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単身赴任で住民票は移さないでもいいのか・デメリット|子供手当

社会人常識

ある日突然、単身赴任することが決まったらどうなるでしょうか。まず最初に住民票を移すか移さないかを14日以内に決めなければなりません。それぞれのメリットとデメリット、またお子さんがいる場合で気を付けたいことなどを詳しく紹介します。

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単身赴任で住民票は移さないでもいいのか?

単身赴任で住民票は移さないでもいいのか?

突然の単身赴任が決まったとき、まず重要となるのが住民票をどうするかです。そこで、初期対応をまとめてみましたので紹介します。

世帯主が単身赴任になったとき

世帯主が単身赴任で家を離れる場合、住民票の移動は義務(必須)ではありません。法律の定めでは14日以内に引っ越し先に住民票を移すことになっていますが、「生活の拠点」が元の家にある場合は住民票を移さなくても問題ありません。 具体的には、①赴任期間が1年以内など短期で将来必ず戻る場合と、②赴任期間が1年以上であっても週末や季節ごと(定期的)に家族のもとに帰宅する場合です。 赴任先に行ってまず会社に住所変更届を提出します。単身赴任の場合、会社の規定で住民票を異動手続きする定めがない場合は、「定期的に帰宅するための生活拠点は元の家にある」と考えて住民票を異動しない人の方が多いです。 住所変更届を受理した会社は、①「健康保険証」の住所変更手続きを行い保険証を単身赴任先住所に変更します。②通勤経路変更届を提出し通勤手当の変更を行います。

単身赴任で住民票を移した時の子ども手当とは?

単身赴任で住民票を移した時の子ども手当とは?

子ども手当は生まれてから中学校卒業まで、主たる生計者(所得の多い方)が住民登録する市区町村から支給されます。 そのため、子ども手当を受給している世帯主が単身赴任先の市区町村に住民票を移し登録したら、移動先の市区町村で改めて受給申請をしなければなりません。住民票を抜いた月は、その市区町村からは単身赴任先の市区町村から支給されることになります。 自宅のある役所から世帯主の住民票を抜いたら、単身赴任先の市区町村に住民票を異動しなくても、自宅のある役所からは翌月からこども手当の支給はなくなるので、必ず移転先の役所で子ども手当の再申請をしてください。もとの家の市区町村、移転先の市町村から二重にもらえるということはありません。

単身赴任で住民票を移したときの保育園・学校は?

単身赴任で父親不在になった時に保育園や学校はどうするのか。子どもがいる家庭のケースを紹介します。

保育園

保育園

転勤が決まった時、未就学児がいる家庭では夫について行くことも多いです。しかし、保育園に預けている(預ける予定がある)共働き家庭では、夫のみ住民票を移して単身赴任するケースも増加しています。 保育園は両親が忙しく十分に子どもに関われない家庭の子が優先して入園できます。保育が必要な度合いに応じて点数化され、点数が高いほど入園しやすくなります。 基準はいくつかありますが、共働き(+加点)、フルタイム勤務(+加点)、父親が単身赴任している(+加点)と、3項目に加点はあります。しかし、待機児童が多い地域では単身赴任であっても、「空きなし・募集人数に対して入園希望者が多いため」という理由で入園できない場合があります。 一度入園して単身赴任が解消された場合、共働きに変わりがなければ退園になりませんが、入園前は夫が単身赴任でも入園できない可能性があります。仕事を続けたい女性には厳しい現実です。

学校

学校

学齢期の場合は、父親に辞令がおりたら単身赴任を選ぶ家庭が増加します。やはり、せっかくできた友達と離れ離れになるのは可哀想、赴任先の教育環境が気になる、という理由が多いです。母親自身も務め先が変わること、親しいママ友と別れることなどで新しい環境に移ることをちゅうちょする人が少なくなりません。 単身赴任のデメリットは、母親ひとりで抱え込まなければならなくなることでしょう。特に働く母親なら今まで分担していた家事や育児を一人ですることになり、仕事との両立に限界を感じてしまいます。心身ともに追い詰められてそれを子どもも敏感に感じ取ります。子どもが情緒不安定になり、吃音などが出てくる場合もあります。 単身赴任の引っ越し代、家電購入費、二重生活にかかる費用、帰省代を考えると経済的にも楽ではありません。一緒に住む方が費用を抑えられることもあります。

