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ノー残業デーの効果・メリットとデメリット・ポスターのポイント

経済

近年、日本では、決められた日に残業なしで定時で仕事を終わりにする「ノー残業デー」が徐々に定着しつつあります。ここでは、ノー残業デーがもたらすメリットとデメリットや、どのように職場で定着させることができるのかをご紹介します。

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そもそもノー残業デーとは?

ノー残業デーとは「残業をしないで、定時で帰りましょう。」と各企業が定めた日のことを言います。

どのくらいの企業でノー産業デーを実施しているの?

産労総合研究所の調査によると、時間外の労働時間を削減しようとしている企業の割合は83.2%で、そのうち64.2%の企業がノー残業デーを実施しているという結果になっています。つまり、このデータを基にすると、全体のうち53.4%の企業がノー残業デーで残業時間を削減しようと努めている事になります。電通社員の過労死が記憶に新しいですが、日本が社会全体として労働および残業時間の削減という流れになりつつあります。

何曜日がノー残業デーなの?

どの曜日をノー残業デーとするかは、各企業が決めることができますが、多くの企業では週の真ん中に当たる水曜日にノー残業デーを定めています。また、週に1日のみでなく、月に1回特定の日をノー残業デーと定めたり、週に2日以上をノー残業デーとしている企業も少数ながら存在します。

ノー残業デーの目的と効果は?

ノー残業デーの目的

ノー残業デーの目的として以下が挙げられます。 ・残業時間がもたらす過酷労働環境による健康被害の予防 ・残業代の削減 ・時間管理能力の向上 時間管理能力が向上することによって、ノー残業デー以外の残業時間が減れば、 残業による割増賃金を削減できるでしょう。

ノー残業デーの効果

実際にノー残業デーを導入したことによる効果には以下のことが挙げられます。 ・時間管理に対する意識の向上 ・労働時間が労働基準法が定める理想に近づく ・企業全体の労働者の健康状態の向上 ・従業員から見た企業の雇用形態への満足度が向上 ・残業代目的の非生産的な残業の削減 ・人材の確保 ノー残業デーは労働基準法が定める労働時間の規制である 「1日8時間、週40時間」の基準を満たすだけでなく、 従業員の仕事に対する意識が向上し会社全体が活性化するという効果もあるのです。

ノー残業デーのメリットは?

ノー残業デーによってもたらされるメリットを挙げてみましょう。

仕事の効率化

仕事の効率化

具体的な効率化の例としては ・定時までしか時間がないため、仕事を終わらせるために工夫をするようになり  残業時間が減り、人件費も削減できる。 ・残業がないという事実により、従業員の意識が向上し、仕事のクオリティが高まる。 ・従業員のオフィス滞在時間が残業時間の分だけ短くなり、電気代及び空調代が削減でき   る。 などがあります。終わらないと決めつけてその日の仕事を残業して終わらせるより、効率的かつメリハリのある働き方が従業員に浸透することを期待できます。一度働き方を効率化するとノー残業デー以外でも残業時間の削減が期待できます。

QOL (クオリティーオブライフ)の向上につながる

ノー残業デーによって削減された時間を、習い事や趣味に当てることができます。このことによって、ただ仕事の為に生きるという意識を変えて、プライベートな時間を確保できて、より充実した日々を送れるでしょう。働きながらも自分の時間を大切にすることでワークライフバランスが整えられます。実際、ノー残業デーの定着に伴い、都内では水曜日の夕方以降にスポーツジムに来る人が増えているようです。

スキルアップにつながる

ノー残業デーに仕事を終わらせようとすると、仕事の仕方を工夫しなければなりません。このことは、仕事面のみでなく、個人の思考のスキルアップに繋がります。

仕事に対する意識の向上と会社全体の活性化

ノー残業デーに残業をしないで定時で帰ることを達成できたという事は、他の曜日も工夫して効率良く働けば他の日も残業せずに業務を終えることができるのではないかという意識を従業員の間に芽生えさせます。つまり、個人の業務に対するコストパフォーマンスが上がることが期待できるのです。

ノー残業デーのデメリットは?

