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できる営業マンの売上・訪問・アポ・案件のエクセル管理方法

営業

訪問・アポ・案件の管理から始まるビジネスモデルについて、営業管理の本質を述べ、エクセルを用いた営業の進捗・売上の管理方法を考察して「エクセルを用いたプロトタイプ」を設計し、営業管理ツールとして考えられるものを調べてみました。

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営業管理の目的は売上高と営業利益の拡大

営業マンからは別稿で述べた営業日報が提出され、売上高や営業利益の数値は毎月経理部から上がってくるとします。営業管理の仕事は、これらのデータをもとにして、営業予算を立て、営業マンにその実行を命じ、その進捗を監督して、予算を守らせることであり、その過程で営業日報から、営業マンの訪問・アポ・案件の管理状況を吸い上げて参考にします。 どんな事業かによってもその考え方は変わります。もし固定顧客がいる場合には、スタートポイントは営業マンの定期訪問によって営業マンが抱える案件ごとの確度となります。

電話営業から始まるビジネスモデルの場合

もし、スタートポイントが電話営業のビジネスモデルを考えると、その進捗は、別稿の「営業成績を上げる方法」で述べたように、次のように発展します。本稿ではこのビジネスモデルについて説明します。 (1) 訪問件数(←紹介件数) (2) 見積件数(←交渉件数) (3) 販売件数→売上高、利益、売上高利益率 つまり、アポ取りから訪問につながって、商品を紹介し、相手の理解を得て、見積書を受け取ってもらい、それから販売交渉に発展して、受注・納品し、代金を受領するというビジネスモデルにおいて、販売予算はどのように立てたらよいでしょうか。

営業管理は営業日報から始まる

営業マンから提出される営業日報はアポ取り以降の訪問営業に関するものと考えます。電話営業で10本に1本は訪問を受けてもらえて、その中の5件に1件は見積書を受け取ってもらえて、さらにその中の5件に1件は受注に至る場合、250本の電話営業に対して25件が訪問営業、そのうち1件が受注となることになります。 そして、年間の売上目標が2400万円の場合、月間の売上目標は200万円であり、1件あたりの平均受注金額が50万円であるとすると、月4件の受注が必要です。この場合、月4件の受注のためには、月1000本の電話営業と月100件の訪問営業が必要です。そして、月1000本の電話営業のためには1日50本程度の電話営業が必要です。さらに、月4件の受注のためには、4件の受注訪問と、その5倍の20件の見積訪問が必要です。そうすると、訪問件数は100件の新規訪問、20件の見積訪問、4件の受注訪問が最低限必要であり、複数回訪問が必要な場合も考えると、営業日報には毎日5~6件程度の訪問が必要になります。 この訪問の進捗状況を見る唯一の方法が営業日報です。 営業マンの能力の際もあれば、体調や家族の都合もあり、この訪問件数の変動はは大きく、商品の市場飽和の可能性や他社製品の動向によっては、自社新製品の開発の後押しも必要です。

営業日報データの集積

営業マンから提出される営業日報は、次のように変えた方が、営業マンは記入しやすいでしょう。

営業日報データの集積

[用件]の列を[新規][再度][見積][再度][受注]に入れ替えて、「○」をパソコン上で入力し、その集計結果を、日付と所属・氏名の行に合計しておきます。この集計は、COUNTIF関数を使って記述します。 =COUNTIF(AA$10:AB$29,"○")

訪問件数の確認のためのグラフ作成(1) データの転記

上段の、太枠で囲ったセル範囲を、次のワークシートにコピーします。この操作を繰り返すと、下のような第2のワークシートの左半分ができあがります。

訪問件数の確認のためのグラフ作成(1) データの転記

左半分は、営業日報を簡単に作ったので、2行分を1行に、2列分を1列に変換しなければなりません。この設定もエクセルの関数を使ってセルAK3に次のように記述し、他の列も同様に記述すればできますが、 =OFFSET($C$3,ROW(AK3)*2-6,COLUMN(AK3)-37) 若干むずかしいので詳細の説明は割愛します。また数値をすべて書き込むとみにくいので、この段階ではすべて同じ数値にしてあります。

