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履歴事項全部証明書の取得方法|オンライン・法務局

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履歴事項全部証明書?登記簿謄本?重要な書類であることは理解していても使用する頻度が低いためにその内容についてあまり理解されていない方が多いようです。いざ必要になった時に取得方法はわかりますか?履歴事項全部証明書の内容と取得方法について確認してみましょう。

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登記簿謄本とは?

そもそも、【登記】とは個人・法人・動産・不動産・物権・債権など実体法上の重要な権利や義務を、不動産登記法や商業登記法などの手続法により保護するとともに、円滑な取引を実現する、法の支配並びに法治国家を支える法制度の一つである。 簡単に言い換えると【財産の所有者や権利を明確にするために記録を残す行為】をいいます。 昔からある制度なのですが、昔は今のようにパソコンは無かったので全て【紙媒体】での保存をしていたようです。この保存されている紙の登記記録のことを【登記簿】と呼びます。 登記記録を第三者へ証明する場合などで使用する時の取得方法は、登記所から登記簿の写しを貰い使用をすることになっていました。この写しを【登記簿謄本】と呼びます。 登記簿自体を持ち出すことは出来ない仕組になっているので【原本は登記所】、実際に使用するのは【写し】ということになっています。 このような仕組で運用されていたのですが、紙媒体での保管には限界があり昭和63年頃から登記簿のブックレスシステムが始まりました。 現在は、全ての登記所はコンピューター化されており、登記簿謄本に記載された内容は全て電子記録として残されています。 記録自体はデータで保存されているので、現在では原本という考え方は合わなくなっているのですが、昔からの名残で「登記簿謄本の原本は取得できない」と言われています。

取得方法によって種類が変わる

登記簿謄本を取得する際は、原則的は【写し】という扱いになっていましたが、現在においては【登記記録データを印刷したもの】となり、その取得方法は3種類あります。

取得方法①履歴事項全部証明書

会社の登記記録の内容を過去の変更登記の履歴も含めて全部を記載する取得方法。 全ての項目の変更履歴も含めて全部が記載される取得方法になっています。

取得方法②現在事項証明書

会社の登記記録の内容で現在効力がある登記事項のみを記載する取得方法。 履歴事項全部証明書の内容から現在効力のある内容だけが抽出されて証明書が発行される取得方法になっています。

取得方法③代表者事項証明書

会社の登記記録の内容で代表者に関する内容のみを記載する取得方法。 履歴事項全部証明書の内容から代表者に関する内容だけが抽出されて証明書が発行される取得方法になっています。

このように【登記簿謄本】とは実際に使用する【履歴事項全部証明書】【現在事項証明書】【代表者事項証明書】のことを意味しますが、過去の名残から【登記所に保管されている原本】のことを混同してしまうことがあるので注意が必要です。

履歴事項全部証明書の取得方法

それでは実際に使用する時はどのようにして取得するのでしょうか? 実際に使用するタイミングとしては色々な場面が予測されますが、会社の取引上で【会社の存在を証明する場合】に使用されます。具体的には許認可申請手続であったり登録手続、場合によっては会社間の契約行為の際にも提示を求められることもあります。会社間の契約行為の中では、保険契約や銀行との借入契約、口座開設手続なども含まれます。 毎年出てくるような取り引きではありませんが、全くない取引でもありません。 実際に取得をする為には【①法務局の窓口】で取得するか【②オンラインサービス】を利用して電子書類として取得するかの二通りがあります。

①法務局の窓口での取得方法

法務局で取得する場合は直接窓口に行かなければいけません。証明書によっては郵送でのやり取りも出来ますが窓口へ直接出向く方が間違いありません。

最寄りの法務局を確認

まずは最寄りの法務局を確認してください。

登記記録は全国の情報が集約されているので最寄りの法務局で他の地域の謄本を取得することも可能です。また、【出張所】が設けられている地区もありますが出来る手続きが限られているので注意してください。

必要なモノ

必要なモノは収入印紙代として600円が必要になります。交付請求書に収入証紙を貼ることになるので事前に購入して持ち込むことも可能です。 基本的には収入証紙代の600円だけを持っていくと手続は可能なのですが、交付請求書を作成する時に会社情報が必要になります。 一番楽な方法としては、以前に取得した履歴事項全部証明書があると便利です。

