IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

転職後の住民税手続き|一括徴収・天引き・特別徴収にするケース

ライフスタイル

転職するとなると、住民税や健康保険など沢山の手続きが必要になります。一体どのような手続きが必要なのでしょうか。今回は、転職した際はどんな手続きが必要で、どんなことに気をつけるべきなのか、住民税に特化して簡単に解説していきます。

更新日時:

住民税とは

住民税とは、その年の1月1日現在に住所を持つ人に対し課税される税で、居住地の都道府県民税と市町村民税に分けられます。課税額は前年の所得によって変わります。所得が少ない場合は税額がゼロの場合もあります。また、税額は都道府県民税と市町村民税で別個となっていますが、納付は住民税として一括して行います。 住民税の納付方法は、以下の3通りがあります。 1)特別徴収:給与所得者及び公的年金受給者が対象となります。給与や年金から天引きされます。 2)普通徴収:納付書や口座振替で納付する方法です。特別徴収対象者以外の全ての人が対象となります。 3)一括徴収:給与所得者で1月から5月の間に退職する人が対象です。給与や退職金から天引きの形で一括して住民税を納付します。

転職後に必要な住民税の手続き

住民税を口座振替で支払っている場合や納付書を持っている場合

住民税を口座振替で支払っている場合や納付書を持っていて、今の支払い方法を継続したい場合は、特に手続きをする必要はありません。今までの方法で、納付期限に間に合うように納付してください。なお、転職後翌年の6月からは特別徴収として、住民税は給与から自動的に天引きされます。

転職後、給与からの天引きに切り替えたい場合

①従業員が行うべきこと 年の中途で退職した場合、「その納税者が他の会社に就職し、引き続き特別徴収されることを申し出た場合」は特別徴収に切り替えることとなっています。従って給与からの天引きを希望する場合は、会社にその旨申し出る必要があります。その際に「普通徴収納付書の届出番号」と、いつまでの住民税を普通徴収で納付したかという情報が必要です。併せて会社に伝えましょう。 また、会社から住民税の納付書を提出するように求められた場合は、これに応じる必要があります。この場合、納付書は会社経由でお住まいの自治体に返却されます。なお、転職後翌年の6月以降に納付する住民税については特別徴収となり、給与から自動的に天引きされます。これに対する手続きは不要です。

②会社が行うべき業務 転職してきた従業員から特別徴収の申し出があった場合は、従業員居住地の市町村長に対し「特別徴収切替届出書」を提出する必要があります。この際、「普通徴収納付書の届出番号」と、いつまでの住民税を普通徴収で納付したかという情報については従業員に確認する必要があります。可能であればこれに代えて、従業員から住民税の納付書を受け取る方法が良いでしょう。この場合、特別徴収切替届出書に添えて従業員居住地の自治体に返却することとなります。 なお、以下の2点にも注意が必要です。 1)従業員居住地の自治体に到着した時点で普通徴収の納期限が過ぎた分は、特別徴収に切り替えることができません。従って、特別徴収切替届出書の提出日はこれを加味して早めに送付しましょう。 2)特別徴収通知書の発送は、自治体にて受付後2~3週間かかる場合があります。特別徴収開始月はこれを加味して記載する必要があります。

従業員が引っ越しをした場合

転職に伴い、従業員が引っ越しをする場合があります。この場合、住民税は現住所にかかわらず、その年の1月1日現在の住所地の自治体に納付することになっていますから注意して下さい。新住所地の自治体への納付は、引っ越し後翌年6月の特別徴収分からとなります。

退職時に、次の会社でも特別徴収を希望する旨申し出ている場合

この場合は、従業員は何もする必要はありません。念のため、転職後最初に受け取る給与明細書にて、住民税が差し引かれていることを確認してください。

退職後の一括徴収や天引きの仕組み

退職時の住民税徴収については、退職時期や転職先の有無により取扱いが異なります。以下の通り説明します。

転職先にて特別徴収継続を行う場合

①従業員から申し出があった場合 すでに転職先が決まっている場合がこれに該当します。特に1月から5月に退職する場合は、住民税は退職時に一括徴収されることが基本となっていますので、経済的な負担が避けられます。この場合は退職時の一括徴収や普通徴収への切り替えを行いません。代わりに従業員居住地の市町村長に対し提出する「給与所得者異動届出書」について「特別徴収継続」欄の記載も行い提出します。 なお、特別徴収継続欄の部分を転職先の会社に記載してもらうため、「給与所得者異動届出書」を転職先に送付し提出を代行してもらうことは不可となっています。その代わりに退職する会社から転職先の会社に問い合わせて、必要事項を記入しなければなりません。あくまでも「給与所得者異動届出書」は退職する会社から提出する必要がありますから注意して下さい。