単身赴任の乗り越え方

理想形は、父親が頻繁に単身赴任先から帰省して週末は家族水入らずで過ごすことなのですが、帰省手当は平均2~3万と金銭的にも難しいといえるでしょう。 毎日決まった時間に電話をする習慣をつけて、日々の生活の他愛もないことを伝え合うことが大切です。メールやLINE、スカイプなどを利用しても良いでしょう。 子どもはたまにしか父親が帰ってこない生活に慣れてしまいます。結果、久しぶりに会った父親へどう接したらよいのか分からなくなり、父親も対応に困ってしまうことがあります。 まめな連絡と母親が「今度パパが帰ってきたら~に行こうね」「(嬉しいことがあったら)パパが帰ってきたら教えてあげようね」というように、父親の存在をアピールする会話を心がけましょう。父親が仕事を頑張っているおかげで今の生活があるということを、分かりやすい言葉で伝えてあげるのも必要です。

単身赴任で住民票を移動させるメリット・デメリットは?

単身赴任で住民票を移すメリットとデメリットを紹介します。ライフスタイル、自分や家族の性格、収入などを考慮した上で参考にしてください。

メリット

メリット

住民票を移すメリットは、役所関係の手続きを地元の役所で行えることでしょう。 住民票を移さない場合、基本的にパスポートや運転免許証の更新・申請・選挙投票などは住民票上の市町村で行われることになります。そのため、その都度もと住んでいた場所に戻る必要があり、遠方に単身赴任した場合は負担が大きいと言えます。移動してしまえばこのような煩わしさはなくなります。なかなか休めない人にも向いているでしょう。 また、市町村ごとに住民票がある住人には図書館の利用、格安でスポーツジムを利用できる、無料で健康診断を受けられるなどの特典があります。住民票を移さなければ受けられないサービスがたくさんあるので、迷ったときは判断材料のひとつにしてみましょう。

デメリット

住民票を移した時のデメリットは、まず住民票を移動するとそれから3カ月は選挙権が失われます。 世帯主が住んでいることが条件なので、マイホームを購入すると受けられる住宅ローン減税を受けられないということを心配されている方がいます。減税期間中に住民票を移すと難しいと考える人が多いです。 しかし、平成15年から単身赴任中の住宅控除が認められ、いずれ帰って住むことが決まっていれば引き続き受けることが可能になりました。 さらに、住民票を移動すると移動先、そして元の家に家族を残していれば住民税が二重払いになりますが、住民税は全国一律に所得の10%なので家計を圧迫するほどのものではありません。

単身赴任中の扶養(税扶養)

夫の住民票の移動と関係なく妻が無職や決まった給与所得をオーバーしなければ、扶養に入ることができます。夫が住民票を移して世帯主になっても変わりはありません。 まず、扶養には税扶養(所得税)と社会保険扶養と2種類あります。 税扶養対象配偶者(妻)は150万円以上の給与所得があると扶養から外れます。控除とは簡単にいうと配偶者のいる人に税金面で配慮するというものです。控除されることで納める税金が安くなる仕組みです。妻が夫の扶養控除を受けられなくなり所得控除を受けられないと、税金ベースとなる夫の年収が多くなっても税金の負担額が増えます。 また150万を超えると、妻の収入にも所得税がかかるようになります。夫の所得税も増え妻の収入にも所得税がかかり、ダブルで税金がのしかかってきます。

単身赴任中の扶養(社会保険扶養)

