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レポートの書き方・例文と見本・参考になるおすすめ本

書き方・例文

大学生でも社会人でも書くことが求められるレポート。大学生ならば授業の単位のため、社会人ならば業務の中で報告や提案をするために書かされます。当然ながらレポートの書き方によってその質も大きく変わってきます。今回は、レポートの書き方についてみていきましょう。

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大学生にとっても社会人にとっても不可欠なレポートの書き方

大学でも社会でも欠かすことのできない報告書、レポート。大学生にとっては受講している授業で教員から課題として書いて提出することが求められます。 また、社会に出てからは、企業や役所などの業務の中で上司から自分の携わっている業務についての進捗状況や最終的な成果をまとめたもの、あるいは失敗した場合の原因や結果、今後改善すべき課題をまとめたものとして提出を求められるものです。 さて、レポートはその書き方ひとつでその質が大きく左右されるというのは言うまでもありません。そして、レポートの質によって、大学の授業ならば成績や単位の取得に、企業ならば社内の評価や昇進にも影響が及んできます。 そのため、レポートの書き方を熟知しておくことは、あなたのその後にも大きく関わってくると言えるのです。ここでは質が良いとみなされるレポートの書き方についてみていきます。

大学生のレポートの書き方と例

基本的な構成

良いレポートを書くにはそれなりにきちんとした構成で成り立っていることがミソです。なぜなら、構成こそがレポートの骨格をなすもので、この構成がしっかりしていないと、せっかく書いたレポートも単なるやっつけ仕事で書いた文章の羅列にすぎなくなるでしょう。いわば、構成こそがレポートの書き方において最初に重要な要素といえるのです。 基本的には、問題提起→事実の紹介→それに対する自分の考えの展開→結論、というのが大まかな構成です。いわゆる「起承転結」です。 なお、大学の場合、構成から入っていくというやり方はレポートのみならず、卒業論文(大学院ならば修士論文や博士論文、さらに学術雑誌に投稿する論文)でも基本中の基本となる大切な部分です。そのため、レポートの書き方が大学を卒業できるかどうかにもかかわってくるといえます。

課題設定と問題提起

まずは大学生が書くレポートの構成からみていきましょう。大学生の書くレポートは大方、ある程度の課題が授業を担当する教員から与えられています。例えば歴史系の授業(学部3年の時に東洋史の授業を取っていたことがあります)のレポートならば「クビライ・カアン(※)時代のモンゴル帝国についてあなたの興味あるテーマと関連付けて述べよ」といった自分で自由に課題を設定できるものもあれば、教員の方で設定した、ある程度具体的で、かつどのような範囲に触れて書けばよいかがわかりそうなものもあります。 (※:モンゴル帝国の第5代皇帝にして中国の元王朝の創始者で、日本に対して2度にわたり元寇を仕掛けた人物。)

さて、ここで出てくるのが、先ほど触れた問題提起→事実の紹介→それに対する自分の考えの展開→結論という構成です。問題提起とは、自分で設定した課題、もしくは示された課題についてどのような問題があるか、どの点が議論の焦点となってくるかを示します。 先ほどの例を使うと、まず私は「モンゴル帝国と海とのかかわり」といった課題を設定したうえで、「モンゴル帝国と海とのかかわりはあまり言われていないが、どのくらい明らかにされているのだろうか」といった問題提起をしました。

事実の紹介

次に事実の紹介では、その問題に関する事実や現在まで定説とされていることについて自分で調べたことをまとめます。 ここで大切なのはその事実を調べるには、1つの文献(概説書や論文)にかかりきりにならないことが大切です。必ず2つ以上の文献に基づくようにしましょう。 これは、1つの文献に頼っても、それはあくまでもその文献の執筆者の考え方1つに頼ってしまうということなのですが、文献の執筆者の考え方が必ずしも正しいというわけではないので危険なことです。 だからこそ、面倒でも2つ以上の文献を参考に事実や定説をまとめていきましょう。 上の例を挙げると、クビライの時代の交易関係の命令や、当時の国際関係、モンゴル帝国の外征の実際の姿、インド洋の島々で出土しているクビライの時代の中国産陶磁器の事例などをまとめていくのです。

自分の考えや論理の展開

次のその事実に対する自分の考えの展開ですが、これは先にまとめた事実や定説に対して自分なりの見解を展開していきます。 その事実や定説に対して自分が思ったことや新しい見解を書くもよし、または定説に対する批判でも構わないので、遠慮なく書いていきましょう。 もちろん、想像だけで書くのではなく、ちゃんと根拠を示しつつ書いていくことが大切です。 上の例で言えば、モンゴル帝国と海との関係に関する事実(新しい知見や事実ならなおよい)をまとめ、それを踏まえて「モンゴル帝国は従来言われていたよりも、より緊密に海を介した交易や国際関係でつながっていたと考える」という感じで自分なりの論理や見解を展開するのです。

