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懲戒免職とは?懲戒解雇とは?2つの違い・退職金の扱い

退職ノウハウ

ニュースや新聞などで「懲戒免職」や「懲戒解雇」という言葉を耳にすることがあるかと思います。しかし、懲戒免職と懲戒解雇は何がちがうのかを正確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。このページではこの2つのちがいをご紹介し、対象法とその後についてまとめます。

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解雇の種類3つ|整理解雇・普通解雇・懲戒解雇

解雇には、以下の3つの場合が考えられます。 会社都合による「解雇」と「懲戒解雇」ではその意味合いは大きく異なります。 まずは3つのケースについてご紹介いたします。

「整理解雇」とは

業績の悪化などによる企業の雇用調整施作としての解雇のことを意味します。整理解雇の場合には、30日前までに解雇の予告ををするか、予告を行わず解雇する場合であれば最低30日分の平均賃金を、解雇予告手当として支払う必要があります。 それでは、30日前までに予告ができない場合はどうなるのでしょうか。 例えば20日前に予告した場合であれば、企業は10日分日数が足りないので、10日分の賃金を支払う必要があります。

「普通解雇」とは

就業規則に書いてある解雇事由に該当する場合が普通解雇にあたります。 勤務成績が著しく悪かったり、就業を継続することが困難になった場合の解雇をいいます。 ただし、この場合の「解雇の事由」は、就業規則に列挙されてあるものである必要があります。 (労基法89条3号) 単に成績不良ということだけではなく、企業経営に支障を来すなどして、企業から排除される程度にまで達していることが必要とされています。 この普通解雇の場合であっても整理解雇と同様に、30日前までに解雇の予告を行うか、最低30日分の平均賃金を解雇予告手当として支払う必要があります。

「懲戒解雇」とは

3つの「解雇」の中で最も厳しい処分が「懲戒解雇」になります。 罪を犯して逮捕されたり、著しく企業の名誉を失墜させたことなどに対する「懲戒処分」として行われる解雇のことをいいます。 この懲戒解雇の場合は、「懲戒処分」の極刑であるとされ、先の2種類の解雇ではあった解雇予告も必要なく、解雇予告手当の支払い義務もないとされます。 即時に実行することができます。 しかし、一般的には懲戒解雇は会社の一存のみでは決めがたいとされています。 解雇に当たる労働者の立場を守るために、労働基準観察署が通達を出しています。 この懲戒解雇が「懲戒処分」の極刑であるとのことですが、そもそも「懲戒」とはどういう意味があるのか気になるところです。 次に「懲戒」の意味についてご紹介いたします。

懲戒解雇に該当する例

経歴詐称

採用された際の経歴が虚偽であった場合は懲戒解雇になります。 採用に必要な条件を満たしていないのにも関わらず、採用基準を満たしていると嘘をついたことになるからです。 主な経歴詐称の理由としては、学歴詐称や以前の職歴を偽っていた場合、資格を取得していないのに取得していると偽っていた場合などが挙げられます。 期限切れの資格を今現在も有効であると偽ることも経歴詐称に該当するので注意が必要です。

職務怠慢等

この場合はよく裁判例にもあがっています。 懲戒解雇が不当であるという申立てが起こりやすいからです。 無断欠勤を繰り返した場合が該当します。 2週間以上正当な理由なく無断で休んでいる場合、及び出勤する意思がない場合などは該当すると言えるでしょう。

職場で犯罪を犯した場合

職場での犯罪は著しく企業の名誉を失墜させることになります。 同僚との喧嘩により傷害事件に発展した等であっても、該当する可能性がありますので職場内でのトラブルには注意が必要です。 もちろん、横領なども職場内での犯罪に該当し懲戒解雇の事由となります。

賭博問題・違法賭け事など

先日、「野球賭博」が問題になりニュースでも大きく取り上げられていました。 職場で賭博行為及び違法な賭け事をすることは懲戒解雇の対象となります。 仲間同士で、金額が少ないからと気軽な気持ちで賭博行為を行うと対象になる場合があるので注意しましょう。

