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「怠慢」の読み方と意味・使い方と英語訳・怠慢と怠惰の違い

言葉の読み方

聞いたことはあっても、あまり使う機会のない「怠慢」という言葉。実はよく意味を知らないという方もいるのではないでしょうか。この記事では、「怠慢」の意味や使い方、例文などを紹介しています。語彙を増やして日本語力をアップさせたい方、要チェックです。

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「怠慢」は何と読む?

「怠慢」は何と読む?

「怠慢」という言葉を目にしたことはあっても、自分ではあまり使わないという方もいるのではないでしょうか。 今回は、なんとなく知っているつもりで意外と知らない人も多い「怠慢」という言葉について解説していきます。

「怠慢」は「たいまん」

「怠慢」と書いて、「たいまん」と読みます。 「怠(だる)い」に慢心の「慢」という字面から、ひしひしと無気力な雰囲気が伝わってくるこの言葉ですが、いったいどのような意味なのでしょうか。

「怠慢」の意味とは

「怠慢」の意味とは

ここからは、一見しただけでだるそうな意味合いを想起させる「怠慢」が、具体的にはどのような意味の言葉なのかを紹介します。

当然しなければならないことをしないこと

「怠慢」とは、やらなければならない仕事や務めなどをおこたることを意味します。 平安時代初期に編纂された史書である『続日本紀』にも登場する言葉で、務めをおこたる意味で古くから用いられてきました。 たとえば、家族の中で家事が役割分担されている場合に、自分の担当をわかっていながらなまけてしまうのは怠慢ということができます。仕事などでも、電話応対や来客へのお茶出しなど、誰がやらなければいけないというルールが明確でない仕事を回避するために、自分の抱えている仕事が忙しいふりをして実はだらだらとなまけているという実態は、まさに怠慢の意味するところでしょう。 このように、やるべきことをやらなかったり、おろそかにしたりする状態や気持ちなどの意味で「怠慢」という言葉が使われます。よく耳にする「職務怠慢」という言葉は、まさにこの意味で用いられている表現です。

怠けておろそかにすること

「怠慢」は、物事を怠けておろそかにすることや、なおざりにすることなどの意味も表します。 「怠」の字には、心をたるませることや仕事をやらないなどの意味があり、「慢」には物事をおこたることや、けじめをつけず延引し、いいかげんにしておくさまなどの意味があります。 たとえば、毎日こなしている作業に対して手を抜いたり、今日こそは電話をかけようと決意していたはずなのに面倒なあまりかけずじまいになったりすることなどは、まさしく怠慢です。このように、「怠慢」という語は、実際の行為をおこたる意味で用いられることが多いです。 また、すでに手をつけたことだけでなく、まだ手をつけていないことを億劫がるときにも「怠慢」という言葉は使用されます。やりかけたことを面倒がっておろそかにすること、そして、手をつけるのすら面倒でおろそかにしていること、この両方の状態を意味する言葉として覚えましょう。

「怠慢」の使い方

「怠慢」の使い方

「怠慢」な状態や気持ちは誰しも経験があるはずですが、「怠慢」という言葉を日常生活の中で使う機会はそれほど多くないのではないでしょうか。 友人同士の会話にはそれほど登場しない「怠慢」ですが、ニュースや新聞などでは使われることが多いです。はたして、どのように使うのが適切な言葉なのでしょう。

怠慢な行政

報道で「怠慢な行政」という表現が用いられることがあります。これは、やるべき施策を脇に置いて重箱の隅をつつくような議論ばかりがされているときや、決断・実行すべきことが引き延ばされたままおろそかになっているように見受けられる場合に用いられる言い回しです。 たとえば、改憲の兆しがあると仮定して、民衆からは反対の声が強く挙がっているにもかかわらず、行政側が一部の権力者たちの圧力に屈して強硬的に改憲の流れを推し進めていこうとするならば、それは「怠慢な行政」といわざるを得ません。 また、高齢者による自動車事故が多発する中で、特に何の対策も練らずに高齢ドライバーへの免許返納を勧めるにとどまっているとするならば、それも「怠慢な行政」と見なされるでしょう。 このように、メディアが発信する「怠慢な行政」とは、行政の在り方について視聴者に問題提起をする場合などに使われることが多い表現です。

職務怠慢

職務怠慢

「職務怠慢」というフレーズはよく耳にするという方も多いのではないでしょうか。冒頭で確認した、仕事や務めをおこたるという「怠慢」の意味がストレートに表現された言葉です。 一口に仕事と言ってしまうと幅が広く聞こえますが、「職務怠慢」が意味する仕事とは、自分の職業・担当する業務などに限定されます。本来であれば自分がやらなければいけない仕事をおこたる意味で使われるのが、「職務怠慢」という言葉です。そうは言っても、職務怠慢が適用されるシーンは、実は意外とたくさんあります。 たとえば、会社のパソコンを私用メールに使ったり、遅刻・欠席が多かったり、勤務成績が著しく悪かったりすると、職務怠慢と見なされることが多いはずです。他にも、納期を守らない・指示に従わない・注意をしても一向に改善の兆しが見えないなどの要素も、上司からは職務怠慢と捉えられる可能性が高いでしょう。

「怠慢」を使った例文

「怠慢」を使った例文

「怠慢」という言葉は、よほどのことがない限り人に対して用いないはずです。自分のミスを謝罪する際に「私の怠慢によってこのような事態を引き起こしてしまい~」などと言うことはあるでしょうが、たとえ指導する立場にあったとしても、相手に対して直接的に怠慢であると伝えることは憚られます。 しかし、あくまでも第三者に対して申立てをする場合などには、「怠慢」という言葉はとても便利です。何か・誰かを非難する際に客観的な視点から「怠慢」という言葉を使うことで、相手に対して重々しい発言であると印象づけやすくなります。 ここからは、「怠慢」という言葉を使った例文を紹介していきます。

