
初回公開日:2016年11月10日
更新日:2020年02月04日
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同僚やビジネス関係の人が体調を崩した時は、労いの言葉をかけますよね。この記事では、目上の方やビジネス関係の人に対して使う「お大事に」「お大事になさってください」という言葉の正しい敬語表現と、使い方を紹介します。敬語を正しく使って、いい関係を築きましょう。
目次
そもそも、「お大事に」とは、「早くよくなってください」「お体を大事にしてください」などの意味を持つ言葉です。 また、病院などでよく言われる「お大事に」には、「お体が大事に至りませんよう、お祈りしています」「お大事に至りませんよう、ご自愛ください」といった意味も含んでおり、それを略したものとして使われています。 これらの背景から、「お大事に」という言葉を体調を崩した人に使うこと自体は、間違いではないと言えます。
なさるという尊敬表現を加えると、尊敬語のような表現にすることができます。動詞ではなく相手を思いやる言葉なので、謙譲語はありません。 「お大事にどうぞ」は病院に行った際などに言われたことがあるのではないでしょうか。比較的フランクな表現です。
使用方法 | 使う人 | |
---|---|---|
お大事になさってください | 同僚の体調が悪いときなど | 誰でも |
お大事になさいませ | 上司など目上の人や取引先の人の体調を慮るとき | 目下の人・親密でない人 |
お大事にどうぞ | 重い病気でない患者に掛ける言葉 | 医者・看護師 |
基本的にはお大事にどうぞという表現は使わず、「お大事になさってください」か「お大事になさいませ」を相手によって使い分けることになります。 取引先などのフォーマルな付き合いをしたい相手や、上司などの目上の人には「お大事になさいませ」、それ以外は「お大事になさってください」を使うと良いでしょう。
「お大事に」は体調を崩した人に対して使う言葉として、間違っていないという結論が出ましたが、問題は、「お大事に」の後に続く言葉です。 上司や取引先の相手など、敬語を使うべき人に対しての言い回しとしては、「お大事になさってください」が一般的と言われています。 また、「くれぐれもお大事になさってください」もおすすめです。「くれぐれも」と付け足すことで、より丁寧な印象を与えることができます。
お大事になさってくださいは敬語表現ですが、一部には、目上の人には失礼な表現になるのではないかと言う人もいます。しかし、お大事にという時点で敬語表現なので、「お大事にしてください」でも特に失礼ということはありません。 とはいえ、相手に失礼と思われてしまうと、どれだけ正しい言葉遣いでも意味がないので、相手に合わせて言い方を選ぶといいでしょう。
「お大事になさってください」が特に良いとされる敬語ではありますが、「お大事に」だけで使っても、間違いではありません。 ただ、人によっては物足りないと感じたり、やや丁寧さに欠けると感じたりする場合もあります。そのため、おすすめはやはり「お大事になさってください」や「くれぐれもお大事になさってください」だと言えるでしょう。