②会社にて一括して行う場合 転籍等で、一定の数の従業員がまとめて会社を移る場合等が該当します。この場合も、従業員居住地の市町村長に対し提出する「給与所得者異動届出書」について「特別徴収継続」欄の記載も行い提出します。退職する会社から提出しなければならないことも同様です。

1月から5月までに退職する場合

①通常の場合(一括して天引き) 転職先が決まっており、かつ特別徴収継続の申し出があった場合は、項目2-1の方法によります。それ以外の場合は、退職者に支払う給与や退職金から一括して天引きとなります。但し税額の方が多い場合は項目2-1-2の方法によります。この場合、従業員居住地の市町村長に対し「給与所得者異動届出書」を提出します。この際、一括徴収欄にも徴収予定日、税額、納入時期欄に必要事項を記載し提出します。

②最終支払給与から住民税を引ききれない場合 退職者に支払う給与や退職金の合計額よりも住民税額の方が多い場合は、普通徴収となります。この場合は、給与や退職金から当月相当分の特別徴収を行い、残額を普通徴収に切り替えることになります。給与や退職金の合計額を全額特別徴収し、残りを普通徴収という方法は正しい取扱いではありません。従業員居住地の市町村長に対し「給与所得者異動届出書」を提出します。この際、一括徴収できない理由として該当する項目に○印をします。

6月から12月までに退職する場合

①通常の場合 転職先が決まっており、かつ特別徴収継続の申し出があった場合は、項目2-1の方法によります。その他の場合は最終給与支払分まで特別徴収を行い、従業員居住地の市町村長に対し「給与所得者異動届出書」を提出します。残額分は普通徴収として、従業員あてに納付書が郵送されることになります。

②一括徴収(天引き)を希望する場合 この場合は、項目2-1-1の方法と同様です。なお住民税の一括徴収額の方が多い場合は自動的に普通徴収となります。

③最終支払給与から特別徴収分の住民税を引ききれない場合 勤務日数が少ない等の理由で、最終支払給与額よりも特別徴収分の住民税額が多くなる場合があります。この場合は給与から住民税を差し引きません。退職後に納付すべき分と併せて、普通徴収により納付することとなります。

特別徴収に切り替えるケース

転職に伴う特別徴収切り替え

これまでに説明した通り、転職に伴う特別徴収切り替えには3つのケースがあります。 1)項目1-3に該当する場合(転職先で、特別徴収を希望した場合) 2)項目2-1-1に該当する場合(退職の際、転職先での特別徴収を希望した場合) 3)項目2-1-2に該当する場合(会社が転職先での特別徴収に切り替えるよう、処理を行う場合) 詳しくは、それぞれの項目を参照して下さい。

自治体の職権で特別徴収に切り替える場合

①普通徴収となる条件 会社から給与を受け取っている場合、個人の希望で普通徴収に切り替えることはできません。以下のいずれかに該当する場合に限り、普通徴収を選択することが可能です。 1)従業員数が2名以下 2)ダブルワークを行っている従業員で、他の会社で特別徴収を受けている場合 3)給与が少なく税額が引けない場合 4)給与が毎月支払われていない場合 5)個人事業主の場合 該当する場合は、従業員居住地の市町村長に対し「普通徴収切替理由書」を提出することになります。

②特別徴収での納付が原則 項目3-2-1に該当しない場合、たとえ従業員が普通徴収を希望したとしても特別徴収にて納付となり、特別徴収税額の決定通知書が届きます。この場合、会社や従業員は自らの希望にかかわらず、給与からの天引きにて住民税を納付しなければなりません。

関連タグ

アクセスランキング