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分かりやすい「無慈悲」の意味と使い方・類語と英語訳

言葉の意味

小説をはじめとするいろいろな文章で、ふと「無慈悲」という言葉が出てくることがあります。この言葉の意味はご存知でしょうか。意外にも「無慈悲」の由来は仏教用語です。この記事では「無慈悲」の読み方や意味について紹介いたします。類語や英語訳についても紹介いたします。

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「無慈悲」について徹底解説

「無慈悲」について徹底解説

「無慈悲」という言葉を目にしたことはございませんか。日頃あまり使わない言葉ですが、ふと小説や新聞記事、説明などに出てきたときに読み方や意味がわからずに悩んだ方もいらっしゃるはずです。 この記事では、「無慈悲」という日本語の読み方や意味について説明いたします。せっかくお調べいただいたからには、オマケの知識も持って帰っていただきたいので、類語や英語訳についてもあわせて紹介いたします。

そもそも「無慈悲」ってどう読むの?

そもそも「無慈悲」ってどう読むの?

さて、「無慈悲」という言葉の意味の説明に入る前に、そもそもこの言葉を読めるでしょうか。 「無」と「悲」は頻繁に見かける漢字ではありますが、「慈」という漢字に見覚えがない方はいらっしゃいませんか。読み方を予想してください。 「無慈悲」の読み方のヒントはひらがな3字です。

「むじひ」と読みます

正解は「むじひ」でした。 「慈」という漢字は音読みで「じ」と読み、「慈しむ」と書くと「いつくしむ」と読みます。この漢字は中学校で習います。

「無慈悲」ってどういう意味?

「無慈悲」ってどういう意味?

それでは、「無慈悲」の意味について解説していきましょう。「無慈悲」という言葉は「無い」という意味の「無」と、「慈悲」という熟語に分解されます。 つまり、「慈悲」の意味を正しく理解することで「無慈悲」の意味を把握することができます。「慈悲」にも複数の意味があるので、それに伴って「無慈悲」の意味も複数あります。 まずは「慈」という漢字と「悲」という漢字、それぞれの意味を考えていきましょう。

「慈」という漢字の意味は?

「慈」という漢字の意味は?

この漢字には「いろいろな人間に対して平等に注がれる、この上なき友情や愛」という意味があります。 「慈しむ(いつくしむ)」という言葉にも「自分より立場が下の人間に対して愛情を注ぎ、大切にかわいがる」という意味があり、「愛しむ(いつくしむ)」とも書きます。

「悲」という漢字の意味は?

感情を表現するときに「悲しい」という言葉はしばしば使われます。この「悲」という漢字には「哀れみ(あわれみ)」や「同情」という意味があります。 多少の違いはありますが、「慈」という漢字と「悲」という漢字は基本的に同じ意味だととらえていただいて結構です。「慈悲」という言葉は、両者の漢字の意味を強調したものとなります。

「慈悲」の意味は?

それぞれの漢字の意味から、「慈悲」という言葉の意味が推測できたでしょうか。 「慈悲」とは、他の人間の嘆きや悲しみと一体化して、自分自身もその感情を共有して、ともに味わうことを意味します。「慈悲」に満ち溢れた人間は、他人を優しく思いやる言動が多く、深い理解を示してあげることが可能になります。簡単に言うと、「慈しむこと」、「哀れむこと」、「情けをかけること」などの意味でも通用します。 仏教用語では、仏・菩薩(ぼさつ)が人々に対してただ哀れむだけではなく、楽しみなどを供給し、苦しみを取り除くことまでも意味します。 人間は他人から理解され、存在を証明されることを強く望んでおり、これを自己承認欲求といいます。慈悲はその欲求を満たすものであると言えて、コミュニケーションにおいても重要な要素となります。

「思いやりの心がない」という意味

「慈悲」という言葉の意味についてはご理解いただけましたでしょうか。「慈悲」が「無」いと書いて「無慈悲」と読みますので、もう「無慈悲」の意味についてもご予想いただけるはずです。 慈悲ある人には思いやりの心があります。逆に言えば、無慈悲な人には思いやりの心がありません。「無慈悲」という言葉には「思いやりの心がない」という意味があります。

「あわれみの心がない」という意味

また、慈悲ある人は相手をあわれみます。逆に言うと、無慈悲な人は相手をあわれみません。「無慈悲」という言葉には「あわれみの心がない」という意味もあります。無慈悲な人間と言われると、自己中心的(排他的)で、利己主義な印象が浮かび上がります。

「無慈悲」はどうやって使われているの?

「無慈悲」はどうやって使われているの?

「無慈悲」という言葉はどのように使われているのでしょうか。具体的な例を2つ挙げ、それぞれについて説明いたします。

例①「無慈悲」な仕打ちを受ける

一つ目の例は「無慈悲な仕打ちを受ける」という言い回しです。似た表現に「酷い(むごい)仕打ちを受ける」というものがありますが、若干ニュアンスが異なります。 「酷い仕打ち」となれば、相手に対して悪意や害意をもった行動です。一方、「無慈悲な仕打ち」となれば、特別相手に対して悪意や害意をもった行動ではありません。 しかし両者の共通点としては「仕打ちを受ける側に利益がない」ということであり、どちらにせよマイナスなイメージです。この2つの言葉は特に区別もされず同じように使われています。 この表現を用いる人は、仕打ちを与える側ではなく、仕打ちを受ける側、もしくはその仕打ちを第三者的な視点から目撃する側です。悪意や害意の有無はあまり重要ではないので、区別されず使われていても不自然ではありません。