はなはだ怠慢である

特定の物事や人に対していいかげんさを指摘したいときには、「はなはだ怠慢である」という言い回しをしてみてはいかがでしょうか。話し言葉としては硬い表現ですが、書き言葉として使用すると、強い意思と説得力が感じられる表現になります。 ・彼が学業に臨む態度は、はなはだ怠慢だとしか言いようがない。 ・彼女は表面的には懸命に取り組んでいるように見えるが、胸の内では仕事に対してはなはだ怠慢な考えを抱いている。 ・物言いからはなはだ怠慢な性格が伝わってきたので、あの人には仕事を任せないことにした。 ・国家が教育に対して向ける姿勢は、はなはだ怠慢ではなかろうか。 ・その用事のためだけに友人を訪ねるのははなはだ怠慢であったので、今回は見送ることにした。 ・正直なところ、彼の仕事ぶりは、はなはだ怠慢であるとしか言えない。 ・勤務態度がはなはだ怠慢であるとして、会社は彼に処分を言い渡した。

何たる怠慢であろうか

何たる怠慢であろうか

「怠慢である」と断定口調で述べる場合、聞き手には話者の強い意思が伝わります。ここに、驚き呆れる意味合いを追加したい場合には、語尾を調整して「何たる怠慢であろうか」といった具合に形を整える必要があります。こうすることで、ある物事・人の怠慢さに憤りを覚えながらも呆れる意味を表すことができます。 ・白昼堂々、外回りと称して喫茶店をめぐるとは、何たる怠慢であろうか。 ・友達の家で勉強すると言っておきながら漫画とゲームに興じるとは、我が子ながら何たる怠慢であろうか。 ・悪びれもせずに遅刻と欠勤を繰り返す後輩の勤務態度の、何と怠慢なことか。 ・すっかり怠け癖がついてしまった息子を眺め、何と怠慢なことかと父親はため息をついた。 ・寝坊してきたうえに早退をするとは、何たる怠慢であろうか。 ・自分の仕事をだらだらと引き延ばして上司からの頼まれごとを回避するとは、何たる怠慢であろうか。

「怠慢」を英語に訳すと?

「怠慢」を英語に訳すと?

たとえ国が違えど、人は怠け心を起こす生き物です。もちろん英語にも、「怠慢」にあたる言葉が存在します。

lazyの意味

「lazy」は、「やる気がない/無精な/だるい」などを意味する形容詞です。「lazy about~」で「~について怠惰な/無精な」といった意味になります。 「a lazy person」で「怠け者」を表し、「He is too lazy to clean his room.」とすると「彼は自分の部屋の掃除もしないほど怠け者だ」という意味の文章になります。また、「She has a lazy personality.」で「彼女は無気力な性格だ」と表すことができます。 他にもいくつか例文を紹介します。 ・He is living a lazy life.(彼は怠慢な生活をおくっている) ・I spent yesterday being lazy.(私は昨日怠慢に過ごした) ・She complained that we were lazy.(彼女は私たちが怠慢だと不満を言った)

negligenceの意味

「negligence」は、「怠慢/不注意/投げやりな態度」などを意味する名詞です。動詞にあたるのは「neglect」になります。 先ほど取りあげた「職務怠慢」は「negligence of one's duty」と英訳することができ、「one's」に該当する人を当てはめて言い表します。 以下にいくつか例文を紹介します。 ・The university was censured for its negligence.(大学は怠慢さを非難された) ・This is caused by my negligence.(これは私の怠慢から生じたことです) ・This accident was brought about by her own negligence.(この事故は彼女自身の怠慢によって起こったものだ)

「怠慢」と「怠惰」の意味の違いとは

「怠慢」と「怠惰」の意味の違いとは

「怠慢」とよく似た言葉に、「怠惰」があります。「怠惰」とは、やらなければならないことをおこたることや、気持ちがだらけるさまなどを意味する言葉です。 「怠慢」がやるべきことをなまけた場合、つまり行為をおこたったときに使われることが多いのに対して、「怠惰」は、その行為をおこたる気持ちや状態がだらけている様子を意味する場合によく用いられます。 そのため、「怠慢な時間を過ごしてしまった」よりは「怠惰な時間を過ごしてしまった」の方が耳馴染みは良いはずですし、「外に出ることすら怠惰だった」というよりは「外に出ることすら怠慢だった」とする方がしっくりとくるはずです。 「怠慢」も「怠惰」も形容動詞で、意味もとてもよく似ていますが、修飾する対象の言葉によって使い分けることができます。

やるべきことをおろそかにする意味で「怠慢」を覚えよう

やるべきことをおろそかにする意味で「怠慢」を覚えよう

「怠慢」の意味や使い方などについて紹介してきましたが、総じて、やるべきことをおろそかにしたり、なまけたりする状態を意味する言葉として「怠慢」を覚えると良いでしょう。 ほとんど同じ意味の言葉としては「怠惰」が挙げられますが、こちらはだらけた心情や状態を意味する場合に用いると、行為をおこたるときに用いられる「怠慢」と使い分けやすくなります。 また、英語の場合はlazyやnegligenceなどが「怠慢」と同様の意味をもつ言葉として挙げられます。どちらも文章に組み入れやすいので、英作文やスピーチ文を作るときなどは、ぜひ積極的に取り入れてみてください。 仕事でも家庭でも、気を抜くとすぐに怠慢な日々に足を踏み入れてしまいがちです。息抜きと怠慢の間に明確な境界線を引いて、メリハリのある生活をおくるように心がけましょう。

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