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間違いも多い「嬉しい」気持ちを表す敬語表現|上手な使い方と例文

更新日:2024年09月26日

敬語表現

プライベートではよく使用する「嬉しいです。」もしかしてビジネスの場でも同じように使っていませんか?目上の人や上司に対して使用する言葉として「嬉しいです。」は、正しい敬語ではありません。「嬉しい」気持ちを表現するにはどのような言葉を使うと良いのかを調べました。

「嬉しいです。」は敬語ではない

「嬉しい」は形容詞で体言(名詞・代名詞)ではありません。「嬉しいです。」という表現は「形容詞+『です』」の形。「です」は「だ」の丁寧語で本来は体言の後につく言葉なため、実は間違った丁寧語となっているのです。 丁寧語では「嬉しゅうございます」もしくは「嬉しく思います」と言う表現もありますが、「嬉しゅうございます」は、ビジネスの場ではあまり耳にしない言葉で不自然に思われてしまいます。 また、「嬉しい」と思っているのは自分なので『自分の動作が主体』となり、通常目上の人に対しては謙譲語(へりくだった表現)を用いるのですが、形容詞には謙譲語がないので単純に変換できません。 「嬉しい」気持ちを敬語で表す場合は「喜ばしい」となります。では「喜ばしい」を使ってみると「喜ばしい限りです」なんだかおかしくありませんか?間違いではありませんが口頭で表現するには、少し仰々しい言い回しですよね。言われた相手も戸惑ってしまうかもしれません。では「嬉しい」気持ちはどう表したら良いのでしょうか。

「嬉しい」の意味

1 物事が自分の望みどおりになって満足であり、喜ばしい。自分にとってよいことが起き、愉快で、楽しい。「努力が報われてとても―・い」「―・いことに明日は晴れるらしい」⇔悲しい。 2 相手から受けた行為に感謝しているさま。ありがたい。かたじけない。「あなたの心遣いが―・い」 3 (俗な言い方で)かわいい。にくめない。「何と―・い男じゃないか」

嬉しいを辞典で調べると上記のようになっています。ビジネスで主に「嬉しい」気持ちを表現する場面では2の意味が多いのではないでしょうか。

「嬉しい」気持ちを表現するには

「嬉しいです。」「喜ばしい限りです。」はビジネスの場で使用すると、違和感を感じる表現であるとお伝えしました。「嬉しい」気持ちは、下記の5つの方法で表現することが(置き換えることが)できます。それぞれ使用例も上げましたので参考にしてください。

①語尾を「思う」にする

丁寧語の表現では、「嬉しく思います」。謙譲語の表現では「嬉しく存じます」となり、思いますと言う表現はビジネスでも日常良く使う言葉なので違和感が軽減できます。

語尾が「思います」「存じます」の使用例

<品物をいただいて嬉しいとき> ・お心遣い嬉しく存じます。(思います) ・ご厚意、うれしく存じます。(思います) 「ありがとうございました。」と続ける <プロジェクトなど一緒に仕事をすることが嬉しいとき> ・お役に立てれば大変嬉しく存じます。 ・お力になれれば嬉しく思います。 ・この業務に携われることを嬉しく思っております。 ・お目にかかれて、嬉しく思います。(存じます) 「お役に立てれば」は「お役に立つことができれば」という意味、近い言葉で「お役に立てば」があります。「お役に立てば」は商品や物の事が役立てばという意味になります。 <お礼を言われ嬉しいとき> ・お役に立てて嬉しく思います。

②形容詞句を用いる

「嬉しいです」を「嬉しい限りです」とします。「限り」は物事の極限や上限を意味しますので「この上なくうれしい」気持ちを表す言葉となります。「限り」を用いても違和感を軽減することができますね。

「嬉しい限りです」使用例

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初回公開日:2017年03月02日

記載されている内容は2017年03月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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