例②「彼の無慈悲な心は理解できない」

空気を読めずに相手を意図せず傷つけてしまう言動を取る人に出会ったことはありませんか。とことん他人に興味がなく、悪意なくありのままに思ったことを実行する人がこれに該当することが多く、集団生活では距離を置かれることもよくあるキャラクターです。彼らの考えていることは理解されにくく、「彼の無慈悲な心は理解できない」と陰で言われることもあります。 「無慈悲」という言葉の中に「相手を理解しようとしない」という意味があります。つまり、この言い回しは「理解しようとしないことが理解できない」という意味になります。シンプルに言い換えると、「もっと相手のことを考えて言動を取ればいいのに」という意味になります。

見た目は仏、中身は鬼

「無慈悲」な人間はよく「鬼だ」と恐れられます。「鬼の念仏」ということわざをご存知でしょうか。 うわべでは慈悲深いようにふるまってはいますが、実際の心は無慈悲、残忍であることを意味することわざです。「鬼の空念仏」ともいいます。 慈悲は仏、無慈悲は鬼。とても対照的でイメージしやすい例えではあります。

「無慈悲」の類語にはどんなものがあるの?

「無慈悲」の類語にはどんなものがあるの?

ここまでは「無慈悲」という言葉の意味について説明してきました。 ここからは「無慈悲」という言葉の類語について紹介していきます。多少使い方やニュアンスが異なりますが、時と場合によっては代用できる言葉がたくさんあります。

残酷

一つ目に紹介いたします類語は「残酷(ざんこく)」です。 無慈悲で惨たらしい(むごたらしい)という意味をもつこの言葉は類語として最適でしょう。無慈悲な言動も、残酷な言動も、やり方や言い方が酷であることに変わりはなく、どちらもまともに見ていられないような方法をとります。

薄情

相手を想う気持ちを「情」といったりします。「無慈悲」である人にはこの感情が少なく、「情」が「薄」いと書いて「薄情」と言い換えることもできます。 人情に乏しい人に対して「無慈悲だ」「薄情者」などと批判する様子はいろいろなところで見かられます。

無情

「無慈悲」の類語として、「薄情」をとおり越して「無情」と言うことも可能です。 感情があるものとして人間が代表されますが、仏教用語で「無情」は「草木」などを意味しており、感情がないものを表しています。無慈悲で無情な人間は精神、感情といった心のはたらきをもち合わせておらず、一般的な人間とは程遠いものとされています。

酷い

先程紹介いたしましたように、「無慈悲な仕打ち」は「酷い仕打ち」と言い換えることができます。よって、「酷い」も「無慈悲」の類語であるといえるでしょう。 酷いは「むごい」の他、「ひどい」とも読みます。「ひどい」は「非道い」とも書けます。本来の相手を想う気持ち(道)を外れてしまった、という意味でしょうか。

極悪

「無慈悲」は鬼と例えましたが、鬼は悪の象徴でもあります。かなり極端な言い方にはなりますが、「無慈悲」を「極悪」とかえても、言いたいことはほぼほぼ十分に伝わるでしょう。

「無慈悲」を英語訳するとどうなるの?

「無慈悲」を英語訳するとどうなるの?

東京や京都、大阪などの都会を歩いているとあちこちから外国語が聞こえてくるようになりました。観光地に行くと、周囲の人間は半数以上が日本人以外ということもありえるようになりました。 国際的に通用する言語はやはり英語であり、いろいろな日本語を英訳できることに損はありません。 最後に、「無慈悲」を英語訳するとどのような単語になるのかを紹介いたします。

unfeeling

feelingは感情、unはそれが無いことをそれぞれ意味します。unfeelingは無情(残酷)であることを示しており、無慈悲の英語訳といえます。

merciless

フランス語で「merci(メルシー)」と書けば「ありがとう」という意味になりますが、英語で「mercy(マーシー)」と書けば「慈悲」という意味になります。 merciless(マーシレス)という英語になれば「無慈悲な」という意味になり、mercifulという英語になれば「慈悲深い」という意味になります。

pitiless

他人が苦しんでいたり、不幸だったりすることに対してもつ「同情心」を表す言葉に「pity」という単語があります。 この心が少ないことを「pitiless」と表します。これも無慈悲と訳すことができるでしょう。

heartless

「薄情な」という意味で「heartless」という単語があります。「heartless」を「heart」と「less」に分けると、「心」が「ない」となります。相手を理解しようとする心が不足しているという点で無慈悲の英語訳であると言えます。

ruthless

「ruthless」という英単語も「他人に対するあわれみを感じない」という意味で「無慈悲」として使えます。 ちなみに「ruth」という言葉にも「慈悲」という意味がありますが、こちらは古めかしい単語なので英和辞典などには掲載されていないこともあります。

「悪」から良き心を学ぼう

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いかがだったでしょうか。時々見かける言葉の語源や由来を調べてみると、意外と深いルーツを持っていることがあります。仏教用語である「無慈悲」もその例にあてはまります。 「無慈悲」は悪いものごとの象徴として使われることの多い単語です。もちろん、悪があればその反対の善も存在します。 無慈悲の意味をお調べいただいた今、何が「悪」といわれているのかを考え直すきっかけになったのではないでしょうか。そして、より良き心へ向かうきっかけにもなったのであれば幸いでございます。

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