夫の住民票の移動と関係なく妻が無職や決まった給与所得をオーバーしなければ、社会保険扶養に入ることができます。 妻の年収が106万以下で夫が会社員であれば、妻は夫の扶養家族という扱いになり、自分の収入から年金保険や健康保険料を払う必要はありません。 しかし妻の年収が106万を超えると夫の社会保険から外れることになり、妻が年金保険料や健康保険を払う必要が出てきます。また、妻が夫の税扶養からも外れるので税金も増え、結果的に夫の手取りが減ります。 以前は130万を超えると働き損になり130万の壁と言われていました。しかし、大企業のパートにおいて2016年から社会保険の加入条件が106万円に引き下げられました。政府の方針として女性の活躍する社会を見据え、社会保険の加入条件を引き下げることを推進した結果です。

単身赴任者の妻の働き方

夫が単身赴任している妻は専業主婦なら影響は少ないのですが、共働き家庭は、働き方を見直さないといけない状態です。 まだ一部の大企業に限られますが、2016年までは130万だった上限が引き下げられ106万円以上稼ぐと、勤務先の健康保険+厚生年金の加入が義務付けられるようになりました。保険加入で傷病手当金、産休や育休などの手当がもらえたり、厚生年金加入で老後の年収が上がるなどの利点もありますが、家庭によってはデメリットの方が大きいでしょう。 例えば106万円を超えると約17万円の社会保険負担が生じ、手取りは90万を切ってしまいます。また2018年以降は、妻の収入が増えるごとに段階的に夫の控除が減ります。妻の年収が201万を超えると配偶者控除はゼロになります。 単身赴任による二重生活には経済的な負担が大きく共働き家庭も多いですが、法改正による余波も頭に入れておく必要があるでしょう。

単身赴任で住民票を移した時の車庫証明は?

車庫証明の申請書提出の警察署は、単身赴任先で住んでいる地域の警察署になります。 住民票を移していない場合は、赴任先の住所で車を使うということがわかる資料を集めなければなりません。まずは、警察で車庫証明の申請書類を受け取り記入(申請書欄には、現在住民票のある住所を記入)します。 その後、申請書類を受け取った警察署で申請を行いますが、書類に問題なければ「納入通知書兼領収書」が渡されます。3~7日後納入通知書兼領収書を見せましょう。受け取り時には標章交付手数料(500円)がいります。 書類の記載も複雑ですし受付の時間も限られています。これらの手続きがどうしても面倒という方は、住民票を移した方が良いでしょう。

単身赴任先の車のナンバープレート

単身赴任によって住所が変更となった場合は、法律で定められているように車検証の住所を変更する必要があります。もし行わなかった場合は50万以下の罰金が課されます。実際は強制的な取り締まりはされていませんが、違反は違反なので住所変更の際に必要な手続きをすませましょう。 人によっては「今のナンバーに愛着がある」という理由でナンバー変更を渋る人がいますが、取り締まりが甘いからとナンバーを変更しないままいると警察に目をつけられます。

家族に合った単身赴任を考えよう

家族に合った単身赴任を考えよう

単身赴任で住民票を移すか移さないかは、赴任期間や本人や家族の性格、子どもの有無、年齢などで違ってきます。 短期間、あるいは帰ってこれるという見込みがある方は、住民票を移さない方が多い傾向にあります。 しかし、単なる引っ越しでも大変なのに単身赴任先の業務や人間関係、慣れない一人暮らしに加えてことあるごとに手続きするのも煩わしいという人もいます。デメリットはそれほど大きなことはないので、住民票を移してしまうのも良いでしょう。 ですが、残してきた家族に頻繁に会う義務もなくなるので、コミュニケーション不足になる可能性があります。二重生活を成り立たせるために妻がストレスを抱えていないか、父親に会えないことで子どもが情緒不安定になっていないか、マメに連絡をとって確認し、家族で単身赴任を乗り越えていきましょう。

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