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心理学における傍観者効果・傍観者効果の事例と対策

更新日:2024年11月14日

コミュニケーション

生きていく中で誰しもが経験した事のある「傍観者効果」という言葉をご存知ですか?お金をもらうだけの最低限の仕事って楽しいですか?いじめを見ている人、いじめられている人まで陥りやすい傍観者効果。自分を充実させる考え方。見て見ぬ振りから抜け出して、勇気を持つ為には?

他の人に合わせることで、責任や非難が分散されると考え、行動しない、できない事を言います。 〈責任分散の例〉 ・あの子がいじめられているのはかわいそうだけど、誰も止めようとしないし、私だって放っておいても何も悪くないし、自分が出しゃばる必要もない。 ・自分が率先して仕事をすると今後いろいろ任されて面倒臭くなりそうだ。自分から動くのはやめておこう。

評価懸念

行動して、その結果によって下される自分への評価を恐れて、行動しない、できないことをいいます。 〈評価懸念の例〉 自分が張り切って出すぎると他の人に調子に乗っていると思われるかもしれない。

いじめと傍観者効果

 傍観者効果は、いじめの場面で見られることがよくあります。全員が「自分が辛くなければ他がどうであろうと関係がない」という姿勢では、いじめがなくなることはないでしょう。いじめを認識した時点で、その人も当事者です。いじめに関わると火の粉が飛んでくるかも知れない。偽善者だと言われて自分がいじめられるかも知れない。ですがもしあなたが傍観者から抜け出すことができれば、誰かではなく自分が動く勇気を持つことができれば、最悪の事態を免れることができるかも知れません。

傍観者から抜け出すには

 当たり前のことですが、いじめを受けて嬉しい人など一人としていません。いじめっ子の前に立ちはだかって止めるまでのことはしなくてもいいのです。話を聞いてあげる、大人に助けを求める、挨拶やアイコンタクトだけだとしても、傍観者から抜け出し、ほんの小さな一筋の光を差してあげることができれば、それがいじめを受けている人の勇気に変えられるかも知れません。状況を変えるきっかけになるかも知れません。自分の出来る範囲で大丈夫です。  見ているだけ、知っているだけでは何も変えることはできないのです。見て見ぬ振りから、ほんの少しだけ勇気を持てば傍観者から抜け出す事ができ、誰かを助ける事が出来るかも知れないのです。自分の行動は全て、自分の価値へと繋がります。絶対無駄なことではありません。

被害者ができること

 いじめを受けている最中は、身も心もボロボロになります。そして、被害者である自分自身が傍観者になってしまうことがあります。  少しでもどうにかしたい思いがあるなら、「誰か」助けてではなく「○○さん」助けて、と誰に対してSOSを出しているか明確にして助けを求めてみる勇気を持つことはできますか?できるならば、誰かではなく「○○さん」に、声をかけてみてください。周りがそのいじめを認識している場合、傍観者効果によってどう動いて良いのか、どうしたら良いのか悩んでいる人がきっといます。  裏切られたら、もっとひどいことをされたら…先を考えるとどんどん怖くなって、身動きが取れなくなります。ですが、動けなくなれば何も変わりません。いじめを一人で解決するのはそれこそすごく労力が要り、すごく難しいことです。自分の身を守るため、状況を打破するため、不特定の誰かではなく特定の誰かに、諦めずにどんな方法でもいいです、助けを求めてみてください。きっとそのSOSを見つけてくれる人がいます。

仕事と傍観者効果

 仕事をする上でも、傍観者効果が現れる場面は多々あります。 「ここはもっとこうした方がいいと思うけど、意見すると角が立つんじゃないかな」 「これをやった方がいいだろうけど自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう」 仕事場での立場や、雰囲気などでついつい周りの目を気にしたり、他人任せにしたり、そんな経験はないでしょうか。

仕事でもらえるのはお金だけじゃない

 仕事をするということは、お金がもらえますが、その代わりに自分の時間を与えなくてはなりません。せっかく同じ時間を使うのであれば、ダラダラと砂時計のように時間を垂れ流すのではなく、その使わなければならない時間の中で自分の中に培われるもののために取り組んでみてはどうでしょう。  もちろん、仕事をする上で理不尽な事はたくさんありますし、全ての綺麗事が通るわけではありません。ですがマイナスの部分にだけとらわれて諦めてしまったり、ただただ空気になったりしたとしても、それで状況が進展することはないでしょう。マイナスの部分に縛り付けられて仕事をするのは、何も楽しくないでしょう。  淡々と最低限の業務だけをこなし時間を過ごすだけでなく、現状の中で自らができる事を考え、それに取り組む為には何をするのが最善か筋道を立て、そして動くことによって、仕事の中身がグッと向上し、仕事な内容だけでなく自分自身も充実したものに変わり、やりがいが生まれるかも知れません。  しがらみの対象の為に仕事をしているのではありません。そもそも仕事とは、この仕事の先にある喜んでくださる人の為に行うものです。それが感謝というお金を生み出し、そして自分の価値に繋がります。自分の時間を密にするもしないも自分次第です。自分に返ってくるものを、考えてみるのも、傍観者から抜け出せる一つの方法だと思います。

傍観者効果に支配されないで

 見て見ぬ振りをすること、時間に身をまかせることは、すごく簡単です。反対に、行動を起こすことは、すごく勇気が必要です。しかし、その勇気で助けられる人が必ずいて、その姿を見てくれている人は必ずいます。その勇気で自分に返ってくるものが必ずあるのです。

自分の成長のためにも

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初回公開日:2017年03月23日

記載されている内容は2017年03月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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