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解雇予告されて受け入れる場合&拒否したい場合・予告なく解雇された場合の対処法

退職ノウハウ

皆さんは解雇予告とはどのようなものかご存知でしょうか。今回は、解雇予告とは何か、もし突然会社から解雇予告された場合どのように対応したらよいかについてまとめました。もしものために知っておくと必ず役立つ知識を厳選して書きました。

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解雇予告の意味

会社側が労働者を解雇する際に、労働者が解雇によって被る損害を軽減するために、あらかじめ解雇する旨を会社側から労働者に伝えるよう以下のように法律で定められています。これを解雇予告といいます。 「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも三十日前にその予告をしなければならない。」(※1)(労働基本法)

またのちに詳しく書きますが、解雇予告に必要な期間はその日数分の平均賃金を支払うことによって短縮することができます。例えば、解雇予告から解雇までの期間が20日の場合、10日分の平均賃金が支払われることになります。

解雇予告の義務には例外も存在する

一方で、以下のような場合で労働基準監督署長の認定を受けると解雇予告の必要はないとされています。 1. 天災事変その他やむを得ない事由。 2. 労働者の責に帰すべき事由(一般的には「懲戒解雇」事由に属するものに相当し、「普通解雇」には属さない。)(※2)

また、以下のような者に対しては解雇予告の義務はないとされます。 ・1ヶ月未満の日々雇い入れられる者。(民事上の予告義務もない) ・2ヶ月以内の期間を定め使用されるものでその期間を超えない者。(民法628条及び労働契約法17条による中途解約の民事責任は残る) ・季節業務に4ヶ月以内の期間を定め使用されるものでその期間を超えない者。(同上、民法628条) ・14日以内の試用期間中の者。(民法第627条の規定により、期間の定めのない雇用契約であれば民事上、使用者は2週間前に予告をしなければならない)(※2)

解雇予告された人が知っておくべきこと①解雇通知

解雇通知とは、会社側から労働者側へ解雇する旨を知らせる通知のことです。解雇通知の方法は法律では特に定められていないので、口頭でも文書でも問題ないということになります。しかし、解雇通知が口頭であった場合にも、必ず文書にして渡してもらうようにした方がよいです。その理由は、後で詳しく説明しますが、解雇予告手当を請求する際や、失業手当の給付を受ける際に証拠として必要になる場合があるためです。

次に、解雇通知を文書で受け取ったら次のことが明記されているかどうかを必ず確認しましょう。 ・会社名 ・代表者名 ・日付 ・解雇予定日 ・解雇理由 特に、解雇理由については正しく書かれているか確認することが重要になります。もし、離職票の離職理由が「自己都合退職」とされていた場合、失業手当の受給の際に不利になってしまいますが、解雇通知があれば解雇されたことを証明することができます。

解雇予告された人が知っておくべきこと②解雇証明

解雇予告を受けた労働者が、解雇の理由を明記した文書が必要になった場合、解雇証明を会社側に請求することができます。このとき会社側は滞りなく解雇証明を発行する義務があります。

解雇証明は解雇の正当性について検討したり、会社と争う際には証拠として必ず必要になりますが、解雇を受け入れるつもりでも、後で会社側に「解雇ではなく自己都合退職である」などと主張されることもあり得るので、請求しておいたほうがよいです。

解雇予告された人が知っておくべきこと③解雇予告手当

前にも述べたように、解雇予告は少なくとも30日前までには行われなければなりませんが、予告期間が必要な日数に満たない場合はその日数分の平均賃金を支払わなければなりません。この手当てが、解雇予告手当です。

解雇予告手当は必ずしも会社側から通知されるとは限らず、解雇予告手当のことを知らない経営者も存在します。そのような場合は自分から請求することが必要になります。請求の際には、解雇されたことと、解雇予告期間などを証明できる文書などを用意しておくようにしましょう。必要があれば、弁護士に相談すると適切に解雇予告手当を請求することができます。

解雇予告手当の算定方法

解雇予告手当は解雇予告期間が30日以上であった場合には支払いの義務はありません。30日に満たなかった場合は、満たなかった日数分の解雇予告手当が支払われます。ここで、解雇予告手当の1日分とは、一日当たりの平均賃金となります。

一日当たりの平均賃金は以下の式で算出されます。 (解雇の直前3か月に支払われた賃金総額)÷(3か月の総日数) よって解雇予告手当は以下です。 (一日当たりの平均賃金)×(不足する予告期間の日数)

