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【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

書き方・例文

仕事の中で日々目にしたり、自ら作成しているビジネス文書ですが、その中でも書き出しの挨拶文には多くの種類があります。中には月や季節ごとに使われる書き出しもあるため、どう書けばよいかわからないという方も多いでしょう。今回はビジネス文書での挨拶文をとりあげます。

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一般的なビジネス文書での書き出しの例文

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

お仕事をしている場合、ビジネス文書を目にする機会は非常に多いはず。中には、ビジネス文書のやり取りをよくするという方も多いでしょう。 そのビジネス文書を書くときに、最初の書き出しについて頭を悩ます方も多いでしょう。「平素」や「拝啓」、さらに時候の挨拶などいろいろとあるためです。 そこで今回は、ビジネスでよく使われる書き出しの挨拶文を一般に使われるものや月別の時候の挨拶を中心にご紹介いたします。

「平素」:感謝を伴うビジネス文書の書き出し

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

ビジネス文書の中でもよく見られる書き出しの表現が「平素」です。ほとんどすべての場合で「平素は」というように用いられることが多いこの表現ですが、その意味は皆さんもイメージしているであろう「いつも」や「普段から」となります。 そして使われるシチュエーションも、「平素は格別のご高配を賜り」や「平素は弊社のことをお引き立ていただき」というように、いつもお世話になっていることへの感謝の気持ちを伝える意味合いで使われることが多いです。 「平素」を使うにせよ使わないにせよ、ビジネス文書の書き出しとして感謝の気持ちを伝える文から始められれば、受け取った側もまた気持ちよくビジネス文書を読むことができるでしょう。ただ、「平素」という表現は「いつも」などの正式な表現ですので、ビジネス文書を作成するときにぜひとも活用してみてください。

「拝啓」:距離のある相手向けのビジネス文書に

アンジェラ・アキさんの楽曲「手紙―拝啓十五の君へ―」の歌い出しでもよく聞かれる「拝啓」も、正式なビジネス文書での書き出しでよく使われる表現の1つです。 この「拝啓」は、「おじぎして申し上げる」が転じて「へりくだって申し上げる」という意味です。そのため、書き出しの表現としては随分と謙遜したような性格を帯びています。 そして、「拝啓」で書き出した場合は、必ず最後を「敬具」と締めくくります。こちらも、「つつしんで申し上げました」という意味を持っているため、まさに謙譲に始まり謙譲に終わるという体裁を貫いた表現といえます。 ちなみに「拝啓」と「敬具」はビジネス文書を送る相手の中でも、特に距離があり、なおかつ尊敬の念を表したいという場合に使われます。そして、そのタイミングも季節柄の挨拶(年末年始や年度替わりなど)に用いる表現です。ただ、逆に親しい間柄で使うのは避けられます。

「前略」:火急の場合によく使われる書き出し

「前略」もビジネス文書の書き出しでよく使われる表現の1つに数えられます。とはいえ、多くの方には「前略」の意味についてなかなか考える機会はないのではないでしょうか。 これは字のごとく「前を略す」、つまり「前口上(時候の書き出しや挨拶文)は省略して、単刀直入に本文から書き出します」ということを意味しています。特に用件を早急に伝えたいという場合に使われることが多く、実際にこのようなビジネス上のシーンも少なくありません。 そのため、遠回しな挨拶は抜きにして、火急で用件を伝えて対応や回答を求めるという内容のビジネス文書でよく使われます。 なお、「前略」を用いた場合は締めくくりに「草々」を用いるのがマナーです。この「草々」は「あわただしい状態」を指し、転じて「あわただしくて申し訳ありません」ということを意味します。ちなみに「早々」を使う方もいますが、これは正しくありません。

英語でのビジネス文書の書き出しとは?

