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女性の起業におすすめの職種・女性が起業するべき理由・起業支援制度

独立ノウハウ

子育てや介護など、仕事以外で女性にかかる負担がますます大きくなっている今、自由な働き方を求めて起業する人もいます。本業と並行して小さな事業を起こしたり、会社を設立したりとスタイルも様々です。女性が起業するうえで知っておきたいことをまとめました。

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女性こそ起業したほうがいい

仕事をもつ女性が増え、共働き世帯も増えているとはいえ、まだまだ女性に家事や育児、介護など家庭での役割負担が大きいのが現状です。そうした背景もあり、「仕事とプライベートのバランスを取りながらだと十分な収入を確保できない」など働く難しさを感じている方も多いのではないでしょうか。 働く女性のなかには「出世したい」「もっと仕事がしたい」と思っていても、「子どもが体調を崩したときは自分が仕事を休まなければならない」「両親の介護でこれ以上会社勤めはできない」など様々な理由で十分なスキルがあっても、キャリアをあきらめたり、退職してしまう人がいます。「もっと働き方が自由に選べたら」という思いは多くの女性に共通するのではないでしょうか。 会社に所属して働いていると自分のペースに合わせた働き方はできません。最近は就労環境を改善する流れにもなっていますし、フレックス制やリモートワークを認める企業も増えてきてはいますが、それでも自分のペースで働けない場面は多々あります。しかし、自分で事業を起こしてしまえば、自分のペースに合わせた働き方を選択することができます。外的な要因のせいで働き方に大きな影響を受けてしまうことの多い女性こそ、起業が向いているといえます。

女性が起業する際のアイデア

しかし、いくら女性が起業に向いているといわれても「自分に起業なんて」と尻込みしてしまう方もいるかもしれません。しかし、起業すること自体はそれほど難しいことではありません。事業そのものも革新的な技術や大きなビジネスをはじめから思い描く必要もありません。女性が起業する際のアイデアにはどういったものがあるのでしょうか。

プチ起業する

今は本業をもちつつ、副業で事業を始めるプチ起業を選択する人も増えています。プチ起業とは文字通り小さな事業を起こすことです。

「プチ起業」、それは小さな事業を立ち上げること。企業に雇用されない自由なライフスタイルと、既存の概念にとらわれない自由な発想で展開する、いわゆる「起業」ともタイプの異なる働き方です。そこにあるのは「私らしさ」。近年、この「プチ起業」という働き方を選ぶ女性が増えています。

女性にかぎったことではありませんが、「今とは違う仕事がしたい」「自由に働きたい」と思っていても、いきなり「会社を設立する」「独立して起業した事業一本でやっていく」となると躊躇してしまうかもしれませんが、「本業をもちつつ空いた時間を活用してやりたい仕事をやる」ということであればずいぶんとやりやすいのではないでしょうか。 目的も「自由に働ける場所をつくるため」だけではなく、「自分のスキルアップのため」「世の中のために何かしたい」「気分転換がしたい」「他者と交流する場がもちたい」など様々です。プチ起業で始めてみて上手くいけばそのまま本業にしてもよいですし、本業は別で副業としてずっと続けていくのもひとつです。プチ起業のよいところはすぐに始められること、事業の修正がしやすいことです。 極端な話、うまく軌道に乗らなかった場合、今日からやめてしまってもよいのです。今はインターネットをうまく使えば直接顧客とやり取りできる場がたくさんあります。必ずしも店舗や事務所を構える必要もありません。

趣味の延長で事業をはじめてみる

専門のスキルがある場合はフリーランスに転向し、直接クライアントから仕事を請け負う方法があります。これまでの本業での経験をしっかりといかすことができます。しかし、「そこまでの専門スキルはないな」「これまでの仕事と違うことがしたい」という場合はまずは自分の趣味の延長で探してみてはいかがでしょうか。 美容やファッション、健康、園芸、読書、音楽、あげればきりがありませんが、「好きこそ物の上手なれ」とはよくいったもので、好きなものであれば知識を新たに学ぶことも苦ではありませんし、好きなことを仕事にすることができます。専業主婦を続けてきた人のなかには「これまで働くことから長く離れていたから」という方もいるかもしれません。 しかし、専業主婦として培った料理術や、整理・収納術、掃除術、子育てをしてきた方は子育て術など普段の生活で蓄積したスキルに対する需要は十分あります。またこうしたスキルを活かした事業をする場合、顧客もまた女性である場合が多く、頼みやすいという側面もあります。また、地域社会のネットワークや主婦友、ママ友、趣味仲間など、これまで築き上げてきたネットワークは事業を継続させ、発展させるうえで非常に役に立ちます。

女性が起業するのにおすすめの職種とは?