交付申請書の作成

交付申請書の作成は【会社名】【本店所在地】【会社法人等番号】【請求内容】を記入して作成することになります。 会社関係者ではなくても取得することは可能で、関係のない会社の登記事項も【会社名】と【本店所在地】が分かれば謄本の取得は可能です。

②オンライン請求での取得方法

オンライン請求での取得方法は、窓口での交付請求や郵送による交付請求に比べて手数料が安いというメリットがあります。 通常の場合600円の手数料がかかるところが証明書を郵送で受け取る場合の手数料は500円、最寄りの登記所や法務局証明サービスセンターで受け取る場合の手数料は480円となります。 また、窓口に行く必要がありませんので自宅や会社から請求手続を行いうことが出来ます。さらに、登記所の窓口は通常17時15分までの営業なのですが、オンライン請求の場合は21時まで受け付けをしています。 時間的なロスを考えるとオンライン請求の方がメリットが大きくなっています。

利用方法

履歴事項全部証明書のオンライン請求での利用方法については下記のリンクを参考にしてください。

利用するためには登録手続が必要になっています。仕事柄により頻繁に登記簿謄本の取得を行っている場合はオンライン請求を活用することにより請求業務の時間削減をすることが出来ます。 あまり利用する機会がない場合や登記所が近くにある場合はあまりメリットはありませんが手数料は確実に安くなりますので検討してみてください。

履歴事項全部証明書は誰でも取得できる

前段でも軽く触れましたが履歴増全部証明書は誰でも取得することが可能になっています。 そもそも登記記録は第三者へ証明するためのものなので秘密裏にすることはありません。しかし、自分の会社の情報が見ず知らずの他人に公開されていると思うと不安に感じる方も多いのではないでしょうか? 履歴事項証明書の内容はどのようなことが書かれているのでしょうか?

履歴事項全部証明書の見方

一般的な履歴事項全部証明書の内容は①から⑭の項目が記載されています。 ①商号  会社の正式名称が記載されています。 ②本店  会社の本店所在地が記載されています。 ③告示をする方法  会社の倒産情報などを示す方法が記載されています。 ④会社設立の年月日  会社の設立年月日が記載されています。 ⑤目的  会社の事業目的が記載されています。 ⑥発行可能株式総数  会社の発行できる株式の上限数が記載されています。 ⑦発行済株式の総数並びに種類及び数  会社の発行済みの株式の種類と株数を記載しています。 ⑧証券を発行する旨の定め  会社の株券を発行するかしないかを記載しています。 ➈資本金の額  会社の資本金の額を記載しています。 ⑩株式の譲渡制限に関する規定  会社の株式を譲渡するための要件を記載しています。 ⑪役員に関する事項  会社の取締役の一覧が記載されています。 ⑫取締役会設置会社に関する事項  取締役会を設置しているかしていないかを記載しています。 ⑬監査役設置会社に関する事項  監査役を設置しているかしていないかを記載しています。 ⑭登記記録に関する事項  登記記録の根拠法令や項目外の内容が記載されています。 このような内容が履歴事項全部証明書に書かれており、現在事項証明書にはこの中の現在有効な記録だけが記載され、代表者事項証明書では代表者に係る内容だけが記載されます。

履歴事項全部証明書の活用

履歴事項全部証明書の活用方法としては各種契約手続以外での活用は限られたものになります。一般の人が履歴事項証明書を見て得ることが出来る情報量は少ないです。 他社の登記記録を確認して活用出来ることは、その会社が実際に存在しているかどうかの確認で精いっぱいでしょう。 会計業務の中では、未収金として残高が残ってしまっている場合に相手先の現況を知るために履歴事項全部証明書を取得する場合があります。会社が倒産している場合は登記記録の中に残るからです。ですが、中小企業の倒産の場合については清算決了の手続すら行っていない場合も多くありますので登記記録からは読み取れない場合があります。 履歴事項全部証明書の活用範囲は狭いということです。

履歴事項全部証明書の取得方法・活用方法

履歴事項全部証明書は会社の存在を第三者へ示すことのできる証明書です。 契約時や登録手続の際は提示を求められるケースが多くあります。 取得方法は複数パターンありますが難しいものではありません。今回の記事を参考に今後の業務に役立ててください。

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