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

仕事をしている中で、海外の企業の方にビジネス文書を送るという方も多いのではないでしょうか。そのような場合は英語でのビジネス文書の書き出しも覚えておくと非常に便利です。 最もよく使われる書き出しの表現が「Dear, Sir」です。「Dear」は中学校の英語の授業でも習った方が多いと思われますが、「親愛なる」という意味で、そこに相手への敬称である「Sir」をつけることで、受け取り手に対する尊敬の意味を込めることができます。例えば、海外企業の社長宛のビジネス文書の場合であれば「Dear, Sir President~」となります。 なお、英語圏へのビジネス文書はとかく簡潔かつ率直に書くのがマナーとされています。このため、日本のビジネス文書のように書き出しの際の挨拶文を用いることはかえって相手の心象を悪くしかねませんので、気を付けましょう。

月別のビジネス文書での書き出しの例文とは?

日本のビジネス文書の場合、よほど急ぎでない限りは書き出しに時候の挨拶と呼ばれるその季節や月にあわせた挨拶文を入れるのが一般的なマナーとされています。ただ、その時候の挨拶の種類も非常に多く、どれを使えばよいのかについてわからないという方も多いのではないでしょうか。 そこでここでは、ビジネス文書の書き出しに使える各月の時候の挨拶についてご紹介していきます。取引先とのコミュニケーションなどにぜひとも活用してみてください。

1月の場合

1月は新しい年を迎え、心を新たにビジネスに打ち込んでいくような時期です。そのような時期ですが、1月の時候の挨拶は基本的に年始前後のものと、その後のものとに分けられます。 年始前後のものの場合は「新春の候」や「迎春の候」といった、まさしく新年独特の表現が書き出しに用いられます。このため、年末年始明けに取引先などにご挨拶するビジネス文書に用いてみるとよいでしょう。 年始前後よりも後の時期(1月の中旬や下旬)の場合は、本格的に寒さが厳しくなっていく時期であるため、中旬であれば「小寒の候」や「冷雨の候」、下旬であれば「大寒の候」や「厳冬の候」というような言い回しが一般的です。

2月の場合

旧暦で2月は春を迎える季節とされています。言い換えれば寒さの厳しい時期から徐々に気温が上がり、日も伸びてくるため、それにふさわしい時候の挨拶を書き出しに用います。 2月も上旬は4日ごろに立春を迎えて暦の上では春となるため、「立春の候」や「早春の候」といった書き出しの表現が使われます。一方で、寒さもまだまだ残る季節であるため、「厳冬の候」や「残寒の候」といった冬の寒さを表すものもよく使われます。 中旬や下旬ともなると少しずつ温かくなり、梅の花も咲くような時期となってくるため、「梅花の候」や「解氷の候」、「早春の候」といった春の訪れがそこまで来ていることをうかがわせるような表現が多く使われます。

3月の場合

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

厳しい寒さの季節が終わり、草花が咲き始める春がやってくる季節ですので、本格的に暖かくなるような時期らしい書き出しの仕方をします。 とはいえ、上旬では春に向かっているとはいえまだ若干の寒さが残るため、引き続き「解氷の候」や「啓蟄(冬眠していた虫が出てくること)の候」、「浅春の候」といった春を感じつつも寒さの要素も入った表現が使われます。 中旬になると本格的に暖かくなり始めるため、「早春の候」や「軽暖の候」、「初春の候」といった春らしさが目立つような表現を使うとよいでしょう。 下旬になれば春分の日を過ぎて桜が咲くほど季節が進むため、「春分の候」や「春暖の候」、「薫風の候」といった表現が一般的です。

4月の場合

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

4月は年度が切り替わり、ビジネスであれば新入社員が入社したり、新しい事業がスタートを切るなど節目の時期となります。 上旬であれば桜が本格的に咲き誇るように春そのものを体現する時期であるため、「春暖の候」や「陽春の候」、「桜花の候」といった表現がよく使われます。 また、4月5日ごろは清明と呼ばれる二十四節気の1つの節目ともなり、沖縄では清明(シーミー)を祝う時期にあたるため、沖縄の企業の方へのビジネス文書に「清明の候」と書き出すと非常に喜ばれるでしょう。 中旬ごろになると桜も散り新生活を始めた人々も幾分か落ち着くため、全体的に安定した春を感じさせる書き出しがよく用いられます。「温暖の候」や「春日の候」、「麗春の候」が多いです。 下旬になると春が終わり夏が迫る時期となりますので、「晩春の候」や「新緑の候」などがよく使われます。

