IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

失業保険は確定申告が必要?課税か非課税か・所得税の扱い

確定申告

失業保険の手当を受け取っていると、確定申告が必要となるか気になるところ。実は失業保険関係は基本的に非課税扱いで、確定申告の際は所得に含める必要はありません。ただし、年の途中で退職した方や再就職した方は、確定申告すると所得税が帰ってくるケースもあります!

更新日時:

失業保険の手当をもらっているときは確定申告をすべきか

前の会社を退職してから求職活動を行う場合、その間にいわゆる失業保険(正式には雇用保険)から手当が受け取れるのはご存知の方も多いですよね。 筆者も以前、転職の際に失業保険からの手当を受け取った経験があります。当時は自己都合による退職だったため待機期間が3か月ほどありましたが、その後失業保険による手当を受け取りました。 なお、その年は5月まで前の会社で勤務し、その後は転職活動を行ったままの状態で12月末を迎えました。

会社員の方であれば年末調整がありますので、会社に書類を提出するだけで1年間の所得に対する税金を精算し、払いすぎた分は戻ってきます。これは経験済みの方も多いのではないでしょうか? ですが年末の時点で再就職していない場合は年末調整はありませんので、翌年に自分で確定申告を行うことになります。 ただ、こういったケースで確定申告を行う際、気になったのが失業保険でもらった手当も所得として申告する必要があるのか?という点です。そこで、確定申告での失業保険の手当の扱いについてまとめました。

確定申告とは、年間の所得に対する税金を精算するために行う

まずは、確定申告をする目的を知っておきましょう。国税庁の確定申告ホームページでは、下記のように確定申告について説明しています。記載の通り、課税される所得がある方が基本的に対象になります。

所得税及び復興特別所得税の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とそれに対する所得税及び復興特別所得税の額を計算し、申告期限までに確定申告書を提出して、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金などとの過不足を精算する手続です

失業保険で受け取った手当は非課税扱い

失業保険にて受け取った失業手当は、雇用保険法の第十二条によると「租税その他の公課は、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として課することができない。」とあります。 つまり、原則として失業保険の手当は非課税の扱いとなります。そのため、1年間の収入が失業保険の手当のみという方であれば所得税はかかりませんので、確定申告を行う必要はありません。 ただし、1年の途中で退職した場合や再就職した場合、または失業中にアルバイトをした方など、1年間に失業保険の手当とあわせて他の収入があった方は、所得がありますので確定申告を行いましょう。

失業保険から受け取った再就職手当も非課税

失業保険というと、一般的には失業していて求職期間中にもらえる基本手当をイメージしますよね。ですが、他にもいくつか条件に当てはまれば受け取れるものがあります。 例えば、再就職した際に受け取れる再就職手当。こういった手当も失業保険から支払われるものですので、基本的に非課税です。なお、一部例外として課税対象の給付金もありうるので、不明な方はお住まいのエリアの税務署にお尋ねください。

なお、注意したいのは定年のときなど、退職時に受け取る退職金です。退職金は企業が支払うもので失業保険によって支払われるものではありませんので、基本的に課税対象になるとされています。

確定申告をすると、払いすぎた所得税が戻ってくる場合も

筆者のように1年の途中まで会社員として給与を受け取っていた場合は、確定申告をすることで払いすぎた税金(所得税)が戻ってくる場合もあります。 確定申告を行うことにより、いろいろな控除(控除とは所得から差し引くことのできる金額です)を適用できるためです。 例えば、筆者の場合は下記のような控除を確定申告の際に記載しました。1月から5月までは給与をもらっていたため、5が月分の給与が所得となります。 (失業保険は先ほど記載した通り非課税なので、確定申告の書類には記載しませんでした)

・基礎控除 ・扶養控除 ・社会保険料控除 ・医療費控除 ・寄付金控除(ふるさと納税) 所得の額とあわせてこうした控除を確定申告の際に記載したことにより、確定申告を行った後に所得税の精算が行われ、還付を受けることができました。 また、確定申告の結果により住民税の金額も変わりました。

