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心理学における傍観者効果・傍観者効果の事例と対策

更新日:2020年11月10日

コミュニケーション

生きていく中で誰しもが経験した事のある「傍観者効果」という言葉をご存知ですか?お金をもらうだけの最低限の仕事って楽しいですか?いじめを見ている人、いじめられている人まで陥りやすい傍観者効果。自分を充実させる考え方。見て見ぬ振りから抜け出して、勇気を持つ為には?

日常に溢れる傍観者効果

 電車に乗っている際、ご老人や妊婦が立っている姿を見つけ、席を譲ろうか悩むが行動に移せなかった。同級生がいじめられているのを知り、かわいそうだと思うのにどうする事もできず、見て見ぬ振りをした。など、日常生活を送る中で、行動を起こす前に、この心のモヤモヤを経験したことはありますか?きっとほとんどの方が一度はあるのではないかと思います。その場で感じた事をそのまま行動に移す事はとても勇気のいる事です。このモヤモヤの根本は、人間が持つ集団心理の一つである”傍観者効果”という心理なのです。日常にはこの”傍観者効果”が溢れています。

傍観者効果とは?

 社会心理学用語である傍観者効果とは、その事柄を見ている人や同じ空間にいる人(傍観者)が自分以外にもいる場合、率先して行動を起こさない心理の事を言います。自分が動かなくても誰かが何とかしてくれる。他の人もやっているから大丈夫。皆と違うことをして浮きたくない。人間であれば、このような気持ちを持ったことがあって当然です。この気持ちが、傍観者効果なのです。  

キティ・ジェノヴィーズ事件

 キティ・ジェノヴィーズ事件(1964年)、傍観者効果が提唱されるきっかけとなった、アメリカニューヨーク州で起きた殺人事件です。殺人鬼に襲われている最中、必死で何度も助けを求め叫び続けたキティ・ジェノヴィーズ。その声を聞いた人はたくさんいたにも関わらず、「誰かが通報しているだろう」「ややこしいことに首を突っ込まないでいよう」と、彼女の声に応える人が誰一人としておらず、そして殺されたのです。その夜、ただ一人でも警察に通報していれば、何か行動すれば、彼女の命は救われていたかも知れないのです。

38人の沈黙する目撃者 キティ・ジェノヴィーズ事件の真相

ラタネとダーリーの実験

 「多くの人が気づいたからこそ、誰も行動を起こさなかったのでは」  キティ・ジェノヴィーズ事件から、心理学者のラタネとダーリーがこのような仮説を立てて、実験を行いました。 学生を少人数、大人数のいくつかのグループに分けて、グループの中の一人が突然苦しみ出し、助けを求めたら他の参加者はどう対応するかという実験でした。その結果、少人数のグループでは比較的迅速に行動に移す人が多かったのに対し、大人数のグループでは少人数グループより行動に移るまでに時間がかかり、また、行動に移した人も少人数グループより少なかったという結果になりました。  この結果から、キティ・ジェノヴィーズ事件は「都会人の冷淡さが招いた事件ではなく 多くの人が気づいた(他の人も気づいているだろうと思った)からこそ起こった事件」だとラタネとダーリーは主張し、これが傍観者効果である、と提唱されたのです。

傍観者効果の原因と例

 傍観者効果の心理が働く原因として、多元的無知、責任分散、評価懸念の3つの要因が挙げられます。生きている上で誰しもが無意識にこのような心理に陥りやすいのです。

多元的無知

他の人が行動しない=緊急性がない と考え、行動しない、できないことを言います。 〈多元的無知の例〉 道に倒れている人がいるけど、他の人は気にせず歩いているし、もう既に誰かが助けを呼んでいるかもしれない。私は何もしなくていいだろう。

責任分散

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初回公開日:2017年03月22日

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