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ビジネスにおける報告の仕方と例・報告に関して学べる本

初回公開日:2017年03月29日

更新日:2020年06月12日

記載されている内容は2017年03月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

ビジネスマナー

ビジネススキルとしては最も基本的で、かつ最も重要なものの1つに「報告の仕方」があります。「報告の仕方」ひとつが職場の人間関係やチームワーク、さらには仕事の成果にも影響します。良い報告の仕方とはどのようなものか、そのポイントを探りましょう。

「報・連・相」は組織活動の基盤

複数の異なる人々で構成される会社などの組織では、「報・連・相」ー 報告・連絡・相談に代表される情報伝達・情報共有は必要不可欠な要素です。 情報は体で言えば血液のようなものです。流れが滞れば、体に不具合が生じるように、組織においても情報という血液の流れが滞れば、組織は機能不全を起こします。 また「報告・連絡・相談」はリレー競争に例えれば、バトンの受け渡し場面に相当します。バトンの渡し方・受け方が悪ければ、選手一人ひとりのパフォーマンスがいかに高くても、試合に勝つことは難しいでしょう。逆に受け渡しがうまくいけば、高い総合力を生み出すことを、先のオリンピックで日本男子チームが証明しています。

報告の仕方がビジネスに及ぼす影響

ある営業マン(仮にAさんとしておきましょう)の新人時代の失敗談です。 某工作機械メーカーの営業部に配属されたAさん。張り切って営業活動に取り組みます。既存顧客のフォローはもちろん、新規顧客の開拓にも果敢に挑みます。熱心なアプローチの甲斐あって、大口の受注を獲得しました。入社して1年未満の新人としては異例の大口だったようです。 必要なことを仕様書にまとめ、設計・製造部門に申し送り、後は製品が完成するまでこの件は一旦Aさんの手を離れました。大口の受注獲得に気を良くしたAさん、次なる新規獲得に向け動き始めます。 それから一週間ほどして、その大口受注の会社から一部仕様変更の依頼が来ました。新規の取り組みに忙殺されている最中だったので、「え、今さら?」と、Aさんは一瞬焦ったのですが、依頼の内容を確認してひと安心。「これなら大した影響はない」と胸をなでおろし、「この件は後にして、今は…」と、直面している仕事に戻りました。他の業務に忙殺されていたAさんにとって、優先順位の低いものになってしまいました。 それから3日ほど過ぎ、「そういえば」と思い出し、製造部門に仕様変更の件を伝えに行くと、「今ごろ何言ってんだよ!もう工程かなり進んでるよ。そこの仕様を変えるとなると、ほとんど最初から作り直しだ。納期全然間に合わないよ」という衝撃の答え。異部門の業務に疎い新人とは言え、判断が軽率でした。 本来であればまず上司に報告し、指示を受けてから行動するのが筋です。しかし叱られることを恐れたAさん、何とか穏便に済ます方法はないものかと思案し、無駄に時間を過ごしたのち、あろうことか直接客先に納期延長のお願いに向かいます。先に顧客の了承を得る形で外堀を埋めておいて、自分へのダメージを少しでも減らそうという姑息な考えでした。 すでに何度も訪問し、一緒に飲みにも行き、先方の担当者とは良い関係が築けていたので、納期延長をお願いしても、「いいよいいよ、それくらい」と軽く受けてくれるだろうと高をくくっていました。ここでも認識が甘かったようです。 にこやかに応対していた先方担当、Aさんが納期延長を切り出した途端、厳しい表情に変貌します。「おいおい冗談じゃないよ。お宅に発注した機械が納期に届く前提で、こっちも仕事受けちゃってるんだ。それも新規の大口。もしお宅の納期がずれ込めば、こっちの納期も遅れてしまう。場合によってはキャンセルされるかもしれない。結構な大量受注だから、ダメージでかいよ。どうしてくれるの!?」 ことここに至ってAさん、ようやく観念し、遅まきながら上司に報告。その報告の仕方も、「…実はあのー、先日成約いただいた〇社の案件で、…えーと、仕様の変更依頼がありまして、それで~」と、叱責を恐れてのことでしょう、肝心の結論を後回しにし、実にしどろもどろで要領を得ない、趣旨のわかりづらい報告になってしまったようです。 ようやく事態を把握した上司にこっぴどく叱られた上で製造部門に引っぱられて行き、何とか納期に間に合わせるよう、上司とともに平身低頭お願いし、製造部に大きな負担を強いる形で何とか期限内に収集をつけることができました。 さて、このAさんの経験談は「報告の仕方」をはじめ、組織内の情報共有の大切さを考える上で様々な示唆を与えてくれます。

報告の仕方で変わる仕事の成果

「報告」は通常、下の立場(例えば部下)が上の立場(例えば上司)に対しておこなう行為です。部下の側からすれば「これぐらい伝えなくても大丈夫だろう」とか、「急いで伝える必要もないだろう」と思ったとしても、より広い範囲の業務マネジメントを担う上司の立場から見れば即必要な情報かもしれません。 また自分の担当する業務に比べれば、他部門の業務についてはそれほど詳しくないのが普通です。推測で判断することにより、重要な情報を伝え損ねることもあり得ます。 このような自分本位の考え方の結果、報告を怠ったり、報告の仕方がまずかったりすると、自分の仕事の成果のみならず、会社全体の業務成果にも悪影響を及ぼす危険性が出てくるのです。

