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非言語コミュニケーションとは?種類と例・関連するおすすめ本

言葉・雑学・歴史

「非言語コミュニケーション」をご存知ですか? 人は言葉のみで語っているのではありません。言葉よりも需要ともいわれる「非言語コミュニケーション」を理解し効果を活用することで、日常生活やビジネス、人間関係などをスムースにしませんか?

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非言語コミュニケーションとは

1970年代に、チャールズ・ダーウィンの『人及び動物の表情について』の中で、「非言語コミュニケーション」という概念が紹介されました。以来、現代でも多くの研究がなされている分野です。それだけ重要な要素である証拠ではないでしょうか?

「非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション、英語: non-verbal communication)」とは、読んで字のごとく、言葉以外の手段を用いたコミュニケーション(意志の伝達ややり取り)のことを言います。

ジェスチャーや合図、しぐさや態度といった言語以外のコミュニケーション手段が言語と 合わさって、あるいは独立して(言語に代わる役割として)使われます。非言語コミュニケーションは、意識して使われることもあれば、無意識的に使われていることもあります。

言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションの区別

言語コミュニケーションとは「言葉」を使ったコミュニケーションの全てのことを指します。必ずしも、音声を伴っている必要がなく、書き言葉も言語コミュニケーションとみなされます。手話や筆記も、言語コミュニケーションなのである。

その時、手話がたどたどしいことから相手へ持った印象や、字が汚かったり、丁寧だったりしたことからの印象などは、非言語のメッセージになります。 また、会話にいて、口調や声の強さ、トーン、話している時の表情によって伝わる印象は、非言語コミュニケーションの一例です。

非言語コミュニケーションの例

では、具体的に非言語コミュニケーションの例をご紹介します。ほんの一例ですが、なにげなくやっている仕草や表情ですが、あらためて考えてみると、それぞれが印象に影響を与えるのがわかり、非言語コミュニケーションの影響の大きさに驚きます。

ペーシング

相手がテンションの高いトーンで話すなら、同じトーンを合わせることがありますよね? 話すテンポ、声の大きさ、うなずきや呼吸をも合わせてるのを、自然とやっている人も少なくないはすです。意識していなくても、合わせていることもあるでしょう。

例えば、お葬式などの悲しみの席で、悲しそうに話している遺族に対し、テンションをあげて話す人はいません。悲しみの気持ちを伝えるために、相手の声のトーンや大きさに合わせて話しませんか?

ページングとは、相手への同調を強調できる、もしくは強調するための技法で、そこからお互いの信頼感が高まると言われています。これを心理学では、ラポール=相互的信頼感を形成すると言います。

同調することで、「相手も同じなんだ!」とか「自分と似ている」と感じ、距離感が縮まります。話が弾みやすかったり、相手の言っていることを受け入れやすくなったりして、お互いの信頼関係が構築しやすくなります。

ミラーリング

ミラー=鏡に写したように、相手の真似することで信頼関係を築く技法です。 例えば、向かい合って2人がテーブルに座っています。1人がコーヒーカップを持ちながら話し出したら、もう1人も同じようにコーヒーカップを持って話します。1人がコーヒーカップに口をつけたら、もう1人も自然とコーヒーカップに口をつけコーヒーを飲みます。

相手の身振り、手振り、さらには言葉使いまでも真似をするだけで、相手が無意識のうちに、あなたに対して好意を抱かせるように仕向けることができるのです。「自分と似た人には無意識に惹かれる」という人間の性質を使っています。

無意識のうちに好意を抱かせるので、自然に振る舞うことが重要です。不自然にせっかちに見えたり、明らかに真似をしているような印象になったりしないように気をつけましょう。相手の行動からワンテンポの間をあけると、より自然にみえます。

アイ・アクセシング・キュー

視覚、聴覚、体感覚に、脳がアクセスする時の眼の動きのことを指します。「うーん…」と言って、何かを考え込む時には、右上に目が動くことがあるのは、自覚がある人も多いのではないでしょうか?

一般的に、視覚は上方、聴覚は左右、身体感覚は下方に眼が動くとされています。また、左側(左上、左水平)に動かすと想起・記憶、右側(右上、右水平)だと構成・想像の情報にアクセスしている時です。 左利きの人は、反対になることもあります。

アイ・アクセシング・キューは20歳頃までに確立され、その後変わることがないという特徴があります。 細かな相手の眼の動きからも、どのように考えているかを知ることができるのです。

身体的接触

身体的な接触は、非言語コミュニケーションの中でも特に大きな影響力を持ちます。恋愛的な好意を表すつもりがなくても、近くに好きな人がいれば軽く触れながら話している時がありませんか? 悲しんでいる人がいれば、そっと肩を叩いたり、不安げな表情の子供の背中をさすったりしてあげることもあるでしょう。

1930年代のアメリカの病院では、1日に数時間、母親と乳幼児が肌をふれあう時間を設けたところ、55%だった乳幼児の死亡率が10%程度まで低下しました。 このように触れ合う行為は、愛情をはじめとしたいろいろな感情を言葉以上に伝えることができるコミュニケーションの方法なのです。

色彩

日常生活の中で、無意識に色からもメッセージを受け取っています。 ファストフード店やファミリーレストランのトレードマークやインテリアには、赤やオレンジなどの暖色が使われていることが多いです。暖色は、食欲を増進させる効果があると言われています。

また、黒く塗られた荷物は、緑に塗られた同じ重さの荷物よりも、重く感じるのです。色彩による心理的な影響で、食欲が増減したり、荷物の重さが色によって軽く感じたりするのです。

