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「行く」の敬語表現(謙譲語/丁寧語/尊敬語)と文例

敬語

ビジネスの場面で敬語は必須のコミュニケーションツールです。その場の上下関係、自分自身の立ち位置を明確にします。今回は「行く」の敬語表現ということで、「行く」のビジネス敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)を文例を交えてご説明させていただきます。

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「行く」の敬語表現(謙譲語/丁寧語/尊敬語)と文例

敬語はビジネスの場で重要なコミュニケーションツールとなります。その場の上下関係、自分自身の立ち位置を明確にし、お互いの立場を表現することができるからです。また、敬語を使うことで、相手との適切な距離感が生まれ、信頼関係もupします。これらが敬語の役割となります。 ビジネスパーソンとして敬語はきっちりと使い分けたいもの。スーツをビシッと着て仕事をバシッと決めてビジネス敬語を使いこなして一人前のビジネスパーソンを目指しましょう。 本日は「行く」のビジネス場面での敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)をその文例を交えてご説明した上で、みなさんがビジネスの場で疑問に思われる表現、誤用についても解説しています。

敬語の種類

まず、『敬語』は尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類に分類されます。尊敬語、謙譲語、丁寧語について、少しだけおさらいしておきましょう。 ・尊敬語:目上の人を敬い、相手を立てる表現。 ・謙譲語:自分をへりくだらせることで相手を高める表現。 ・丁寧語:表現を丁寧にすることで相手に敬意を表すもの。 「丁寧語」はみなさんが学生の頃から先輩や先生などに自然に使ってきていたものです。「尊敬語」と「謙譲語」は大抵の人が社会人になってからビジネスの場面できちんと意識して使い始めるようになったものだと思われます。それでは、以下に尊敬語、謙譲語、丁寧語の順に、文例も交えて見ていきましょう。

「行く」の尊敬語:「行かれる」「いらっしゃる」「おいでになる」

尊敬語とは、目上の人を敬う表現で「相手を立てたいとき」に使うものです。 目上の人がどこかに「行く」ことを尊敬語で表すには、「行かれる」「いらっしゃる」「おいでになる」を使って表現します。「いらっしゃる」「おいでになる」は「行く」のほかに「来る」「居る」の意味の尊敬語としても使われています。 ・明日の○○社の展示会には、行かれますか? ・明日の○○社の展示会には、いらっしゃいますか? ・明日の○○社の展示会には、おいでになりますか? このように、「行かれる」「いらっしゃる」「おいでになる」は、それぞれ「行く」の尊敬語として使うことが可能となっています。

相手や場面によって尊敬語を使い分けよう

尊敬語の中でも、「行かれる」と「いらっしゃる」「おいでになる」では、「いらっしゃる」「おいでになる」のほうが尊敬の度合いが高くなります。「行かれる」は「行く」の活用形に尊敬の助動詞「~れる」を付けたものですので、それほど尊敬の意味合いが強くないと考えられています。よって、社外の関係者や取引先、オフィス内でも立場の高い人に対して尊敬語の「行く」を使うときは、「行かれる」よりも丁寧な言葉遣いの「いらっしゃる」「おいでになる」を使ったほうがベターだといえます。 ・社長、先日はNYにいらっしゃった/おいでになったようですね。 ・○○さん、来週の決起会には行かれますか? このように、相手と場合に応じて、その場にふさわしい尊敬語をチョイスできるようにしておきましょう。

「行く」の謙譲語:「参る」「うかがう」

謙譲語は自分をへりくだる表現で「自分を下げることで相手を高めたいとき」に使います。 自分が、上司や取引先などに行くことを謙譲語で表すときは「うかがう」「参る」という表現が適切となります。「うかがう」は「行く」だけでなく「聞く」の意味の謙譲語としても使われています。 ・(上司に呼ばれて)はい、ただ今参ります。 ・それでは明日、御社にうかがいます。 このように、「参る」「うかがう」は、それぞれ「行く」の謙譲語として使用することが可能となっています。 また、「参る」は、謙譲語として目上の相手に使うだけでなく、単に「行く」のあらたまっ表現としても使うことのできる言葉です。 ・年末年始は愛媛の実家に参ります。 このように自分自身の行動、「行く」のあらたまった表現として使うことも可能です。 なお、外出時の挨拶「行ってきます」を「行って参ります」という表現に変えて使うと、周りからはより丁寧な人という印象を持たれることでしょう。

