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退職慰留の仕方と退職慰留がしつこい際の対処法・上手な断り方

退職ノウハウ

「退職慰留」とは、退職したいと申し出た人間を引き止めることを指します。しつこく退職慰留をしてくる上司もいるでしょう。そんなときにはどんな方法で対応すればいいか、そして実際、退職慰留を受けて会社に残った人は、どのようになるのかなどを今回は紹介します。

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退職慰留とは?

退職慰留というのは、退職したいという意思表示をしたあとに慰留(引き止め)を受けることをいいます、これはよくあることであり、退職慰留をおこなう理由には、大きく二つのものがあります。

退職を報告された上司の立場が悪くなる

あなたが「仕事をやめさせてください」と報告したとしましょう。それを直属の上司が慰留もせずに、ただだまって退職願を受理したとすると、上司のその上の立場の人は「慰留しなかったのか!?」と疑問に感じるはずです。 あなたの上司は、自分の上司にマイナスの評価をされたくないため、慰留行為をおこなっているということもあります。この場合は、自分の立場をまもるため、保身のために儀礼的に退職慰留をしているともいえるでしょう。

あなたが仕事のできる優秀な人材のため

上司はあなたの能力を高く評価し、手放したくないのです。認めてくれているというのは、大変にありがたいことではありますが、その分退職慰留を断るのは、なかなか大変であり、振り払うのにはひと苦労することでしょう。

退職慰留の方法はどんなものなのか?

退職を切り出した部下に、果たして上司は、どのように言葉をかけて退職慰留をするのでしょうか。その方法は以下の通りです。

部下を理解する姿勢をしめす

退職を切り出した相手を、まずは全面的に否定せずに受け止めます。退職したい部下は上司に「理解してほしい」「自分をもっと認めてほしい」という思いを抱いているものです。 上司は真剣にその人の話に耳をかたむけ、「これならもう少しここで働いてみてもいいかもしれない」という気持ちを部下に引き起こさせるようにするのです。

部下の悩みを解決する

「どうして退職したいのか?」部下の正直な気持ちを聞きだし、部下の持っている悩みがどんなものなのか、引き出そうと上司はつとめます。働く仕事が長いのがネックならば、部下がうけおう仕事の量が多すぎるのではないかと見直し、労働時間がすこしでもみじかくなるように配慮します。 労働条件の改善によって、部下の退職したい気持ちも、うまくとりなせるかもしれません。この場合は「すぐ」改善することがポイントで、「あとで改善する」というのは逆効果で、不信感を部下に抱かせることにもなりかねません。

部下が必要な人材であることを訴える

これはストレートな方法です。退職を決めた社員は「この会社には自分は必要ない」と感じている人も多くいます。そんな相手には「この会社に、この部署に君がいてくれないと困る、あなたが必要である」と直訴します。 人間は誰でも、誰かに認めてほしい生き物であり、誰かに必要とされたいのです。ふだん部下との交流がすくない、照れ屋の上司ならばとりわけ「必要だ」というひと言は、部下の心に響くことでしょう。

異動の約束をする

退職慰留の手段のひとつとして、「別の部署に異動させよう」と口約束をする方法もよく取られます。現在の部署に不満があるのなら、新しい部署に異動すれば、「ひきつづきうまくやっていけるのでは?」という考え方です。 しかし直属の上司が、人事の異動に関する権限を持っているケースは少なく、空約束で終わる可能性が高いので、あまり信用はできません。

転職先に苦情をいうと脅迫

汚いやり口といえばそうですが、転職先の会社名を知っている場合、「引き抜きにあって迷惑だと転職先に通告する」と脅迫されることもあります。これにひるんではいけませんが、念のために新しく入社する会社についての情報は、いっさい明かさずに退職するのが賢明でしょう。

出身校に迷惑がかかると脅迫

新卒で入社して数年で退職する場合には、出身校に迷惑がかかるなどと脅迫されるケースもあります。理系の方は教授推薦で採用されることも多いので、痛いところをつかれた、と困るかもしれません。でも後輩よりも自分の人生を優先させましょう。 会社側も優秀な人材を獲得するのには、苦労しているはずです。あなたがやめたからといって、あなたの出身大学・研究所からの採用がなくなるということは、まず考えられません。単なる脅しですので、負けないようにします。

退職慰留をことわるにはどうすればいいのか?