職場の風紀を著しく乱す行為

いわゆる「セクハラ」などがこれに該当します。 部下を励ますつもりで肩を触ったなどであっても、相手が不快に感じてしまえばセクハラに該当する可能性があります。 異性の社員と接する際には相手が不快に感じるような行動でないか注意しましょう。

懲戒解雇に該当する具体例についてご紹介いたしました。 懲戒処分という会社からのいわばペナルティーのなかで最も重い「懲戒解雇」。 万が一なってしまった場合にはその後大きな社会的制裁を受けることになります。 本当に懲戒解雇に該当するのであろうかきちんと考える必要があります。 次に、懲戒解雇と言われてしまった場合の対処法についてご紹介します。

懲戒解雇時に確認すべき点

懲戒解雇時に確認すべき点

懲戒解雇に対して不当解雇であるという裁判はよく事例として出てきます。 それだけ、懲戒解雇は明確な基準がないというのが現状です。 懲戒解雇だと言われてしまってもそれが不当である場合もよくあるというわけです。 その際に確認しておきたいいくつかのことをご紹介します。

就業規則を確認する

懲戒解雇の事由については一般的には就業規則内に記載されていることかと思います。 社会保険労務士が介入している企業ではあまりありませんが、極端な話業務上で横領を行ったとしても就業規則内に「刑事犯罪に該当する行為を行った場合には懲戒解雇とする」のような記載がない場合は仮に横領事件を起こしたとしても懲戒解雇することはできないということになります。 就業規則や雇用契約にこのような記載が明記されていない場合は極端な話ではありますが、規約上刑事事件を起こしたとしても懲戒解雇はできないということになります。 そんなことあるのか?と思われるかもしれませんが従業員数10人以下の企業では就業規則の作成義務がないため起こる可能性があります。 今一度、就業規則を確認しておきましょう。

解雇の合理的理由

懲戒処分の中で最も重い「懲戒解雇」ですので処分されるにはそれなりの理由が必要となってきます。 懲戒解雇に該当する合理的理由とは「対象者の行為が企業秩序を著しく乱す行為であったか」ということが重要になってきます。 就業規則に記載されている解雇事由であれば「普通解雇」に相当する可能性もあるわけですので、「著しく乱す行為」であったかが注目すべき点です。 例えば一時的に著しく会社に不利益を与えた事例であったとしても1ヶ月後には不利益が改善される見込みがある場合などであれば該当しない可能性もあり、懲戒解雇に相当する理由が棄却されることもありえます。

「解雇理由証明書」の発行を申請する

この「解雇理由証明書」は懲戒解雇に限らず全ての「解雇」で発行を依頼することができます。 再就職する際に履歴書の職務経歴の欄で「一身上の都合により退職」と「解雇」では次の就職先に影響があります。 その為、企業都合による解雇の場合に再就職に役立つとしてこの「解雇理由証明書」の発行を申請するわけです。 「懲戒解雇」でこの「解雇理由証明書」を発行申請した場合は企業側は、なぜ「懲戒解雇」になったかを記載して発行する義務があります。 その為、自分がなぜ「懲戒解雇」になったかを明確な理由で文章で把握することができます。 その際に、内容によっては懲戒解雇では処分が重すぎることから不当であるという申立てを行えることもあります。 ただし、この場合には弁護士に相談して行う必要が出てくるでしょう。

懲戒解雇時の【退職金の扱い】

懲戒解雇となった場合の退職金に関しては、各企業の退職金制度により異なります。 退職金規定などに明記されている場合があります。 懲戒解雇となった事由により、退職金不支給になったり減給になることがあります。

不当な懲戒解雇であった場合の対処法

「解雇だ!」と言われた場合にそれが「普通解雇」であるのか「懲戒解雇」であるのか口頭ではなかなかわかりづらい面があると思います。 解雇理由によっても大きく異なります。その為必ず解雇する場合は書面で通知することをお願いしましょう。 普通解雇に該当するのか、懲戒解雇なのかによってもその後の再就職など社会的影響力が大きく異なってきますのでしっかりと確認しておく必要があります。 また、懲戒解雇は労働者としては今後別の場所で働いていく上でも大きな足かせとなってくる非常に重い処分です。 その為、不当な解雇であると考える場合は、弁護士に相談するなど法律のプロに任せることが一番であると考えます。