再就職した場合は、自分で支払った社会保険料を確定申告

一方、失業中の方が1年の途中で再就職したケースもあります。1年の途中までは失業保険での手当を受け取っていたものの、年末の時点では会社員になっているというパターンです。 このような場合では、年末の時点に所属している会社にて年末調整を行うことも可能です。扶養控除や生命保険料控除については、年末調整によって控除が受けられます。

ただし、確定申告を自分で行ったほうがよいケースもあります。例えば、失業中に支払った国民健康保険料や国民年金の保険料。こうしたいわゆる「社会保険料」を控除する場合は、確定申告を行いましょう。 給与の場合はこうした社会保険料は会社側にてあらかじめ天引きされますが、失業中に自分で支払った分は自動的に税務署に連絡がいくわけではありません。筆者も失業保険を受け取っている間に自分で支払った社会保険料は確定申告に記載しました。

国税庁の確定申告特集ページを活用!

確定申告を実際に行ったことがある方はよくご存知だと思いますが、申告書を作成したり、必要な書類をそろえたりと結構手間のかかる作業ですよね。 ただ、最近ではパソコンで効率的に申告書を作成する方法もあります。国税庁のホームページでは、2016年分の確定申告特集ページが2017年1月4日からオープンしました。 国税庁のホームページでは、必要な数字を入力していくだけで自動的に計算し申告書を作成することができます。無料で利用でき、作成途中のデータを保存することも可能できて大変便利。 ただし、できあがった申告書を自分でプリントアウトして捺印後、提出会場まで持参するか、郵送する必要があります。

税務署に行かずに確定申告できる「e-Tax」

一方、インターネット経由で申告書の提出までオンラインでできる「e-Tax」というシステムも準備されています。ただし、「e-Tax」を利用するにはICカードリーダーを準備する必要があります。対応しているICカードリーダーを持っていない場合は、新たに購入しなければなりません。 ICカードリーダーは一旦購入すればその後は毎年利用できるメリットもありますが、失業中の状態がずっと続くかどうかはっきりしませんよね。 ひとまずは国税庁のホームページで申告書の作成まで行い、プリントアウトして提出するほうがおすすめです。なお、エリアによっては確定申告作成・提出会場が土日にもオープンしている場合もあります。 なお、郵送ではなく持参して提出したほうが、提出時に受領印を控えに押してもらえて安心できるというメリットもあります。

確定申告に必要なものを準備しておくのがコツ

2016年分の確定申告は所得税の場合、2017年3月15日までに提出することになっています。確定申告を行う予定の方は、できるだけ早めに必要な証明書などの整理をしておきましょう。 例えば、以下のようなものが確定申告の際に必要です。 ・会社員だったころの源泉徴収票(原本) ・社会保険料の支払い額がわかる証明書 ・医療費控除を受ける場合は、医療費の領収書 ・寄付金控除を受ける場合は、寄付金の証明書

確定申告にチャレンジ!

筆者は自己都合だったため失業保険の基本手当を受け取っていたのはおよそ4か月間でしたが、それでもそれなりの金額を受け取ることができました。 基本手当が受け取れる期間は、雇用保険に加入していた時期などによっても変わります。また、自己都合ではなくリストラなど会社都合で失業保険を受け取っている方は、さらに手当が出る日数も金額も多くなります。もらえる額が多ければ多いほど、基本手当が課税・非課税については、とても気になるところですよね。 冒頭でお伝えしたように、「失業保険から出る手当は課税されない」というのが基本ですが、ご紹介したように他に所得があれば確定申告をすることで支払った所得税の一部の還付が受けられるケースもあります。 なお、確定申告の期間中は税務署や提出会場で相談を受け付けている場合もありますし、税理士の相談会などのイベントを行っているケースもあります。不明な点はこうした専門家へご確認いただき、確定申告にチャレンジしてみてください!

関連タグ

アクセスランキング