ただし、残業代や役職手当は賃金に含まれますが、賞与(ボーナス)はここでは含まれないことに注意が必要です。

解雇予告されたあとにすること①まずは解雇の正当性について検討する

解雇予告されたときまず最初にすべきことは、解雇の理由が明記された文書を会社側に請求することです。解雇の根拠となる就業規則の写しが手元にない場合はそちらも請求した方がよいです。解雇証明の請求が遅れると、後付けの理由も書き加えられてしまうこともあるので請求は速やかに行いましょう。

会社側から解雇の理由が明記された文書を受け取ったら、次は解雇の正当性について検討します。労働契約法には以下のように書かれています。 「解雇は、客観的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」(※3)

一方で、このような観点から解雇が妥当であるのかどうか判断することは、一般の人には難しいことです。よって弁護士に相談するのが最良な方法です。相談は遅くなってしまうとそれだけその後の選択肢が狭まってしまうので、できるだけ早い方がよいです。多くの弁護士が相談自体は無料で行っています。

解雇予告されたあとにすること②受け入れる場合

解雇を受け入れる場合は、まず解雇証明を受け取ったうえで退職の理由が「自己都合」ではなく、「会社都合」となっていることを確認し、もし「自己都合」となっていた場合は訂正を要求しましょう。

そのあとは、前述した、支払われるべき解雇予告手当はないかどうかの確認をしましょう。

解雇予告されたあとにすること③拒否する場合

解雇を拒否した場合は、解雇の理由が明記された文書を会社側に発行してもらい、それを持って速やかに弁護士に相談に行きましょう。弁護士と相談し、解雇が不当なものだといいうると判断された場合、労働者側に取り得る行動としては以下のようなものがあります。 1.労働基準監督署に相談する 2.都道府県労働局にあっせんの申請をする 3.労働組合に相談する 4.労働審判を申し立てる 5.訴訟をする (※4) もちろんこのうちすべてを行わなければいけないわけではありませんし、弁護士を代理人とせず個人で行うことも可能です。

解雇を拒否したいという場合は、上で述べたような方法によって会社側と争うことになりますが、その場合の争い方には次の二通りがあります。 ①解雇が無効であることを主張する ②不当解雇に対する賠償金を請求する ※②に関してはあらゆる不当解雇に対して賠償金が請求できるわけではないので注意が必要です。

また、具体的に不当解雇にあたるケースには以下のようなものがあります。 ・産休中の女性に対する解雇 ・労働組合員であることを理由とする解雇 ・女性労働者が結婚・妊娠・出産したこと等を理由とする解雇 ・気に入らないという理由のみで解雇する場合 ・勤務成績が他の従業員の平均的水準に達していないという理由のみで解雇する場合 ・軽微な職務怠慢のみを理由として解雇する場合 ・アルバイトだからというだけで理由もなく解雇された場合 (※5) 上で述べたようなことが解雇の理由となっている場合は、解雇が不当であるという主張が受け入れられる見込みがあります。

まとめ

いかがだったでしょうか。解雇予告された場合でも、するべきことを把握しており迅速に対応することができれば、そうでない場合に比べて格段に有利になります。もし、突然解雇予告されてしまったという場合もあわてず今回紹介したことをぜひ参考にしてください。

※1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも三十日前にその予告をしなければならない。

※2 1. 天災事変その他やむを得ない事由。2. 労働者の責に帰すべき事由(一般的には「懲戒解雇」事由に属するものに相当し、「普通解雇」には属さない。)・1ヶ月未満の日々雇い入れられる者。(民事上の予告義務もない) ・2ヶ月以内の期間を定め使用されるものでその期間を超えない者。(民法628条及び労働契約法17条による中途解約の民事責任は残る) ・季節業務に4ヶ月以内の期間を定め使用されるものでその期間を超えない者。(同上、民法628条) ・14日以内の試用期間中の者。(民法第627条の規定により、期間の定めのない雇用契約であれば民事上、使用者は2週間前に予告をしなければならない)

※3 解雇は、客観的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする

※4 1.労働基準監督署に相談する 2.都道府県労働局にあっせんの申請をする 3.労働組合に相談する 4.労働審判を申し立てる 5.訴訟をする

※5 ・産休中の女性に対する解雇 ・労働組合員であることを理由とする解雇 ・女性労働者が結婚・妊娠・出産したこと等を理由とする解雇 ・気に入らないという理由のみで解雇する場合 ・勤務成績が他の従業員の平均的水準に達していないという理由のみで解雇する場合 ・軽微な職務怠慢のみを理由として解雇する場合 ・アルバイトだからというだけで理由もなく解雇された場合

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