5月の場合

ゴールデンウィークで始まる5月は気温が上昇し、新緑の映える季節となってきます。月全体を通じ少しずつですが暑さを実感する時期ともなるため、それを表現した挨拶を書き出しの中に入れます。 ただ、上旬のうちはまだそれほど暑さを感じるということもなく、地域によってはようやく春を迎えるところもあるため、4月の時候の挨拶も合わせて用いる場合も少なくありません。例を挙げますと、「残春の候」や「新緑の候」、「葉桜の候」といったものが使われます。 中旬になると一層青々としたさまが目立ち、カラッとした時期であるため、「新緑の候」や「薫風の候」、「青葉の候」といったその時期の時候の挨拶があります。 下旬になると気温が上昇する一方で梅雨も近づいてくるため、「初夏の候」や「立夏の候」、「梅雨の候」といった夏や梅雨の近づきを表現した書き出しを用います。

6月の場合

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

夏を前に梅雨の時期を迎える頃となるため、ビジネス文書でもそれにあわせた時候の挨拶を書き出しに入れるようにします。 上旬であれば梅雨を迎える時期となるため、「初夏の候」のほかに「入梅の候」や「梅雨の候」といった雨の降る時期にふさわしい表現を用います。 中旬の場合は本格的な長雨の時期で雨の降る日も多くなりがちのため、ビジネス文書にも「梅雨の候」や「長雨の候」といった梅雨を感じさせる書き出し文が目立つようになります。 下旬は引き続き梅雨の時期の真っただ中にあるものの、夏至を迎えるなど徐々に本格的な夏に向けて季節が進んでいきます。このため「梅雨の候」といった梅雨関係の表現は使いつつも、「向夏(こうか)の候」や「夏至の候」など本格的に暑くなる時期に向かっている感を醸し出す表現をビジネス文書に盛り込むとよいでしょう。

7月の場合

梅雨明けで長雨の時期も終わり、本格的に暑い時期がやってくる時期であるため、ビジネス文書の書き出しでも下旬に近づくほど暑さを前面に出した時候の挨拶がよく用いられます。 とはいえ上旬の場合、梅雨がまだまだ続いているという状況であれば「梅雨の候」を用いる場合もあります。ただ、暑さが増してくるうえ、7日には七夕も迎えるため「向暑の候」や「七夕の候」といったこの時期らしい表現も書き出しに使ってみましょう。 中旬や下旬になれば梅雨も明けいよいよ暑さが本格的となってきます。このため、ビジネス文書には夏らしさを前面に押し出して書く例が増えてきます。このため「盛夏の候」や「大暑の候」、「酷暑の候」といった表現が一般的です。

8月の場合

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

本格的に暑くなる時期から徐々に暑さが落ち着いて秋へと向かい始める時期にあたる8月は上旬ではまだ夏らしさのある表現が使われるものの、お盆を過ぎる中旬や下旬ともなると暑さが和らぎ秋の気配を感じさせる表現が増えてきます。 上旬は7月の下旬と同じくらいに猛暑の日々が続くため、ビジネス文書での書き出しでも7月下旬と同じような表現(「盛夏の候」や「猛暑の候」など)を用いつつ、健康面も気遣って「納涼の候」といった涼しさを感じさせる表現も使うとよいでしょう。 中旬はお盆の時期に差し掛かり企業でもお盆休みのところが多くなるため、ビジネス文書を出す機会も少なくなりますが、表現は覚えておくとよいでしょう。この時期を境目に暑さが落ち着き始めるため、「納涼の候」や「避暑の候」などが一般的に使われます。 下旬となると残暑の中にも秋を感じ始める時期となるため、「残暑の候」や「初秋の候」が用いられます。

