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休職期間の延長方法・満了時や期間中の退職|勤続年数で変わる?

退職ノウハウ

休職ってどのくらいの期間もらえる?延長できるもの?休職とは病気の治療のために一定の期間休養を取る制度ですが、期間満了後の対応など意外と知られてないことが多いです。この記事は復職するにあたって必要な判断や休職期間中に行うべきことについて解説しています。

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休職という制度

「休職」とは病気や怪我で就業することが困難になった場合に、企業に籍を残しながら仕事を休むことです。仕事をするのが難しいのに会社に勤めると仕事を続けなければならない、でも会社を辞めるわけにもいかない。そのような労働者を救うための制度なのです。 休職しなければならない原因はたくさんありますが、中でも一番多いのは病気になってしまったり、ストレスなどから精神を病んでしまったというケースです。この記事では主に精神を病んでしまい休職になった場合の対応について解説していきます。

病んでしまった時の休職

仕事を続けているとストレスや責任感により精神を病んでしまったりふさぎ込んでしまったりする場合があります。病んでしまった時に復活する方法は様々ですが、「休養」も精神安定上に欠かせません。仕事を続けるとさらにストレスがかかってしまうので、ますます塞ぎ込んでしまったり気分が悪くなってしまい、最悪のケースとしてそのあと全く仕事に戻れないほど精神的に傷ついてしまうことがあります。そうならないためにもしっかり休職をして休む必要があります。

休職のメリット

会社を辞めることなくいつでも復帰できる

精神を病んでしまったり、深く傷ついてしまい業務を続けることが難しくなった場合、会社を辞めるしかないと考えてしまいがちです。ですが会社を辞めて休養を取ったとすると、回復したとしても再就職先を探すことは難しくなります。これでは泣き寝入りすることになるでしょう。 休職は会社を辞めるわけではありません。会社に籍を置きながら、休養が与えられる制度なのです。回復後は職場復帰できるため、再就職をする必要はありません。病気になったら会社を辞めるという判断はせず、休職を検討してみましょう。

傷病手当金が貰える

休職していてもお金は貰えます。傷病手当金とは病気などで会社を休まざるを得なくなった場合、給料の一部を保険組合や共済組合が肩代わりして給付してくれる制度です。保険組合の被保険者であることが給付される条件ですが、最長で1年6ヶ月の期間給付されます。直前の数ヶ月に支払われている平均の給料の6割が支払われることになります。非課税所得のため、所得税が引かれることはありません。 また医師の診断書を提出すれば通常の有給休暇と同じような形で休むことができる病気休暇制度がある会社もあります。保険組合や会社によってこれらの制度の金額や給付される期間が異なるので、予め自分の所属先の制度を調べておくといいでしょう。

精神状態が良好になる

精神的に参ってしまったりふさぎ込んでしまったり、深く傷ついてしまう人は元来生真面目な性格で、考え事が多く責任感も強くストレスを溜めやすい人が多いです。会社の業務に就いていると仕事中はもちろん、帰宅後も仕事について考えてしまいます。ミスをしてみんなに迷惑をかけてしまった、今日も上司に怒られる、クライアントに文句を言われるなどストレスは社会人の宿命ともいえるでしょう。 休職すればひとまず仕事について考えなくていいのです。無理に働かず、ゆっくり休んでいいのです。そもそも、精神を病んでしまった時は「休養」が必要なのですから。

休職のデメリット

収入が減る

業務が行えず会社の利益に貢献ができなくなるため、収入が減るのはやむを得ないことです。前述した通り傷病手当金などが給付されることもありますが休職前の水準の収入を得ることは滅多にないため、生活費がばかにならないためやはり収入が減ることはデメリットといえます。

キャリアで遅れをとることになる

休職期間中仕事をしてないということは、それだけ職場経験を積む機会を失うということです。人事評価を上げる機会も喪失します。そのため他の社員にキャリアで差をつけられることになり、昇進や昇給で不利になってしまいます。

仕事の幅が狭まる

会社の仕事で精神を病んでしまい休職するケースが多いですが、回復後も精神を病んでしまう原因となった仕事に復帰することは簡単なことではないでしょう。仕事に復帰することにより、またそのストレスで精神を読んでしまう可能性もあり、仕事を通してぶり返すことも考えられます。

