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帰納法と演繹法の読み方・例と違い・覚え方・本|弁証法

更新日:2020年08月07日

言葉の読み方

帰納法と演繹法という言葉については、知っていることは知っているという人が多いでしょう。普段はあまり使わない、難しい言葉です。意味を調べたという人も、その解説を見て頭が混乱したのではないでしょうか。今回は、帰納法と演繹法について、わかりやすく見ていきます。

帰納法と演繹法ってどう読むの?

まず、帰納法と演繹法の読み方です。それぞれ、帰納法「きのうほう」、演繹法「えんえきほう」と読みます。特に、演繹法の「繹」は難しいです。

帰納法と演繹法はどのように使われるの?

では、帰納法と演繹法はどのように使われるのでしょうか。例文を挙げて比較しましょう。 <帰納法>「源頼朝は死んだ」「織田信長は死んだ」「豊臣秀吉は死んだ」「徳川家康は死んだ」「ヒトラーは死んだ」「だから人間はみな死ぬ」 <演繹法>「人間は必ず死ぬ」「私は人間である」「私は必ず死ぬ」 いかがでしょうか。結論として同じことを言っているとしても、プロセスの違いに気づくはずです。

帰納法と演繹法の違いって?

まずは、帰納法と演繹法の違いを感覚的に分かっていただくために、具体的な使い方を挙げました。でも、何が、どう違うのか、具体的に見ていきましょう。

帰納法って?

まず、帰納法についてです。結論から言うと、帰納法とは、「個々の事実から、一般的な原理を導く推論」です。 使い方として、「一般原理として正しい」と証明したいことを「仮説」に立てます。先ほどの例では、「人間はみな死ぬということは、一般原理として正しい」というのが「仮説」です。その「仮説」を証明するために、ここでは、「歴史上の人物が死んだ」という事例を挙げて、仮設の正しさを結論付けています。整理すると次のようになります。 ・仮説:「人間はみな死ぬ」 ・事例:「源頼朝は死んだ」、「織田信長は死んだ」、「ヒトラーは死んだ」 ・推論:「人間はみな死ぬ」は、正しい理論である。 以上の3つの要素が、結論を正しく導くためには必要不可欠です。

帰納法に問題点はないの?

では、帰納法には問題はないのでしょうか。先ほどの例でお分かりのように、「歴史上の人物はみんな死んだ」という絶対的な事実を事例として複数挙げています。そして、これら事実の事例から導かれる推論は、必然的に正しいです。逆に言えば、一つでも、事実ではない事例があると、推論(理論)は崩れます。

演繹法って?

次に、演繹法について見ていきましょう。演繹法とは、「正しいとされている一般的原理から、個々の事柄が正しいことを推論する方法」です。使い方としては、まず、証明したいことを仮説として立てます。 先ほどの例では、「私は必ず死ぬ」というのが仮説です。これを証明するために、まず、一般的原理の大前提を立てます。「人間は必ず死ぬ」が大前提に当たります。 次に、事柄関係を論証するために小前提を立てましょう。先の例では、「私は人間である」の部分が事実です。そこで、「私は必ず死ぬ」ということが推論できます。整理すると次のようになります。 ・仮説:「私は必ず死ぬ」 ・大前提:「人間は必ず死ぬ」 ・小前提:「私は人間である」 以上の3点から、推論として「私は必ず死ぬ」と導き出せることに気づくでしょう。

演繹法に問題点はないの?

では、演繹法の問題点はどこにあるのでしょうか。先ほどの例では、大前提として「人間は必ず死ぬ」とし、なおかつ正しい推論が導かれました。 しかし、大前提が間違っている場合はどうでしょうか。樹木の根っこが腐れば生物は成長しないように、根本である大前提が間違っていれば、間違った推論を導く可能性も生じます。これでは演繹法を用いる意味がありません。 演繹法においては、まず「大前提が正しいかどうか」を確認するように心がけましょう。そうすることで、正しい推論を自ずと導けるようになります。

弁証法という言葉もあります

ここまで、帰納法と演繹法について見てきました。ここで、もう一つ、「弁証法」という言葉を聞いたことはありませんか。 私たちが相手に何かを伝えたい時、必ず無意識のうちに、論理的な筋書きを描いています。実はこの論理パターンには、帰納法、演繹法、そして弁証法の3つの型に集約されます。では、弁証法について詳しく見ていきましょう。

弁証法って?

弁証法の一般的な概念は、 ①テーゼ(命題):今、自分の中で正しいと思っていること ②アンチテーゼ(反対命題):それが正しいとは言い切れない視点 ③ジンテーゼ(合):テーゼとアンチテーゼに折り合いを付け、本質的に統合され、「ジンテーゼ」として新しい何かになる ④アウフヘーベン(止揚):これらのプロセス全体をいう 最後のアウフヘーベンは、東京都知事の発言で有名になりました。それはともかく、この思考法は、日常を思い浮かべるとわかりやすいです。 「人よりたくさん働くと、給料が多くもらえる」(テーゼ)「でも、プライベートの時間が少なくなり、やりたいことができない」(アンチテーゼ)「仕事かプライベートかという二者択一ではなく、自己達成感に幸福度を求める」(ジンテーゼ)といった論理展開です。うまく生きていくためには、相反する事柄に折り合いを付けていくことが不可欠だと言えるでしょう。

帰納法と演繹法はどうやって覚えたらいいの?

初回公開日:2018年04月14日

記載されている内容は2018年04月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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