報告の仕方で決まるあなたの評価

会社は社員の仕事ぶりや上げた成果を評価し、対価として報酬を支払います。評価の対象の中には「報告の仕方」ー すなわち「必要な情報を簡潔・明瞭・正確に伝える技術」も含まれています。日々の報告の仕方一つひとつが、あなた自身の評価に直結しているのです。

報告の仕方6つのポイント

では、よい報告の仕方とはどのようなものを言うのでしょう。まずはその構成の仕方につき7つのポイントを挙げましょう。

報告の仕方① ― 初めにタイトルをつける

報告する内容がどのようなものであれ、いきなり具体的なことから話し始めるのではなく、まずは報告事項全体をひとまとめに表現できるようなタイトルをつけましょう。例えば「A社からの仕様変更依頼についてご報告します」「昨日ご指示のあった〇〇につき報告します」「〇〇営業所から今期活動方針のご報告です」といった形です。 上司など報告を受ける立場は、日々膨大な情報を受けてそれを処理しています。話の冒頭にタイトルという形でタグ付けされていれば、記憶の検索がスムーズに進みます。

報告の仕方② ― ナンバリング・ラベリングで整理する

整理せず、行き当たりばったりに思いつくままに話すというのは、まずい報告の仕方の代表と言えるでしょう。報告を受けている側は、ランダムに投げ散らかされる情報を整理しながら聞かなければなりません。 情報を受け取る側に無用な労力を使わせないよう、あらかじめ伝える情報をいくつかにカテゴリー分けしましょう。その一つひとつにナンバーをつけ、ラベルを張りましょう。例えば、 「来月開催の見本市につき、先方からご要望がありましたのでご報告します。ご要望は大きく5つです。1つ目、開始時間について。2つ目、配置人員について。3つ目、アピール商品について。4つ目、~。ではまず1つ目の開始時間についてですが、先方は~」 といった形です。 ナンバリング・ラベリングは書物で言えば目次の役割を果たし、聞いている側は報告内容を追いやすくなります。

報告の仕方③ ― 事実と意見は分けて

ビジネス上の報告は、必要な事実をもれなく正確に伝えることが原則です。逆に言えばそれだけで最低限十分ということです。報告者の意見や感想が報告の中に混ざっていると、聞いている側に予断や先入観が入り、判断を誤る危険性があります。 自分の考えがあったとしても、それは混入させず、「で、君の意見は?」と聞かれたら答える、あるいは「…ご報告は以上です」と一旦締めくくった後、「それと、これは私の所感なのですが、先方ご担当とのこれまでの経緯を考えますと~」といった形でしっかりと分けて伝えましょう。

報告の仕方④ ― 5W1H(2H)を網羅する

報告では必要な情報を漏れなく伝えることが大切ですが、漏れを防ぐ上ではいわゆる5W1H(2H)をチェックしましょう。 1.Who ― ‟人”に関する情報(担当者・代表者・責任者・提案者 など) 2.What ― ‟ことがら・もの”に関する情報(案件・商品・サービス・プロジェクト など)   3.Where ― ‟場所”に関する情報(訪問先・所在地・目的地・集合場所 など) 4.When ― ‟時”に関する情報(訪問時間・集合時間・期限・時期 など) 5.Why ― ‟理由”に関する情報(目的・根拠・原因 など) 6.How ― ‟方法”に関する情報(手段・手法・やり方・進め方 など) 7.How much(many) ― ‟数・量”に関する情報(回数・重量・日数・工数・金額・人数 など)

報告の仕方⑤ ― メリハリをつける

報告の内容を整えることと同時に、相手が聞き取りやすいよう、メリハリの利いた話し方も意識しましょう。 メリハリのポイントは3つ。 1.スピード ― 忙しい中での報告は、つい早口になりがち。聞き取りやすい速度を。 2.間 ― 報告内容の塊ごとに適度な‟間”を作る。 3.主要点の強調 ― 特に重要と思われる個所は、少し声量を上げる、繰り返すなどで印象に残す。

報告の仕方⑥ ― 追加の指示を確認する

一通り報告をし終えたら、新しい指示がないかその場で確認しましょう。 「~。ご報告は以上ですが、ほかにご指示は何かありますか?」 あるいは状況により、追加の指示をされる前に、一歩進んでこちらから投げかけましょう。 「〇〇の件については、さらに~の方向から調査してみましょうか?」 このような前向きな取り組みが上司をフォローすることになり、ひいてはあなた自身の高評価につながります。