子育てを経験した人なら

子育てサロンはいかがでしょうか。自宅の一部で地域の子どもを集めて保育をしたり、子育ての悩み相談など子育てに関連した講座を開くなど方法は様々です。

ゆくゆくは実店舗をもちたい

エステや整体、ネイルアート、パン屋といった飲食店などはじめは自宅の一部で始め、軌道にのってきたらテナントを借りて自分で経営する人もいます。まずは小さく事業を始めてみて、だんだんと大きくしていきましょう。

自分でECサイトを運営する

今はインターネットが普及し、ネット通販で購入することが浸透していますので手が出しやすいといえます。始めはネットショップサービスやSNS上で販売し、ゆくゆくは自分でECサイトを運営するのもひとつです。

講師やアドバイザー

整理収納アドバイザーや婚活アドバイザー、英語教室や料理教室の運営、アロマテラピー、ヨガなど、女性ならではの経験や視点をいかした講師やアドバイザーはいかがでしょうか?単に個人の顧客相手に相談に乗るだけでなく、公共、民間の施設で講座をもつ、企業の研修で講師として参加するなどやり方は様々です。今は特定の資格がなくてもインターネット上のオンライン学習サービスもありますので、そちらに講師として参加する方法もあります。

手作りするのが好き

ネットショップサイトを利用したり、自身のECサイト内で、アクセサリーや服など自分のつくったものを販売します。ネット販売だけではなく、フリーマーケットなど直接顧客に接して販売する方法もあります。軌道に乗ってきたらテナントを借りて実店舗で販売するのもひとつです。

専門スキルをいかす

メイクアップアーティストやWebデザイナー、HTMLコーダー、ライター、カメラマンなど専門スキルがある場合は、フリーランスとして在宅で活躍する方法もあります。

起業してみよう

そもそも起業ってどういうこと?

起業するというと、「会社をつくって、社長になる」というイメージがあるかもしれません。それも起業のひとつなのですが、極端な話をすれば「今から起業します」と宣言すれば起業したことになります。起業とは事業をおこすことなのですが、事業とは商品やサービスなどを提供して対価を得る行為です。フリーランスで仕事をクライアントから直接受注することや、趣味で作ったアクセサリーをネット通販で販売することも立派な事業です。こうした事業を「これからやっていきます」と宣言することが起業です。

起業のしかた

起業のしかたは大きく3つです。 ①個人事業として起業する ②法人なりする ③個人事業ではじめて法人なりする     個人事業と法人なりで何が違うのでしょうか。個人事業として起業する場合ですが、開業届と青色申告承認申請書、個人事業開始申告書の3つを提出することとされています。しかし、明確な罰則はありません。特に開業届と個人事業開始申告書については提出期間もあるにはあるのですが、うっかり忘れていて気づいた時に出しても大丈夫なようです。法人なりする場合ですが、定款を作成し公証人に認証してもらう、法務局に設立の届け出をするなど会社設立に際して必要な登録や手続きがあります。 おまけにこれら登録免許税等に10万円~30万円が必要になります。必要な手続きを専門家に依頼すればさらに報酬がかかりますので、あらかじめある程度の資金を準備しておく必要があります。これまでは会社を設立しようと思ったら、資本金1000万円が必要でしたが、新会社法施行のおかげで資本金は1円からでよくなりましたので、開業資金の面ではやりやすくなりましたが、それでもお金がかかりますので注意が必要です。

「個人事業と法人」何が違う?

法人であることの良さはなんといっても信用があることです。銀行などからの融資など金融機関の借り入れひとつとっても、個人事業主に比べ、審査がスムーズですし、優秀な人材を集める際にもその信用が大きくものをいいます。また個人事業主であれば、事業で生じた負債すべてに対して責任がありますが、法人であれば限定的です。法人の負債は法人の責任とされ、代表者個人に責任が及ぶことはありません。 赤字を出しても繰り越しできる期間も9年と、個人事業主の3年に比べ長いことも特徴です。デメリットとしては、たとえ赤字でも法人住民税を納税する義務があります。また、事務負担も増えますので専門家に依頼する場合、その費用もかかります。では、個人事業のメリットとは一体どこにあるのでしょうか。法人であれば年800万円までしか経費として認められていない(大企業はそもそも経費として認められていない)交際費ですが、個人事業主には制限がないなど様々ありますが、一番のメリットは何よりフットワークの軽いことです。開業届と青色申告承認申請書、個人事業開始申告書の3つを提出することとされています、特に罰則規定もないですので、煩雑な手続きに悩まされることなく、今この瞬間からはじめることができます。

起業するなら知っておきたいお金の話

「自分でも起業ができそう」「起業したい」と思った場合、知っておかなければならないのがお金の話です。起業するのに必要なお金や、運転資金の調達方法、受けられる助成金などを把握しておきましょう。 また、女性の起業を支援する補助金や助成金、融資制度があります。こちらもあわせて確かめておきましょう。

自己資金はいくら必要なの?

