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残業拒否は可能?正当な理由例・拒否による解雇の可能性

更新日:2020年10月02日

事務

友達や家族、恋人と約束があるのに会社から残業を命じられたら嫌ですよね。用事があるから拒否をしたいけれど、会社から命じられた残業って拒否出来るの?残業を拒否して解雇されたりしない?今回は残業の拒否に関する気になる点について考察していきましょう。

残業拒否が出来るかどうかは、会社が「36協定」を取り交わしているか否かで決まる

もう少しで就業時間が終わり、ようやく家に帰れると思った矢先に上司から残業をするよう命じられた。せっかく帰れると思っていたのにがっかりですよね。体力的に余裕がある、家に帰っても予定がないのであればその命令にも従うと思いますが、心身共に疲労している、プライベートで用事があるという場合は残業を拒否したいところです。 しかし、会社から残業を命じられた場合はそれを拒否する事が出来るのでしょうか。結論から言いますと、残業を拒否出来るかどうかは「36協定」というものが、どのようになっているのかによって状況が変わります。 36協定というものがどのようになっていたら残業を拒否出来なくなるのか、詳しく見ていきましょう。

原則は、「1日8時間、週40時間」を越えて労働させる事は違法

会社に雇われている労働者の労働時間の上限は、労働基準法によって明確に定められております。なぜ労働時間の上限が法律によって定められているのかと言いますと、過剰な労働命令を防ぐためです。 雇う側の会社と雇われる側の労働者では、雇う側である会社の方が力関係において優位になります。もし、法律によって労働時間が定まっていなければ、会社は労働者にとんでもない労働時間を押し付けることができてしまいます。会社の力を制限するために、法律で労働時間の上限を定めているのです。 法定労働時間は、労働基準法第32条にて「使用者は休憩時間を除いて1日8時間・週40時間を越えて労働をさせてはならない」とされています。使用者はこの法定労働時間を越えた労働を労働者に行わせた場合、法律に違反しているとされ、処罰の対象となります。もちろん会社側からこの時間を超える残業を命じられ、拒否をしたい場合、拒否が可能です。

会社が36協定を取り交わしている場合、残業を命じられるようになる

労働基準法第32条によって法定労働時間が明確に定められておりますが、実は会社側が正式な手続を踏んでいれば残業を強制出来る権利を得る事が出来ます。その手続きが「36協定」と呼ばれるものです。 36協定とは、労働基準法第36条に基づき、「使用者は労働組合もしくは労働者の過半数を代表する者と書面による労使協定を締結し、その書面を労働基準監督署長に届出を行った場合、その協定の定める範囲内で時間外労働や休日出勤を命じる事が出来る」というものです。 すなわち、会社が労働基準監督署に36協定の届出を行っていた場合、会社は労働者に残業を命ずる事が出来る権利が生じるのです。

労働契約もしくは就業規則に残業を義務付ける項目を記載すれば、会社は残業を強制出来る

36協定を締結しただけでは労働者に残業を命じる権利を得ただけで、実際には残業を命じる事が出来ません。会社が労働者に残業を命じるためには、労働契約もしくは就業規則に残業を行う旨の定めを記載する事が必要となります。 この事項を記載する事により、労働者は正当な理由がない限り会社からの残業命令を拒否する事が出来なくなります。会社側が「36協定の締結」と「就業規則等への残業についての記載」という2つの条件を揃えていた場合、労働者は残業命令を基本的に拒否出来ません。

正当な理由があれば残業を拒否する事は可能

会社側に条件が揃っていれば、どのような状況においても残業を命じられた場合は拒否をする事が出来ないのでしょうか。もしそうであれば困りますよね。先程も少し触れましたが、上記の条件が揃った場合は、「正当な理由」がない限りは会社からの残業命令を拒否出来ないことになっています。 逆に言えば、正当な理由・やむを得ない事由がある場合、会社からの残業命令を拒否が出来るという事になります。

残業を拒否出来る「正当な理由」に当てはまるケース

正当な理由があれば残業を拒否出来るとは言うものの、何をもって正当な理由かというのがいまいちわかりにくいところです。人によっても正当の定義がバラバラです。そこで、世間一般的に残業を拒否する事が認められる正当な理由に該当するケースを詳しく見て行きましょう。

体調不良などによる健康管理上必要な場合

これは、残業を命じられた人の体調に関するものです。例えば、風邪を引いていいて、体調が芳しくない場合や、仕事が終わった後に病院の予約をしていたといったケースが挙げられます。 いくら会社が残業をして欲しいと言っても、体調を悪化させ怪我や病気を長引かせるような、残業をさせることはできません。 しかし、体調不良と伝えられた会社側はその理由を疑う可能性もあります。体調が悪いのが誰が見てもわかる様子であれば納得してもらえますが、外見では体調不良だという事がわからない場合、現在の体調の様子を詳しく説明をして理解を得られるよう話したり、病院での診断書を持って行くことで後から証明する等の交渉をしましょう。

育児・介護等、生活に支障が出る場合

残業を行う事により、小さい子供の世話や親の介護が出来なくなってしまうなど、生活に支障をきたす場合に、残業を拒否する正当な理由に該当します。この場合は、会社の事情と労働者の家庭事情とを比較すると、後者の方がより重要だと判断されるためです。 会社には労働者の生活を犠牲にさせてまで残業を強制する権利はありません。よって、会社側はこのような事情で残業の拒否を申し出られた際は残業を強制する事が出来ません。

不慮の事故等が発生した場合

例えば、その日に身内が交通事故に合い病院に運ばれた、自分自身が仕事中に大きな怪我をしてしまったなど、予想もしていなかった事故が発生してしまった場合をいいます。不慮の事故が発生した場合、残業を拒否出来る正当な理由となります。

業務上の必要性が全くない残業を命令された場合

初回公開日:2017年04月04日

記載されている内容は2017年04月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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