IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

円高になることでのメリットとデメリット|庶民への影響は?

経済

円高とは、ドルなどの他国通貨に対して円の価値が高くなることを意味します。海外ブランド製品などが安くなるメリットもありますが、輸出大国である日本にとっては、デメリットも大きいです。ここでは、円高がもたらすメリットとデメリットを紹介します。

更新日時:

円高とは

円高とは、ドルなどの他国通貨に対して円の価値が高くなることを意味します。 例えば、1ドル=100円だったのが1ドル=90円になった時、円高ドル安になったと表現します。 1ドルを買うのに100円必要だったところ、円高になったことで90円で買えるようになるのです。

円高になる理由

端的に説明をすると、買われた通貨が高くなり、売られた通貨が安くなるというのが為替相場の仕組みです。 つまり、円高の理由は、「さまざまな要因によって円が買われたから」、と言えます。では、このさまざまな要因とは一体何を指すのでしょうか。 為替相場を動かす理由については次のような説があります。

●日本の金利が上がると円高になる。 ●ドルの金利が下がると円高(ドル安)になる。 ●アメリカの景気が落ち込むとドル安円高になる。 ●アメリカの財政赤字が膨らむと円高ドル安になる。 ●株価が落ち込むと円高になる。 ●日米の要人の発言によって円高になる。

円高のメリット

アベノミクス政策を追い風に120円台にまで回復したドル円相場でしたが、2016年に入ってから再び円高方向に傾きつつあります。いつまで続くのか終わりの見えない長期的な円高傾向に、政府も危機感を表し日銀による大規模な為替介入や円高対策が行われています。 実際には、円高はメリットとデメリット、どちらが大きいのでしょうか。

企業

【輸入企業の原材料コストが低下する】 鉄鋼や紙・パルプなどの原材料コストも下がります。これによって、製造業や製紙業界など内需型の企業の業績が上向き、それら関連業種の株価も上昇することが期待されます。

【海外の企業が安く買える】 海外に生産拠点を移したい、または海外進出をもくろむ企業にとっては、海外の土地や企業が安く購入できるというメリットがあります。

一般的に円高でメリットを得るとされている企業は、輸入業種で、原油、大豆、トウモロコシなどの輸入食糧、輸入家具、原料を輸入する紙・パルプ、輸入木材などです。 さらに、円高が進むと、海外旅行の費用が割安となるため、旅行会社や、航空会社のビジネスチャンスも広がるとされています。 ただ、円高でメリットを受ける業種は、上場企業を中心とした日本の産業界全般で見ると少ないため、一般的には「円高=株安」と判断されるケースが多いのが実情です。

金融商品

円高は、FXなどの金融商品にとって絶好のチャンスです。 【為替介入があると短期間に大きく動く】 ここでは、東日本大震災直後の例を示します。 ドル円は2007年ころから4年近くになる円高傾向を辿っていましたが、2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに一気に急落しました。そのまま円高の歴史的最高値を更新し、3月16日には76円台まで下落します。しかし2日後の3月18日、円高対策として日米欧による協調介入が実施され、ドル円は一気に反転上昇しました。 【為替介入直後は最も簡単に稼げる相場】 3月18日に介入があってから、ドル円レートは一方的に上昇しました。 これは、日銀などの通貨当局(中央銀行)が相場調整に乗り出したことで、市場の空気がドル買い一本に大きく傾いたということを意味します。 通貨当局という世界のビッグプレイヤーが介入を表明したことで、「この流れに逆らうことは無意味」と市場の全投資家が判断したということです。 現にこの介入の際には「19日間で9円」という非常に大きく、そして一方的な動きとなりました。 つまり、為替介入とはFXなどの金融商品で、「短期間に安全かつ簡単に稼げるチャンス」ということを意味するのです。 【円高相場はデイトレードにも有利】 そもそもFXとは、ユーロなどの外貨を安く買って高く売り利ざやで稼ぐ金融商品ですが、外国為替市場では円安時よりも円高時の方が動きが大きくなることが経験的に知られています。円安方向に動く時にはジリジリと少しずつ上昇していく事が多く、逆に円高方向に動く時には短時間で急落することが多いのです。つまり、数分~数時間で取引を終えるような、なデイトレードには円高相場の方が向いていると言えます。

