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【行政書士試験】独学での合格難易度と勉強法・参考書

更新日:2020年08月14日

資格・検定

行政書士は、官公署への書類を正確かつ迅速に作ることで、国民の生活上の権利や利益を守ります。社会の高度情報通信社会化によって、行政手続の専門家である行政書士には、国民から大きな期待が寄せられています。ここでは、独学での合格の可否と、独学での勉強法を紹介します。

行政書士とは

行政書士は、行政書士法(昭和26年2月22日法律第4号)に基づく国家資格者で、他人の依頼を受けて官公署に提出する許認可等の申請書類の作成をしたり、提出手続代理、遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成、行政不服申立て手続の代理をしたりすることで報酬を得る仕事です。 現在、行政の場面では社会保障に重点を置くようになり、国民生活と行政は多くの面に関連が生まれています。そのため、住民自らが官公署に書類を提出する機会が多くなっています。 また、社会生活の複雑高度化等に伴って、その作成に高度の知識を要する書類も増加してきています。 行政書士が、官公署に提出する書類等を正確・迅速に作ることにより、国民の生活上の諸権利・諸利益が守られます。また、行政側としても、提出された書類が正確・明瞭に記載されていることは、効率的な処理につながるという公共的利益があります。そのため、行政書士制度の必要性は極めて高いと考えられます。高度情報通信社会における行政手続の専門家として、国民から大きく期待されているのが行政書士です。

行政書士が扱う主な書類

行政書士が扱う代表的な書類は、以下の通りです。 ●建設業許可 ●飲食店営業許可 ●自動車関連 ●交通事故損害賠償請求 ●会社設立 ●相続・遺言 ●各種契約書の作成

行政書士の仕事

行政書士は、官公署や行政機関への許可・認可に関する行政書類、事実証明、権利義務に関する書類の作成や代理提出を行います。「代筆屋」とも言われることがあるということから、まさに行政手続きのプロフェッショナルと言えるでしょう。 これらのような書類を顧客(個人・法人)の依頼のもとで、行政書士法という知識を生かして作成していきます。取り扱える書類の数は多く、現在は1万種類を越えると言われていて、これからもその数は増えていくと予想されています。 行政書士の仕事は、書類作成のイメージが強いですが、 実際のメインの業務は、顧客との打ち合わせです。行政書士というのは、書類だけ作成しているというイメージが強いのですが、実は書類作成は、行政書士の管理下であれば、誰でも行えます。 それよりも重要なのは、顧客から仕事を獲得してくるということと、顧客の抱える問題を迅速に解決するための提案です。 行政書士といっても、その実態は法律を扱うサービス業です。法律の専門家と呼ばれることがあるので依頼は顧客から積極的に寄せられてくると思う人もいるかと思いますが、他の仕事と同様に、行政書士も自分から仕事を取りに行かなければなりません。 行政書士は、顧客を見つけ、サービスを提供し、その対価としてお金を貰うのです。

行政書士試験は独学でも合格できるか

合格率

平成28年度行政書士試験(平成28年11月13日実施)の合格率は、13.12%でした。受験者数は、44,366人で、これはここ10年でもっとも少ない受験者数です。それでも10人受けて1人受かるか受からないかの合格率です。行政書士試験は容易に合格できる試験ではないということは、しっかりと頭に入れておきましょう。

独学は厳しいが、不可能ではない

行政書士の勉強法は大きく分けて、3つあります。「独学」「通信教育」「予備校への通学」です。 行政書士は知識がない方が独学で勉強する試験ではないので、予備知識がある人よりも、より多くの勉強時間や勉強量が必要になります。 行政書士の勉強をする方は、社会人が多く、それほど勉強時間をとれるわけではないので、隙間時間やプライベートの時間を削る必要があります。例えば、テレビを観る時間、お酒を飲む時間、趣味の時間などです。そうした時間を削りながら1年くらいは勉強していかなければいけないので、精神的にも肉体的にも無理が出てきます。 そのため、独学で何となく勉強を始めてしまうと、大抵の人は挫折していきます。 それが行政書士を独学で勉強する際の現実です。 通信教育や予備校を受講する方は、お金というリスク払い、その分効率的に勉強することが出来ます。それに対し、独学はお金を使わない分、時間と言うリスクと合格できる確率が低くなるというリスクを背負わなければいけません。 多くの方はそうした現実を理解せずに、何となく独学で勉強してしまうために試験に合格出来ないのです。 つまり、行政書士の勉強法としては、1年以上辛い思いをして勉強してでも独学を選ぶのか、多少お金を使ってでも短期間の勉強で合格を目指すのかです。ただ、仕事や付き合いで帰宅が遅くなりがちな社会人が、 仕事から帰ってきてから辛い勉強を1年以上もするのは、並々ならぬ努力が必要でしょう。

独学での勉強法

独学での行政書士試験の合格は難しいですが、戦略をしっかりと立てれば独学でも合格できたという声は多く聞かれます。片手間な勉強では恐らく合格するのは難しいですが、きちんと行政書士試験の対策をすれば、独学でも合格点を狙うことは可能です。 他の資格試験の難易度と比較しても、行政書士の合格率は決して高くはありません。ですが、時間を上手に使うことができれば、社会人でも合格することはできます。 勉強の進め方の一例を紹介します。 ①行政書士に出題される各分野をテキストで勉強する ②過去問や市販の問題集で実力を試す ③独学の総仕上げは模試で最終チェック これは、ある程度法律の知識がある人の勉強方法です。では、全く法律の知識が無い人はどこから勉強を始めたらいいのでしょうか。

法律の知識がゼロの人の勉強法

行政書士を初めて受験する人は、まず基礎となる知識を付ける必要があります。最初にどれだけ基礎力を付けるかが合格の鍵になります。行政書士は各分野をしっかりと理解しなければ、合格が難しくなります。 書店の資格コーナーへ行けば、行政書士受験用に作られたテキストはたくさんあります。有名な資格スクールが出版しているものもあれば、元試験官が監修しているような本まで多数あります。 ただ、独学で短時間合格を目指すなら、まずは法律書のコーナーへ行きましょう。 行政書士試験のテキストは、基本的には初心者が独学で勉強することを前提として作られてはいません。資格のコーナーではなく、法律の参考書のコーナーへ足を運んでください。その数多くの参考書の中から、理解がしやすそうで、なおかつ試験範囲を網羅できていそうなものを、前書きを読みながら選んでください。 そして、基礎の知識を抑えてから、ようやく資格のコーナーへ行って、過去問の問題集と判例集を選ぶのが効率的です。

テキストを選ぶ基準

基本的には、以下の5つの項目があれば大丈夫です。 ●法律の基礎知識 ●憲法 ●民法 ●行政法 ●会社法

独学での行政書士試験合格に必要な勉強時間

行政書士に必要な勉強時間は、目安として700〜800時間と言われています。あくまで目安ですが、これは独学でも同様でかなり長い期間が必要になります。そのため行政書士の勉強期間は、9ヶ月前後を設定していることも多いです。 ただ、9か月はあまりにも長いという人は、5,6か月と設定してもいいかもしれません。もちろんその分勉強はハードになりますが、集中して取り組める時間が確保できるのであれば、こちらもです。 9ヶ月もの長い期間の独学になると、途中で挫折してしまう人も少なくないのではないかと思われます。また、行政書士の試験は3時間になるので、毎日3時間以上勉強したほうが本番でも集中力を持続させることができます。慣れるまでが大変ですが、勉強時間の長さに慣れてくると集中力も上がってきます。

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初回公開日:2017年02月05日

記載されている内容は2017年02月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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