では退職慰留をことわるには、いったいどうすればいいのでしょうか。具体的に退職慰留を跳ね返す方法をここでは一緒に考えてみましょう。

転職先をいち早く確保

「仕事をやめたい」ということを上司に切り出した段階で、つぎの転職先が決まっているというのは、大変重要なことです。すでに転職先が決まっているのであれば、さすがに上司も退職慰留をつづけるのは難しくなるでしょう。

社宅からひっこす

新しい勤務先の内定を得たら、会社の社宅からは引っ越すように準備します。法的には退職後もしばらくの期間、社宅に住むことは可能です。ですが、退職を慰留されていて、それを拒否したいのであれば、やはりいち早く前の会社の社宅は出て、新しい住居を探して引っ越すことが懸命でしょう。

子どもの転校準備も早めに

お子さんのいる方は、社宅にいる場合や引っ越しが必要な場合は、お子さんの転校準備も早めにすることをおすすめします。住居や学校などの生活基盤のしっかりした目処が立たないまま、会社と退職慰留の問題で交渉するのは、正直かなりの精神的なプレッシャーとなってしまいますので、この点も十分留意してください。

雇用者には労働の自由があることを認識する

雇用者には労働の自由が存在しており、民法では雇用者が退職を願い出て会社が承認したとき、または退職願を出して2週間経過したときには「退職」となってしまいます。きちんと法律によってさだめられた権利を行使しましょう。また、法的には問題はありません。堂々としていましょう。

相談先を見つける

退職の自由は、憲法・民法によってみとめられている権利であっても、簡単に退職慰留を撤回しない会社もなかにはあるでしょう。そのような時は、しかるべき施設に相談してみるのもひとつの方法です。 【労働基準監督署】 全国各地にある労働基準監督署が相談に応じてくれます。しかし相当悪質なものでなかったらアドバイス程度の対応にとどまる可能性もあります。 【労働組合】 企業の労働組合であれば、その会社の味方につくことも想像ができます。その際は、個人で加入が可能な産業別・地域別の合同労働組合に相談を持ち込んでもいいかもしれません。 ただ合同労働組合には、必要以上に問題をあらだてるところもありますので、どんな組織かというのを前もって見極めることが必要です。 【弁護士・社労士】 民間の専門家では、やはり弁護士が、もっとも信頼がおけるでしょう。社労士(社会保険労務士)も、労働制度にはくわしく、簡単な相談であれば応じてもらえますが、それ以上のトラブルとなると、適任者ではありません。 また弁護士でも、得意ジャンルはそれぞれの弁護士によってちがいます。弁護士を紹介してくれるサイトなどを参考にして、相談する弁護士を慎重に選びましょう。

退職慰留に応じた人のケース

ここで会社側の退職慰留に応じて、会社に残留した人のその後を見てみましょう。

一度やめるといったため、後ろめたさがある

仮にその人をAさんとしましょう。キャリアアップをはかって、いまの会社をやめようと考えました。その結果、転職活動によって希望の企業に内定ももらえ、上司に退職したい旨を伝えましたが、慰留にあって、現在の会社にとどめることを決意しました。 しかし、Aさん自身も一度退職するといった立場なので、働いていてもどこか居心地がわるく、内定をもらった企業に未練も残ってしまいます。会社側でも「いつまたやめるといい出すかわからない」と疑心暗鬼にもなるでしょう。 ごくまれに退職を申し出た会社に残って、職場の環境が改善されて、以前より働きやすくなったというケースもありますが、残念ながらデメリットが上回ることがほとんどです。 やはりせっかく内定も取って、転職先が決まったのであれば、初志貫徹をし、何が何でも転職したいという自分の思いを貫いてください。

勇気を持って退職をつげよう

転職するというのは、誰にとっても一大決意です。それ相応の決断で、挑むできごとだと思います。会社側は、あなたに退職を諦めてもらうために、甘い言葉をささやく場合もあるでしょう。 どうして退職しようと思ったのか、転職を決意したのか、あらためてその理由を考えてみてください。会社に残留したとしても「退職願を出した人間」としてのレッテルは消えることはないのです。 新しい生活・自分を手に入れるために、最後の重大イベントが退職を願い出ることかもしれません。強い気持ちを持ってがんばりましょう。

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