メリットだけではないノー残業デーのデメリットを紹介します。

管理職に負担がかかる可能性がある

ノー残業デーは残業なしといっても、管理職には適用されない場合があります。 つまり、従業員が残業なしで上がったことによって残された業務を管理職が請け負わなければならないとなると、管理職の負担はノー残業デーがない場合より大きくなります。

他の日の負担が大きくなる

ノー残業デーには仕事が終わっていなくても帰らないといけないため、結局終わっていない仕事を次の日に当ててノー残業デー以外の日の残業時間が長くなるという問題点も存在します。

ノー残業デーの形骸化

ノー残業デーと定められていても、実際名前だけ担っており、結局仕事が終わらないと、いつも通り残業をしてしまうというケースもあります。このような形骸化したノー残業デーには効果が期待できません。

急な仕事に対応できなくなる

ノー残業デーの導入により、その日の業務終了間近に依頼された急な仕事に対応することができなくなってしまう事もあります。この依頼を次の日に持ち越せたとしても、結局その日の仕事もあるため仕事量が増えてしまい残業せざるを得ません。このように、急な依頼に対応することに重点を置いている企業においては、日程調整をはばかるノー残業デーがデメリットと成り得るのです。

仕事に遅れが出る

その日の仕事が終わらず次の日に繰り越すことは、仕事が遅れてしまうことを意味します。個々の仕事が遅れると、全体として仕事のスピードが落ちることを意味します。

仕事を持ち帰ったり早朝出勤しなければならなくなる

ノー残業デーによって仕事が終わらなかったとすると、翌日に早朝出勤してその埋め合わせをしなければならないこともあります。これでは結局時間外労働となるので残業が早朝に移っただけです。また、終わらない仕事を結局その日家に持ち帰って終わらせると残業代が出ないのにノー残業デーに仕事をしてしまうという事態になります。

会社での付き合いが増える

皆が定時で上がることができるノー残業デーには、社員での飲み会などが増える可能性もあります。そこで、付き合いの飲み代を払うことが嫌な従業員も少なからず存在するでしょう。

ノー残業デーを職場に浸透させるには?

残業が当たり前な職場にノー残業デーを浸透させるには様々な工夫が必要です。

ポスターを描く時は目的とメリットを強調する

ポスターを描く時は目的とメリットを強調する

ポスターを貼りノー残業デーをアピールする時は目的とメリットを明記することで より説得力のあるものに仕上げましょう。 <目的> ・時間内に仕事を終わらせる工夫をすることで仕事の効率化につなげる ・労働時間を短縮し、過酷労働を防ぐ ・従業員の健康状態を向上させる ・電気代、空調代など設備費の削減 <メリット> ・勤務後のプライベートの充実 ・仕事の効率化に伴う個人のスキルの向上 ・環境問題に対する貢献

社内アナウンスにも工夫が必要

社内アナウンスでノー残業デーの徹底を試みる場合も工夫が必要です。 まず、前日から計画的に仕事をすることで残業をなくす目的で前日の就業開始直後と就業終了前に「明日はノー残業デーです」という旨のアナウンスをします。そして、ノー残業デー当日は、就業開始後と就業終了30分前に「本日はノー残業デーです。定時で仕事を終えるよう心がけましょう。」とアナウンスします。こまめにアナウンスすることでより、従業員にノー残業デーの存在が浸透します。

定期的にメールでノー残業デーをアピールする

定期的にメールでノー残業デーをアピールする

社内アナウンス、ポスターに加えて、メールを全員に送ることで、よりノー残業デーの大切さを主張できるでしょう。たとえば、週に1回水曜日をノー残業デーと定めているとしたら、前日と当日に「水曜日はノー残業デーです。」といった内容のメールを送りましょう。重ねて知らせることで、ノー残業デーに対する意識が高まるでしょう。

日本人の働きすぎを改善するきっかけに

外国と比べても日本人は働きすぎと言われています。その理由の一つに残業して仕事を終わらせることが当たり前と考える日本の風潮があります。仕事とプライベートのバランスであある「ワークライフバランス」を整えるためにもノー残業デーを有効活用してみてはいかがでしょうか?また、経営者の皆様は、経費削減、仕事の効率化、従業員および会社全体の効率化のためにもノー残業デーを導入してみてはいかがですか?

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