復職のポイント

休職期間を経て業務が行えるまで回復した従業員は必ず復職することができます。ですが、復職「できる」か否かの判断は難しいものです。たとえ当人が復職を希望してきた場合でも実は完治しておらず、業務に復帰後また鬱状態に陥ってしまうこともあります。 ここでは休職社員が復職をしたいときに会社が行うべきポイントを解説します。

診断書の提示

当人の思い込みだけで病状が良くなり回復したと判断することはできません。主治医が復職可能の判断を下して初めて完治したことになるからです。そのため、完治したことを示す証拠として診断書の提出をさせなければなりません。また診断書をもらってしまうと転職の際の病状の欄に書く必要が出てくるため実際のところ人事からの心象が悪くなってしまう場合があります。

主治医からヒアリング

復職可能の診断があっても、業務によってはまた病状が再発するケースもあります。そこで、会社の労務担当者が当人と一緒に主治医を訪問して注意点をヒアリングする必要があります。今後の業務でさせてはいけないこと、勤務体系で配慮しなければならないことなどを会社側が理解しておかないとまた同じことが繰り返されます。

家族の意見を聞く

休職者本人のことを一番よくわかってるのは他ならぬ家族の方々です。同居している家族かに意見を求めるのも重要な判断材料です。本人が復職したがっていたとしても冷静さを失ってる場合があります。客観的に見れば復職してはいけないと思うこともよくあることです。復職が難しければ、家族の方に説得させてもらいましょう。

復職の訓練をする

長い期間休養取ると生活のリズムが乱れることもあります。そのため休職明けで復職する前には、徐々に業務時の生活リズムに戻していかなければなりません。会社側からも復職の訓練の指示を出し、その結果を報告させて復職の判断をするのが望ましいです。 たとえば毎日メールで図書館などの公共期間に通うことを指示し、それが実行できたかを報告させることです。実際に会社に出勤させて様子を見ることもあります。最初は週1回や午前中だけといった短い時間のみ出社し、徐々に時間を長くしていきます。この「試し出勤」を就業規則に含めている企業も増えています。

休職期間満了後の対応

休職制度は就業困難になった社員に一時的に休みを与える制度なので、休職期間中に回復することができれば必ず職場に復帰することができます。それでは、休職期間を満了しても病気が回復できなかったらどうなるのでしょうか?その場合は就業規則の定めに従うことになります。復職する前提で休養を与えたのに回復できなかったので、企業の都合から「解雇」と定められている場合が多いです。 休職期間満了の通知には「期日までに医師の診断書を添えて復職の手続きをしないと退職となる」といった内容が書かれてあり、大変重い事態となってしまいます。復職のことを忘れたころにこの通知が届くと、心の準備ができてないので急な決断が迫られてしまいます。休職期間はもちろん休養に専念するべきですが、メールで連絡を取るなどコミュニケーションをとっていれば休職期間満了の通知が届く前に復職の見通しを明確にすることができるでしょう。

回復の判断

原則として医師の診断書に基づき会社が判断します。雇用の権限は会社の人事が握ってますが、人事は医師や医療の専門家ではないため会社と医師の両者の判断が必要だからです。医師が病状を診て回復したと判断されれば人事が復職させるかどうかを最終決定します。それでも難しければ企業が指定する産業医の診断を受けることになり、再び判断されることになります。回復することが不可能であると判断された場合は、休職期間中でも解雇することが認められています。

休職期間の延長

就業規則に半年と定められていれば半年以内、一年と定められていれば一年以内の休職期間となりますが、病状が重く定められた期間内に回復が見込めない場合は延長して休職期間を設けることはできるのでしょうか? 休職期間の延長は企業の判断に委ねられます。直近の期間、たとえばあと一ヶ月で完治することが確実なケースですと延長が認められることがあります。ですが回復の見通しが不明瞭で単に期間の引き伸ばしになることは認められないでしょう。あくまで特例の措置のため、企業側の判断となります。