「うかがいます」と「おうかがいします」

どちらもよく耳にする表現ですが、一体どちらを使用するのが正しいのでしょうか。 結論から申しますと、どちらも使用できます。 ただし、文法的には「うかがいます」が正しいです。「おうかがいします」は二重敬語(注)になってしまっているため文法としては×なのですが、習慣・慣例として定着しているため、 現在使用してもよいと考えられているようです。 (注) 二重敬語…ひとつの単語について、同じ種類の敬語を二重に使った間違いのこと。 (*「おうかがいする」の場合、「うかがう」と「お~する」の二重敬語になっていますが、慣例として定着しているため、使用が認められています。)

「行く」の丁寧語:「行きます」でOK

丁寧語とは、話し手の言葉を丁寧に表現するために使われる敬語です。敬語の中では最も習得しやすい言葉です。言葉の語尾に「です」「ます」「ございます」を使います。 「行く」の丁寧語は「行きます」となります。 ・○時にそちらに行きます。 ・昨日行きましたが不在でした。 尊敬語と謙譲語に慣れないうち、特に新人ビジネスマンのころは「行く」の丁寧語の「行きます」や、まずは尊敬語の「行かれる」を使えるようになり、尊敬語「いらっしゃる」「おいでになる」、謙譲語「うかがう」「参る」を正しい場面で使えるように少しずつビジネス敬語をマスターしていきましょう。

行くの敬語表現の例文

ここでは、ワンランク上のビジネス敬語マスターを目指して、「行く」の敬語の疑問点や誤用について文例を交えてご説明します。

疑問を解決!上司に「そろそろ行きましょう」と誘うときは?

あなたは上司と一緒に出掛けるとき、上司をどうやって誘いますか。「そろそろ参りましょう」でしょうか?自分一人だけの場合、謙譲語の「参る」でいいのですが、この表現だと上司に対しても謙譲語を使うことになってしまいますよね。自分と相手を分けて表現できないときは、次のような伝え方が適切となります。 →○そろそろいかがでしょうか。 →○そろそろお出かけになりますか。 敬語を使う相手と場面で、それぞれ「誰に敬意を表すのか」を考えてよりふさわしい表現を使うようにしましょう。 【補足】「(上司に)一緒に行きます」と伝えるときはどうでしょうか。 →×「ご一緒します」 →○「ご一緒(ご同行)させていただきます」 →○「お供させていただきます」 目上の人に「ご一緒します」と伝えるのは単なる丁寧語であって、あまりふさわしくないとされています。よって「~させていただきます」という謙譲語を使うのが適切となります。

尊敬語と謙譲語の使い分けを!

尊敬語と謙譲語を混同して使用するのは、ビジネスの場面で目上の人・社外の関係者に対して失礼にあたります。「誰に対する敬意なのか」を取り違えないようにしましょう。 間違えやすいのは以下のような場面です。 以下の文章は誤用です。注意してみてください。 (A)×「お客様、社長がもうすぐいらっしゃいます」 (B)×「課長、社長がお呼びですので社長室へうかがってください」 これらはNG表現です。 (A)社外の人に対して自社社長を尊敬語で扱うのは×です。謙譲語の「参ります」を使うようにしましょう。(B)「うかがう」は自分をへりくだる謙譲語なので、課長をへりくだらせることになり、大変失礼にあたります。正しくは課長に対する尊敬語の「いらしてください」となります。

ビジネス敬語を使いこなそう

いかがでしたでしょうか。それでは、簡単におさらいしておきましょう。 「行く」の尊敬語は「行かれる」「いらっしゃる」「おいでになる」、謙譲語は「参る」「うかがう」、丁寧語は「行きます」という表現でした。 なお、謙譲語は間違えて目上の人に対して使用しやすいとされています。謙譲語はビジネスの場で、自分(あるいは自社)に対して低める表現ですので、目上の人に対する謙譲語は失礼にあたります。使うことのないように注意しておきましょう。 みなさんもビジネス敬語を使いこなして、ワンランク上のビジネスパーソンとして活躍していきましょう。

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