色彩の心理的効果がわかれば、うまく利用することで、仕事などの作業効率を高めること、印象を思う様に操作することも、ある程度は可能となります。

沈黙

非言語コミュニケーションにおいて、沈黙、いわゆる会話の間が持つ意味も非常に大きいと言われています。 例えば、デートに誘った相手が沈黙したら、あなたはどう感じますか? ・嬉しさで言葉が出ない? ・断り方を考えている? ・彼氏/彼女がいることを言おうとしてる? などなど

会話の途中で、何かを考えるのに長く沈黙したとします。すると、相手は… ・真剣に考えてくれているのか? ・なにかマズいことがあるのか? ・迷っているのか?…など。 沈黙の答えは、数限りなくあるのがわかります。 沈黙も、非言語コミュニケーションの方法として含まれます。

非言語コミュニケーションは7種類

「身体動作」

表情、視線、アイコンタクト、瞳孔反応、身振り、姿勢など、体の動きも非言語コミュニケーションのひとつです。その中でも、顔面表情が最も有力な非言語コミュニケーションの手段とされています。

なぜなら、身振り、ボディーランゲージなどの非言語コミュニケーションは文化によって異なりますが、人間の基礎的な感情である怒り、失望、恐怖、喜び、感動、驚きなどに対する表情は、文化に関係なく人間に共通だからです。

「身体特徴」

スタイル、頭髪、皮膚の色、体臭、容貌なども非言語コミュニケーションです。背が高く筋肉質な人には、怖いイメージを抱くこともあります。背が低く細い人は、力がないような印象を持つ人が多いです。

「接触行動」

自分や他人の体に触れる行動やスキンシップなどのことです。触れる、抱く、たたく、なでるなどは、他人だけでなく自分にもする行動です。例えば、寒い時には、自分の体を抱きかかえるような格好になったりします

「周辺言語(パラランゲージ)」

イントネーション、ポーズ、話すペース、声の大きさ、声の高さ、間の取り方、沈黙など、言語の側面的要素のことを言います。実際の言語コミュニケーションは、この周辺言語なしには成立しません。

日本人女性は、かしこまった会話の際、声のトーンを一段高くすることがあります。 謝罪をする場合には、落ち着いたトーンの声になります。どちらも、より気持ちを伝えるためのコミュニケーションの手段として、そうしているのです。

「空間行動(プロクセミックス)」

人との距離、個人空間(パーソナルスペース)、座席行動などを指します。 人類学者のエドワード・T・ホール氏が提唱した、人間の「なわばり」は4つに分類できるという説も、非言語コミュニケーションのひとつです。

「人工物の使用」

化粧、洋服、装飾品などで印象が変わります。これも非言語コミュニケーションです。 TPOにあった服装や、汚れやシワのないシャツはいい印象を持つでしょう。 一目見てゴージャスなアクセサリーをしている人とシンプルになにもアクセサリーをしていない人では、見た目の印象にどんな違いがありますか?

「環境」

建築様式、インテリア、照明、標識、温度なども非言語コミュニケーションになります。 あまりにも広い会議室で面談をされたら、不安なります。テーブルや椅子がドアの近くにあると、外に音が漏れそうな感覚になります。

非言語コミュニケーションの重要性

言葉を補う

言葉は、単純に「情報」のみを伝達します。言葉では表現しきれない「感情」や「熱意」、「状況」、「空気感」などは非言語コミュニケーションを活用して、上手に伝えましょう。ただし、非言語コミュニケーションは、いい意味でも悪い意味でも、言葉以上に情報を伝えたり、影響が強いので、注意が必要です。

相手との距離を縮めて、信頼感を得る

誰でも、無表情な人と話すよりも、表情が豊かで頷きながら聞いてくれる=同調してくれる人と話す方が、気持ちいいものです。日常生活の中で、感情をむき出しにして話す人はいません。ある程度自制しながら、言葉を選んでいます。

「じっくり話を聞かせてください・」と言っている人が、時計を気にしていたら、言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションが一致していないことになります。そんな時には、本当は相手がどう思っているのか、信頼できるのか、深く読み取る必要があります。

相手の気持ちをより深く理解すること 

言葉では大丈夫といっていても、声が震えていて顔色が悪ければ、大丈夫ではないのが見て取れます。表情や声のトーンは、無意識に変化していることを観察することで、相手の本音や素直な気持ち、状況に気づくことができます。

非言語コミュニケーションに関する本

仕事力を高めるために、言葉以外のメッセージ(=非言語コミュニケーション)を理解することをすすめている1冊です。読み進めるにつれて、言葉以外のメッセージの理解は仕事力だけでなく、人間として大切なことでもあると感じる方も多いのでは?

非言語コミュニケーションの中でも、ウエイトが重い「表情」にまとを絞った本です。著者のポール・エクマン教授は、アメリカの人気ドラマ『ライ・トゥ・ミー』の主人公である博士のモデルになった人物です。写真を使いながら読み進める本なので、わかりやすくて面白味もあります。

言語と非言語コミュニケーションの一致も大切

米国の言語学者の実験によれば、言語メッセージと非言語メッセージに不一致が見られた時には、人は語られた言葉ではなく、非言語的メッセージから理解する場合が多いそうです。

ここでご紹介した非言語コミュニケーションは、それだけ重要だということです。意識して使うことで、日常生活だけでなく、ビジネスや人間関係、恋愛にも、その効果を活かせます。非言語コミュニケーションで信頼感を構築して、言語と非言語コミュニケーションの整合性を図ることが大切です。

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