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「賃金台帳」と「給与明細」の違い・自社作成と専門家への依頼どちらにすべきか

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賃金台帳とは何なのか?給与明細と何が違うのか?どうやって作るのか?給与明細との違いに触れながら賃金台帳の作成すべき項目やポイントを紹介します。台帳作成を考える企業様、作成方法がわからない方、作成を依頼しようとする方は必見です。

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①賃金台帳とは法定3帳簿の一つ

賃金台帳とは法定3帳簿の一つです。 法律で事業所に設置が義務付けられた3帳簿を法定3帳簿と呼んでいます。 ① 労働者名簿(労働基準法107条) 使用者は各事業場ごとに労働者名簿を各労働者について調製し、労働者の氏名、生年月日、履歴その他厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。        ②賃金台帳(労働基準法108条) 使用者は各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金 の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなけれ ばならない。     ③出勤簿(労働基準法108条 則54条) 記載事項として、労働日数、労働時間数、時間外労働・休日労働・深夜労働を行った時間数が定められています。 会社は労働者の労働時間数等を把握することが義務付けられており、出勤簿はこの労働時間数等を確認するための帳簿です。 上記②の法定帳簿が賃金台帳として事業者に作成と保存が義務付けられています。 上記三点の書類は労働基準監督署がチェックする書類となります。 適切に管理、保存をして労働基準監督署の要請があった場合にはいつでも提出出来るようにしておかなければなりません。 すぐに開示できる場合には電子媒体に保存しておいても問題ありません。 電子媒体での保存方法(e-文書省令第4条第1項) ①作成された電磁的記録を電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等をもって調製するファイルにより保存する方法 ②書面をスキャナ等で読み取ってできた電磁的記録を電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等をもって調製するファイルにより保存する方法 ①がエクセル、ワードを使用しての作成や保存方法。②が紙をスキャナーなどで読み込んで保存する方法です。

②給与明細とはその名の通り給与の明細

給与明細とはその名の通り給与の明細です。 大きく分けると以下の4項目が記載されています。 勤怠・・・勤務日数や勤務時間 支給・・・基本給など支払われるお金 控除・・・社会保険料や税金など控除されるお金 その他・・・年末調整などで引かれたり還付を受けるお金 給与明細は紙で渡されますが、電子化されているところもあります。 給与明細は紙で渡すと従業員数や会社の規模によってはコストがかかるからです。 エコの観点からも電子化は望ましいところです。 また、web版でも可能です。 労働基準法上では給与明細は従業員に対して発行する義務はありません。 ただし、所得税法、健康保険法、厚生年金保険法に定めがあります。 また、会社が給与明細を発行しておらず、従業員が会社に対して発行を求めた場合は直ちに会社側に発行する義務が生じます。 給与明細にもそれなりに注意を払う必要があります。

③賃金台帳と給与明細の明確な区分は8種項目

賃金台帳として認められるためには以下の8種項目が記載されていなければなりません。 1.氏名 2.性別 3.何月の給与か 4.労働日数 5.労働時間数 6.残業時間、休日、深夜労働時間数 7.基本給、手当、その他の賃金ごとの金額 8.税金など控除される金額 これは労働基準法108条で定められています。 他方、給与明細に関しては8種項目全てが記載されてなくても明細として使用可能です。

注意点は義務化されていること

賃金台帳は作成と保存が義務とされています。正社員だけでなく、契約社員、パートタイマー、アルバイト、日雇い労働者などすべての従業員のものを「事業所ごとに」「賃金の支払いのたびに」作成しなければなりません。保存義務は3年間となっています。 作成や保存を怠った場合は労働基準監督署から指導や罰則が科されることがあります。

④給与明細=賃金台帳として使えるか分からない

給与明細を賃金台帳として使用するという考えもあります。 しかし、一般的な給与明細では8種項目すべてが記載されているとは限らないので注意が必要です。 そして、社会保険の手続き、雇用保険の手続きにおいて、法定3帳簿である賃金台帳は提示を求められ、作成と保存がなされていないと従業員の雇用や退職に伴う資格取得・喪失の手続きや給付の手続きができなくなります。慎重に検討しましょう。 賃金台帳として給与明細を使用したが賃金台帳としての要件を満たしてなかったということはあってはならないことです。

⑤作成方法を検討する

作成方法としてはおよそ以下の二通りがあります。 ①自社で作成 ②専門家に依頼 以下に作成方法や自社で作成した場合と専門家に依頼した場合のメリットやデメリットを挙げてみました。

