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プラットフォームビジネスの意味と定義・導入企業の事例

言葉・雑学・歴史

近年耳にする機会が多くなったプラットフォームビジネスとはどういったものかと説明します。日常的にあるプラットフォームビジネスの具体例を用いながら、プラットフォームビジネスに対して理解を深めてもらい、プラットフォームビジネスが成功するために必要な要素を述べます。

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プラットフォームビジネスとは

プラットフォームビジネスという名前を耳にしたことがある方も多いかもしれません。しかし、いざプラットフォームビジネスを言葉で説明しようとすると意外と上手く説明することができない人も多いのではないでしょうか。そもそもプラットフォーム(platform)とは英語で、「基盤」や「土台」「場」といった意味を持ち、ビジネスシーンで持ちいられる際には「不特定多数の顧客に対して複数のサービスを提供しており、更新が可能な環境」という意味で定義されます。

プラットフォームビジネスの事例

具体的に、身近にあるサービスの中でどういったものがプラットフォームビジネスにあたるのでしょうか。具体的な事例を用いながらプラットフォームビジネスとは何かということを説明していきたいと思います。

楽天市場

楽天株式会社が運営する日本最大のインターネットショッピングモールサイトでプラットフォームビジネスの典型とも言えるような存在です。そのビジネスモデルとしては、楽天がインターネット上にショッピングモールサイトを建設し、そこに自分の商品を売りたい店舗が自らの店舗を持ち、そこで販売を行うためです。楽天自身は何か製品を製造するわけではないのです。楽天の役割は店舗と顧客を「繋ぐ」ことです。楽天という大きなプラットフォームがあることで、サイトを見るユーザー(顧客)は自分が購入したいと考えるほとんどのものを様々な店舗から探すことが出来ます。また一方で店舗側も、単体ではサイト上にユーザーを集客することが大変難しくそういった意味で楽天というプラットフォーム上に自らの店舗を掲載することで集客を効率的に行うことできるというわけです。 そして楽天側の収益を上げる方法としてはユーザーが楽天上に掲載されている店舗で購入を行った際に生じる決済からプラットフォームビジネスを提供する手数料として数パーセント分をもらうという仕組みです。また付加的なサービスとして楽天は、店舗側に対して売り上げを増大するための方法などを教えるコンサルティングサービスといったものも提供しています。

なぜ楽天が日本最大のインターネットショッピングモールサイトなのか?

ではなぜ他のサイトではなく、楽天が日本最大なのでしょうか?その理由はプラットフォームビジネスの仕組みを考えてみると容易に想像がつくかと思います。プラットフォームビジネスとして上手く機能するために必須の要素として「多数のユーザーを獲得していること」が挙げられます。その理由としては、より多くのユーザーが存在することで、より多くの店舗がサイト上に掲載したいと考え、その結果より多くのユーザーがサイトを使用するという循環が生まれるためです。ユーザーはほとんどの買い物を楽天市場内で完結させることができるようになり、その結果さらにポイントサービスの還元などでさらにユーザーの楽天市場への傾倒を強くできるというわけです。

Facebookのプラットフォームビジネス

もう一つ多くの人になじみのあるプラットフォームビジネスを展開する企業を紹介します。今や4000億ドル近い時価総額とも言われるFacebookです。利用されている人も多いかと思いますが、Facebookとは自分の情報をFacebookのサイト上にアップし、友人の情報を閲覧したり、Facebook上にページを持っている企業や有名人などの情報を見ることのできるサービスです。このサービスもプラットフォームビジネスの一種ということが出来るでしょう。一定数のユーザーが集まったことで、Facebook上に企業が広告を掲載することが大きな意味を持つようになったこと、またFacebook Marketplaceと呼ばれるユーザー間同士で物の売買を行うことができるサービスも用意するなど、企業・ユーザー間(BtoC)をつなぐプラットフォームまたユーザー・ユーザー間(CtoC)を繋ぐプラットフォームの双方であるといえるでしょう。

プラットフォームビジネスを成功させるには?