外資預金

円高だと、円安時よりも多くの外貨を買うことができます。 たとえば、100万円をドル建ての預金に預けるとします。為替レートが1ドル=100円なら100万円は1万ドルになります。 ですが、1ドル=85円の円高になった場合には、1万1764ドルになります。同じ予算でも、円高の時の方が外貨を多く買うことができます。将来為替レートが円安に動いたときには、「1ドルあたりいくら円安になったか」×「持っているドル分」で為替差益が生じます。円安時よりも多くの外貨を買うことができる円高局面は、外貨預金を始めるメリットになります。 円高のメリットを享受するには、外貨預金の取引はいくつかの通貨のまとめ買いがオススメです。たとえば、アメリカドル、ユーロ、オーストラリアドルの組み合わせが人気です。それは、流通量や金融機関での取り扱いが比較的多いこと、それぞれの国が地理的に分散していること、為替レートの動きや経済の状況などの情報が入手しやすいことなどが主な理由です。 外貨預金の1番のメリットは、金利の高さです。今の日本の銀行にお金を預けても、その金利は僅か1%にしかなりません。海外では日本の10倍の金利差の場合もあります。その金利の高さをさらに生かすためには、円高時に外貨預金をするのがおすすめです。

円高のデメリット

企業

【輸出産業にとってマイナス】 一方で、円高のデメリットと言えば、輸出企業の業績悪化が真っ先に挙げられます。 日本は長い間、経常黒字国として輸出産業で成り立ってきた国家です。そのため、自動車会社を中心として大きな痛手を被ることは容易に想像ができます。円高は、いわゆる「円高不況」と呼ばれる状況をもたらす原因と考えられています。

【外国人旅行客が減る】 日本人にとっては海外旅行に安く行けるメリットがある一方、外国人にとっての日本旅行は割高になります。そのため、外国からの旅行客の減少や、お土産品の購入価格が減ると予想されます。

【デフレに拍車がかかる】 円高というのは通貨高のことです。言い換えれば、物価が安くなることを意味します。つまり、デフレ不況下の日本でこのまま円高が長引けば、今以上にデフレが進行したり、長期化したりすつ恐れも出てくるのです。

外資預金

【外貨預金が目減りする】 今から外貨に投資する人にとってはメリットとなる円高も、それ以前に投資していた人にとってはデメリットとなってしまいます。2005年ごろから2007年ごろまで続いた円キャリー取引の流れを受けて外貨預金をしていた人にとっては、今の円高は相当ダメージになっていることが考えられます。

円高が与える庶民への影響

旅行

【海外旅行が安くなる】 円高の影響でハワイやグアム・韓国など、人気の海外旅行ツアーが安くなるのも大きなメリットです。ユーロ安を利用してフランスやイタリアなど、普段は手が届きにくいヨーロッパ旅行に目を向けてみるのもいいかもしれません。

買い物

【輸入品が安く買える】 円高のメリットとして真っ先に思い浮かぶのが、輸入品ではないでしょうか。海外ブランドのバッグやサイフ、高級腕時計、ワインや食料品など、円高還元セールと称して安売りされている光景を目にすることも多いと思います。

円高はメリットもデメリットも大きい

円高になると、日本国内に住む人は、海外製品を安く購入できます。一方で、外国人を主要な取引相手としている企業にとってはマイナスな面が強いです。円高によって自身や勤め先の企業にどんなメリットやデメリットがあるか考えてみてはいかがでしょうか。

関連タグ

アクセスランキング