「懲戒解雇」が「懲戒処分」の中で最も重い処分であること、その後の対応についてご紹介いたしました。 それでは、もう一つニュースなどでよく耳にする「懲戒免職」と懲戒解雇とでは意味合いがどのように変わってくるのでしょうか。

懲戒免職とは

懲戒免職とは、公務員が重大な過ちを犯した場合に、職を辞めさせ、公務員としての身分を剥奪することをいう。

「懲戒解雇」と「懲戒免職」の違い

懲戒解雇と懲戒免職は実は意味合いとしては同じです。 懲戒解雇が民間企業で懲戒処分となった場合に最も重い処分として「懲戒解雇」になります。一方懲戒免職は、国家公務員や地方公務員など「公務員」が問題行動を起こした場合に使われる言葉になります。

懲戒免職時の退職金

公務員が懲戒免職になった場合であっても退職金は支給制限を受けます。 国家公務員退職手当法には以下のような記載があります。

(懲戒免職等処分を受けた場合等の退職手当の支給制限) 第十二条  退職をした者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者(当該退職をした者が死亡したときは、当該退職に係る一般の退職手当等の額の支払を受ける権利を承継した者)に対し、当該退職をした者が占めていた職の職務及び責任、当該退職をした者が行つた非違の内容及び程度、当該非違が公務に対する国民の信頼に及ぼす影響その他の政令で定める事情を勘案して、当該一般の退職手当等の全部又は一部を支給しないこととする処分を行うことができる。

退職金の支払いを制限された場合には不服申し立てが可能

懲戒免職や退職金支給制限を受けた場合に雇用主である行政機関に対して不服申し立てを行うことができます。

懲戒解雇・懲戒免職後の再就職

懲戒解雇や懲戒免職になってしまった場合に、再就職で問題になるのではないかと心配になるかと思います。 現状としては新しい就職先が懲戒解雇や懲戒免職を受けた企業に確認するというのは個人情報保護やプライバシーの兼ね合いもあり難しいのが現状です。 しかし、やはり事実は事実として次の職場に誠意を持って伝える必要があるのでしょう。 どのような場面で懲戒解雇や懲戒免職になったことがわかる可能性があるのでしょうか。最後に確認しておきましょう。

再就職にお困りな方は転職エージェントに相談

「不当な解雇にあった...」 「今の職場が合わない...」 「再就職を目指したい...」 そんな悩みを抱えている人は、転職エージェントに相談してみましょう! どの転職エージェントを使えばわからないという人は、口コミから調べた転職エージェントランキングをチェックしてみましょう!

退職時に渡される「離職票」には記載される

退職時に渡される「離職票」には離職理由が記載されます。 どのような理由でその人が離職したかを記載する必要があるからです。 離職票には、懲戒解雇や懲戒免職となった場合には「重責解雇」と書かれます。 前職で何か問題があったことが明らかになる記載です。 しかし、この離職票は失業保険を受給する時にハローワークに提出するものとなりますので離職票を直接次の転職先の企業が見ることはありません。

離職理由を偽ると再び経歴詐称になる可能性

転職する際には「履歴書」や「職務経歴書」を提出することと思います。 この中では離職理由を記載します。 自己都合で離職した場合には「一身上の都合により退職」と書けますが、懲戒処分による離職では書くことができません。 もし、虚偽の履歴書を作成して就業したことが万が一わかった場合には再び経歴詐称となるため、懲戒解雇や懲戒免職の対象となってしまいます。

まとめ

一度、懲戒解雇や懲戒免職となってしまうと、再就職は困難を極めることとなります。 懲戒解雇や懲戒免職となってしまうという場合には、就業規則や労働組合などにもきちんと相談し、不当であれば諦めずに弁護士も交えて交渉する必要があります。

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