結論

最後にここまで展開した自分の見解を受けての結論を書いていきます。 この結論ですが、最初にこれまでの事実や定説に対する自分の答えを書き、続けてそれの説明を全体をまとめるように簡潔に書いていきます。 上の例ならば、「モンゴル帝国と海との関係は、陸との関係と同様に重要なものであった。そのため、モンゴルと海との関係は決して過小評価してはいけないと考える。」といったものです。 結論を書いた後で、その答えをより明確にするための問題点や課題を添えておくとなおよいでしょう。

引用の記載

レポートの書き方ではきわめて大事な引用の記載

レポートの書き方の中でも引用の記載は、内容をきちんと書くのと同じくらい大切なことです。 なぜならば、引用した文献の情報をきちんと記載することは、その文献を執筆した人に対する礼儀だからです。 無断で引用したりすれば、著作権の問題に発展するほどの重要な要素なのです。 特に欧米では日本以上に著作権についてはシビアな考え方をしており、著作権をめぐって裁判沙汰が起こることもしばしばです。 たかが引用の記載などとなめてかからないようにしましょう。

引用の記載の方法

それでは実際にどのように引用を記載すればよいのでしょうか。 まず、引用文献の記載の方法ですが、基本的にレポートの一番最後にまとめて記載します。 この際に、引用した文献の著者名、発行年、タイトル、出版社の順に記載します。 著者が複数人いる場合も、面倒に思わずに1人残らずに書くようにしましょう。書籍のタイトルは『』で囲います。 また翻訳された書籍であれば、翻訳者の名前も記載しましょう。 ex. 奥井智之 2014『社会学』東京大学出版会

引用した文献が雑誌論文の場合は、著者名、発行年、論文のタイトル、論文が掲載されている雑誌のタイトルと巻や号、掲載ページを記載します。論文のタイトルは「」で囲います。 ex.増地あゆみ 2006「ヒューマンエラーはなぜ起きるー組織と個人の心理学入門」北海学園大学経営論集第3巻第3・4号、pp121-125 著者が外国人で英語で書かれている場合は、姓を先に書き、名前・ミドルネーム(アルファベットのみのことが多い)を続けます。

もう1つ、本文中にその文献の特定の箇所を引用するという方法があります。 この場合、引用した箇所を「」で囲って、その部分が終わるところで(〇〇<著者の姓> 1999)というようにその文献の著者の姓とその文献が発行された年号を西暦で記載します。 この場合も、正確な引用文献の情報はレポートの一番最後にまとめて記載します。

社会人のレポートについて

大学生のレポートとは異なる目的を持った社会人のレポート

社会人がレポートを書く目的は、大学生のレポートとはまるっきり違ってきます。 大学生の書くレポートは、ある1つの課題についての自分の見解を示すだけで事足りるものです。 これに対して社会人のレポートの場合、そのレポートの中で現状を簡潔かつ正確に報告すること、今ある課題を今後どのようにしていくかの提案や見通しを示すことが目的になってきます。いわば、報告に加えて自分が今後どうするかについて説明することも求められるのです。

社会人が書くレポートの種類

社会人になってから書くレポートは、大きく分けて研修レポートと、ビジネスレポートとがあります。研修レポートは文字通り新人研修や各種研修といった受講した研修に関する報告文書のことです。 ビジネスレポートは、さまざまな業務の中で書いていくレポートのことで、社内向けのものと社外向けのものとがあります。 社内向けのものは上司や同僚など社員同士、または社員と会社とでやり取りするための文書で、報告・連絡・相談(いわゆる「報・連・相」)が目的の文書です。社内での連絡文書、報告文書、提出文書がこれにあたります。簡潔さと正確さが求められるものです。 社外向けのものはクライアントや取引先など関係する社外の個人や法人向けの文書です。 種類としては、契約書や取引文書、儀礼文書などがあり、内容も業務のためのものと社交のためのものとがあります。社外向けのため、ある程度の礼儀と簡潔さ、正確さが求められます。

研修レポートの書き方と例

研修レポートで書く項目は基本として以下のようなものです。 ・研修を受けた日時 ・場所 ・出席者・参加者(特に会議などの場合) ・レポート作成者の氏名 ・何に関するレポートか(会議、研修など) ・実施した内容(会議でいう議事録に相当) ・どのような雰囲気もしくは様子だったか ・所感 ちなみに会社によってはフォーマットが用意されている場合もあれば、特にフォーマットのないフリースタイルの場合もあります。 そして分量としては、A4サイズの用紙1枚でおさまるくらいがちょうどよいでしょう。