9月の場合

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

暑さは残るものの、朝や夜間を中心に涼しさが感じられるようになる9月は、ビジネス文書の書き出しでも秋の訪れを感じられる表現が使われるようになってきます。 上旬はまだ残暑に見舞われることも多いため「残暑の候」が用いられることもありますが、一方で「初秋の候」や「涼風の候」、「清涼の候」も多く使われます。 中旬になるとより暑さが和らいで爽やかさも増してくるため、「涼風の候」や「清涼の候」に加え、「爽秋の候」や「秋涼の候」もよく見られます。 下旬ともなれば秋分を迎えて、いよいよ本格的な秋の到来となるため、ビジネス文書にも「秋分の候」や「白露の候」といった、前面に秋らしさが感じられる表現が目立つようになってきます。

10月の場合

秋が本格的になってきて、紅葉も色づき始める時期であるため、ビジネス文書でもより本格的な秋らしさを感じられる書き出しをすると受け手にも喜ばれるでしょう。 上旬の間は最も秋らしさを感じられる時期であるため、「清秋の候」や「仲秋の候」といった秋真っ盛りの表現が用いられます。 中旬となるとより秋が深まるため「紅葉の候」が用いられるとともに、少しずつですが朝晩を中心に寒さを感じられるようになってくるため「秋冷の候」も用いられます。 下旬となるとより寒さを感じるようになってくるため、「涼寒の候」や「寒露の候」といった冬の近づきを感じさせる表現も見られるようになります。

11月の場合

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

秋が終わり冬が近づいてくる一方で、紅葉がより深まりを見せる季節となるため、ビジネス文書でもそれにふさわしい時候の挨拶が書き出しに使われます。 上旬であれば本格的な紅葉の季節でもあるため「紅葉の候」が使われますが、7日ごろに立秋を迎えるため「立秋の候」も用いられます。同時に秋も少しずつ終わりに近づくため「晩秋の候」も多く使われます。 中旬から下旬にかけては冬が近づくため、寒さが一層感じられるようになります。このため、「深冷の候」や「向寒の候」といった涼しさや寒さが前面に出てくるような表現を盛り込むといいでしょう。

12月の場合

秋が終わり冬がやってくる一方、1年の終わりが近づいてくるのがこの時期です。 上旬であれば秋が終わったばかりであるため「初冬の候」や、日がだいぶ短くなってきたことから「短日の候」を用いることが多いです。 中旬ともなると、年末に向けて忙しさが加速するため、上記の挨拶のほか「師走の候」や「歳末の候」といった年末を表す表現もビジネス文書では見られるようになってきます。また、雪が降り始める地域であれば「新雪の候」も使われます。 下旬ともなるといよいよ1年の締めくくりということで、1年間のことを感謝する文面のビジネス文書が多く見られるようになります。この時期であればいよいよ年末を表す表現を書き出しに用いていくようにします。

手紙でのビジネス文書での書き出しの例文とは?

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

最後に、ビジネス文書の書き出しの例を簡潔に見ていきましょう。 ・「初春の候、貴下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」 ・「歳末のみぎり、ますますご多忙のこととお見舞い申し上げます」 ・「平素は、弊社を格別のお引き立てのほど、心より厚く御礼申し上げます」 ・「猛暑の続く日々ですが、いかがお過ごしでしょうか」

ビジネス文書の書き出しでデキる人に

【月別】ビジネス文書での書き出しの例文|手紙/平素/拝啓

ビジネス文書によく見られる書き出しについて見てきましたが、いかがでしたか。 特に取引先などに対して正式なビジネス文書を送る際には、このような書き出しの挨拶は不可欠ですが、とりあえずは「平素」や「拝啓」など一般的によく使われる表現から用いてみるとよいでしょう。それだけでも、デキるビジネスマンであることを示すことができるでしょう。 そして、ビジネス文書の書き出し表現にある程度慣れてきたら、今回ご紹介した時候の挨拶も積極的に活用してみると、よりデキるビジネスマンらしくなります。 もちろん、時候の挨拶の表現以外にももう少しやわらかい表現もありますので、それも使えるようになると便利です。

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