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みなし残業制度は違法?みなし残業代の計算方法・トラブル時の対処法

制度

みなし残業(固定残業)とは、残業の有無にかかわらず、あらかじめ取り決められた残業代の固定額が基本給に含まれている制度をいいます。みなし残業はメリットばかりではなく、デメリットもあります。みなし残業制度によってのトラブルも数少なくありません。

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みなし残業とは?

「みなし残業」とは、残業の有無にかかわらず、あらかじめ残業代を固定で月給に記載し、残業代の計算をせずとも固定額を支払うというものです。また、みなし残業を「固定残業」とも言います。 労働基準法の大原則は「労働時間に応じて賃金を支払うこと」です。しかしながら最近は、研究者、システムエンジニア、コンサルタントのように、賃金を労働時間の長さによって決めることになじみのない職業が増えています。そのような労働形態により、「成果主義」の考え方が広まり、「労働時間の長さではなく、成果に応じた賃金を支払うべき」という考えが普及したために生まれたのが、みなし残業という賃金制度です。

みなし残業の種類

労働時間に基づくみなし残業

これはシステムエンジニア、研究者、コンサルタントなど、実務労働時間の把握や、時間での賃金の取り決めが難しい労働者に対し、「労使協定を結び、そこで合意した時間を1日の労働時間とみなす」制度です。 労働時間に基づくみなし残業の制度が適用される労働者は以下の3つの形態があります。 1)事業場外労働のみなし労働時間制(直行直帰の営業、リモートワークなどの在宅勤務) 2)専門業務型裁量労働制(研究者やコンサルタントなどの専門職) 3)企画業務型裁量労働制(経営企画のスタッフ) これらの労働者に対して、労使にて合意した時間が法定労働時間である8時間以内であれば残業代が発生することはないのですが、合意された労働時間が8時間以上になる場合、みなし残業時間は合意した時間と8時間との差になります。 例えば、労使にて合意した時間が10時間である場合、2時間がみなし残業時間となるため、定時に帰った日も、1日5時間残業した日も、賃金計算はいずれも1日2時間の残業をしたという扱いになります。 月の労働日数が20日であるとすれば、20日✕2時間=40時間となるので、実務労働時間の短長に関わらず、40時間分のみなし残業代が固定制で支払われることになります。

定額残業に基づくみなし残業

定額残業は、一定の残業代が基本給や年俸に含まれているとみなすというものです。これには業種の制限がないので、すべての労働者が適用の対象になることがあります。 例えば、「基本給25万円(そのうち5万円はみなし残業代とする)」という表記にて雇用契約書の賃金欄に定めます。 または、「基本給25万円(10時間の残業代を含む)」と定めることができます。 要するに、金額または時間数により、基本給のうちの残業代の範囲をことがで定めることができる場合は、基本給のうちの金額または時間数を満たすまでは、残業代を支払ったとみなしてよいとするのが、定額残業に基づくみなし残業になります。

みなし残業の計算方法

厚生労働省の基準により、社員に残業をさせることのできる時間は月45時間までとされています。それにより、固定残業代の計算を行う際に、みなし残業時間を45時間とするケースが多くみられます。45時間以上のみなし残業を定めることもできますが、最近の裁判で長時間残業(月83時間)は無効とされたこともあり、45時間以上のみなし残業時間を定めるのは避けたほうがいいでしょう。

計算方法の例

1)基本給250,000万にみなし残業40時間とした場合 【前提】 基本給:250,000万 月間平均労働時間:160時間(20日勤務) みなし残業:40時間 ↓ 【残業時の時間給の算出】 40時間残業した場合の時間給を計算します。 この場合、時給が都道府県の定める最低賃金を下回るのはNGです。 250,000÷(160+40×1.25)=1000円 ↓ 【40時間分の残業代を計算】 時間外労働の割増率は1.25なので、1.25倍します。 1000✕1.25=1250円 これに時間数をかけます。 1250✕40=50000円 ↓ 【計算結果】 基本給:200,000円 みなし残業代:50,000円(40時間分) という計算の流れになります。

給与額はそのままでみなし残業を導入する場合

基本給の中にみなし残業代を上乗せするか、入れ込むという方法があります。 残業してもらう必要があるのに、人件費が決まっていて今以上の支払いが行えない場合には、新たにみなし残業代を定め、今現在支払っている基本給に入れ込むという方法があります。しかしこの方法であれば、みなし残業代を基本給に入れ込むことによって、基本給が目減りするため、不利益な労働条件の変更になってしまいます。そのため、労働者の同意が必要になります。 そこで、原資を基本給の昇給分とし、今現在支払っている基本給にみなし残業代を上乗せして支払うことによって、不利益な労働条件の変更が生じません。よって、労働者の同意を得る必要がなく、みなし残業制度を導入することが可能になります。

みなし残業は違法?

みなし残業は、労働基準法上違法ではないのかという点が問題となります。 このみなし残業のメリットは、例えばみなし残業代が50,000円(40時間分)だとすると、ある月は40時間の残業をしたが、ある月では全く残業をしていないという場合でもみなし残業代でる50,000円の支給は約束されているため、もらうことができます。 このみなし残業を導入すること自体は違法ではありません。実際の残業時間に対する割増賃金の金額が、みなし残業代を超過する場合は、賃金の全額払いの原則に従って、その超過分の支払いの請求をすることができます。 例えば、ある月に50時間の残業をしたとして、その残業代を正確に算出した結果7万円であったという場合、みなし残業代がとして月50,000円支払われていたとしても、差額である2万円は未払いとなるので、使用者に対し請求することができます。

トラブルが発生した場合

前述したとおり、みなし残業制度を導入することは違法ではありませんが、現実問題として、残業代を支払わないための方策として濫用されてしまっています。みなし残業制度を導入していることを理由に、長時間の残業をさせても残業代を支払わないというケースが少なくありません。 実際に、未払いの残業代を使用者に請求すると、ほぼ100%と言っていいほどみなし残業制度だからという反論がなされます。そのほとんどが、みなし残業制度を導入しているという説明を労働者にしていない、またはしていたとしても本人の合意を得ずに就業規則を変更し、無理やりみなし残業制度を押し通すというケースもあります。 この場合は、労働者にとってデメリットとなり、超過した残業代の支払いを受けられないにも関わらず長時間労働を強いられる「サービス残業」の要因となってしまいます。 使用者からしてみると、基本給を低く設定しみなし残業代を増やすことで、みかけ上だけ賃金総額を増やすことで、残業代を支払わずとも長時間労働をさせることができるので、歯止めがきかなくなり、更に長時間労働が増えるという危険性もあります。 よって、このみなし残業制度は「サービス残業問題」、「残業代未払い問題」の元凶となっていると言っても過言ではありません。

トラブル対処法

対策としては、まず毎日の労働時間を自分で記録しておくことです。そうすれば万が一の時、労災を立証する証拠として扱われます。また法で定めている内容と食い違う部分がある場合はその点を指摘します。また、みなし残業の制度適用の解除ができる場合もあります。その際、本来の残業時間に対して、実際に過去に支払われた残業代が不足していれば、その分の差額を請求することができます。そこで、注意したいのが雇用契約書の交付がない、みなし残業代の金額または時間の明記がない場合です。この場合は、みなし残業制度自体が無効となります。無効になった場合、労働者はこれまでの全ての残業時間に対しての賃金の請求をすることができます。このようなことから、労働時間は自分自身でしっかりと管理することがポイントだといえるでしょう。 みなし残業制度をきちんと理解し、金額や時間の労働条件において不利益を被ること、残業によって健康を損なうような事態は未然に防ぎましょう。

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