元の業務への復職

病気や精神を病んでしまった原因が例えば工事現場での怪我や化学物質、仕事内容が過酷だったり人間関係が悪化したことによる場合、それでもかならず元の業務に戻らなければならなくなるのでしょうか?答えは「NO」です。 最高裁の判決で「他の業務の配転の現実的可能性がある場合は、その配転が可能であるか検討しなければならない」とされています。つまり、以前働いていた業務に復帰するのは難しいけれど社内の他の業務ならできそうだからそちらに配転するという案もないまま、復職不可と判断して解雇するのは違法となっています。

勤続期間によって異なる休職期間

休職期間の長さは会社によって異なります。それでも、社員の立場によって休職期間が変わることはあるのでしょうか?入社してすぐ休職されると企業も困りますが、勤続年数が長い社員はそれまでの労がねぎらわれて休職期間も長くなるのでしょうか? 答えは「企業による」です。就業規則に勤続年数について触れている文言があれば異なることもありますし、触れていなければ勤続年数に限らず期間は一定となるでしょう。たとえば「入社して6ヶ月は休職制度の対象外とする」「勤続年数5年目までのものは3ヶ月」「勤続年数5年以上のものは6ヶ月」というように勤続年数によって休職期間が変化するという規定が定められている企業が多いです。ですが必ず定めらければならないことではないので、自分の所属する企業の就業規則を確認したほうがよいでしょう。

休職期間の過ごし方

規則正しい生活を送る

休職期間に入ると自由な時間を手に入れることができます。仕事のことを考えず、ストレスがない環境でマイペースに過ごしていいかというとそうではありません。昼夜逆転など生活リズムが乱れるとうつ状態の回復を遅くしてしまいます。朝起きて夜寝ることを心がけましょう。 朝昼晩と1日3食の食事を取ることも大切です。生活のリズムを整えるだけでなく、栄養もしっかり摂ればうつの治りが早くなります。食欲がないときは無理しなくてもいいです。食べられる量だけ食べましょう。 日中眠くても、昼寝は極力してはいけません。昼間に眠ることで夜眠ることができなくなってしまう悪循環に陥ってしまいます。眠いときは身体を動かしましょう。激しい運動はしなくて構いません、近所の公園を散歩するだけでも目が覚めていきます。どうしても眠いときは椅子に座ったまま30分ほど目を閉じる程度にしましょう。ベッドやソファに横になるのは厳禁です。熟睡してしまいますから。

1日1回は外に出る

病気になったり、精神を病んでしまうとやる気が出なくいつも眠くやる気のない状態が続きます。活動のエネルギーが低下していく感じです。それでも最低限行っておきたいことは、外に出て太陽の光を浴びることです。できれば朝、人の少ない時間帯に近所を散歩しましょう。体力がなければ1日10分からで構いません。 うつ病の原因として考えられているのが、セロトニンというホルモンの不足です。このセロトニンは別名を「幸せホルモン」と呼ばれており、ストレスで疲弊した精神を安定させ活力を引き出してくれます。そしてこのホルモンは、朝日を浴びることで大量に分泌されるのです。 やる気や元気がなくても家にこもっていたらますます精神状態が悪化してしまうので、勇気を出して外に出ましょう。すると少しずつですが、回復していくのがわかるようになるでしょう。

休むことを受け入れる

精神を病んでしまう人は生真面目な性格の人が多いため、休職しても「会社に迷惑をかけている」「みんな働いてるのに自分だけサボっている」と自分を責める人が多いです。迷惑をかけているわけではなく、サボっているわけでもありません。休養のために会社が適切に判断した結果が休職なのです。 休職期間中は会社のことはひとまず考えないでおきましょう。今は「働いてはいけない」期間なのです。自分が抜けたことで誰かがその穴を埋めなければならなくなるでしょうが、それで迷惑をかけることにはならないのです。インフルエンザで会社を休んだとしてそれがサボりだと思う人はいないのと同様に、怪我や病気、精神を病んでしまった人もまたサボりだとは誰も思いません。ちゃんとした「病気」で休んでいるので、サボってると思う人がいればその人の人間性に問題があります。 休職期間は仕事ができるようになるために与えられた休養期間であることを受け入れて、仕事のことはなるべく考えないでおきましょう。

休職制度をきちんと使おう

有給ももちろんですが、休職制度もまた会社が定めている権利です。業務がこんなんな場合は、しっかりとその権利を使い、ビジネスライフを考えましょう。

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