
更新日:2022年08月05日
高齢者のお世話をする介護サービスは、今もこれからも需要の高い職業。そのなかで介護事務スタッフは、利用者と介護士の活動を支える「縁の下の力持ち」。高齢者と介助者が過ごす「家」を支える介護事務の、仕事内容や必要な資格、志望動機などについて解説していきましょう。
目次
介護事務は介護に関する事務全般を扱い、一般の事務とは大きく異なる専門職です。 介護保険制度のもと、介護報酬の請求書を作成します。
以来、日本では介護サービスの費用の9割を地方自治体・国が負担することに決められています。介護事務スタッフはその負担額を計算して請求をおこないます。 介護報酬の金額や内容は地域によって異なり、介護サービスの種類や回数も違いますから、正確に請求業務を行うためには制度を理解していなくてはなりません。
介護サービスを利用した方へ、費用の請求書・領収書を作成することも業務です。現行の介護保険制度では、介護を受ける人は1割の負担でサービスを受けられます。この計算は、利用者の状況によって様々な減免が発生することもあり、データ処理は比較的込み入ってきます。 介護事務はこうして、保険者と利用者の費用負担を計算して正しく請求する業務がメインとなります。医療事務と似ていますね。
他に、様々な業務を兼ねて任されることも多いので知っておきましょう。 ・受付業務 ・電話応対 ・サービスや手続きの説明 ・書類管理 ・経理全般 ・関連機関との連絡 ・窓口会計 ・スタッフ管理 ・ケアマネジャーのサポート 介護施設の事務員さんは、使う人や働く人、訪れる人に応対し、説明したり、イベントなどを企画広報したりもしています。介護用品や備品の受注や保管を任され、予算を編成することもあります。 このように、計算することと、書類を作ることに加えて、管理や接客のようなコミュニケーションにも重きがおかれている職業です。人と人との心の通う関わり合いが大切ですが、請求業務そのものは数字の世界。パソコンを駆使し、インターネットを使って提出を遂行します。
超高齢化社会の現在、街には介護サービスの施設がどんどん建っていますね。人手不足であり、ニーズは高まる一方です。施設も種々様々で、在宅介護サービス事業者、介護保険委託事業者、そのほか病院にも職場はあります。
直接お年寄りを身体で支える、ホームヘルパーや介護福祉士とは違い、デスクワークが中心です。知識を身につければ働くことができますから、普通の事務ができる体力があれば就ける介護のお仕事です。
請求業務にはスピードと正確さが求められます。締め日が近づけば残業もあるでしょう。それでも、時間的には比較的融通が利く業務です。雇用形態も、正社員・派遣社員、パート・アルバイトと双方の都合に合わせて選ぶこともできます。介護事務の資格は、医療・福祉系資格にプラスして取得しておくと、活躍の範囲を大きく広げることができます。
福祉や介護に関心があり、そのような施設で働きたい希望があるなら、ぜひ介護事務の資格を取得しましょう。介護報酬の請求は、事業所や施設経営に不可欠なものなので、常に必要とされています。介護施設で働きながら、またケアマネジャーをしている方にとっても、レセプト作成の技能を学ぶことができます。仕事の質やスピードに大きなプラスになります。介護事務職の需要は今後ますます拡大することが見込まれますから、たいへん将来性のある資格であるといえるでしょう。
介護事務職の給料は、働く施設や事業所によって様々です。正規か非正規かの雇用形態によっても変わります。だいたい、正規では月給15万円から18万円、派遣業務の場合は時給で1,000円程度から出ています。介護報酬を請求する、資料提出には期限があり、そのタイミングで非常に忙しくなる業務ですが、それ故に重宝され、正社員なら資格手当が付くこともあります。
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