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フレックスタイム制とはどんな制度なのか?従業員のメリットを解説

更新日:2024年04月23日

社会人常識

「フレックスタイム制」についてご存じでしょうか。本記事では、フレックスタイム制の概要やフレックスタイム制のある企業で働くことのメリット・デメリットなどについて紹介しています。フレックスタイム制のある企業への就職や導入を考えている場合はぜひご覧ください。

従業員にとってのフレックスタイム制のメリット

フレックスタイム制は、従業員のために法改正で生まれた働き方であるため、フレックスタイム制を導入することで、従業員にとっても多くのメリットがあるでしょう。 ここからは、フレックスタイム制を導入している企業で働くことで従業員にはどんなメリットが期待できるのかを紹介して行きます。

  • プライベートのスケジュールを組みやすい
  • 自分で出社時間や退社時間を決めることができる
  • 通勤時間のピーク時間を避けることができる

プライベートのスケジュールを組みやすい

従来通りの働き方であればプライベートで出かけたい日に仕事があっても、早退するか有給をとって出かけるかという選択肢しかありませんでした。 しかし、フレックスタイム制であれば出社時間や退社時間を自分で決められるため、プライベートのスケジュールを組みやすくなるでしょう。 また、プライベートを優先したスケジュールを立てていても仕事に影響しないため、ワークライフバランスが向上できるでしょう。 現代では仕事第一、出世第一と考える人よりも、プライベートの時間を大切にしたい人が増えてきています。とくに20代・30代にその傾向が強いでしょう。 仕事とプライベートどちらも充実させたい、メリハリをつけたい従業員にとって、どちらも優先できる仕組みになっているのがフレックスタイム制の大きなメリットと言えます。

自分で出社時間や退社時間を決めることができる

従来の働き方では従業員が全員同じ時間に出社していました。朝早く起きるのが苦手な人はそれが辛いという場合もありますが、フレックスタイム制であれば自分のペースを崩すことなく万全のパフォーマンスで仕事に臨めます。 プライベートで出かけたい用事があっても勤務時間が終わってからだと遅い、というような場合もあるでしょう。フレックスタイム制であれば、自分の退社時間を定められた範囲内で決められるため、その日だけ早く帰ってプライべートを楽しむ、といったことが可能になります。 また、共働きでどちらかが子どもの送り迎えをしなければならないような場合も、フレックスタイム制であれば出社時間を遅らせたり、退社時間を早めたりして送り迎えができます。

通勤時間のピーク時間を避けることができる

首都圏または都市部では、毎朝通勤ラッシュが起きることがよく知られているでしょう。そしてこの通勤ラッシュは、朝は7時半から9時頃に起こりやすくなっています。これは、多くの人がこの時間帯に出社時間を迎えていることが原因で、駅や電車に人が殺到してしまうためです。 近年では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり通勤時間のピークは緩和傾向にありますが、それまでは特定の路線で混雑率が180%を超えていました。現在は混雑率こそ少し改善していますが、それでも通勤のピーク時間は存在します。 通勤のピーク時間を避けて出社や退社できれば、混雑の中で疲れたり嫌な思いをしたりして出社する必要がなく、万全の状態で仕事が始められるでしょう。 満員電車に乗ることが避けられれば、通勤時間に資格取得のための勉強をしたり、自分の好きなことをしたりする時間もできます。 通勤時間の満員電車に乗りたくない人にとっては、通勤時間をずらして出社・退社できることは大きなメリットになるでしょう。 出典・参照: 三大都市圏で輸送人員は微増、東京圏混雑率は横ばい~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(平成30年度実績)~|国土交通省

フレックスタイム制を導入している企業で働くデメリット

フレックスタイム制を導入した企業では、メリットだけでなくデメリットもあります。 メリットばかりに目を向けてフレックスタイム制を導入している企業で働けば、思わぬデメリットが見つかってトラブルになったり、ミスマッチが起きたりする場合もあるでしょう。 以下では、フレックスタイム制を導入している企業で働くデメリットを紹介します。 フレックスタイム制の導入を考えている、すでにフレックスタイム制を導入している企業で働くことを検討している場合は、メリットと共にデメリットについても把握した上で検討しましょう。

  • コミュニケーションが少ない可能性がある
  • 退社後に仕事の連絡が入ることがある

コミュニケーションが少ない可能性がある

フレックスタイム制の企業では全てフレキシブルタイムか、フレキシブルタイムとコアタイムの併用で運用しています。もし全ての時間がフレキシブルタイムだった場合は、社員全員または部署内の人員が全員揃う時間が、ほとんどない可能性が出てきます。 また、自分が出社していても相手が出社しているとは限らないため、コミュニケーションに問題が起きる場合もあるでしょう。相手が出社していなければ、連絡を取りたくてもメモや伝言を残すしかありません。 このように相手が上司や同僚であっても、お互いの出社・退社のタイミングによっては、すぐにすむような話でも翌日になるといったデメリットが生じます。細かい報告や相談といったコミュニケーションをとる機会も、少なくなってしまうでしょう。

退社後に仕事の連絡が入ることがある

フレックスタイム制の企業で働いた場合、自分の仕事を終えて退社した後も、仕事の連絡が入る可能性があるでしょう。 自分は退社していても、相手が仕事中で急ぎの要件があった場合、仕事の時間ではないのに仕事の連絡が入ってくることがあります。 これは、営業のように社外の人とのコミュニケーションが多い場合にも起こりやすいデメリットです。社外の人の勤務時間と自分の勤務時間が同じとは限らないため、営業先からの電話がプライベートの時間でもかかってくる可能性があります。 また、相手の仕事時間に合わせてアポイントを入れる際は、自分が予定している勤務時間外に入れられてしまうようなこともあるでしょう。 フレックスタイム制はプライベートのスケジュールを充実させやすいメリットがありますが、職種や状況によってはプライベートの時間帯でも仕事の対応をせざるをえない事態になることは、大きなデメリットでしょう。

フレックスタイム制だと残業代はもらえるの?

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初回公開日:2023年05月23日

記載されている内容は2023年05月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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