訪問件数の確認のためのグラフ作成(2) 実際の訪問記録とグラフ作成

下図では、1カ月分の営業日報の数値を実際に近いものに入れ替えて、その累積値を中央の黄色い領域に算出してあります。そうすると、右下の折れ線グラフが得られます。その設定は、別稿の「営業成績を上げる方法」で述べたものとほぼ同じです。これで社員番号001の営業マンの1か月の営業活動内容が集積できました。

訪問件数の確認のためのグラフ作成(2) 実際の訪問記録とグラフ作成

グラフでは、新規・見積・受注の件数の累積値を表しています。そして、月間100件の新規訪問、20件の見積訪問、4件の受注訪問が最低限必要であり、これを表すのが3本の黒の斜めの破線です。これを基準線と呼びます。このグラフでは、営業日数22日目でこの訪問件数になるように破線を描いてあります。

訪問件数の確認のためのグラフ作成(3) 訪問記録の検証

新規・見積・受注の3本の折れ線グラフを、それぞれに対応する基準線と比較します。2017年1月は営業日数が少ないのですが、この訪問実績では、新規・見積・受注のいずれも、訪問実績が基準線より上にあるので、この社員番号001の営業マンの訪問実績には何の問題もないことがわかります。

訪問件数の確認のためのグラフ作成(4) 複数の営業マンの訪問記録の検証

今までのデータとグラフでは、1人の営業マンの訪問記録歯科検証できませんが、下図のように複数の訪問記録を1つのワークシートに転記しておくと、1つのセルO1の数値を書き換えるだけで、3人の営業マンの法典記録を1つのグラフに切り替えながら表示することができます。 そのためには、セルM3に次のように入力して、その内容を黄色いセル範囲にコピーするだけです。 =OFFSET(M3,0,3*$O$1-15,1,1) 下図では、みやすくするために3人のデータをすべて同じものにしてあります。実際にはこれらのデータがすべて、それぞれの営業日報の1日分のデータを、営業日数分コピーして、転記したものです。

訪問件数の確認のためのグラフ作成(4) 複数の営業マンの訪問記録の検証

営業管理ツールの考え方

上で説明した内容は、「営業日報から法典実績を検証する営業日報管理ツール」のプロトタイプです。入力端末を「パソコン上のEXCEL」として作ってみました。このプロトタイプがうまくいった理由は、エクセルのグラフ機能と関数機能が優れていたからです。 ツールの最善の開発方法は、このように、最も使いやすいものをエクセルでつくって、画面設計なども基本的には手作りして、その結果を専門業者に渡し、C++あるいはC#などで開発してもらう、というものでしょう。しかしこの場合には、数百万円レベルの費用がかかります。その上、いったん開発したものに手を加えるたびに同等レベルの費用がかかります。

最小コストの営業管理ツールの考え方

最小コストでの開発手法は、「EXCEL上のプロトタイプ」をどんどん精緻化し、開発過程を記録しながら、つねに最善のものとして維持していくことです。途中のデータ整理をアクセスに任せる方が効率が良いかもしれませんが、その連携部分の開発はあまり簡単ではありません。グラフ機能はエクセルがもっとも柔軟なので、「EXCEL内で完結した完成形」も1つの最適化の結果だと思います。

営業管理におすすめのツール

市販のツールの中にもし、「今欲しいもの」と同じものがあれば、これは素晴らしく幸運な話です。営業管理システムというと、最近はやりの「名刺管理システム」が数多く出ていますが、「訪問・アポ・案件の管理」となると数は少ないようです。次の2つが使い物になるかもしれません。 ○CRM/SFA eセールスマネージャー

○営業支援システム | クラウド型グループウェアJ-MOTTO

もっとおすすめの発展形

また「訪問・アポ・案件の管理」の営業管理ツールの発展形を考えれば、 ○名刺も管理できて ○入力端末はスマホで ○データは常にネットワーク上に保存されて ○結果はリアルタイムでパソコン上に表示できる というものでしょう。もしかすると市販ツールの中にこんなものが存在するかもしれません。なければ自主開発が必要で、その場合には1000万円の大台を超すかもしれません。

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