プチ起業であればそこまで必要でないケースも多いかと思いますが、ある程度の規模の事業を起こすなら、自己資金として少なくとも300万円は必要です。

実際に何にお金がかかるの?

法人なりする場合であれば、会社設立に際して登録免許税等に10~30万円かかりますし、手続きを専門家に依頼するならばその費用も別途かかります。自宅で開業する場合は必要ありませんが、事務所やテナントを借りる場合、賃貸費用も必要になります。おまけにこの賃貸費用ですが、6か月~10か月分の保証金(敷金)がとられるだけではなく、不動産屋への仲介手数料や礼金も支払わなければなりませんので、1年分くらいの賃料を用意しておきましょう。   自分の仕事道具はもちろん、机や椅子、パソコン、電話などの事務所の備品や水道光熱費、通信費、交通費なども必要です。

コストを節約したいなら

本格的に起業する場合、「出費がかさむのにお金がない」という状況が往々にしてあります。コストを下げるために利用できるサービスを確認しましょう。最近はやっているのが「コワーキングスペース」というものです。執務室や会議室、備品を共有するシェアオフィスのことをいいます。オフィスを単独で借りれば賃料も備品もすべて自分もちですが、複数社でシェアすることで出費を抑えることができます。

 一般的な会社で、モノといえば、建物や土地、備品、オフィスなどが挙げられます。しかし、ベンチャー企業ではそれらをそろえるお金がない、あるいは出費を節約したいものです。ここで最近流行っているのが「コワーキングスペース」というものです。コワーキングスペースとは「執務室や会議室、備品等を共有するオフィス」のことです。つまり、オフィスを単独で借りるのではなく、複数社で借りる・シェアするというものです。 コワーキングスペースを使うことにはいくつかのメリットがあります。 ・ 支払いが月額でよく、月ごとに契約が可能である  ・敷金・礼金等がかからない(少ない)  ・人数の増減に対応しやすい  ・登記が自宅以外でも可能である   (注)上記は一般的なものであり、コワーキングスペースによって形態は異なります。    また、サーバやその他のソフトウェア資産を自社では持たない「クラウドサービス」が一般的になり、(前回説明した)ネットベンチャーでは、モノは PC 以外何もないということも珍しくありません。ベンチャー企業では、成長を抑止してしまう余計な支出は最低限に抑えることが大原則となっているのです。

資金はどうやって調達するの?

事業をより拡大したいと思ったら、まとまった資金が必要になります。自分で用意できればよいのですが、外部から集めなければならない場合もあります。そうした場合どうすればよいのでしょうか?資金調達方法には大きく7つあります。 ①親や兄弟、親戚など身内から借りる ②銀行から借り入れる ③ベンチャーキャピタルからの投資を受ける ④日本政策金融公庫(新創業融資制度)から融資を受ける ⑤信用保証協会(制度融資)から融資を受ける ⑥知り合いの個人投資家(エンジェル)に投資してもらう ⑦地方自治体が行っている助成金・補助金制度を利用する   融資というかたちで借り入れたり、補助金や助成金をもらう方法などがあります。自分の持っている資金と、今後の事業方針などを検討し最適なものを選びましょう。

女性の起業で利用できる助成金を賢く利用しよう

女性の場合、男性と比べ信用が低いために、起業するにあたって資金をどう調達するかは非常に頭を悩ませるところではあります。 しかし、地域によっては、女性の起業促進を目的とした補助金・助成金制度があります。富山県の「若者・女性等創業チャレンジ支援事業」や新潟県の「若者・女性生活サポート産業創業支援事業」青森県の「農山漁村女性起業チャレンジ支援事業」などです。これらは融資ではなく補助金・助成金ですので返済の義務はありません。ただし、誰でも受けられるというわけではありませんので注意が必要です。要件等が合っていない場合はもちろん、要件を満たしていても受給できない場合もあります。また、あくまで地方自治法に基づいて地方公共団体が実施するものですので、実施する地方自治体に事業所がある企業が対象です。申請期間も短い場合がありますので自分事業所がある地域の補助金・助成金の募集要項をよく読み、しっかり確認しておきましょう。

女性の起業を支援する融資制度もある

補助金・助成金とは異なり、融資はあくまで借り入れですので後々返済しなければなりませんが、日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」や「新創業融資制度(女性の小口創業特例)」をうまく利用すれば低い利率で借り入れすることが可能です。こちらもうまく利用しましょう。

