧客などの記憶に残してもらえるかというと、何回も同じ記事や広告で訴求することです。暗記するために何回も繰り返しつぶやくことがあります。これをリハーサルと呼びますが、情報のリハーサルを繰り返すことで記憶に残るのです。

納得される(お客様ファースト)

三番目には着弾した時の破壊力が問題になります。顧客やステークホルダーの納得を得られるかどうかです。折角、顧客などに情報が届いても、新装置の開発で特許を取得したとしても、顧客のメリットがなければ、顧客などは見向いてはくれません。顧客メリットを中心として訴求すべきです。最近の言葉では「お客様ファースト」です。 例えば、 「この製品を導入すると大幅に生産性、品質が向上し、大幅なコストダウンも実現します。」というありがちなコピーより、 「当業界の課題は効率化ですが、この製品を導入すると10%生産性が向上し15%のコストダウンが実現します。」とした方が、訴求力が高まります。 また、顧客の課題を常に考えて、ニーズの変化をウォッチングしていく必要があります。そのためには、顧客所属する組合の方針や動向をウォッチングすること、専門誌の関係者の情報が重要です。

机上の空論では意味がない、実施することが重要

差別化理論、SW理論、媒体論、心理理論は別々に論じられることが多いのですが、それらの理論を串刺しにしました。これらは机上の空論ではなく、実際に行われた戦略です。すべての業態に応用できるとは限りませんが、基本的には同じなのです。差別化戦略を実施することで求められる顧客の価値を見出して、他社よりも一歩リードできるように、この差別化戦略の記事を参考にしてください。また、他社と自社の強み、弱みを理解したうえで自社独自でどこよりも有利に勝ち進めれるような体制をとることにも、この差別化戦略がカギになってくのではないでしょうか。 以上のことから、差別化理論などの理論性ではなく、また考えるだけでなく「差別化戦略」を理解して実施していきましょう。

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