研修レポートの書き方の例

研修レポートの書き方の例は以下のようなものです。 この時、レポートの内容は簡潔であるように心がけます。 提出日:平成〇〇年 △月 ×日 報告者氏名: 社内研修報告書 以下のとおり社内研修の報告をいたします。 1.研修名:新人研修 2.研修期間 平成〇〇年△月×日~平成〇〇年△月×日 3.研修内容 1日目:基本的なビジネスマナー 挨拶、電話応対、お茶の入れ方および出し方、敬語表現の適切な使い方、名刺交換などの社会人として必要とされる基礎的なビジネスマナーのスキルの研修を実施 2日目:グループ実習 4人1グループで与えられた課題について制限時間内に取り組み、最終的に研修参加者および研修の講師全員の前で成果を発表するという内容の研修 4.研修の感想 2日間の新人研修に参加し、社会人として必要とされる基礎的なビジネスマナーや考え方について学びました。初めは研修参加者の全員が緊張していたためピリピリした雰囲気でしたが、研修が進むにつれて緊張感がなくなり、落ち着いた雰囲気の中で全員が真剣なまなざしで研修にのぞんでいました。 私もまた最初は緊張しており、自分の意見をきちんと発言できないほどでしたが、同期に支えられながら少しずつ自分の意見を述べたり、率先して前に出ていけるようになっていきました。 今回研修で学んだことを今後お客様相手に行うようになるのかと思うと、非常に身の引き締まる思いですが、全力を尽くして頑張っていこうという意欲がさらに増しました。

研修レポートの書き方でおさえるべきポイント

ここでは研修レポートの書き方でおさえるべきポイントをみていきましょう。 まず大切なのが基本的なレポートの書き方のルールを守ることです。この場合、必要以上に優秀そうな文章を書こうとしたり、かっこよく見せるような凝った文章を書いたりする、ということは必要ありません。あくまでも基本をきちんと踏まえたレポートの書き方になっていることが大切です。 特に句読点の使い方や言い回し、「ですます」調、もしくは「である調」に統一されているかは最低限気を付けるべきポイントといえます。

次に、内容のわかりやすさと、レイアウトの見やすさを心掛けましょう。内容の方は無駄に長くなるよりも、必要最低限の伝え方を心掛けることが大切です。また、レイアウトの見やすさも重要なポイントです。上司の人にとって一目見て見やすく読みやすい文章であればよい評価を得ることができるでしょう。逆にレイアウトの配置も悪く、また内容も長くて途中で詰まるようなものでは評価がダウンしてしまうので、注意が必要です。

ビジネスレポートの書き方の基本

ビジネスレポートを書くにはいくつかの基本を踏まえておく必要があります。これらの基本を押さえてこそ、はじめて社内に対しても、また社外に対しても恥ずかしくないようなビジネスレポートを書けるようになるのです。

1:一文の文字数は適切に

ビジネスレポートでは何よりも読みやすさが重視されてきます。読みやすい一文あたりの文字数は40~50字とされています。この文字数を超えるようであれば改行する必要が出てきます。

2:最初に結論を

最初に結論を書くこと、それがビジネスレポートを書くうえで大切なことです。というのも、基本的に社会人は忙しく、毎日のように時間に追われているからです。そのため、最初から回りくどい文章を読んでいる余裕がないのです。 結論を最初に持ってくることで、短時間で内容を理解できるようなレポートとなるのです。 理由や補足は結論の後に続けて書きましょう。

3:具体的な数字やデータを使う

レポートの内容を短時間で理解してもらうには具体的な数字やデータも重要です。具体的な数字やデータを用いるだけでも、説得力がありすんなりと理解できる助けとなるからです。 なお、数字の表記は縦書きなら漢数字で、横書きならアラビア数字で表記しましょう。

4:難しい表現は使わないこと

簡潔な表現を使うことがビジネスレポートの書き方として大切です。誰が読んでもわかるような文書であることがビジネスレポートとしての前提だからです。 ただ、ふだんから専門用語を使っている人には、逆に専門用語をちりばめた内容であるべきです。このように文書を送る相手によって表現を使い分けることが大切です。

5:主語述語の関係、副詞の使い方が適切であること

主語と述語の関係は注意が必要です。この2つがうまく対応していないと非常にわかりづらく理解してもらうのに時間がかかってしまいます。下手をすれば内容を誤解されたり、理解するために手間がかかってしまうこともあります。 副詞表現も主語や述語とうまく対応していないと、違和感のあるビジネスレポートになってしまいます。