起業したい女性が読んでおきたい本

起業がしたいと思ったとき、まずどこから情報を収集するでしょうか。インターネットで検索するのもよいのですが、本には自分の知識にはなかった知識が凝縮している良書が数多くあります。女性の起業に役立つ本をいくつか紹介しますので、起業を考えている方は一度読んでみてはいかがでしょうか。

マイペースで働く! 女子のひとり起業(滝岡幸子)

 「好き」なことを仕事にしたい!  育児、介護と仕事を両立させたい!  子育てが一段落。これまでの経験を仕事に活かしたい!  全部、叶います。  女性の強み―「コミュニケーション力」「生活者目線」「柔軟性」「マルチタスク力」「身の丈思考」―を活かして、自分らしいライフスタイルをつくれるのが「ひとり起業」です。  どんなことが「商売」になる?  仕事と家庭・プライベート、時間をどう使う?  続けるためのお金の計算、どうすればいい?  成功する人の、お仕事の選び方、時間とお金の使い方を大公開!

不格好経営(南場智子)

 それにしても、マッキンゼーのコンサルタントとして経営者にアドバイスをしていた自分が、これほどすったもんだの苦労をするとは……。経営とは、こんなにも不格好なものなのか。だけどそのぶん、おもしろい。最高に。」――創業者が初めて明かす、奮闘の舞台裏。  なぜ途中で諦めなかったのか、いかにしてチーム一体となって愚直に邁進してきたか。創業時の失態や資金集めの苦労、成長過程での七転八倒など、ネット界に新風を巻き起こしたDeNAの素顔を同社ファウンダーの南場智子が明らかにする。華やかなネットベンチャー創業の舞台裏で、なにもそこまでフルコースで全部やらかさなくてもと思うような失敗の連続――こんなにも不格好で、崖っぷちの展開があったのかと驚かされる。当時の心境も含めて綴られた文章は軽快で、ビジネス書として示唆に富むだけでなく、読み物としても楽しめる。スピード感あふれる人材育成の現場も垣間見ることができる。

裸でも生きる―25歳女性起業家の号泣戦記(山口 絵理子)

 イジメ、非行…居場所がなかった青春。そして偏差値40からの一流大学への挑戦。大学を卒業し、本当の現場を見たいと渡ったアジア最貧国。腐敗にまみれた国で見つけた眠る素材、出会う人々。やがてバッグ造りで起業を決意。数々の失敗、挫折、裏切りに遭いながらも歩みを続け、途上国発ブランド、マザーハウスを軌道に乗せて各マスコミで注目の女性。 明日へ向かう力に溢れたノンフィクション。

女性にとって働きやすい環境は起業で作れる

子育てや介護などプライベートでの負担が男性に比べて今なお大きい女性にとって、仕事とプライベートの両立は大きな課題です。ここまで書いてきたように、事業を起こすこと自体は難しいことではありません。「今日これからはじめます」と宣言するだけで始められるほどです。 極端な話をすれば、融資を受けていたり、会社を設立した場合は除いて、小さな事業でコストをかけずにはじめるなら、失敗しても「やっぱりやめます」と事業そのものをやめてしまってもいいでしょう。自由な働き方を求めて悩んでいるなら、一度一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。踏み出してみることで、自分がやりたいこと、自分にできること、どう生きていきたいのか、何のために働くのか、これからどんなスキルを身につける必要があるのかなど、これまで見えなかった自分と向き合うきっかけにもなります。 ただし、一度起業したならば、自分のビジョンや提供する商品やサービス、事業をするシステムなどと真剣に向き合わなければなりません。これは女性、男性ともに共通ですが、一度起こした事業を続けていくことは非常に難しいからです。最短で猛烈に働き最大の結果を出し続けるシリコンバレーのビジネスマンも思いついたアイデアは、すぐに小さな事業で試し、改善を加えながら大きな事業に発展させることで大きな利益を出しているのです。 事業をはじめたら改善点はないか日々向き合うことで、たとえ失敗したとしても今後の新しい事業や、さらには働き方や人生そのものにも十分いかすことができます。会社員であれば、どんなに会社に尽くしても、景気や業績が悪化した場合に影響を受けたり、転職したいと思っても思うようにならずに心身ともに疲弊してしまう場合があるかもしれません。 しかし、自分で仕事を生み出すことができれば、生きるうえで大きな武器になります。これから先の長い人生で仮に本業の収入が減ってしまっても、転職がうまくいかなくても、自分で利益を生み出すことができれば、そうした外的要因から自由になれます。事業を続けるためには、必死に知恵を絞り続けなければなりません。苦しい日々もあるかもしれません。それでも長い人生で自らが生き生きと充実した日々を過ごすための選択肢として起業は女性にこそ必要な手段なのではないでしょうか。女性が女性らしく生きるために。起業はその手段のひとつです。

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