上記にように現在では多くの企業がプラットフォームビジネスのモデルを活用し、ビジネスを行っています。特に最近大きく発展を遂げているIT分野の企業(AirbnbやUber等)はプラットフォームビジネスという形を取りながら、そこで活動するユーザー達をつなげることで価値を生み出しているということが出来るでしょう。それでは、プラットフォームビジネスが成功するためにはどういった要素が必要なのでしょう。以下にプラットフォーム戦略を企画検討にするにあたり重要な点を3点ほど述べていきたいと思います。

マーケットとターゲットユーザーを決める

まずはプラットフォームビジネスの対象となるマーケットと、それに紐づくユーザーのターゲット層を決めていきます。マーケットの方向性については関わっている事業ごとに変わってくるでしょうし、ターゲット層の選定も同様に対象とする製品・サービスによって変わってくるでしょう。ですが、ここで注意したいのは、「すでに同様の製品・サービスはいくつも存在している」前提で検討する必要がある、ということです。現在ある製品・サービスと同じようなマーケット層やユーザーターゲット層を掲げたとしても、そこがブルーオーシャンでない限り、なかなか成功は難しいでしょう。プラットフォームビジネスの典型的な例である「楽天市場」は「高品質な商品を多数持ちながらも、実際の店舗では地域・場所の優位性を獲得できず、かつオンラインでは広告・プロモーションの仕方が分からない」という中小規模の小売業やメーカーの不満を大きく解消させました。心理学的な観点から言うと、一定レベルの不満やストレスというのは、次の行動へのエネルギーを強化する為に必要な要素とされています。つまり、狙っているマーケット内の人々が持つ「不満」「ストレス」を、新規プラットフォーム活性化の「原動力」として活用できると、より成功の角度を高められる、ということです。

キャッシュポイントを作る

プラットフォームビジネスにおいては、売り上げを上げていくキャッシュポイントをどこに置くか、という点も非常に重要となってきます。多くのプラットフォームビジネスを展開する企業では、顧客からの支払いをメインの収入源とはせず、プラットフォーム参加企業からのプラットフォーム利用料や手数料を収入源にしているケースが多いようです。また、「楽天市場」や「AppStore」などのオンライン型のプラットフォームビジネスで、かつ決済システムを用いて顧客からの支払いを一元管理できる機能を有している場合は、顧客からの支払いもいったんプラットフォーム側で集約できているという強みもあります。その後、手数料等プラットフォーム側取り分を除いた金額が参加企業に支払われる仕組みとなっています。 つまり、プラットフォーム提供企業は、参加企業からのプラットフォーム利用料か、もしくは顧客の購入時における手数料かで、大きくは2つのキャッシュポイントを設けることができます。どちらのキャッシュポイントを設定するか、もしくは比重を調整するかについては、どれだけ対象(参加企業、顧客)に対して恩恵、メリットを提供できているかを踏まえつつ、決めていくと良いでしょう。

サービス提供者が単体では得られない価値を提供する

最後のポイントは、戦略企画で出来上がってきた内容を、「プラットフォームビジネスならではの価値発揮ができているか」といった観点からチェックしてみることです。どんなに良いプランであったとしても、一企業で成し得られそうな内容でしたらきっと近い未来には他の企業の参入やリプレイスが起きるでしょう。 プラットフォームビジネスならではの、複数の参加企業とともに、エンゲージメントの高い顧客層を抱えられる状態を目指し、そしてその為に参加企業や顧客にしっかりとした価値発揮ができる企画にしていけるよう、発足前のタイミングでしっかりとプランニングしていくことが大切です。

プラットフォームビジネスをどう活用するか

いかがだったでしょうか。身近にあるサービスでも多くのプラットフォームビジネスというものが存在していることがわかっていただけたのではないかと思います。具体的にプラットフォームビジネスとして現在成功しているサービスがなぜ上手く機能しているのかを分析することで自分がプラットフォームビジネスに関わることになった際に上手活用することができるのはないでしょうか。

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