場面別 報告の仕方心得

報告の仕方の良否が問われる場面はたくさんあります。報告の仕方につき、場面別の心得や注意点を考えましょう。

口頭での報告の仕方

1対1で、あるいは複数に直接口頭で報告する際には、TPOを考慮しましょう。 T(Time)  時間・タイミングを考えて。報告はタイミングを逸すると重大事に発展する危険性も。 P(Place)  場所柄を考えて。報告の内容によっては他の人の耳に入らない方がよい場合も。 O(Occasion)  場合・状況に考慮して。緊急時でバタバタしているときは、急ぎでない報告は後回しにする、など。

電話での報告の仕方

先のTPOに加え、電話ならではの特性を考慮しましょう。電話での報告は、基本的には互いに相手の姿や状況が見えず、声と言葉のみで対話することになります。対面の場合と比べ、相手の表情や態度が見えない分、相互理解が進みづらいものです。聞き取りやすいよう、普段よりも話すスピードを落とし、滑舌よく話すよう心がけましょう。 また、屋外から携帯電話で報告するような場合は、周囲の雑音や電波の安定などにも気を配りましょう。周囲に誰の耳があるかわかりませんので、社外秘となるような報告内容であれば、特に注意が必要です。

メール・文書での報告の仕方

メールによる報告の場合も、電話と同じく機器特性を考慮しましょう。相手の閲覧環境、使用機種などにより、文字化けしたり、ファイルが開けないといったトラブルはよく耳にします。 日々大量にメールを受け取る上司の立場では、メールソフトを立ち上げたとたん、新着メールが一気に並びます。重要な報告メールであれば、紛れてスルーされないよう件名の冒頭に【重要】とか【緊急】といったタグをつけて注意喚起しましょう。 本文は簡潔に、必要な情報に絞って記述し、煩雑な情報は箇条書きの形でシンプルにまとめましょう。 「報告の仕方」を含め、ビジネスメール作成の参考となるサイトを以下にいくつかご紹介します。いずれも豊富な文例が載せられています。

ビジネス文書としては、以下のサイトも文例・書式が豊富です。

報告しやすい職場風土をつくる

部下の側でいくら「報告の仕方」に気を配り、工夫したとしても、それを受け取る上司の側や職場環境に問題があれば、せっかくの情報も適切に伝わりません。 報告を受ける立場での心得や注意点を考えてみましょう。

「近づくな」オーラを放たない

自分のことにいっぱいいっぱいで、ピリピリしている人には近づきがたいものです。報告を受ける上司の立場であれば、忙しい中にあっても常にオープンに構え、部下が報告しやすい空気を醸し出すようにしましょう。

非難・叱責しない

部下が報告をためらう大きな原因の1つに、非難・叱責への恐怖があります。特に自分のミスにより生じた問題を報告することは、部下自身つらいものです。そこにダメ押しの叱責が加われば、誰しも報告することを躊躇してしまうでしょう。結果、報告が遅れ、事態をより悪化させることになりかねません。ミスに対する指導は必要ですが、報告を受けることと指導は切り分けて考えましょう。

「巧遅」より「拙速」を評価する

報告は本来、正確であることが大切ですが、時に正確さよりも早さを優先させなければならないこともあります。例えば緊急事態の際。「〇〇店で不良品が出ました。不良品の種類・数量・不良個所など詳細は不明。現在調査中です。結果が分かり次第、改めてご報告します」 情報としては「不良品が出た」という事実しか伝えていないので、報告の仕方としては模範的でないかもしれませんが、緊急事態の場合、早急な対処が必要になります。「なんだそのいい加減な報告は!ちゃんと調べてから報告しろ!」と非難されては、調査に時間が取られ、どうしても報告が遅れがちになります。不十分であったとしても、わかっていることから逐一報告する方がよい場合もあるのです。

「とりあえず」「念のため」を歓迎する

上げた報告に対し、「そんなことは分かっている!いちいち報告するな」と非難されては、部下は報告を控えるようになります。部下が判断つかず、(これは伝えた方がいいのかな?)と迷わせ、必要な情報も入ってこなくなる危険性が出てきます。判断に迷うことも「とりあえず」「念のため」報告させ、報告したことそれ自体に謝意を示しましょう。

「中抜きOK」を認める

報告は通常、指揮系統をさかのぼる形で伝えられます。一般社員→係長→課長→部長、といった具合に。これがもし、平社員からいきなり部長に報告が行ったらどうでしょう?間を飛ばされた係長・課長はメンツをつぶされた、と感じるかもしれませんね。 しかし順番にこだわって、「これ、急いで報告して部長決済もらわなきゃいけないんだけど、係長も課長も外出してるし…。待つしかないか」と悠長に構えていて、その結果好機を逃してしまう、といったことにもなりかねません。 「急を要し、かつ上司不在の場合は、飛び越えてもおとがめなし」という不文律を共有していれば、安心できます。

自分の「報告の仕方」を見つめなおしてみよう

「報告」は発する側も受ける側も、相手視点に立つことが大切です。相手の立場になり、どう伝えればより分かりやすく、相手に負担をかけずにすむか、どう聞けば相手は報告しやすいと感じるか、といった気配りは、人と人とのコミュニケーション全般にもつながります。これを機に、「報告の仕方」をあらためて見つめなおしてみましょう。

今の仕事を続けていいのか不安に感じる

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