⑥自社で作成する方法

インターネットが発達した現在では無料テンプレートや帳簿作成ソフトがあります。テンプレートや帳簿作成ソフトを使用して賃金台帳や給与明細を作ることは可能です。 インターネットの検索エンジンを使って検索をかけてみてもいいかもしれません。 専門家によってはホームページで賃金台帳や給与明細の作り方を公開している場合もありますし、書籍も多くあります。参考にすべき情報はたくさんあるのです。

⑦専門家に依頼する方法~どの専門家に依頼すべきか

賃金台帳の作成を専門家に依頼する方法もあります。 賃金台帳を作成する専門家とはどんな職業なのか?とわからない方もいるかと思います。 そこで、依頼すべき専門家は労務や年金のスペシャリストである社会保険労務士です。 社会保険労務士とは、およそ企業が運営していくうえで、従業員の給与計算や労働基準監督署に提出する書類を作成してくれます。 企業運営や労務管理のコンサルタントとして活躍する実務家もたくさんいるのです。

⑧自社作成のメリットとデメリット

自社作成のメリット

自社作成のメリットは費用の節約です。作成に時間をかける余裕があり、調べることに対して抵抗がなく知識に自信があるなら自社で賃金台帳の作成をしてもいいでしょう。

自社作成のデメリット

自社作成のデメリットとしては ①時間がかかる ②知識がない場合不安が残ってしまう ③書類不備の場合ペナルティーを受ける可能性がある ①については知識が何もない状態では調べることに時間がかかってしまいます。従業員数が多い場合は管理するのもかなり大変です。 ②については専門家に依頼しないとわからないことがあった場合自分で考えて結論を出さなければいけません。自分で管理する場合苦悩や不安はつきものです。 ③についてはペナルティーも完全に自己責任になります。本業とは別のところでストレスがかかってきます。 以上三点があげられます。従業員数が多い場合は作成も大変になってきます。管理する量も考えましょう。

⑨専門家に依頼した場合のメリットとデメリット

専門家に依頼するメリット

専門家に依頼するメリットとして以下のようなことがあげられます ①時間の節約 ②専門知識を借りることが可能 ③給与計算や補助金、助成金についてアドバイスを受けられる ①についてはやはり大きなメリットです。時間を作り他のことに時間を有効に活用できます。 ②③については専門家なら賃金台帳の作成以外にも業務を行っています。ただ賃金台帳を作成するだけでなく、コンサルを受けることで売り上げを伸ばしたり経費を抑えることが可能です。 以上3点が専門家に依頼する大きなメリットと言えるでしょう。

専門家に依頼するデメリット

専門家に依頼した場合のデメリットは大きく二つあります ①費用が掛かる ②依頼した社労士にも専門分野として得意不得意があるため相性が悪い場合がある ①については、やはり専門家に依頼する場合の費用はそれなりにかかってきます。顧問契約を結んだ場合は月々固定費がかかるのでどれくらい投資するのか検討しましょう。 ②については、社労士にも得意分野や不得意分野があります。依頼して投資した分のリターンがあるかわかりません。 以上二点に注意して専門家に依頼すべきか検討しましょう。

⑩終わりに

記事を読んでみていかがだったでしょうか?賃金台帳と給与明細の違いから作成すべきポイントや専門家に依頼した場合等紹介させていただきました。読んでみて参考になれば幸いです。よく調べて適切な賃金台帳や給与明細を作って経営を成功させてくださいね。

地味な仕事の連続。全然スキルが付かない。

ビジネスマナーを身につけて先方や上司に気を使い、誰でもできる事務処理を「ハイ」と引き受ける毎日。雑用や地味な仕事の連続で、本当にやりたい仕事をやらせてもらえないビジネスマンは多いです。 「ほかにやりたい仕事がある」「幅広い経験・知識を積みたい」という気持ちは、特に多い転職のきっかけになっています。転職はタイミングや時期の影響でも、有利・不利が大きく別れるので、転職予定がなくても「転職を考えること」「転職を知っておくこと」は重要です。 ほかの人の転職のきっかけ、ベストな転職タイミングが気になるかたは、下記の記事も合わせて読んでみてください。 ■記事タイトル 20代の転職成功方法|転職理由3つ・新卒入社3年以内の転職割合・20代の強み

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