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「ご寛恕」の意味と使い方・読み方・「ご容赦」との違い

更新日:2024年01月08日

言葉の違い

皆さんこんにちは、今回は「ご寛恕」の意味と使い方・読み方・「ご容赦」との違いと題して、「ご寛恕」という言葉の正確な意味合いやさまざまな分野での用法や用例についてご紹介します。「ご寛恕」は聞きなれない言葉ですが、とても深い意味合いと成り立ちが認められます。

「ご寛恕いただきありがとうございます」という表現は先述の「ご寛恕いただき」という表現と同じ段階で言われる言葉で、「何らかの失敗をした後で、すでに相手から容赦をいただいたとき」に使う表現になります。 ・先日は事業計画におきましてミスをしてしまいましたけれども、ご寛恕いただき誠にありがとうございます。 このように「ご寛恕」という言葉が「すでに許しを得た後で使われる場面」になり、ビジネス用語としてもよく使われる日常的な表現として認められます。

ご寛恕願います

「ご寛恕願います」という表現は言葉のとおり「これから相手に許容・容赦を願おうとする場面」において使われ、特に部下が上司に向けて言うときや、あるいは先方会社に過失を許容してもらう際に使われます。 この際でも「ご寛恕願います」という表現はビジネスメールでもよく使われていて、文面でも相手にきちんと謝意の敬意を伝える言い方として認められます。 しかしもう少し言葉を和らげて表現する場合には、「ご寛恕いただければ幸いです」や「ご寛恕賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします」といったように、形容を変えておくのもよいでしょう。

ご寛恕賜わりたく

「賜(たまわ)る」という言葉の意味は「目上の人から受ける、上司から○○をもらう」という場合に使われる「受ける・もらう」の敬語表現で、この場合は「ご寛恕(許し)を受ける・承る」という表現になります。 敬語表現には日常的なレベルの表現から最上級の表現までがあり、この「ご寛恕賜る」という言い方は「ご寛恕」を含める言い方の中でも最上級の敬語表現として認められるでしょう。 ・先日におきましてプランのミスがございましたけれども、どうかご寛恕賜りたく存じます。 ・報告書の作成にミスがございましたが、何卒ご寛恕賜りたく願います。 ・○○の件につきまして、ぜひともご寛恕賜りたく存じ上げます。 「賜る・賜りたい」という言葉を添えることにより、「寛恕ください」という表現よりも「さらに「寛恕してもらいたい」とい気持ちが強まります。

ご寛恕を乞いたく存じますなど

「ご寛恕を乞いたく存じますなど」という表現は非常に改まった言い方になり、特にビジネス用語としても公式な場面や、社長やお得意先に直接訴える場合に使われたりします。 特に「ご寛恕賜りたく存じます」や「ご寛恕いただければ幸いです」という言い方が一般的にされますが、「許してほしい」という気持ちを強く押し出す際にこの表現が使われます。 「乞う」という言葉の意味は「人に願い求めること」や「人から何かをもらうこと」、あるいは「神仏に対して恩恵を受けたい」という気持ちを強く伝えたい場合に見られ、「乞います」と伝えた時点で「話者が相手を自分より上位の者であること」を暗黙に示している表現になります。

ご寛恕を切に願います

「切に願う(切望する)」という言葉の意味は「○○を心から願う」や「そのようにあることを常々強く願っていること」を言い、この「切望する」という意味合いが「ご寛恕」の意味にかかってくることから、「どうしても許容してもらいたい・許してほしい」という気持ちをそのまま相手に伝える姿勢となります。 ・これまで協力させていただきました案件を全て紛失してしまいましたことへのご寛恕を、切に希望いたします。 ・この度は皆々さまにご迷惑をおかけしてしまいましたことを、切にご寛恕願いたく存じます このように「何か過失をしてしまった後に、そのことについてどうしても許してください」という旨を全面的に伝える表現になります。

「ご寛恕」は敬語表現になるかどうか

「ご寛恕」という言葉は、ビジネス用語だけでなく日常用語としても目上の人に対して使われる表現としてありますが、「ご寛恕」という言葉だけでは(尊敬語や謙譲語としての)敬語表現にはなりません。「寛恕」という言葉に「御(ご)」という言葉が付くことによって丁寧語として理解される場合はあります。 基本的に「ご寛恕」という言葉に、敬語として認められる形容を施すことによって敬語表現となり、その際でも全体的なバランスを図って表現する必要があります。主に「ご寛恕」を敬語表現にする場合は「いただければ」や「存じます」、また「願い申し上げます」や「幸いです」という一般的な形容詞を付けて敬語表現とします。

「ご寛恕」の読み方

「ご寛恕」の読み方は「ごかんじょ」となります。日本語の漢字(二字熟語)の読み方にはよく当て字などが使われたりもしますが、ビジネス用語や改まって使われる言葉の読み方には、この当て字などが使用されることはほとんどありません。

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初回公開日:2018年03月07日

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