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更新日:2024年10月20日
国民的作家である宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は、誰もが一度は聞いたことがある詩ですが、その背景には賢治の考え方や生き方があります。この記事では「雨ニモマケズ」にまつわる謎や論争について触れました。また賢治の他の代表作も紹介しています。
「雨ニモマケズ」は、賢治の憧れた理想像を表現していると言われています。それは、謙虚で自己犠牲の精神を持った人だと思われますが、実は「雨ニモマケズ」にはモデルになった人物がいると考えられています。 ここではそのモデルと思われる人物についてみていきましょう。
「雨ニモマケズ」は「ミンナニデクノボートヨバレ/ホメラレモセズ/クニモサレズ/サウイフモノニ/ワタシハナリタイ」で終わっています。 「デクノボー」は役に立たない人のことです。「デクノボウ」は「木偶の坊」、つまり木の人形です。木の人形のように無能であるという意味だと思われます。 なぜ賢治は「デクノボー」と呼ばれたかったのか。「雨ニモマケズ」は深く考えるきっかけをくれる詩といえるのではないでしょうか。
「雨ニモマケズ」のモデルは1877年生まれの斎藤宗次郎という人物だと考えられています。 斎藤宗次郎は若いころ、キリスト教の洗礼を受けます。その当時のキリスト教は社会的に認められておらず、斎藤宗次郎はそれゆえの迫害に遭いました。しかし信仰を失うことなく、逆に自分を苦しめた人々に奉仕します。 信仰する宗教の違いはあれ、賢治は無私の人斎藤宗次郎に自分の理想を見い出したのでしょう。
宮沢賢治は多くの名作を残しています。有名な作品がたくさんありますが、ここでは「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」「セロ弾きのゴーシュ」の4作品をご紹介します。
2人の身なりのよい猟師が山に狩りにやってきます。腹をすかせた2人がやってきた山の食堂では、食事をする側のはずの2人にいろいろな注文をつけてきます。 自分たちが食べられる側となってしまったことを知らずに2人は言われたとおりにこなしていきます。 結末は大変怖いので読んでみてください。
主人公のジョバンニは貧しい学生です。彼は周りから馬鹿にされていますが、カムパネルラという親友だけは違いました。 「星祭」の夜、ジョバンニが丘の上で孤独に夜空を見上げていたのですが、気付くと彼は銀河鉄道という夜空を走る電車に乗っていました。電車の中にはカムパネルラもいました。2人はその電車の中でいろいろな出来事に遭遇します。 電車に乗ったことは夢だったのでしょうか。
夏休みが終わった次の日子どもたちが小学校へやってくると、そこには見たことがない男の子がいました。彼の名前は高田三郎といいました。この転校生のことを子どもたちは「風の又三郎」と呼び、いろいろな経験をともにします。 しかし、風が強く吹いた次の日、子どもたちは又三郎が転校してしまったと聞かされます。 又三郎は何者なのか。少し怖い場面もある「風の又三郎」です。
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