6:語尾を統一する

研修レポートでも見てきましたが、語尾を「ですます」調か「である」調に統一することは重要なことです。とても簡単な項目ですので、きちんと統一して見やすいものにしましょう。

7:全体のバランスへの配慮

最後に全体のバランスに配慮してください。見やすさはビジネスレポートの書き方でも極めて重要な基本です。文書は見栄えが大切で、全体のバランスが取れているかどうかが見栄えに直接影響してきます。 具体的には文字の書体(フォント)や大きさ、字間、行間、改行などです。これらをうまく調整して、見やすい文書になるよう心がけましょう。

ビジネスレポートの書き方の見本

ビジネスレポートの書き方の基本はいくつもあって、慣れない状態でパッと見た感じでは戸惑う人も多いかと思います。 ビジネスレポートの書き方の見本を以下に書いておきますので、参考にしてください。

まず、社内向けのビジネスレポートの書き方の見本が以下の通りになります。

経第〇〇号(文書番号)                                 平成〇〇年△月×日 〇〇部長(宛名)                               〇〇〇〇(発信者名)                〇〇〇〇〇〇〇〇〇(件名)      〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇(本文)                                       記      1.対象者:平成〇〇年度入社社員      2.日時:平成〇〇年△月×日      3.会場:本社ビル10F 大ホール      4.会費:3000円      以上                               担当:〇〇〇〇

次に社外向けのビジネスレポートの書き方の見本が以下の通りです。

企第〇〇号(文書番号)                                平成〇〇年△月×日 〇〇株式会社 代表取締役〇〇様(宛名)                                 〇〇株式会社                               〇〇〇〇(発信者名)        新規合同プロジェクト立ち上げ式ならびに懇親会のご案内(件名)      拝啓 春風が心地よい季節となりましたが、貴社にはますますご繁栄のこと      とお喜び申し上げます。       さて、このたび貴社との新規合同プロジェクトの始動にあたり、下記の      通り立ち上げ式ならびに懇親会を開催いたします。ご多忙中とは存じます      が、ぜひともご出席いただきますようお願い申し上げます。(本文)      敬具                                       記      1.日時:平成〇〇年△月×日 午後○時から午後○時 まで      2.会場:〇〇ホテル10F 〇〇の間      3.出席者:当社 代表取締役社長〇〇               常務〇〇               企画部長 〇〇         誠に恐れ入りますが、返事を○月×日までお知らせいただけるようお願い申し      上げます。   以上                               担当:〇〇〇〇

レポートの書き方について参考になる書籍

大学で書くレポートにしても、ビジネスの場で書くレポートにしても始めからちゃんとしたものが書けるわけではありません。基本を踏まえて何度も書いていくうちに徐々に慣れていくものです。 ここでは、レポートの書き方について参考になる書籍を紹介します。

大学生向けレポートの書き方の参考となる書籍

1.戸田山和久 2012『新版 論文の教室ーレポートから卒論まで』、NHK出版(NHKブックスNo.1194) 2.木下是雄 1981『理科系の作文技術』、中央公論新社(中公新書(624)) 3.杉原厚吉 1994『理科系のための英文作法ー文章をなめらかにつなぐ四つの法則』、中央公論新社(中公新書(1216)) 4.ポール.J.シルヴィア 2016『できる研究者の論文作成メソッド 書き上げるための実践ポイント』、講談社 5.上出洋介 2014『国際誌エディターが教えるアクセプトされる論文の書きかた』、丸善出版

社会人向けレポートの書きかたの参考となる書籍

1.バーバラ・ミント 1999『考える技術・書く技術ー問題解決力を伸ばすピラミッド原則』、ダイヤモンド社 2.堀内伸浩 2010『ビジネス文章5ステップ上達法ー今の自分の文章がわかる診断テスト付き』、合同フォレスト 3.株式会社インソース 2008『プロの添削でみるみる上達!心が伝わる「文章力」センスアップBOOK』、技術評論社(Business rules and skills) 4.平野友朗、直井章子 2015『カリスマ講師に学ぶ!実践ビジネスメール教室』、日経BP社 5.横張清威 2007『ビジネス契約書の見方・つくり方・結び方』、同文館出版(DO BOOKS)

レポートの書き方をしっかり覚えよう

レポートの書き方についてみてきましたが、いかがでしたか?大学生であっても社会人であってもレポートの書き方は基本とルールをおさえることと、そして場数を踏んで慣れることが大切です。 最初はなかなかうまく書くことができずに、難しく感じることがあるかもしれません。しかし、そこで焦らず一歩ずつ慣れていけば、難なく書けるようになります。

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